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公園にて
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リリィは、コーヒーを飲み干すと空を見上げた。
(いい天気ね)
青空の中を飛行機が飛んでいる。
「リリィ」
リリィは、はっと顔を地上に戻した。
「何やってんだ?」
「ライル・・・と」
こちらをにやつきながら見つめるライルの横に、美人な女の人が立っていた。
「あ、ライルの奥さん?」
リリィは立ち上がった。
「ああ。妻のサマンサだ」
「こんちには。あなたがリリィね。夫からよく話を聞いています」
「こ、こんにちは。話って変なこと言ってないでしょうね?ライル」
「ああ。お前が孤独を愛する女ってことぐらいしか」
「ちょっと!」
サマンサは、くすっと笑った。
「うわ、笑った顔めちゃ可愛い」
「お前、心の声出てるぞ」
あっと声をあげて、リリィは口を抑えた。
それを見てサマンサはまた笑った。
「これからも夫をよろしくお願いします」
「いえいえ!それはこちらこそです・・・・はい」
リリィとサマンサはペコリと頭を下げあった。
「じゃあ、俺たちもう行くから。また会社でな」
「ええ」
ライルとサマンサの後ろ姿を見送ってから、リリィは再びベンチに腰を下ろした。
(結婚かあ)
実を言うとリリィは誰とも付き合ったことがない。
男友達もいないわけではないが、特別ずっと一緒にましてや一生共に過ごしたいと思う人には出会ったことがなかったのだ。
だからこそ同い年のライルが結婚をしたことは本当に驚きだった。
(まあ、あんな可愛い奥さんなら一生一緒にいても幸せってことね。どうやったらそんな人と出会えるのかしら)
手に持っていたコーヒーを飲もうとしたとき、もう飲み干していたことを思い出した。
ふうっと息を吐き、また空を見上げた。
青空の中を白い雲がゆっくり動いている。
リリィは、口をぽかんと開けたまま雲の流れを目で追っていた。
(ああ、平和だなあ)
「なあにしてんの?」
声を聞いてはっとしたがすぐに誰だかわかったリリィは、空を見上げたまま視線を変えることはなかった。
(いい天気ね)
青空の中を飛行機が飛んでいる。
「リリィ」
リリィは、はっと顔を地上に戻した。
「何やってんだ?」
「ライル・・・と」
こちらをにやつきながら見つめるライルの横に、美人な女の人が立っていた。
「あ、ライルの奥さん?」
リリィは立ち上がった。
「ああ。妻のサマンサだ」
「こんちには。あなたがリリィね。夫からよく話を聞いています」
「こ、こんにちは。話って変なこと言ってないでしょうね?ライル」
「ああ。お前が孤独を愛する女ってことぐらいしか」
「ちょっと!」
サマンサは、くすっと笑った。
「うわ、笑った顔めちゃ可愛い」
「お前、心の声出てるぞ」
あっと声をあげて、リリィは口を抑えた。
それを見てサマンサはまた笑った。
「これからも夫をよろしくお願いします」
「いえいえ!それはこちらこそです・・・・はい」
リリィとサマンサはペコリと頭を下げあった。
「じゃあ、俺たちもう行くから。また会社でな」
「ええ」
ライルとサマンサの後ろ姿を見送ってから、リリィは再びベンチに腰を下ろした。
(結婚かあ)
実を言うとリリィは誰とも付き合ったことがない。
男友達もいないわけではないが、特別ずっと一緒にましてや一生共に過ごしたいと思う人には出会ったことがなかったのだ。
だからこそ同い年のライルが結婚をしたことは本当に驚きだった。
(まあ、あんな可愛い奥さんなら一生一緒にいても幸せってことね。どうやったらそんな人と出会えるのかしら)
手に持っていたコーヒーを飲もうとしたとき、もう飲み干していたことを思い出した。
ふうっと息を吐き、また空を見上げた。
青空の中を白い雲がゆっくり動いている。
リリィは、口をぽかんと開けたまま雲の流れを目で追っていた。
(ああ、平和だなあ)
「なあにしてんの?」
声を聞いてはっとしたがすぐに誰だかわかったリリィは、空を見上げたまま視線を変えることはなかった。
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