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真の災難
ゲームのキャラに恋するのは規約違反ですか? 42
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ジャージを持って、再び脱衣所に戻ってきた。
「タオルと着替えは置いておくから」
「あぁ、ありがとう」
磨り硝子一枚隔てた向こう側では、コルテが裸でシャワーを浴びている。朧気に見える体のラインが想像力をかき立ててくる。
「しっかりしないと……」
誘惑を忘れるためにも、やるべき事をしよう。
とりあえず、コルテの服を洗うところから始めよう。
「洗濯機で大丈夫かな……」
服の素材は分からない。でも、装飾品はついてないし、どこにでも売ってそうな服だ。今の洗濯機は優秀だし、大丈夫だろう。
Tシャツとズボンは洗濯機の中に入れて、あることに気づいた。
「そういえば、パンツはどうしよう……」
私が持ってきた着替えはジャージのみ。もちろん、この家には男物のパンツは存在しない。いや、一着は存在するはずだ。ただ、それは洗う予定で……。
「あれ? パンツ……どこだろう……」
脱いであった服の中にパンツはない。もちろん、ズボンの中にもなかった。
どこかに落ちているのかと周りを探してみるが、パンツは落ちていない。
なら、考えられる可能性は一つ。
コルテがパンツを履いたままシャワーを浴びている。
「ちょっと、パンツ履いた……まま……」
注意しようと浴室のドアを開けると、そこにはコルテの背中があった。
でも、それだけじゃない。パンツを確認しようと視線を下げると、そこにはパンツなんてなかった。
「ごごごごめん!」
慌ててドアを閉じた。
冷静に考えると、パンツを履いていたからと言って、浴室のドアを開けるのはどうかしていた。それに、そもそもコルテがパンツを履いていたかどうかが怪しい。ゲームの時には、アイテムとしてパンツという物が存在していたぐらいだ。それに、ズボンを脱がせている時に、パンツがある感覚はなかった。
「玲? 何で謝るんだ? 俺、なにかしたか?」
磨り硝子の向こうからコルテが近づいてくるのが分かる。
「待って待って! 今はまだ出てこないで!」
「……そうか」
浴室のドアノブが回っていたが、どうにか止める事が出来た。
「とりあえず、私はコンビニに行ってくるから。五分ぐらいで戻るから、それまでゆっくりして!」
慌てて脱衣所から出た私は、財布を掴み、外に出た。
夜風が体の熱を奪っていく。
「はぁ……。私、これからもやっていけるのかな……」
これは男性になれるチャンスなのかもしれないが、なれるためにあんな事やこんな事をするなんて、ふしだらにもほどがある。
「はぁ……。パンツ、買いにいこ……」
あまりにも待たせ過ぎて、コルテが全裸で部屋の中を歩いているのに遭遇するなんて、私の脳が処理できるとは思えない。
早足で、近くのコンビニに向かった。
「タオルと着替えは置いておくから」
「あぁ、ありがとう」
磨り硝子一枚隔てた向こう側では、コルテが裸でシャワーを浴びている。朧気に見える体のラインが想像力をかき立ててくる。
「しっかりしないと……」
誘惑を忘れるためにも、やるべき事をしよう。
とりあえず、コルテの服を洗うところから始めよう。
「洗濯機で大丈夫かな……」
服の素材は分からない。でも、装飾品はついてないし、どこにでも売ってそうな服だ。今の洗濯機は優秀だし、大丈夫だろう。
Tシャツとズボンは洗濯機の中に入れて、あることに気づいた。
「そういえば、パンツはどうしよう……」
私が持ってきた着替えはジャージのみ。もちろん、この家には男物のパンツは存在しない。いや、一着は存在するはずだ。ただ、それは洗う予定で……。
「あれ? パンツ……どこだろう……」
脱いであった服の中にパンツはない。もちろん、ズボンの中にもなかった。
どこかに落ちているのかと周りを探してみるが、パンツは落ちていない。
なら、考えられる可能性は一つ。
コルテがパンツを履いたままシャワーを浴びている。
「ちょっと、パンツ履いた……まま……」
注意しようと浴室のドアを開けると、そこにはコルテの背中があった。
でも、それだけじゃない。パンツを確認しようと視線を下げると、そこにはパンツなんてなかった。
「ごごごごめん!」
慌ててドアを閉じた。
冷静に考えると、パンツを履いていたからと言って、浴室のドアを開けるのはどうかしていた。それに、そもそもコルテがパンツを履いていたかどうかが怪しい。ゲームの時には、アイテムとしてパンツという物が存在していたぐらいだ。それに、ズボンを脱がせている時に、パンツがある感覚はなかった。
「玲? 何で謝るんだ? 俺、なにかしたか?」
磨り硝子の向こうからコルテが近づいてくるのが分かる。
「待って待って! 今はまだ出てこないで!」
「……そうか」
浴室のドアノブが回っていたが、どうにか止める事が出来た。
「とりあえず、私はコンビニに行ってくるから。五分ぐらいで戻るから、それまでゆっくりして!」
慌てて脱衣所から出た私は、財布を掴み、外に出た。
夜風が体の熱を奪っていく。
「はぁ……。私、これからもやっていけるのかな……」
これは男性になれるチャンスなのかもしれないが、なれるためにあんな事やこんな事をするなんて、ふしだらにもほどがある。
「はぁ……。パンツ、買いにいこ……」
あまりにも待たせ過ぎて、コルテが全裸で部屋の中を歩いているのに遭遇するなんて、私の脳が処理できるとは思えない。
早足で、近くのコンビニに向かった。
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