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異世界転生者マリー編
第二部 5話 夢
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マリーの体に群がるゴブリンたちが歓喜の声を上げている。
生きたメスは久しぶりの収穫であり、群れは我慢の限界だった。
大小様々なゴブリンたちが揃いも揃ってイチモツをいきり立たせ、濁った黄土色の精液を滴らせている。
痩せ細り、ピクリとも動かなくても穴はある。
ゴブリンたちは屍のようなマリーの体を乱暴に起こし、穴という穴に挿入した。
ゴブリンにとっての性行為は純粋な娯楽だ。
ゴブリンの繁殖に性行為は必要無く、ただ性欲を満たすために性行為を行う。
ゲヒゲヒと甲高い気持ちの悪い声をあげ、マリーの体を陵辱するためだけに腰を振る。
腕ほどの太さがあるイチモツがマリーの顎を外し、秘部と肛門を引き裂く。
滴る鮮血が岩肌を濡らすと、ゴブリンの一匹が嬉しそうにそれを舐めた。
取り囲むゴブリンたちはみなイチモツを握ってしごき、マリーの体にヘドロのような精液を浴びせる。
マリーの体に精液が絡みつき、糸を引く。
腐った卵のような臭いが充満し、薄暗い洞窟内は息をするのも難しくなる。
一匹目が終わると二匹目、三匹目と入れ替わり、それぞれがおびただしい量の精液をマリーのナカに注ぎこむ。
痩せ細った体の腹部だけが異様に膨れ上がり、開ききったままになってしまった秘部からは壊れた蛇口のように精液が溢れ出る。
そんな惨めな自分の姿を、マリーは時折目を背けながら見つめている。
薄暗い室内をぼんやりと照らす古めかしいテレビの横から、美しい女性の顔が現れた。
「これが提案を断った場合の君の未来だ。 ゴブリンの母体として長い一生を過ごし、優秀な母体を得たゴブリンたちは周辺地域を脅かす。 ゴブリンたちの歴史には名を残すだろうが、これが望みかな?」
テレビのダイヤルを回して映像を切ると、部屋に明かりが戻った。
高級ホテルを思わせる、青と白を基調とした豪華な内装が落ち着かない。
マリーは女性の方へと向き直して、ゆっくりと首を横に振った。
「だろうね。 では、協力をお願いしたい」
女性が指を弾くとどこからともなく羊皮紙と羽ペンが現れた。
羽ペンに使われている羽はとても大きく綺麗で、向こうが透けそうなほど薄い。
まるでガラスのようなその羽は、一体なんの羽なのだろう。
「まずはテラリウムを脱出し、無事に青の書庫までたどり着くこと。 私たちが直接手助けできるのはテラリウムの外だけだ」
テラリウム。
マリーのいる島をそう呼ぶらしく、青の書庫はその外にある大陸の、六大国家の一つだ。
赤、青、緑、黄、白、黒の名を持つ国家があり、それらが六大国家として大陸を治めている、らしい。
詳しい説明を受けずとも詳細がわかるのは、この不思議な空間のおかげだろうか。
「だが、その状態では難しいだろう。 そこでだ、君には特別な魔法の加護を与えよう」
女性が指を振るとマリーの体に薄い膜のようなものが降りてくる。
それが全身を包み込むと、マリーは微かな温かさを感じた。
「やり直しの加護だ。 ある一点を指定しておけばその時まで時間が戻せる大魔法中の大魔法。 使える回数は三回までだが、それでも破格中の破格だろう」
そう言われても実感が湧いてこない。
気がついたらこんな場所に座らされており、あの映像を見せられ、こうして説明を受けている。
全てが夢のようで、マリーはこの事態を到底受け入れられなかった。
「手のひらを床に向けて、頭の中でセットと念じてごらん」
マリーはとりあえず言われたようにする。
セット。
その直後、胸を光の線が貫いた。
貫くと同時に焼き塞がれ、心臓があった場所に空いた大きな空洞から肉の焦げる臭いがする。
「死ねば自動で発動するし、任意で戻る場合は手のひらを上に向けてリバースと念じるんだ」
全身を寒気が襲い、意識が遠のく。
そして気がつくと、また同じソファに座っていた。
「どうかな? ちなみにこの一回はノーカウントだ。 現実世界に戻ってから三回。 この回数はしっかりと覚えておくんだよ」
やはりここは現実では無かったらしい。
それにしては感覚がリアルで、マリーは心臓が激しく鼓動しているのを感じている。
「私の名前はアルビナ。 それではまた近々会おう」
そう言い残し、アルビナは消える。
濃い魔力の影響か、青いローブと銀色の髪の影が、まだそこに残っているような気がした。
眠い目を擦りながら、マリーは体をゆっくりと起こした。
窓から差し込む日の光が温かく、微かに香る花の香りが心地よい。
この小屋も見慣れたもので、天井にある人の顔に見える木目も今では無口な同居人として受け入れられる。
台所の方から漂ってきた肉の焼ける匂いでお腹が鳴って、マリーはたどたどしい足取りで部屋の扉を開いた。
「おはようマリー。 今日はよく眠れたみたいだね」
「おはよう、ミモザ」
ミモザは大きなフライパンを軽々と振るいながらマリーの方へと振り向いた。
黄色い鮮やかな髪が目にまぶしい。
そして慣れた手つきで皿に焼いた肉と卵を並べ、テーブルへと運んでくる。
マリーもそこへ座ると、遅めの朝食が始まった。
「マリーいつもうなされてたから、心配だったんだよ?」
「ありがと、今日はなんだか調子が良いかも」
マリーがこの村にやってきてもう一週間になる。
ボロボロの姿で流れ着いたマリーは精神的なショックにからか記憶を失っていて、初めの二日間は死んだように眠り続けた。
目を覚ましてからは薬草摘みに簡単な魔物の討伐、建築の手伝いなどを積極的に行い、今では村のみんなから一定の信頼を得ている。
戦争で男手を失ったこの村にとって、魔物と戦えるマリーは貴重な存在だった。
「たまには休んでいいんだよ? マリー、いつも頑張ってるし」
「でも、もう少しで家が完成しそうなんだ。 いつまでもここに住ませて貰うわけにはいかないし」
「そう? マリーならずっと居てくれてもいいんだけど」
ミモザの笑顔につられてマリーも笑顔になる。
自分がわからない不安に押しつぶされそうになった時、何度この笑顔に救われたことか。
似たような境遇でありながら底抜けに明るいミモザがこの村を支えていると言っても過言では無い。
「ま、今日はゆっくりしててよ。 種まきも終わったし、マリーのおかげでお肉も十分あるしさ」
「うん、じゃあゆっくりしちゃおうかな」
テーブルに置いたナイフを取ろうとして、マリーの脳裏に一つの単語が浮かび上がる。
セット。
その言葉の意味を思い出して、マリーは思わずハッとした。
「ねぇミモザ、青の書庫って知ってる?」
「ここから遠く、海の向こうにそういう場所があるって漁師のおじさんが言ってたなぁ。 酔っ払いの噂話だけどね」
ゴブリンたち、青の書庫、やり直しの加護、アルビナ。
夢の中の出来事が雪崩のように思い出され、マリーは圧倒されてしまう。
ミモザは急に呆けてしまったマリーを見て、まだ寝ぼけているのかとふふっと笑った。
生きたメスは久しぶりの収穫であり、群れは我慢の限界だった。
大小様々なゴブリンたちが揃いも揃ってイチモツをいきり立たせ、濁った黄土色の精液を滴らせている。
痩せ細り、ピクリとも動かなくても穴はある。
ゴブリンたちは屍のようなマリーの体を乱暴に起こし、穴という穴に挿入した。
ゴブリンにとっての性行為は純粋な娯楽だ。
ゴブリンの繁殖に性行為は必要無く、ただ性欲を満たすために性行為を行う。
ゲヒゲヒと甲高い気持ちの悪い声をあげ、マリーの体を陵辱するためだけに腰を振る。
腕ほどの太さがあるイチモツがマリーの顎を外し、秘部と肛門を引き裂く。
滴る鮮血が岩肌を濡らすと、ゴブリンの一匹が嬉しそうにそれを舐めた。
取り囲むゴブリンたちはみなイチモツを握ってしごき、マリーの体にヘドロのような精液を浴びせる。
マリーの体に精液が絡みつき、糸を引く。
腐った卵のような臭いが充満し、薄暗い洞窟内は息をするのも難しくなる。
一匹目が終わると二匹目、三匹目と入れ替わり、それぞれがおびただしい量の精液をマリーのナカに注ぎこむ。
痩せ細った体の腹部だけが異様に膨れ上がり、開ききったままになってしまった秘部からは壊れた蛇口のように精液が溢れ出る。
そんな惨めな自分の姿を、マリーは時折目を背けながら見つめている。
薄暗い室内をぼんやりと照らす古めかしいテレビの横から、美しい女性の顔が現れた。
「これが提案を断った場合の君の未来だ。 ゴブリンの母体として長い一生を過ごし、優秀な母体を得たゴブリンたちは周辺地域を脅かす。 ゴブリンたちの歴史には名を残すだろうが、これが望みかな?」
テレビのダイヤルを回して映像を切ると、部屋に明かりが戻った。
高級ホテルを思わせる、青と白を基調とした豪華な内装が落ち着かない。
マリーは女性の方へと向き直して、ゆっくりと首を横に振った。
「だろうね。 では、協力をお願いしたい」
女性が指を弾くとどこからともなく羊皮紙と羽ペンが現れた。
羽ペンに使われている羽はとても大きく綺麗で、向こうが透けそうなほど薄い。
まるでガラスのようなその羽は、一体なんの羽なのだろう。
「まずはテラリウムを脱出し、無事に青の書庫までたどり着くこと。 私たちが直接手助けできるのはテラリウムの外だけだ」
テラリウム。
マリーのいる島をそう呼ぶらしく、青の書庫はその外にある大陸の、六大国家の一つだ。
赤、青、緑、黄、白、黒の名を持つ国家があり、それらが六大国家として大陸を治めている、らしい。
詳しい説明を受けずとも詳細がわかるのは、この不思議な空間のおかげだろうか。
「だが、その状態では難しいだろう。 そこでだ、君には特別な魔法の加護を与えよう」
女性が指を振るとマリーの体に薄い膜のようなものが降りてくる。
それが全身を包み込むと、マリーは微かな温かさを感じた。
「やり直しの加護だ。 ある一点を指定しておけばその時まで時間が戻せる大魔法中の大魔法。 使える回数は三回までだが、それでも破格中の破格だろう」
そう言われても実感が湧いてこない。
気がついたらこんな場所に座らされており、あの映像を見せられ、こうして説明を受けている。
全てが夢のようで、マリーはこの事態を到底受け入れられなかった。
「手のひらを床に向けて、頭の中でセットと念じてごらん」
マリーはとりあえず言われたようにする。
セット。
その直後、胸を光の線が貫いた。
貫くと同時に焼き塞がれ、心臓があった場所に空いた大きな空洞から肉の焦げる臭いがする。
「死ねば自動で発動するし、任意で戻る場合は手のひらを上に向けてリバースと念じるんだ」
全身を寒気が襲い、意識が遠のく。
そして気がつくと、また同じソファに座っていた。
「どうかな? ちなみにこの一回はノーカウントだ。 現実世界に戻ってから三回。 この回数はしっかりと覚えておくんだよ」
やはりここは現実では無かったらしい。
それにしては感覚がリアルで、マリーは心臓が激しく鼓動しているのを感じている。
「私の名前はアルビナ。 それではまた近々会おう」
そう言い残し、アルビナは消える。
濃い魔力の影響か、青いローブと銀色の髪の影が、まだそこに残っているような気がした。
眠い目を擦りながら、マリーは体をゆっくりと起こした。
窓から差し込む日の光が温かく、微かに香る花の香りが心地よい。
この小屋も見慣れたもので、天井にある人の顔に見える木目も今では無口な同居人として受け入れられる。
台所の方から漂ってきた肉の焼ける匂いでお腹が鳴って、マリーはたどたどしい足取りで部屋の扉を開いた。
「おはようマリー。 今日はよく眠れたみたいだね」
「おはよう、ミモザ」
ミモザは大きなフライパンを軽々と振るいながらマリーの方へと振り向いた。
黄色い鮮やかな髪が目にまぶしい。
そして慣れた手つきで皿に焼いた肉と卵を並べ、テーブルへと運んでくる。
マリーもそこへ座ると、遅めの朝食が始まった。
「マリーいつもうなされてたから、心配だったんだよ?」
「ありがと、今日はなんだか調子が良いかも」
マリーがこの村にやってきてもう一週間になる。
ボロボロの姿で流れ着いたマリーは精神的なショックにからか記憶を失っていて、初めの二日間は死んだように眠り続けた。
目を覚ましてからは薬草摘みに簡単な魔物の討伐、建築の手伝いなどを積極的に行い、今では村のみんなから一定の信頼を得ている。
戦争で男手を失ったこの村にとって、魔物と戦えるマリーは貴重な存在だった。
「たまには休んでいいんだよ? マリー、いつも頑張ってるし」
「でも、もう少しで家が完成しそうなんだ。 いつまでもここに住ませて貰うわけにはいかないし」
「そう? マリーならずっと居てくれてもいいんだけど」
ミモザの笑顔につられてマリーも笑顔になる。
自分がわからない不安に押しつぶされそうになった時、何度この笑顔に救われたことか。
似たような境遇でありながら底抜けに明るいミモザがこの村を支えていると言っても過言では無い。
「ま、今日はゆっくりしててよ。 種まきも終わったし、マリーのおかげでお肉も十分あるしさ」
「うん、じゃあゆっくりしちゃおうかな」
テーブルに置いたナイフを取ろうとして、マリーの脳裏に一つの単語が浮かび上がる。
セット。
その言葉の意味を思い出して、マリーは思わずハッとした。
「ねぇミモザ、青の書庫って知ってる?」
「ここから遠く、海の向こうにそういう場所があるって漁師のおじさんが言ってたなぁ。 酔っ払いの噂話だけどね」
ゴブリンたち、青の書庫、やり直しの加護、アルビナ。
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