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オカルトハンター渚編
第20話 隠密行動
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身を潜めているだけでありながら、渚とルカは疲れを感じていた。
交代で休んだり、残り少ない食料、水分をとったりもしたが、明確な脅威が潜む状況では心休まる事が無い。
その緊張から口数も減り、ふたりは塞ぎ切った様子でただ壁を見つめていた。
「外、出てみよっか」
いよいよこうしているのにも限界が見えてきて、渚は呟くようにそう言った。
椅子に突っ伏していたルカが体を起こし、すっかり覇気の無くなった目を渚へ向ける。
ルカは小さく頷いてそれに答えると、ゆっくりと立ち上がった。
渚は扉を押し、隙間から廊下の様子を確認する。
平和だったはずの廊下は、ぎらついた目をした霊が徘徊する異様な光景へと変化していた。
スーツ姿のものや、ホテルの制服のようなフォーマルな服装に身を包んだものでさえ、例外なく男根をいきり立たせ露出している。
まるで獲物を探す獣のような目をしたその霊たちは、存在そのものが強いのか渚の目にもはっきりと見える。
その光景に委縮した渚の手に、ルカは最後のお札を手渡した。
「これごと手を握ってください。 放したらダメですよ?」
「うん、わかった」
言われた通りルカの左手を握り、渚が先行する。
ルカはスカートの端をぎゅっと掴み、その後に続いた。
霊を避けつつ、聞き耳を立て、行雄の姿が無い事を祈りながら廊下を進む。
薄暗くなった廊下には所々染みが浮かび、初めてきた時のような不気味さに満ちている。
すくみそうになる足を必死に前に進め、ふたりはようやく階段へとやってきた。
しゃがんで身を隠しながらエントランスの様子を確認する。
すっかり汚れてしまったその場所には、何人もの幽霊がたむろしていた。
お札のおかげでふたりの姿は見えていないようだが、この数の中を触れずに進むのは至難の業だろう。
今は一旦どこかに身を隠し、数が減るのを祈るべきか。
そう考えている渚の横で、ルカははぁはぁと熱い息を漏らしていた。
「ルカ、大丈夫?」
「は、はい……なんとか……」
そうは言うものの目は潤み、切なげな声を上げている。
スカートの端を握る手にも力が入っており、その体を快感が襲っているのが見てとれる。
こんな状態のルカを連れて、あの群れの中を進む訳にはいかない。
「こっち、一旦どこかに隠れよ」
「はい……」
渚はルカの手を引いて、二階の奥へと足を進めた。
二階手前の廊下にはレストランやバー、マッサージ店などの娯楽施設が並んでいる。
やはり幽霊たちを惹きつけるのは性的な物のようで、マッサージ店とバーには特に多くの霊が居た。
奥のレストランを目指して進むふたりの目に飛び込んできたのは、性欲のままに行動する霊たちの姿だった。
マッサージ店の入り口から見える破れたカーテンの先、そこで男の幽霊が女の幽霊を襲っている。
顔こそぼやけていて見えないが、乳房を乱暴に揉みしだき、腰を打ち付ける姿は性行為そのものだ。
女の方もそれに悦んでいるのか、腰をびくびくと跳ね上げている。
その異様な光景に、渚は絶句していた。
「渚さん……早く……あの霊の快感が流れ込んできて……」
ルカは自らの秘部を強く押さえ、懇願するようにそう言った。
霊能力の高さはそのまま共感性の高さであり、ルカは今、男に抱かれて悦ぶ女の快楽を自分がされているかのように感じていた。
その様子に渚は焦り、足を速める。
その間もルカは乳房を乱暴な男の手によって揉みしだかれ、蜜壺の奥をこつこつと叩かれる感覚に愛液を溢れさせながら悶えている。
肉棒がナカを抉るたび、ルカの頭にはぱちぱちと火花が散った。
「……ん、ぁ♡ ……くぅっ♡」
ルカのごく小さな嬌声が渚の耳に残る。
いくら姿が見えていないとはいえ、もしここでイくような事があれば気付かれてしまうのではないか。
その予感が渚の足を速め、ルカには更なる快感となって襲い掛かっていた。
感じてはいけない、イってはいけないとわかっているからこそ、体はそれに反して高まっていく。
蜜壺の最奥を突く男根のペースが加速したかと思うと、お腹の中へと熱い液体が注ぎ込まれる感覚がルカを襲った。
「っ……! あっっ……♡」
その初めての感覚に、ルカは両手で秘部を押さえて体を大きく震わせた。
両目を瞑り、天を仰ぐように顔を上げ、声を殺して快感が去るのを待つ。
お腹の奥に広がる熱は中からルカの体を犯し、狂わせていく。
突然放された手を渚はすぐに取り直し、ルカの体を抱きかかえるとそのままレストランへと走り出す。
ルカは自分の知らない中出しの感覚に身を焦がしながら、震える足でそれに続いた。
一番奥のボックス席。
そこにルカを寝かせ、渚は手をぎゅっと握りしめた。
離れた事でいくらか感覚は弱くなったものの、ルカはお腹の中に広がる精液の熱を未だに感じている。
ルカを内側から蕩けさせ、孕まそうと暴れるその未知の感覚は、経験の無いルカにとってとても堪えきれるものでは無かった。
ただ感覚が共有されただけでイってしまった自分を恥じつつも、ルカは体の奥にくすぶるこの感覚を捨てきれずにいた。
「何とかばれてないかな……」
テーブルで身を隠しながら、渚はレストランの入口の方を確認する。
入口脇のショーケース越しに何体か歩いている霊たちが見えるが、どれも目的も無く歩き回っているだけのようだ。
渚はほっと胸を撫で下ろすと、未だに悶え続けるルカの方を見た。
お腹の中に広がる精液の感覚と、イってしまった罪悪感。
それに心配そうな顔をする渚の表情が相まって、ルカの体は誤作動を起こしている。
くすぶっていた快感がまた燃え始め、愛液が溢れだす。
ルカはショーツと座席を愛液で濡らしながら、手で顔を隠した。
中出しの感覚にイかされながら、心配そうな渚さんの表情で欲情したなんて知られる訳にはいかない。
そんな理由から出た、自分を守るための手だった。
しばらくすると絶頂の余韻も引き、お腹の中の熱も引いていく。
ようやく元に戻りつつある体を起こし、ルカは渚へと申し訳なさそうな顔をした。
「ごめんなさい、我慢しきれませんでした」
「ううん、大丈夫だよ。 ここが安全で良かった」
本気で心配してくれている渚の視線に、ルカはまた秘部が熱くなるのを感じていた。
「やつらどこかに行ったみたい。 またあの店の前を通るけど、ルカ大丈夫?」
「はい、次は堪えてみせます」
口ではそう言ったものの、恐らく無理だろうとルカは感じていた。
またタイミング悪くフィニッシュの段階であったなら、次こそその快感に溺れてしまうだろう。
思い出しただけで疼く体を必死に抑え、ルカは祈るように渚の後に続いた。
「大丈夫みたい、行くよ」
破れたカーテンの向こう、茶色いベッドの上では男の霊と女の霊が体を起こして抱き合っている。
対面座位。
何かで知ったその体位で、その霊たちはお互いの体を刺激し合っている。
流れて来るのは焦らすような快感と、愛するものと重なり合う幸福感。
運が良かったと安心しつつも、ルカは自らの中でくすぶる感覚が更に強くなったのを感じていた。
そうして何事も無くエントランスへと戻ると、たむろしていた幽霊たちはほとんどがどこかへ消えてしまっていた。
これなら難なく通り抜けられそうだ。
渚は視線でルカへと合図を送り、階段をゆっくりと下りていく。
ルカがそれに続いて半分ほど下りた時、カウンターの奥から急に人影が現れた。
ふたりは驚いて階段を戻り、身を隠す。
薄暗いエントランスに現れた人影は小太りの壮年男性で、主催の行雄その人だった。
短い髪は油に濡れたように頭皮に張り付き、着ている服には染みがいくつもついている。
この距離からでもわかるぎらついた目はあの幽霊たちそのもので、ふーっふーっと大きく息をするその呼吸音からも、行雄の目的が幽霊たちと同じである事を窺わせる。
その姿に恐怖したふたりは、隠れたまま体が動かせなくなってしまった。
行雄はいらいらした様子でスマホを耳に当て、片手には半分に折れたスコップの柄が握られている。
そこについた赤い染みは血だろうか。
しばらく立ち止まって電話を掛けた後、行雄はその柄を勢いよくカウンターへと叩きつけた。
ガンッという大きな音が響き、渚とルカは恐怖に体をすくませる。
少しして動き出した行雄は隠れるふたりの前を通り過ぎ、一階奥の廊下、浴場の方へと消えていった。
交代で休んだり、残り少ない食料、水分をとったりもしたが、明確な脅威が潜む状況では心休まる事が無い。
その緊張から口数も減り、ふたりは塞ぎ切った様子でただ壁を見つめていた。
「外、出てみよっか」
いよいよこうしているのにも限界が見えてきて、渚は呟くようにそう言った。
椅子に突っ伏していたルカが体を起こし、すっかり覇気の無くなった目を渚へ向ける。
ルカは小さく頷いてそれに答えると、ゆっくりと立ち上がった。
渚は扉を押し、隙間から廊下の様子を確認する。
平和だったはずの廊下は、ぎらついた目をした霊が徘徊する異様な光景へと変化していた。
スーツ姿のものや、ホテルの制服のようなフォーマルな服装に身を包んだものでさえ、例外なく男根をいきり立たせ露出している。
まるで獲物を探す獣のような目をしたその霊たちは、存在そのものが強いのか渚の目にもはっきりと見える。
その光景に委縮した渚の手に、ルカは最後のお札を手渡した。
「これごと手を握ってください。 放したらダメですよ?」
「うん、わかった」
言われた通りルカの左手を握り、渚が先行する。
ルカはスカートの端をぎゅっと掴み、その後に続いた。
霊を避けつつ、聞き耳を立て、行雄の姿が無い事を祈りながら廊下を進む。
薄暗くなった廊下には所々染みが浮かび、初めてきた時のような不気味さに満ちている。
すくみそうになる足を必死に前に進め、ふたりはようやく階段へとやってきた。
しゃがんで身を隠しながらエントランスの様子を確認する。
すっかり汚れてしまったその場所には、何人もの幽霊がたむろしていた。
お札のおかげでふたりの姿は見えていないようだが、この数の中を触れずに進むのは至難の業だろう。
今は一旦どこかに身を隠し、数が減るのを祈るべきか。
そう考えている渚の横で、ルカははぁはぁと熱い息を漏らしていた。
「ルカ、大丈夫?」
「は、はい……なんとか……」
そうは言うものの目は潤み、切なげな声を上げている。
スカートの端を握る手にも力が入っており、その体を快感が襲っているのが見てとれる。
こんな状態のルカを連れて、あの群れの中を進む訳にはいかない。
「こっち、一旦どこかに隠れよ」
「はい……」
渚はルカの手を引いて、二階の奥へと足を進めた。
二階手前の廊下にはレストランやバー、マッサージ店などの娯楽施設が並んでいる。
やはり幽霊たちを惹きつけるのは性的な物のようで、マッサージ店とバーには特に多くの霊が居た。
奥のレストランを目指して進むふたりの目に飛び込んできたのは、性欲のままに行動する霊たちの姿だった。
マッサージ店の入り口から見える破れたカーテンの先、そこで男の幽霊が女の幽霊を襲っている。
顔こそぼやけていて見えないが、乳房を乱暴に揉みしだき、腰を打ち付ける姿は性行為そのものだ。
女の方もそれに悦んでいるのか、腰をびくびくと跳ね上げている。
その異様な光景に、渚は絶句していた。
「渚さん……早く……あの霊の快感が流れ込んできて……」
ルカは自らの秘部を強く押さえ、懇願するようにそう言った。
霊能力の高さはそのまま共感性の高さであり、ルカは今、男に抱かれて悦ぶ女の快楽を自分がされているかのように感じていた。
その様子に渚は焦り、足を速める。
その間もルカは乳房を乱暴な男の手によって揉みしだかれ、蜜壺の奥をこつこつと叩かれる感覚に愛液を溢れさせながら悶えている。
肉棒がナカを抉るたび、ルカの頭にはぱちぱちと火花が散った。
「……ん、ぁ♡ ……くぅっ♡」
ルカのごく小さな嬌声が渚の耳に残る。
いくら姿が見えていないとはいえ、もしここでイくような事があれば気付かれてしまうのではないか。
その予感が渚の足を速め、ルカには更なる快感となって襲い掛かっていた。
感じてはいけない、イってはいけないとわかっているからこそ、体はそれに反して高まっていく。
蜜壺の最奥を突く男根のペースが加速したかと思うと、お腹の中へと熱い液体が注ぎ込まれる感覚がルカを襲った。
「っ……! あっっ……♡」
その初めての感覚に、ルカは両手で秘部を押さえて体を大きく震わせた。
両目を瞑り、天を仰ぐように顔を上げ、声を殺して快感が去るのを待つ。
お腹の奥に広がる熱は中からルカの体を犯し、狂わせていく。
突然放された手を渚はすぐに取り直し、ルカの体を抱きかかえるとそのままレストランへと走り出す。
ルカは自分の知らない中出しの感覚に身を焦がしながら、震える足でそれに続いた。
一番奥のボックス席。
そこにルカを寝かせ、渚は手をぎゅっと握りしめた。
離れた事でいくらか感覚は弱くなったものの、ルカはお腹の中に広がる精液の熱を未だに感じている。
ルカを内側から蕩けさせ、孕まそうと暴れるその未知の感覚は、経験の無いルカにとってとても堪えきれるものでは無かった。
ただ感覚が共有されただけでイってしまった自分を恥じつつも、ルカは体の奥にくすぶるこの感覚を捨てきれずにいた。
「何とかばれてないかな……」
テーブルで身を隠しながら、渚はレストランの入口の方を確認する。
入口脇のショーケース越しに何体か歩いている霊たちが見えるが、どれも目的も無く歩き回っているだけのようだ。
渚はほっと胸を撫で下ろすと、未だに悶え続けるルカの方を見た。
お腹の中に広がる精液の感覚と、イってしまった罪悪感。
それに心配そうな顔をする渚の表情が相まって、ルカの体は誤作動を起こしている。
くすぶっていた快感がまた燃え始め、愛液が溢れだす。
ルカはショーツと座席を愛液で濡らしながら、手で顔を隠した。
中出しの感覚にイかされながら、心配そうな渚さんの表情で欲情したなんて知られる訳にはいかない。
そんな理由から出た、自分を守るための手だった。
しばらくすると絶頂の余韻も引き、お腹の中の熱も引いていく。
ようやく元に戻りつつある体を起こし、ルカは渚へと申し訳なさそうな顔をした。
「ごめんなさい、我慢しきれませんでした」
「ううん、大丈夫だよ。 ここが安全で良かった」
本気で心配してくれている渚の視線に、ルカはまた秘部が熱くなるのを感じていた。
「やつらどこかに行ったみたい。 またあの店の前を通るけど、ルカ大丈夫?」
「はい、次は堪えてみせます」
口ではそう言ったものの、恐らく無理だろうとルカは感じていた。
またタイミング悪くフィニッシュの段階であったなら、次こそその快感に溺れてしまうだろう。
思い出しただけで疼く体を必死に抑え、ルカは祈るように渚の後に続いた。
「大丈夫みたい、行くよ」
破れたカーテンの向こう、茶色いベッドの上では男の霊と女の霊が体を起こして抱き合っている。
対面座位。
何かで知ったその体位で、その霊たちはお互いの体を刺激し合っている。
流れて来るのは焦らすような快感と、愛するものと重なり合う幸福感。
運が良かったと安心しつつも、ルカは自らの中でくすぶる感覚が更に強くなったのを感じていた。
そうして何事も無くエントランスへと戻ると、たむろしていた幽霊たちはほとんどがどこかへ消えてしまっていた。
これなら難なく通り抜けられそうだ。
渚は視線でルカへと合図を送り、階段をゆっくりと下りていく。
ルカがそれに続いて半分ほど下りた時、カウンターの奥から急に人影が現れた。
ふたりは驚いて階段を戻り、身を隠す。
薄暗いエントランスに現れた人影は小太りの壮年男性で、主催の行雄その人だった。
短い髪は油に濡れたように頭皮に張り付き、着ている服には染みがいくつもついている。
この距離からでもわかるぎらついた目はあの幽霊たちそのもので、ふーっふーっと大きく息をするその呼吸音からも、行雄の目的が幽霊たちと同じである事を窺わせる。
その姿に恐怖したふたりは、隠れたまま体が動かせなくなってしまった。
行雄はいらいらした様子でスマホを耳に当て、片手には半分に折れたスコップの柄が握られている。
そこについた赤い染みは血だろうか。
しばらく立ち止まって電話を掛けた後、行雄はその柄を勢いよくカウンターへと叩きつけた。
ガンッという大きな音が響き、渚とルカは恐怖に体をすくませる。
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