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スラッガー 25
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「お待たせ!」
図書館に着くと、いつもの席にオカが座っていた。
「大丈夫だったか?」
「心配しすぎだって。仮にも野球部なんだから、俺に何かしようなんて考えないだろ」
実際は、殴られそうなところまでいったのだが、それを伝えると、さらに心配しそうなので黙っておこう。
「それより、俺の分もちゃんと伝えてくれたんだよな?」
「大丈夫。ちゃんとシゲちゃんの分も書いてるよ」
図書館を本の貸し借り以外で使用するには、許可が必要だ。もちろん、許可と言っても難しいものではない。図書室のカウンターに置いてある使用者名簿に記載するだけでいい。こう言ったことは、全てオカに任せている。オカが適当な俺を信用できないのと、字がオカの方が綺麗なのが理由だ。
「いろいろ話したいことはあるけど、まずは勉強だね。授業態度が悪かったって、どうせまたノート取ってないんでしょ?」
「それが以外でさ……。ほら」
俺が出したノートには、汚い字だけど、今日の分の授業内容が書かれていた。
「なんだ。ちゃんとノート取ってるじゃないか」
「そうなんだよ……」
「じゃあ、なんで、授業態度が悪いなんて注意されたんだ?」
「不思議だよな……」
今日は一日中ぼーっとしていたが、ノートにはちゃんと板書を書いていた。常に上の空だったのが悪いのだろうが、居眠りをしてノートに何も書かれていないよりは何十倍もいいように思えてしまう。
「今日の分のノートを準備していたのに、無駄になってしまったな……」
俺がノートを取っておらず、写さないといけないと予測して、オカはすでに自分のノートを準備していたようだ。しかし、それが無駄に終わり、片づけようとしていたので、慌てて止めた。
「ノートを見せてくれるつもりで用意してくれてたんだろ? なら、ありがたく見せてもらうよ」
「それはいいけど……。ノートは取っているんだろ?」
「ノートは取っているんだよ。ノートは」
俺は何も嘘をついていない。本当にノートは取っているんだ。ただ、授業は聞いていなかった。つまり、復習が必要なのだ。
「まあ、勉強する気になっているみたいだし、いいけど……」
「サンキュー! じゃあ、このノートは借りさせてもらうよ」
少々、強引ではあったが、ノートを借りることができた。
復習をすると言っても、自分のノートでは気分が乗らない。字は汚いし、文字の羅列も不均等だし、とても見にくい。オカのノートの方が楽しく復習する事ができる。やはり、幼少期に習字を習っておくのは、学力的にも重要だったのかもしれない。オカのノートを見ているといつも思ってしまう。
「オカは字が綺麗だもんな……。やっぱり、俺も一緒に習字を習っておくべきだったかな……」
「今からでも遅くはないだろ。どうせなら、書道部にでも入ったらどうだ? シゲちゃんが入るって言うんなら俺も一緒に入っていいけど」
「部活ほどの熱意はないよ。それに、オカと一緒とか、俺の素人感が目立つだろ。ていうか、俺が入るからって理由じゃなくて、自分で決めろよな」
「自分で決めてるよ。シゲちゃんと一緒だと楽しいから。ほら、小学生の時に野球を始めたのだって……。シゲちゃん、覚えてる」
「小学生のことなんて、覚えてないよ」
覚えていないわけがない。俺たちが野球を始めたきっかけを。俺たちが歩み出した始まりを……。
図書館に着くと、いつもの席にオカが座っていた。
「大丈夫だったか?」
「心配しすぎだって。仮にも野球部なんだから、俺に何かしようなんて考えないだろ」
実際は、殴られそうなところまでいったのだが、それを伝えると、さらに心配しそうなので黙っておこう。
「それより、俺の分もちゃんと伝えてくれたんだよな?」
「大丈夫。ちゃんとシゲちゃんの分も書いてるよ」
図書館を本の貸し借り以外で使用するには、許可が必要だ。もちろん、許可と言っても難しいものではない。図書室のカウンターに置いてある使用者名簿に記載するだけでいい。こう言ったことは、全てオカに任せている。オカが適当な俺を信用できないのと、字がオカの方が綺麗なのが理由だ。
「いろいろ話したいことはあるけど、まずは勉強だね。授業態度が悪かったって、どうせまたノート取ってないんでしょ?」
「それが以外でさ……。ほら」
俺が出したノートには、汚い字だけど、今日の分の授業内容が書かれていた。
「なんだ。ちゃんとノート取ってるじゃないか」
「そうなんだよ……」
「じゃあ、なんで、授業態度が悪いなんて注意されたんだ?」
「不思議だよな……」
今日は一日中ぼーっとしていたが、ノートにはちゃんと板書を書いていた。常に上の空だったのが悪いのだろうが、居眠りをしてノートに何も書かれていないよりは何十倍もいいように思えてしまう。
「今日の分のノートを準備していたのに、無駄になってしまったな……」
俺がノートを取っておらず、写さないといけないと予測して、オカはすでに自分のノートを準備していたようだ。しかし、それが無駄に終わり、片づけようとしていたので、慌てて止めた。
「ノートを見せてくれるつもりで用意してくれてたんだろ? なら、ありがたく見せてもらうよ」
「それはいいけど……。ノートは取っているんだろ?」
「ノートは取っているんだよ。ノートは」
俺は何も嘘をついていない。本当にノートは取っているんだ。ただ、授業は聞いていなかった。つまり、復習が必要なのだ。
「まあ、勉強する気になっているみたいだし、いいけど……」
「サンキュー! じゃあ、このノートは借りさせてもらうよ」
少々、強引ではあったが、ノートを借りることができた。
復習をすると言っても、自分のノートでは気分が乗らない。字は汚いし、文字の羅列も不均等だし、とても見にくい。オカのノートの方が楽しく復習する事ができる。やはり、幼少期に習字を習っておくのは、学力的にも重要だったのかもしれない。オカのノートを見ているといつも思ってしまう。
「オカは字が綺麗だもんな……。やっぱり、俺も一緒に習字を習っておくべきだったかな……」
「今からでも遅くはないだろ。どうせなら、書道部にでも入ったらどうだ? シゲちゃんが入るって言うんなら俺も一緒に入っていいけど」
「部活ほどの熱意はないよ。それに、オカと一緒とか、俺の素人感が目立つだろ。ていうか、俺が入るからって理由じゃなくて、自分で決めろよな」
「自分で決めてるよ。シゲちゃんと一緒だと楽しいから。ほら、小学生の時に野球を始めたのだって……。シゲちゃん、覚えてる」
「小学生のことなんて、覚えてないよ」
覚えていないわけがない。俺たちが野球を始めたきっかけを。俺たちが歩み出した始まりを……。
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