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2章 夜見のパーティー
12話 ファン(ストーカー)
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「にしてもひっどい似顔絵だなぁ」
ダビデがトルファトーレの渡してきた少女の似顔絵を見て言う。たしかに、この似顔絵で探せと言われると目が二つ、腕が二本、足が二本あれば誰でも当てはまってしまうだろう。
「まあ、しいて特徴っていえば目じゃね?」
似顔絵の目を見ると、なにか深くすんだ青のような黒のような、独特な色をしている。
「そういえば、ジャンキーさんのツテで紹介された人、今日来てくれるんだっけ」
あのあと、上流階級の人物を紹介してもらったのだが、コンタクトをやっととることができた。が、紹介の際に言われた「癖がすごいから気を付けろ」の言葉が気になる。
「しかしおっせぇな…ん?」
入り口からギャーギャーと騒がしい声が聞こえる。
「ンだからァ!!僕は歌姫を讃えにここで…!」
「いや、完全に覗きだよねそれね…」
言い合っていたのは見たことない男と、バーテンダーのペコラだった。
「なんだ、またあいつかよ飽きねぇな」
「また?」
「あ~、お前ははじめてみるのか。あいつ、ディーバのストーカーだよ」
へぇ。あんな王子様みたいな顔した男がストーカーなのか。世の中広いものだ。
「そうなんだよ、顔だけは俺に劣らずいいんだよなぁ」
また腹立つ言動が聞こえたが流す。男の肌にはよく見ると、鱗がありリザードマンのようだった。
「また来たのか、ストーカー。ディーバは会えねぇっていってんだろ」
「ふんっ、君こそ毎度失礼だね。僕はストーカーじゃないッ!エステイク=ェヴィ=リザードマンという立派な名があるのだッ!それに今回は他の用もあり参った次第だッ!」
喋り方癖強いし声でかいな~と思っているとジャンキーの発言を思い出した。
「えっ、あんたまさか、ジャンキーの…」
「左様ッ!僕がジャンキーの紹介で君達を上流階級のパーティーに誘う者だというわけだ。感謝したまえよッ!」
ダビデは横でしまったという顔をしている。まあまさか紹介された男が妹のストーカーだと誰も思わないだろう。
「いくらだ…いくらほしい…」
ダビデは地面が響くような低い声で言った。こいつ、何か条件を提示される前に金で解決する気だ…。
「金?金なんぞいらん。なんせ僕は壁内の御曹司なのだからァ!ハハハハハ!」
あまりの煩さに、耳を塞ぐ。金銭提示作戦失敗。
「それに未来的に兄になる方からお金なんて取れませんよ。ねッ、おにいさンガッ」
「誰がおにいさんだぁ…ミンチにするぞキモストーカー…」
ダビデがエステイクを捩じ伏せる。顔を床に擦り付けながら抵抗する。
「や、やめろ!僕が紹介しないと君らはパーティーにいけないんだぞッ!」
「そうだよ、ダビデ。一回落ち着こう」
どうどうとダビデを抑えるが、フーッフーッと荒い息をしている。
「おい、協力者は丁重にもてなせよ?」
前を通ったマスターが笑いを堪えながらいう。
この人、面白がってる…。
ダビデがトルファトーレの渡してきた少女の似顔絵を見て言う。たしかに、この似顔絵で探せと言われると目が二つ、腕が二本、足が二本あれば誰でも当てはまってしまうだろう。
「まあ、しいて特徴っていえば目じゃね?」
似顔絵の目を見ると、なにか深くすんだ青のような黒のような、独特な色をしている。
「そういえば、ジャンキーさんのツテで紹介された人、今日来てくれるんだっけ」
あのあと、上流階級の人物を紹介してもらったのだが、コンタクトをやっととることができた。が、紹介の際に言われた「癖がすごいから気を付けろ」の言葉が気になる。
「しかしおっせぇな…ん?」
入り口からギャーギャーと騒がしい声が聞こえる。
「ンだからァ!!僕は歌姫を讃えにここで…!」
「いや、完全に覗きだよねそれね…」
言い合っていたのは見たことない男と、バーテンダーのペコラだった。
「なんだ、またあいつかよ飽きねぇな」
「また?」
「あ~、お前ははじめてみるのか。あいつ、ディーバのストーカーだよ」
へぇ。あんな王子様みたいな顔した男がストーカーなのか。世の中広いものだ。
「そうなんだよ、顔だけは俺に劣らずいいんだよなぁ」
また腹立つ言動が聞こえたが流す。男の肌にはよく見ると、鱗がありリザードマンのようだった。
「また来たのか、ストーカー。ディーバは会えねぇっていってんだろ」
「ふんっ、君こそ毎度失礼だね。僕はストーカーじゃないッ!エステイク=ェヴィ=リザードマンという立派な名があるのだッ!それに今回は他の用もあり参った次第だッ!」
喋り方癖強いし声でかいな~と思っているとジャンキーの発言を思い出した。
「えっ、あんたまさか、ジャンキーの…」
「左様ッ!僕がジャンキーの紹介で君達を上流階級のパーティーに誘う者だというわけだ。感謝したまえよッ!」
ダビデは横でしまったという顔をしている。まあまさか紹介された男が妹のストーカーだと誰も思わないだろう。
「いくらだ…いくらほしい…」
ダビデは地面が響くような低い声で言った。こいつ、何か条件を提示される前に金で解決する気だ…。
「金?金なんぞいらん。なんせ僕は壁内の御曹司なのだからァ!ハハハハハ!」
あまりの煩さに、耳を塞ぐ。金銭提示作戦失敗。
「それに未来的に兄になる方からお金なんて取れませんよ。ねッ、おにいさンガッ」
「誰がおにいさんだぁ…ミンチにするぞキモストーカー…」
ダビデがエステイクを捩じ伏せる。顔を床に擦り付けながら抵抗する。
「や、やめろ!僕が紹介しないと君らはパーティーにいけないんだぞッ!」
「そうだよ、ダビデ。一回落ち着こう」
どうどうとダビデを抑えるが、フーッフーッと荒い息をしている。
「おい、協力者は丁重にもてなせよ?」
前を通ったマスターが笑いを堪えながらいう。
この人、面白がってる…。
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