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予知部と危険な香り
予知部と弱気な新入生 57
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一頻り、泉ちゃんの可愛さに癒され、私の十分にエネルギーが充電された。
「ありがとう、泉ちゃん」
「どういたしまして。秋葉ちゃんが疲れたら、いつでも胸を貸してあげるよ」
「うん。またお願いする」
次の充電予約もできたことなので、甘えるのをやめて、ちゃんと椅子に座った。昨日と同じく、二人とも読書をしている。私も、今日は本を持ってきているのだが、読書をする前にやることがある。
「あの、今日はこれから予定はありますか?」
「一応、あるが。なんだ? 用事でもあるのか?」
予定があるのなら、それを遅らせてまでする話ではないとは思う。だが、その予定も愛先輩が把握しているだけで、もしかしたら時間があるのかもしれない。
「いえ、ちょっと気になる出来事がありまして……」
「話なら大丈夫だ。それぐらいの時間はある」
そう言って、愛先輩は読んでいた本を閉じた。
「それで、話とは? なるべく簡潔に頼む」
「あ、はい。えっと、簡潔にって言っても、情報なんて、そんなにないんですけど」
「それは私が判断することだ。いいからさっさと話なさい」
なんだかイラっとする言われ方だったが、話を長引かせては元の予定に差し支えるので、怒りは一旦押さえておいた。
「えっと、朝の通学中の出来事なんですけど、道に煙みたいな黒い塊が浮いててですね、少し目を離した隙に消えてしまったんですよ。疲れていて幻覚でも見えたのかとも思ったんですけど、もしかしたら妖怪とかそっち系かなって」
「なるほど……。黒か。それは危険だな」
「黒だと危ないんですか?」
「あぁ。煙のように見えたということは、思いや願いといった強い意志だろう。それが黒く見えたということは、間違いなく負の感情だ。恨みや憎しみといったね。それらを発生させるのは、決まって悪霊の類なんだよ」
「あ、悪霊、ですか? で、でも、私の見間違いってことも……」
悪霊を見たなんて、信じたくない。もし悪霊だったなら、急いで神社に行ってお払いしてもらわなければ。
「確かに、見間違いかもしれない。私は今朝の登校中には見なかった。ちなみに、どの辺で見たんだ?」
「私、電車通学で、そこから徒歩なんですけど、駅から国道を渡って少し歩いたところで見たんです」
「なるほどな。私は自転車通学でそこは通らないんだ」
「そうなんですね」
通らないのなら見ていなくて当然だ。もう一人に期待するしかない。
「泉ちゃんはどう?」
「私は……。秋葉ちゃんと一緒で電車からの歩きなんだけど、そう言うのは……見なかったな」
ちゃんと思い出しながら答えてくれたのだろう。でも、私と同じく電車通学で見える泉ちゃんが見ていないのなら、私の勘違いなのかもしれない。それは嬉しいことだ。
「ありがとう、泉ちゃん」
「どういたしまして。秋葉ちゃんが疲れたら、いつでも胸を貸してあげるよ」
「うん。またお願いする」
次の充電予約もできたことなので、甘えるのをやめて、ちゃんと椅子に座った。昨日と同じく、二人とも読書をしている。私も、今日は本を持ってきているのだが、読書をする前にやることがある。
「あの、今日はこれから予定はありますか?」
「一応、あるが。なんだ? 用事でもあるのか?」
予定があるのなら、それを遅らせてまでする話ではないとは思う。だが、その予定も愛先輩が把握しているだけで、もしかしたら時間があるのかもしれない。
「いえ、ちょっと気になる出来事がありまして……」
「話なら大丈夫だ。それぐらいの時間はある」
そう言って、愛先輩は読んでいた本を閉じた。
「それで、話とは? なるべく簡潔に頼む」
「あ、はい。えっと、簡潔にって言っても、情報なんて、そんなにないんですけど」
「それは私が判断することだ。いいからさっさと話なさい」
なんだかイラっとする言われ方だったが、話を長引かせては元の予定に差し支えるので、怒りは一旦押さえておいた。
「えっと、朝の通学中の出来事なんですけど、道に煙みたいな黒い塊が浮いててですね、少し目を離した隙に消えてしまったんですよ。疲れていて幻覚でも見えたのかとも思ったんですけど、もしかしたら妖怪とかそっち系かなって」
「なるほど……。黒か。それは危険だな」
「黒だと危ないんですか?」
「あぁ。煙のように見えたということは、思いや願いといった強い意志だろう。それが黒く見えたということは、間違いなく負の感情だ。恨みや憎しみといったね。それらを発生させるのは、決まって悪霊の類なんだよ」
「あ、悪霊、ですか? で、でも、私の見間違いってことも……」
悪霊を見たなんて、信じたくない。もし悪霊だったなら、急いで神社に行ってお払いしてもらわなければ。
「確かに、見間違いかもしれない。私は今朝の登校中には見なかった。ちなみに、どの辺で見たんだ?」
「私、電車通学で、そこから徒歩なんですけど、駅から国道を渡って少し歩いたところで見たんです」
「なるほどな。私は自転車通学でそこは通らないんだ」
「そうなんですね」
通らないのなら見ていなくて当然だ。もう一人に期待するしかない。
「泉ちゃんはどう?」
「私は……。秋葉ちゃんと一緒で電車からの歩きなんだけど、そう言うのは……見なかったな」
ちゃんと思い出しながら答えてくれたのだろう。でも、私と同じく電車通学で見える泉ちゃんが見ていないのなら、私の勘違いなのかもしれない。それは嬉しいことだ。
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