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マリー編 バッドエンド
バッドエンド1(第2話分岐) 優秀な母体
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「え……嘘!?」
高速移動を駆使してスライムを討伐するマリー。
しかし、慣れてきた頃にこそミスは起こるものだ。
一瞬で地を駆け、風となるマリーの足は今、一匹のスライムにすっぽりと包み込まれていた。
「このっ……!」
高速移動の状態で足を振り、核を狙って剣を振り下ろそうとするも、スライムは器用に核をマリーの膝裏へと隠す。
こうなってしまっては核を攻撃する事が出来ない。
マリーの顔色が変わり、焦りが見えてきた。
どれだけ勢いをつけて振っても、石に擦りつけてもスライムは離れない。
そうしている間にも、周りのスライムは徐々に数を増やしていく。
スライムたちに高い知性は無いが、この状態になった獲物がもう大した脅威にならない事は理解していた。
「ぐっ……!」
マリーの顔が苦痛に歪む。
焼けるような痛みを感じた左足に目を向けると、足を包んでいたスライムに若干赤い色が混じっている。
膝裏から靴の中へと侵入したスライムは、ゆっくりと靴やマリーの足を溶かし始めていた。
「嫌っ……離れて!」
靴を脱いで靴ごとスライムを退けようとするがもう手遅れだ。
靴と足を接着剤のように繋ぎ止めながら、スライムはじゅわじゅわと小さく音をたてている。
一旦座って、どうにか核を潰すしか。
マリーはそう考えたが、その頃にはもう辺りを完全にスライムに囲まれており、足を止めた瞬間に飛び掛かられたら避けようが無い状態だった。
高速移動で群れを突っ切って、一度広間を出てから……。
次の作戦を考えていたマリーを襲ったのは、頭上から音も無く忍び寄っていたスライムだった。
「んぐっ……! ぐ、んんん!」
突然酸素が奪われ視界が歪み、マリーは苦しさから逃れようと咄嗟にスライムの体へと両手を入れてしまう。
スライムは当然、それを逃すはずもない。
スライムに取り込まれた両手はもう押す事も引く事も出来なくなっている。
マリーにはもう、もがく事しか出来ない。
スライムの体内に大きな気泡を作りながら、マリーは狂ったように体を揺らした。
そうしている内にまず両足が。
バランスを崩し、倒れた所で次は腹部が。
そして最後に胸部がスライムへと取り込まれ、マリーはもうもがく事すら出来なくなる。
焼けるような痛みと一緒に意識が完全に消え去った頃、マリーを取り込み巨大化したスライムは、ゆっくりと自分たちの巣へと帰っていった。
マリーが目を覚ますと、そこは例の檻の中だった。
鉄格子越しに微かに見える前方の檻には、半分になった体から今なおスライムが這い出す女の亡骸。
窒息し気を失った後、どうやらここへ運ばれたらしい。
ようやく自分の状況に気付き始めたマリーが次に気付いたのは、絶望的なその環境だった。
マリーの体は頭、胸、股を残し、他の部分全てがスライムに取り込まれている。
つまり今のマリーは、あの女と同じ状況なのだ。
「え……なんで……こんな……」
あまりの現実に、マリーの脳は深く考えるのを拒否する。
心を生かすための防衛本能なのだろう。
マリーが目を覚ました事で、その体を包んでいたスライムが小さく蠕動し始める。
獲物を完全に取り込んだスライムに、もう急ぐ理由は無い。
マリーの恐怖心を煽るように、スライムはゆっくり、ゆっくりと蠢いている。
「嫌! やだ! こんなの……! 誰か…… 助けて!」
涙を浮かべたマリーの叫びが洞窟にこだまする。
スライムはそれを嘲笑うかのように、ぐちゅぐちゅと水音をたてている。
やがて、スライムが顔以外を完全に取り込んでしまい水音が止んだ頃、マリーの叫びも聞こえなくなっていた。
スライムの中から顔だけを出した状態で、マリーの胸中にあるのは恐怖と、この世界の理不尽さに対する怒りと、なんでこんな事にという疑問。
あの女の有様を見た時に感じた物が何十倍にもなって襲ってくる。
激しく渦巻く感情の渦も、今のマリーにとってはもう何にもならない。
マリーの体を包んでいた革鎧も、小手も、靴も、中の服や下着さえも溶かされた。
生まれたままの姿でスライムの中に浮かぶマリーは、もう考える事すら放棄した。
「ん……あっ……」
そんな静寂を破ったのは、マリーの小さな声だった。
スライムが再び蠕動を始めたのだが、今回は様子が違う。
包み込んでいた胸と股を外に出し、それをもて遊ぶかのように動いている。
「ん……ふぅ……んあっ……」
マリーの声に甘さが交じる。
スライムはマリーの慎ましい胸を指で優しく揉みしだくかのように体を動かし、股の部分も秘部に触れるか触れないかといった絶妙な距離で蠢いている。
スライムの体は水で出来ており、その核は魔力を高い液体が原料となっている。
魔力の高い水で最も入手が容易なのは、捕獲した人間の体液だ。
スライムは本能的にそれを理解しており、それゆえに、マリーへと性的な刺激を与えるのだ。
マリーにはもう、考える力が無い。
あまりにも絶望的な状況に精神が耐えきれず、今や物言わぬ人形のようになっている。
しかし、まだ死んではいない。
ゆっくりと時間をかけて行われるスライムの愛撫に対し、マリーの体は残された機能で反応をみせ始める。
「ん……あっ……あっ……!」
甘い声も徐々に勢いを増し、今や水音を掻き消さんばかりだ。
マリーの頬は紅潮し、光を失った目に艶やかさが宿る。
スライムの動きに合わせて柔らかな乳房を変形させながら桜色の乳首をぴんと尖らせ、直接触れられていないはずの秘部をひくひくと微かに震わせる。
催淫効果のあるスライムの体液に、耐性の無いマリーの体が耐えられるはずも無い。
スライムは乳房を弄んでいた指から細い触手を伸ばして乳首に絡みつけたと同時に、今まで触れずにいた秘部へも体から伸ばした太い触手を擦りつける。
「んんんんん!」
マリーの体が大きく跳ねた。
体を精一杯に仰け反り、顎を空へ向け、膝をがくがくと震わせている。
スライムに包まれていなければ立っていられなかっただろう。
くぐもったマリーの嬌声は洞窟内に響き渡り、そしてすぐに消えていく。
ぐったりと力の抜けたマリーの体をスライムが持ち上げた。
ちょうど両肘を掴んで持ち上げたような姿勢でマリーの体が高く浮いていく。
その間も、マリーは虚ろな瞳で甘い吐息を漏らしている。
「ああああぁぁぁ!」
突然、マリーは大声をあげた。
今までの甘い声が嘘のようなその叫びが洞窟中に響き渡る。
マリーの秘部には、男の腕の太さはあろうかという触手の一本が深々と突き刺さっていた。
これがとどめになったのだろう。
マリーはもう甘い声を出す事も、快感に体を震わせる事も無かった。
動かなくなったマリーの腹部が数回膨らみ、萎み、足元に新たなスライムが産み出される。
産まれたばかりの小さなスライムには、血のような赤い核がきらきらと輝いていた。
村が地図から消えたのはそれからすぐの事だった。
村を中心とした半径20kmは立ち入り禁止区域となり、今は時々王国の調査団が入るのみ。
強力なスライムの群れによって滅ぼされたその村では、近くの洞窟から今も微かに女の嬌声が聞こえてくるという。
転生者としては優れた者では無かったが、マリーの肉体は、スライムの母体として優秀すぎたのだ。
高速移動を駆使してスライムを討伐するマリー。
しかし、慣れてきた頃にこそミスは起こるものだ。
一瞬で地を駆け、風となるマリーの足は今、一匹のスライムにすっぽりと包み込まれていた。
「このっ……!」
高速移動の状態で足を振り、核を狙って剣を振り下ろそうとするも、スライムは器用に核をマリーの膝裏へと隠す。
こうなってしまっては核を攻撃する事が出来ない。
マリーの顔色が変わり、焦りが見えてきた。
どれだけ勢いをつけて振っても、石に擦りつけてもスライムは離れない。
そうしている間にも、周りのスライムは徐々に数を増やしていく。
スライムたちに高い知性は無いが、この状態になった獲物がもう大した脅威にならない事は理解していた。
「ぐっ……!」
マリーの顔が苦痛に歪む。
焼けるような痛みを感じた左足に目を向けると、足を包んでいたスライムに若干赤い色が混じっている。
膝裏から靴の中へと侵入したスライムは、ゆっくりと靴やマリーの足を溶かし始めていた。
「嫌っ……離れて!」
靴を脱いで靴ごとスライムを退けようとするがもう手遅れだ。
靴と足を接着剤のように繋ぎ止めながら、スライムはじゅわじゅわと小さく音をたてている。
一旦座って、どうにか核を潰すしか。
マリーはそう考えたが、その頃にはもう辺りを完全にスライムに囲まれており、足を止めた瞬間に飛び掛かられたら避けようが無い状態だった。
高速移動で群れを突っ切って、一度広間を出てから……。
次の作戦を考えていたマリーを襲ったのは、頭上から音も無く忍び寄っていたスライムだった。
「んぐっ……! ぐ、んんん!」
突然酸素が奪われ視界が歪み、マリーは苦しさから逃れようと咄嗟にスライムの体へと両手を入れてしまう。
スライムは当然、それを逃すはずもない。
スライムに取り込まれた両手はもう押す事も引く事も出来なくなっている。
マリーにはもう、もがく事しか出来ない。
スライムの体内に大きな気泡を作りながら、マリーは狂ったように体を揺らした。
そうしている内にまず両足が。
バランスを崩し、倒れた所で次は腹部が。
そして最後に胸部がスライムへと取り込まれ、マリーはもうもがく事すら出来なくなる。
焼けるような痛みと一緒に意識が完全に消え去った頃、マリーを取り込み巨大化したスライムは、ゆっくりと自分たちの巣へと帰っていった。
マリーが目を覚ますと、そこは例の檻の中だった。
鉄格子越しに微かに見える前方の檻には、半分になった体から今なおスライムが這い出す女の亡骸。
窒息し気を失った後、どうやらここへ運ばれたらしい。
ようやく自分の状況に気付き始めたマリーが次に気付いたのは、絶望的なその環境だった。
マリーの体は頭、胸、股を残し、他の部分全てがスライムに取り込まれている。
つまり今のマリーは、あの女と同じ状況なのだ。
「え……なんで……こんな……」
あまりの現実に、マリーの脳は深く考えるのを拒否する。
心を生かすための防衛本能なのだろう。
マリーが目を覚ました事で、その体を包んでいたスライムが小さく蠕動し始める。
獲物を完全に取り込んだスライムに、もう急ぐ理由は無い。
マリーの恐怖心を煽るように、スライムはゆっくり、ゆっくりと蠢いている。
「嫌! やだ! こんなの……! 誰か…… 助けて!」
涙を浮かべたマリーの叫びが洞窟にこだまする。
スライムはそれを嘲笑うかのように、ぐちゅぐちゅと水音をたてている。
やがて、スライムが顔以外を完全に取り込んでしまい水音が止んだ頃、マリーの叫びも聞こえなくなっていた。
スライムの中から顔だけを出した状態で、マリーの胸中にあるのは恐怖と、この世界の理不尽さに対する怒りと、なんでこんな事にという疑問。
あの女の有様を見た時に感じた物が何十倍にもなって襲ってくる。
激しく渦巻く感情の渦も、今のマリーにとってはもう何にもならない。
マリーの体を包んでいた革鎧も、小手も、靴も、中の服や下着さえも溶かされた。
生まれたままの姿でスライムの中に浮かぶマリーは、もう考える事すら放棄した。
「ん……あっ……」
そんな静寂を破ったのは、マリーの小さな声だった。
スライムが再び蠕動を始めたのだが、今回は様子が違う。
包み込んでいた胸と股を外に出し、それをもて遊ぶかのように動いている。
「ん……ふぅ……んあっ……」
マリーの声に甘さが交じる。
スライムはマリーの慎ましい胸を指で優しく揉みしだくかのように体を動かし、股の部分も秘部に触れるか触れないかといった絶妙な距離で蠢いている。
スライムの体は水で出来ており、その核は魔力を高い液体が原料となっている。
魔力の高い水で最も入手が容易なのは、捕獲した人間の体液だ。
スライムは本能的にそれを理解しており、それゆえに、マリーへと性的な刺激を与えるのだ。
マリーにはもう、考える力が無い。
あまりにも絶望的な状況に精神が耐えきれず、今や物言わぬ人形のようになっている。
しかし、まだ死んではいない。
ゆっくりと時間をかけて行われるスライムの愛撫に対し、マリーの体は残された機能で反応をみせ始める。
「ん……あっ……あっ……!」
甘い声も徐々に勢いを増し、今や水音を掻き消さんばかりだ。
マリーの頬は紅潮し、光を失った目に艶やかさが宿る。
スライムの動きに合わせて柔らかな乳房を変形させながら桜色の乳首をぴんと尖らせ、直接触れられていないはずの秘部をひくひくと微かに震わせる。
催淫効果のあるスライムの体液に、耐性の無いマリーの体が耐えられるはずも無い。
スライムは乳房を弄んでいた指から細い触手を伸ばして乳首に絡みつけたと同時に、今まで触れずにいた秘部へも体から伸ばした太い触手を擦りつける。
「んんんんん!」
マリーの体が大きく跳ねた。
体を精一杯に仰け反り、顎を空へ向け、膝をがくがくと震わせている。
スライムに包まれていなければ立っていられなかっただろう。
くぐもったマリーの嬌声は洞窟内に響き渡り、そしてすぐに消えていく。
ぐったりと力の抜けたマリーの体をスライムが持ち上げた。
ちょうど両肘を掴んで持ち上げたような姿勢でマリーの体が高く浮いていく。
その間も、マリーは虚ろな瞳で甘い吐息を漏らしている。
「ああああぁぁぁ!」
突然、マリーは大声をあげた。
今までの甘い声が嘘のようなその叫びが洞窟中に響き渡る。
マリーの秘部には、男の腕の太さはあろうかという触手の一本が深々と突き刺さっていた。
これがとどめになったのだろう。
マリーはもう甘い声を出す事も、快感に体を震わせる事も無かった。
動かなくなったマリーの腹部が数回膨らみ、萎み、足元に新たなスライムが産み出される。
産まれたばかりの小さなスライムには、血のような赤い核がきらきらと輝いていた。
村が地図から消えたのはそれからすぐの事だった。
村を中心とした半径20kmは立ち入り禁止区域となり、今は時々王国の調査団が入るのみ。
強力なスライムの群れによって滅ぼされたその村では、近くの洞窟から今も微かに女の嬌声が聞こえてくるという。
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