英華女学院の七不思議

小森 輝

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英華女学院の七不思議 35

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「先輩についてですが、先生はどのような認識ですか?」
「そう言われても……3年生で、2年前に失踪して、そして……白骨化していた」
 私が見た物は事実で間違いない。私以外にも確認してもらい、警察にも出てきてもらった。幻覚などでは絶対にあり得ない。
「私は、2週間前まで先輩とお話ししていました。3年生の先輩と。それより前から居なくなっていたなんて、考えられません」
 私同様、雛ノ森さんも事実を見てきたのだ。私よりも長い間。約4ヶ月ほど。
「その……質問なんですけど、他に見た人は居ないんですか? 例えば、この学食とか、後は探偵部の活動中とか」
「それって……先生、私を信じていないんですか?」
「そう言う意味ではないんですよ」
 これは言い方がよくなかった。これでは本当に信じていないように聞こえてもおかしくはない。なんとか弁解しなければ。
「ほら、他に見ている人がいて、その人が何か知っているかもしれないですからね」
「見ている人が居たら、とっくに話を聞いていますよ」
 とっくに話を聞いているということは、目撃者はいなかったということだろう。だが、にわかには信じられない。
「本当にですか? 学食で見かけたりも……」
「学年も違いますし、それに、全校生徒が一斉に来ますから。待ち合わせをしていないと都合よく会えたりはしませんよ」
 放課後に会う約束をしていれば、私を待っていた時のようにわざわざ学食の前で時間を無駄にすることもない。
「では、放課後は? 探偵部で一緒に居るときとか……というか、探偵部はどこで活動しているんですか?」
「寮の学習部屋です。なので、先輩と話しているときに誰かと会うこともありませんでした。それに、七不思議の調査も一緒にはしなかったので……」
 寮については、まだ行ったことがないので間取りや施設は知らないが、余分な部屋があって、その部屋を学習部屋として解放しているというのは十分考えられる話だ。寮は基本三人部屋。一人の方が勉強に集中できるという生徒もいるだろう。そういった配慮があるのは当然だ。
 1学期の間、雛ノ森さんと先輩が接触していたのを見ていた人がいないのは、偶然なのか、それとも意図的なものか、もしくは、他の人には見えない存在だったのか。三つ目の可能性ではないと思いたいが、何ともいえない。
「先生は何か進展はありましたか?」
 そう聞かれたが、私の方で進展はない。日曜日は休みで、授業に課題のチェックと他のことをやっている時間はなかった。だが、何も考えていなかったわけではない。
「今度、白骨化していた生徒、佐々木涼子さんの話を聞こうかと思いまして」
「ということは、三年生の先生に?」
「3年生といっても2年前です。なので、2年前に担当していた3年生の先生に話を聞く必要があります」
「なるほど……でも、その当時の3年生の担任をしていた先生は分かるんですか?」
「もちろんです。それも、おそらく学年主任の先生です」
「それはどなたなんですか?」
 先生も生徒と一緒に担当する学年も上がっていく。そして、3年生を担当した次の年はまた1年生に戻るシステムになっている。つまり、2年前に3年生を担当していた先生は、今は2年生を担当している。2年生を担当している教師の方で一番の実力者といえば、一人しかいない。
「平川先生ですよ」
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