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第五話
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『ここで…死んでたまるかァァァァァァ!!』
犯人の手首に手刀を叩き込み、ナイフを落とさせる。
そのままそのナイフを自分の手に持ち、1言。
『…俺を傷つける分にはどれだけ刺そうとも笑って許そう。
…でもな、テメェは俺の家族を傷つけた。
なぁ、どんな気持ちだ?
ただの中学生に殺されそうになる気分は』
「“ゴクリ”」
唾を呑む音が聞こえる。
ここまでは自己流の合気道。
殴られる瞬間に体をひねり、衝撃を緩和する。
相手が油断する瞬間に相手の武器を奪う。
さぁ、あとは自己流のナイフ術だな。
どこまでできるかは分からない。
俺がナイフを構えた瞬間、どこからか相手もナイフをもう一本出してきた。
『チッ…』
…アニメと自己流で鍛えたナイフ術を…中二病を舐めるなよ?
刹那、相手がナイフを刺突してくる。
俺は横に避ける…が、僅かに目元を斬られたらしい。
俺は一瞬ふらつき、相手をめがけてナイフを振り下ろす。
見事、相手の腕を傷つける事に成功。
次に眉間を狙う。
その瞬間だった。
〘やめて!〙
水月が叫ぶ。
〘もう…やめてよ。〙
水月が後ろから俺を抱きしめて止める。
『なんで…止めるんだよ
こいつは!…こいつ…は』
〘うん、分かるよ。
きっと…あの出血量じゃ、君の両親は…助からない。〙
『なら、俺はこいつを…殺さなきゃ…』
そう言って気づく。
ナイフを持った瞬間に俺の理性が崩壊していたこと。
右目からの出血が多いこと。
そして、既に俺の手からはナイフがなかった事。
犯人は既に、気を失っていた事。
〘君がこれ以上傷つく必要はないよ。〙
『ッ”……ア……
…父…さん……母…さ…ん…』
水月は黙って、俺を抱きしめていてくれた。
後の話で分かったが、俺がナイフを持ったときには既に明星家の両親が警察と救急に連絡を入れてくれていたみたいだ。
まぁ、警察の方は先に玄関に来ていた宅配の人が母さんの悲鳴を聞いて、呼んでいてくれたのだが、その宅配の人は腹部を深く刺されてしまい、亡くなってしまったらしい。
そして、水月が俺を止めた瞬間に警察が来た。
普通であれば銃刀法違反と致傷罪で少年院行きだが、明星家のみんなの証言で、自己防衛が認められ、逮捕されることはなかった。
ただ、目の傷は深く、ぎりぎり失明はなかったものの、右目の視力が少し落ちてしまった。
そして、父さんと母さんは心臓を刺されてしまっていて、出血多量で即死だったらしい。
犯人は腕に少し深い切り傷ができたが、
発達した医療技術のおかげで、数週間で警察病院から退院でき、数ヶ月ほどで腕も動くようになったらしい。
ただ、そいつは大量殺人で、既に30人ほど殺していたらしく、指名手配犯だったらしい。
…懸賞金は確か5300万円程だったとかなんとか…。
今回の事件でようやく捕まり、怪我が治ってから1ヶ月後に死刑が執行されたようだ。
どうやら、俺の家の屋根裏に隠れていたらしく、食料などがつき、物音建てずに玄関まで来たのは良いものの、運悪く宅配が来てしまい、バレたので殺したらしい。
事件の内容が客観的に見て、運の悪さが全てを起こしたと解釈できたため、後に
「運の悪さが招いた!?
休日の真っ昼間の住宅街で起きた惨劇」
と、題名がつけられ、数年間はTVで放送される事となった。
まぁ話は惨劇の1週間後まで戻り、今日から明星家で過ごす事になったのだが…。
『そして、なぜ君たちがここに来ているんだ?』
明星家の対応は手厚く、俺の個人の部屋を用意してくれたのだ。
…用意してくれたのだが…。
〘来ちゃ駄目だった?〙
〚いや…君の事が心配で…さ〛
『水月はまぁ良い。
瑠奏さんが布団に入ってくる意味は?』
〚え!なんで水月は良いの!?〛
『…諦めた。』
〚じゃあついでに私が布団に入るのも諦めてよ~〛
『いーやーだー
二人でも狭いのに、三人だともっと狭いよ』
〚ならもっとくっつこうよ〛
『…なぜそうなる』
〘お、イイね~
お姉ちゃんいいこと言うじゃん〙
『水月も乗るな。』
……
『動けない』
〘動く必要なくない?〙
『いやあるし』
〚じゃあ、男の子の力を使えば動けるんじゃないの?〛
『この、前と後ろでしっかりと固定されてる俺に言いますか?』
〘〚じゃあ、諦めなさい〛〙
『ぁぅ…』
これはまた地獄かもしれない。
犯人の手首に手刀を叩き込み、ナイフを落とさせる。
そのままそのナイフを自分の手に持ち、1言。
『…俺を傷つける分にはどれだけ刺そうとも笑って許そう。
…でもな、テメェは俺の家族を傷つけた。
なぁ、どんな気持ちだ?
ただの中学生に殺されそうになる気分は』
「“ゴクリ”」
唾を呑む音が聞こえる。
ここまでは自己流の合気道。
殴られる瞬間に体をひねり、衝撃を緩和する。
相手が油断する瞬間に相手の武器を奪う。
さぁ、あとは自己流のナイフ術だな。
どこまでできるかは分からない。
俺がナイフを構えた瞬間、どこからか相手もナイフをもう一本出してきた。
『チッ…』
…アニメと自己流で鍛えたナイフ術を…中二病を舐めるなよ?
刹那、相手がナイフを刺突してくる。
俺は横に避ける…が、僅かに目元を斬られたらしい。
俺は一瞬ふらつき、相手をめがけてナイフを振り下ろす。
見事、相手の腕を傷つける事に成功。
次に眉間を狙う。
その瞬間だった。
〘やめて!〙
水月が叫ぶ。
〘もう…やめてよ。〙
水月が後ろから俺を抱きしめて止める。
『なんで…止めるんだよ
こいつは!…こいつ…は』
〘うん、分かるよ。
きっと…あの出血量じゃ、君の両親は…助からない。〙
『なら、俺はこいつを…殺さなきゃ…』
そう言って気づく。
ナイフを持った瞬間に俺の理性が崩壊していたこと。
右目からの出血が多いこと。
そして、既に俺の手からはナイフがなかった事。
犯人は既に、気を失っていた事。
〘君がこれ以上傷つく必要はないよ。〙
『ッ”……ア……
…父…さん……母…さ…ん…』
水月は黙って、俺を抱きしめていてくれた。
後の話で分かったが、俺がナイフを持ったときには既に明星家の両親が警察と救急に連絡を入れてくれていたみたいだ。
まぁ、警察の方は先に玄関に来ていた宅配の人が母さんの悲鳴を聞いて、呼んでいてくれたのだが、その宅配の人は腹部を深く刺されてしまい、亡くなってしまったらしい。
そして、水月が俺を止めた瞬間に警察が来た。
普通であれば銃刀法違反と致傷罪で少年院行きだが、明星家のみんなの証言で、自己防衛が認められ、逮捕されることはなかった。
ただ、目の傷は深く、ぎりぎり失明はなかったものの、右目の視力が少し落ちてしまった。
そして、父さんと母さんは心臓を刺されてしまっていて、出血多量で即死だったらしい。
犯人は腕に少し深い切り傷ができたが、
発達した医療技術のおかげで、数週間で警察病院から退院でき、数ヶ月ほどで腕も動くようになったらしい。
ただ、そいつは大量殺人で、既に30人ほど殺していたらしく、指名手配犯だったらしい。
…懸賞金は確か5300万円程だったとかなんとか…。
今回の事件でようやく捕まり、怪我が治ってから1ヶ月後に死刑が執行されたようだ。
どうやら、俺の家の屋根裏に隠れていたらしく、食料などがつき、物音建てずに玄関まで来たのは良いものの、運悪く宅配が来てしまい、バレたので殺したらしい。
事件の内容が客観的に見て、運の悪さが全てを起こしたと解釈できたため、後に
「運の悪さが招いた!?
休日の真っ昼間の住宅街で起きた惨劇」
と、題名がつけられ、数年間はTVで放送される事となった。
まぁ話は惨劇の1週間後まで戻り、今日から明星家で過ごす事になったのだが…。
『そして、なぜ君たちがここに来ているんだ?』
明星家の対応は手厚く、俺の個人の部屋を用意してくれたのだ。
…用意してくれたのだが…。
〘来ちゃ駄目だった?〙
〚いや…君の事が心配で…さ〛
『水月はまぁ良い。
瑠奏さんが布団に入ってくる意味は?』
〚え!なんで水月は良いの!?〛
『…諦めた。』
〚じゃあついでに私が布団に入るのも諦めてよ~〛
『いーやーだー
二人でも狭いのに、三人だともっと狭いよ』
〚ならもっとくっつこうよ〛
『…なぜそうなる』
〘お、イイね~
お姉ちゃんいいこと言うじゃん〙
『水月も乗るな。』
……
『動けない』
〘動く必要なくない?〙
『いやあるし』
〚じゃあ、男の子の力を使えば動けるんじゃないの?〛
『この、前と後ろでしっかりと固定されてる俺に言いますか?』
〘〚じゃあ、諦めなさい〛〙
『ぁぅ…』
これはまた地獄かもしれない。
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