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本編

伏見という者

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ネズミ「まずは左腕・・・」

僕の左腕が床に転がった

ネズミ「痛いだろう?w」

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!・・・なんてねw・・・思ってたよりかは痛くないかな?w」

ネズミ「!?」

「あ~あ・・・制服が切れちゃったじゃん・・・」

床に転がった左腕は灰になり消え、新しく僕の左腕に現れた

「・・・うん。制服以外元通り!」

ネズミ「テメェ・・・何者だ・・・」

「僕は『伏見 陽斗』・・・偽名だけどね?w」

ネズミ「偽名?」

「うんw本名だとバレちゃうかもしれないしw」

ネズミ「・・・」

「あ、この名前ね!考えるの苦労したんだよ?なかなか・・・」

ザシュっ!

今度は心臓にナイフが飛んできて刺さった

「うわ~w痛いな~・・・なんて軽いもんじゃないけどねw」

そういいナイフを抜く

ネズミ「!?」

「腕を切り落とした時点で気づきなよw『普通じゃない』ってw」

ネズミ「お前・・・一体・・・」

「そうそう!さっきの続きなんだけど~名前ね!苦労したんだ!だって~」

僕は猛スピードで獣人に接近し両腕をナイフで切り落とした

ネズミ「うがっ!!ああああああ!!!!」

「だって・・・僕・・・『不死身』・・・だからさ!」

ネズミ「ふ、不死身・・・!?」

「そう!ちょっと違う気もするけど、そんな感じwでも、そのまま使うのはおかしいから、伏見(ふしみ)にしたんだw」

ネズミ「お前・・・ホントに何者だ・・・」

「それはこれから死ぬ奴にいう必要ないよね?w」

ネズミ「・・・っ」

「まだ生きてるうちに聞いておくね?依頼人はだ~れ?」

ネズミ「・・・」

「言わないの?」

ネズミ「知ってるんだろう?」

「答え合わせだよwで、どうなの?」

ネズミ「・・・」

「言わないんだ~?」

ネズミ「俺はこれでもプロだ・・・依頼内容や依頼人のことはしゃべらねぇ・・・」

「そうなんだwじゃあいいやwもうわかってるしw」

そういいナイフで頭を突き刺した

ドサッ!

「お疲れさん・・・カケラさん・・・それにしてもナイフってすごい切れ味なんだwそれとも・・・」

僕の力が異常なのかな?

「さて・・・後始末はどうしようかな・・・」

考えたけど思いついたのは一つだった

「はぁ・・・仕方ないよね・・・お願い・・・」

そして後始末を済まして地下から出た
そのまま教室に・・・って行きたいところだけど・・・

「この格好じゃ無理だよね~」

左袖は亡くなっていて胸は血で赤く染まっている

「確か・・・倉庫に予備があったはず・・・」

僕は倉庫に向かった

「あったあったwよかった~なかったらどうしようかと思ったw」

新しい制服に着替えて教室に向かった
教室では宇佐野が待っていた

宇佐野「遅かったね?」

「うんw『後片付け』が思ったより大変でねw」

宇佐野「やっぱり手伝うべきだったよね・・・」

「そんなことないよw一人の方が楽なときもあるしw」

宇佐野「てか、なにを片付けてたの?」

「う~ん・・・大きなネズミかなw」

宇佐野「あそこならいそうだな・・・」

「かなり大きくてびっくりしたよwこ~~んな大きかった!w」

宇佐野「そんなに大きいネズミがいるはずないじゃんw」

「真実はわからないよ?w」

宇佐野「そんなのがいたらそれは化け物だよw」

「じゃあ、それを倒した僕はなんだろうね・・・」

宇佐野「え?」

「ううんw何でもないw」

そして放課後

宇佐野「さっきから気になってたんだけど・・・」

「ん?」

宇佐野「伏見・・・埃臭いよ?」

倉庫から持ってきたから臭いのかな?
それとも地下に居たから?

宇佐野「このあと・・よかったら・・・うちに来ない?」

「なんで?」

宇佐野「ここから近いし・・・洗濯もしてあげられるし・・・」

「う~ん・・・いいよw」

宇佐野「本当!?」

「うん!たまにはねw」

小さな尻尾をフリフリと振っている
相当嬉しいんだろうなw
そして宇佐野の家に着いた

「立派な家だね!」

宇佐野「うん。両親が残してくれた大切な家なんだ」

そして家に入った

「お邪魔しま~す!」

宇佐野「うん」

家の中はとても綺麗だった

「すごい綺麗だね!」

宇佐野「まぁ・・・定期的に掃除してるから」

そして制服を洗濯してくれた・・・のはいいんのだが・・・

宇佐野「・・・ごめん」

「・・・なんの罰ゲームかな~?」

僕は宇佐野から洋服を借りたのだが・・・
サイズが少し小さくてへそ出しルックとやらになってしまっている

宇佐野「大きいサイズがなくてそれが今持ってるやつで一番大きいやつなんだ・・・」

「まぁ・・・借りている立場で小さくて窮屈なんて文句は言えないよね・・・」

宇佐野「今、何気なく文句言われた気がしたんだが・・・」

「そう?w」

宇佐野「フッ!ハハハハw」

「アハハw」

二人で大笑いした
宇佐野の笑い顔初めてかもしれない
いや、前にも一度だけ少し笑ったのを見たっけ

「笑顔。やっぱり可愛いじゃん!」

宇佐野「一応さ・・・僕オスだからさ・・・可愛いより・・・かっこいいがいい・・・」

「う~ん・・・今は可愛いかなwそのうちかっこよくなるよ!たぶん・・・」

宇佐野「根拠のない応援をありがとう・・・」

そして洗濯が終わり乾燥も終わった

「ありがとう!いい匂いになったよ!じゃ、帰るね!」

宇佐野「うん。また・・・明日」

「明日は土曜日だよ?」

宇佐野「あ、そうか・・・」

「・・・暇ならどこか遊びに行かない?」

宇佐野「行く!」

凄い食いついて来た

「う、うんwじゃあ、駅前のカフェに集合ねw」

宇佐野「うん!わかった!」

そして僕は宇佐野の家を出た
そして海の見える高台に向かった

「・・・とうとう本格的に動いて来たのかな?」

僕は高台から学園を見つめた

「あいつが持っているなら・・・あいつを仕留めた方が早いよね・・・」

僕はダーツを片手に囁いた
絶対に・・・憂いは晴らす・・・

「あ・・・名前の由来・・・もう一つあったんだ・・・言うの忘れちゃったな~」

ふしみ・・・ふじみ・・・ふしぎ・・・

「なんていう語呂合わせ~ってねw」

僕はそのまま海を眺めた・・・


・・・宇佐野視点・・・
「どうしよう!?どうしよう!?」

僕は明日着て行く服を選んでいた

「これは・・・ダメ!じゃあこっち・・・似合わない・・・」

どうしよう・・・いい服がない・・・
明日はなんとしてでも「かっこいい」って言わせたい!
いつも可愛いじゃ嫌だし
僕だってオスだ!好意を寄せてる相手にかっこいいって思われたい!

「ん?好意・・・?え・・・」

僕って・・・まさか・・・

「そうなのか・・・僕・・・伏見が好きなのか・・・」

なんでここまで気になるのかわからなかった
でも、それは好意・・・すなわち好きだからだ・・・

「余計に変な服は着ていけない・・・」

僕は全押し入れから服を取り出し床に並べた

「・・・かっこいい感じの服って・・・何だろう?」

今まで誰かと遊びに行くこと自体なかった・・・
それなのに初めて出かける相手が好きな相手と気づいた
余計に迷うし緊張する・・・

「今から買いに行く?あ、もうやってない・・・」

そうなるとここから選ばないと・・・

「・・・よし!これで行こう!」

僕は念入りにお風呂に入り服にアイロンをかけベッドに入った・・・
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