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再会の時
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あれから20年
俺は55歳だ
今もずっと遥斗をこの事務所で待ち続けている
刑務所を出てからの生活はとても大変だった
落ちた評判を取り戻すのに時間がかかった
だが、あの時の霊媒師の人が訪れて俺を助けてくれた
そのおかげで今でもバリバリ探偵として働いていられる
「まだかな・・・」
俺は朝、目を覚まして開口一番この言葉を言う
霊媒師の話ではもう転生しているはずだと言っていた
そしたらあいつはもう二十歳だ・・・
でも、記憶をもって生まれてくることは稀らしく本当にここに来るかはわからないとのことだ
「・・・約束だからな・・・」
その時
コンコン
事務所の扉を叩く音が聞こえた
「は~い。ご依頼ですか?」
と言いながら扉を開ける
そこには小柄の人間がフードを被っていた
人間「はい・・・探してほしい人がいるんです・・・」
「人探しですね・・・どうぞ」
と事務所のソファに通した
お茶を出し
「どんな人を探してほしいんですか?」
人間「熊獣人なんです・・・」
「熊獣人ですか・・・それだけでは・・・ほかに・・・名前とかは?」
人間「・・・」
「お二人の関係は?」
人間「恋人・・・です」
「でしたら写真とかありませんか?」
人間「ないんです・・・」
「・・・お名前を教えてはいただけませんか?じゃないと・・・!?」
その時人間は立ち上がりフードを外した
「!?・・・は、遥斗・・・?」
そこには遥斗そっくり・・・いや、瓜二つの人間がいた
遥斗?「ひ、久しぶり・・・だね」
「本当に・・・遥斗・・・なのか?」
遥斗「うん。やっと会えたね!」
そして俺は遥斗を抱き締めた
「遥斗!!」
遥斗「猛・・・」
「本当に本物なんだよな?幻覚とかそう言うのじゃないんだよな!?」
遥斗「違うよwちゃんと本物だよw」
「でも、なんで俺のこと覚えてるんだ?」
遥斗「それはわからない。小さい時から猛のことは覚えてたし、忘れることもなかった」
「そうか・・・そうか・・・」
そういい俺は泣き出した
遥斗「ごめんね・・・ずっと待たせちゃって・・・」
「ホントだよ・・・マイペースにもほどがあるだろう・・・」
遥斗「二十歳にならないと自由がなくてねw」
「お堅い家柄に生まれたんだなw」
遥斗「いや、僕、孤児院で育ったのwそして昨日孤児院を出たんだw二十歳になったからねw」
「そうなのか!?だったら連絡してくれれば迎えに行ったんだぞ!」
遥斗「親子としてではなく、恋人として過ごしたかったからねw」
「・・・そうか・・・お前は・・・ホントに・・・」
そういうと遥斗の頭を撫でた
「俺はもうこんなおっさんだよ?それでもいいのか?」
遥斗「そんなの関係ないよw僕は猛が好きなんだからw」
「そうかw」
そして俺は遥斗を連れて二階の自室に向かった
遥斗「写真、今も飾ってるんだw」
「これは今までのお前だ。これからもたくさん撮るからな?」
そういい俺は遥斗を抱えて寝室に向かった
遥斗「いきなり寝室?w」
「身体は初めてでも中身は初めてじゃないだろう?」
そういうと服を脱がしていった
「変わってないな・・・そのまんまなんだなw」
遥斗「転生ってどうなのかはわからないけど、僕はそうだったみたいだよ?」
「俺は嬉しいよ・・・」
そして身体を重ねた
俺は年甲斐もなく盛んなんだなw
俺は二度も失いそれでもずっと待っていた
それが愛の証明なんだろう
俺はこれから先なにがあっても遥斗を幸せにしてみせる
今までしてやれなかった分も・・・
そう心に誓った
END
俺は55歳だ
今もずっと遥斗をこの事務所で待ち続けている
刑務所を出てからの生活はとても大変だった
落ちた評判を取り戻すのに時間がかかった
だが、あの時の霊媒師の人が訪れて俺を助けてくれた
そのおかげで今でもバリバリ探偵として働いていられる
「まだかな・・・」
俺は朝、目を覚まして開口一番この言葉を言う
霊媒師の話ではもう転生しているはずだと言っていた
そしたらあいつはもう二十歳だ・・・
でも、記憶をもって生まれてくることは稀らしく本当にここに来るかはわからないとのことだ
「・・・約束だからな・・・」
その時
コンコン
事務所の扉を叩く音が聞こえた
「は~い。ご依頼ですか?」
と言いながら扉を開ける
そこには小柄の人間がフードを被っていた
人間「はい・・・探してほしい人がいるんです・・・」
「人探しですね・・・どうぞ」
と事務所のソファに通した
お茶を出し
「どんな人を探してほしいんですか?」
人間「熊獣人なんです・・・」
「熊獣人ですか・・・それだけでは・・・ほかに・・・名前とかは?」
人間「・・・」
「お二人の関係は?」
人間「恋人・・・です」
「でしたら写真とかありませんか?」
人間「ないんです・・・」
「・・・お名前を教えてはいただけませんか?じゃないと・・・!?」
その時人間は立ち上がりフードを外した
「!?・・・は、遥斗・・・?」
そこには遥斗そっくり・・・いや、瓜二つの人間がいた
遥斗?「ひ、久しぶり・・・だね」
「本当に・・・遥斗・・・なのか?」
遥斗「うん。やっと会えたね!」
そして俺は遥斗を抱き締めた
「遥斗!!」
遥斗「猛・・・」
「本当に本物なんだよな?幻覚とかそう言うのじゃないんだよな!?」
遥斗「違うよwちゃんと本物だよw」
「でも、なんで俺のこと覚えてるんだ?」
遥斗「それはわからない。小さい時から猛のことは覚えてたし、忘れることもなかった」
「そうか・・・そうか・・・」
そういい俺は泣き出した
遥斗「ごめんね・・・ずっと待たせちゃって・・・」
「ホントだよ・・・マイペースにもほどがあるだろう・・・」
遥斗「二十歳にならないと自由がなくてねw」
「お堅い家柄に生まれたんだなw」
遥斗「いや、僕、孤児院で育ったのwそして昨日孤児院を出たんだw二十歳になったからねw」
「そうなのか!?だったら連絡してくれれば迎えに行ったんだぞ!」
遥斗「親子としてではなく、恋人として過ごしたかったからねw」
「・・・そうか・・・お前は・・・ホントに・・・」
そういうと遥斗の頭を撫でた
「俺はもうこんなおっさんだよ?それでもいいのか?」
遥斗「そんなの関係ないよw僕は猛が好きなんだからw」
「そうかw」
そして俺は遥斗を連れて二階の自室に向かった
遥斗「写真、今も飾ってるんだw」
「これは今までのお前だ。これからもたくさん撮るからな?」
そういい俺は遥斗を抱えて寝室に向かった
遥斗「いきなり寝室?w」
「身体は初めてでも中身は初めてじゃないだろう?」
そういうと服を脱がしていった
「変わってないな・・・そのまんまなんだなw」
遥斗「転生ってどうなのかはわからないけど、僕はそうだったみたいだよ?」
「俺は嬉しいよ・・・」
そして身体を重ねた
俺は年甲斐もなく盛んなんだなw
俺は二度も失いそれでもずっと待っていた
それが愛の証明なんだろう
俺はこれから先なにがあっても遥斗を幸せにしてみせる
今までしてやれなかった分も・・・
そう心に誓った
END
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