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3 私の恩人を求めて
町一番の支援魔法の使い手は 24
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換金所での一悶着はあったが、無事にギルドへと帰ってこれた。
「お! ヘイトさんのお帰りだ! みんな期待してるぜ」
「誰も彼も、どうせ私に賭けているんだろ? 安パイに賭けるなんて勝負師の勘が鈍るぞ。まあ、この賭は私も安パイに賭けさせてもらうけどな」
ギルドの中は相変わらずの賑わい……いいや、朝よりも人も多いし、騒ぎ声も大きい。
「おい! 遅かったじゃねぇか。待ちくたびれたぜ。時間いっぱいまで地道に稼いだんだろうが、今回は俺の勝ちだ! なんたって、大型を何匹も断罪してきたんだからなぁ!」
「そう吠えるな。弱い犬ほどよく吠えると言うぞ。それとも、今から負け犬の遠吠えを練習しているのか?」
「なんだとぉ! 断罪してやろうか、このトロールブス女!」
「何か言ったか? 聞こえなかったな。このレイピアでもっと口を大きく切り裂いてやろうか」
まさに一触即発。二人とも剣を半分引き抜いている。それなのに誰も止めようとしない。むしろ、やれやれと煽っている人もいる。
「ちょ、ちょっと待ってください!」
こんな状況、止める人が私しかいそうになかった。
「何だ! てめぇ! 誰だ!」
「あ、あなたがヘイトさんの監視をしろって言ったんじゃないですか!」
「あぁ、そう言えば、そうだった。ちゃんと不正しないように監視していたんだろうな?」
「も、もちろんです」
完全に忘れられていたのだろう。くやしい! でも、本当に監視だけで、しかも、ダンジョンではお荷物になって換金所ではナンパに絡まれていたなんて、格好悪くて言えない。
「喧嘩はその辺にして、勝負の結果を見ませんか? そうしたら、勝敗は明確ですから」
私の提案に、オーディエンスも賛成の歓喜を上げた。
「いいだろう。泣きっ面拝ませてもらうぜ」
そう言いながら取り出した革袋には、かなりの重量が感じられる。
「刮目しやがれ! てめえらじゃ一日で稼げない量の硬貨の山だ!」
そう言って、革袋をひっくり返すと、たくさんの硬貨がテーブルの上に散らばった。
「全部で金貨67枚、銀貨4枚だ。ちゃんと数えて確認しやがれ!」
革袋には銀貨が入っているものだと思っていたが、まさかの金貨だった。しかも、その金貨が67枚。一日どころか一ヶ月かかりそうなほどの大金だ。
「今日は機嫌がよかったからな。大型モンスターを何体も断罪したぜ。おかげで巨大な魔石がいくつも取れてこの有様よ!」
完全に勝ち誇っていた。無理もない。一日でこんな大金なんて考えられないから。一緒に冒険したヘイトさんも顔を俯かせて笑っている。
笑っている?
「お! ヘイトさんのお帰りだ! みんな期待してるぜ」
「誰も彼も、どうせ私に賭けているんだろ? 安パイに賭けるなんて勝負師の勘が鈍るぞ。まあ、この賭は私も安パイに賭けさせてもらうけどな」
ギルドの中は相変わらずの賑わい……いいや、朝よりも人も多いし、騒ぎ声も大きい。
「おい! 遅かったじゃねぇか。待ちくたびれたぜ。時間いっぱいまで地道に稼いだんだろうが、今回は俺の勝ちだ! なんたって、大型を何匹も断罪してきたんだからなぁ!」
「そう吠えるな。弱い犬ほどよく吠えると言うぞ。それとも、今から負け犬の遠吠えを練習しているのか?」
「なんだとぉ! 断罪してやろうか、このトロールブス女!」
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まさに一触即発。二人とも剣を半分引き抜いている。それなのに誰も止めようとしない。むしろ、やれやれと煽っている人もいる。
「ちょ、ちょっと待ってください!」
こんな状況、止める人が私しかいそうになかった。
「何だ! てめぇ! 誰だ!」
「あ、あなたがヘイトさんの監視をしろって言ったんじゃないですか!」
「あぁ、そう言えば、そうだった。ちゃんと不正しないように監視していたんだろうな?」
「も、もちろんです」
完全に忘れられていたのだろう。くやしい! でも、本当に監視だけで、しかも、ダンジョンではお荷物になって換金所ではナンパに絡まれていたなんて、格好悪くて言えない。
「喧嘩はその辺にして、勝負の結果を見ませんか? そうしたら、勝敗は明確ですから」
私の提案に、オーディエンスも賛成の歓喜を上げた。
「いいだろう。泣きっ面拝ませてもらうぜ」
そう言いながら取り出した革袋には、かなりの重量が感じられる。
「刮目しやがれ! てめえらじゃ一日で稼げない量の硬貨の山だ!」
そう言って、革袋をひっくり返すと、たくさんの硬貨がテーブルの上に散らばった。
「全部で金貨67枚、銀貨4枚だ。ちゃんと数えて確認しやがれ!」
革袋には銀貨が入っているものだと思っていたが、まさかの金貨だった。しかも、その金貨が67枚。一日どころか一ヶ月かかりそうなほどの大金だ。
「今日は機嫌がよかったからな。大型モンスターを何体も断罪したぜ。おかげで巨大な魔石がいくつも取れてこの有様よ!」
完全に勝ち誇っていた。無理もない。一日でこんな大金なんて考えられないから。一緒に冒険したヘイトさんも顔を俯かせて笑っている。
笑っている?
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