『R18』バッドエンドテラリウム

Arreis(アレイス)

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魔法少女編

第2話 無題

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 「仕事中に入るお風呂ってなんでこんなに気持ち良いんだろうね」

 広々とした浴槽の隅で、二人は身を寄せ合っている。
 お互いの下着を脱がせ合い、何度もキスを繰り返しながらここまでやって来た。
 経験の無い航はすでに頭が蕩けそうで、何とも情けない顔のまま男根を硬くさせている。
 そんな姿が面白くて、ありすはいたずらっぽく笑うとわざと胸を押し当てた。
 どれだけ小さな胸でも裸で密着すればその存在が主張される。
 女性特有の柔らかさはもはや暴力的で、航はなすすべ無くその誘惑に支配される。
 極上の柔らかさの真ん中で、仄かに硬くなる乳首の感触があった。

 「航君はこういうの初めて?」
 「……はい、初めてです」
 「そうなんだ。 私もほとんど経験無いから似たようなもんだよ」

 その発言が嘘か本当かわからない。
 男を喜ばせるためにあえて言ったのか、それとも本心か。
 ほんの少し浮かび上がった疑問も、キスと同時にお湯に溶けてしまう。
 微かに唇と唇を重ねるだけのバードキスが、言葉の信憑性を高めていた。
 静かな浴室にちゅぱちゅぱとキスの音だけが響く。
 それにいつしか息遣いの音が混ざり合って、そういう行為をしているのだと実感が湧いてくる。
 航がぼんやりとした頭でありすの方を見ると、ありすは頬を赤らめて恥ずかしそうに笑った。

 「ほんとはちょっと自暴自棄だったんだけど、君を誘って正解だったなぁ」

 ふへへ、と笑う笑顔が可愛くて、航は思わずぎゅっと抱きしめてしまった。

 「きゃっ!」

 想像通りの可愛らしい悲鳴。
 それが余計に可愛らしくて、つい抱きしめる腕に力が入る。
 ありすは何も言わずにそれを受け入れると、熱のこもった視線で真っ直ぐに航の顔を見つめた。
 繰り返されるバードキスと、体の自由を奪うゴツゴツとした男の腕。
 自らの骨が軋む音ですら、欲望を高める燃料にしかならない。
 航から与えられる微かな刺激の全てが、一つの欲望に収束される。

 「んん……もっと……」

 お腹の奥が熱い。
 きゅんきゅんと切なさを伴って刺激を待ち望んでいて、どうしようも無い愛しさが溢れてくる。
 それを知ってか知らずか、航はただバードキスを繰り返した。

 細い体を抱きしめながら、航はありすの様子が変わってきたのを感じていた。

 「あっ……んっ……んんんっ……」

 漏れる嬌声が増え、体から伝わってくる甘い匂いが濃くなった。
 何かを求めるように拘束された体を前後させ、色々な部分を押し当ててくる。
 腰に回していた腕を緩め、段々と離れていっていたお尻をぐっと抱き寄せる。
 張りのある肌の感触と確かな肉感。
 不意に与えられたバードキス以上の刺激に、ありすは身を震わせて応えた。

 「んんっ!」

 ありすは声を殺しながら軽い絶頂を迎えていた。
 弱い刺激の連続で高められた体はありすの想像以上に刺激に弱く、お尻が広げられたその感覚だけでイってしまった。
 入ってくるお湯の温かさが更に快感を強め、温かな沼に沈むように全身を心地よい倦怠感と幸せが包みこんでくる。
 今、もし、航に獣のように求められたら、自分はどうなってしまうのか。
 そう意識した途端、あそこの奥がきゅんと震えた。

 「……んっ」

 二人ともお互いを見つめたまま何も言わない。
 それぞれが暗い欲望を抱きながら、お互いを気遣うあまり行動に移せない。
 温かさと柔らかさに包まれて、幸せと共に少しずつ物足りなさを感じていく。
 意図せず焦らされ続けるありすの体と頭は、いつしかこの先への期待でいっぱいになっていた。

 「航君……私の事、好き?」
 「好きですよ、ずっと」

 期待していた通りの言葉が返ってきて、ありすは航を押し倒した。
 沈んだ頭を抱き上げて、両手で包みこんだまま唇を重ねる。
 これまでの鬱憤を晴らすように、激しく舌を絡ませあった。
 それで欲望のタガが外れたのか、航も両手を伸ばしてありすの胸を揉みしだく。
 背筋を走るビリビリと痺れるような快感に身を震わせながら、ありすは決してキスをやめない。
 航の指が硬く尖った乳首に触れた時、ありすはついに顔を背けた。

 「んああっ♡」

 ガクガクと全身を絶頂に震わせる。
 取り繕う余裕が無くなるほどの快感が全身を襲い、体を支えていられない。
 無意識のまま航の頭に抱きついて、腰を高々と上げていた。

 「気持ち良い?」
 「んっ♡ 聞かない……でっ♡」

 ありすは恥ずかしさで死にそうだった。
 絶頂から降りてこられず、上がった腰がひとりでにヘコヘコと上下運動を繰り返してしまう。
 胸を撫でる航の手に全神経が集中してしまい、自分の顔がどうなっているかもわからない。
 こんな顔を見られたら、もう死ぬしか無い。
 頭を脇に抱えるようにして必死に航の視線を塞ぎ、漏れそうになる喘ぎ声を何とか噛み殺す。

 「えっ、やっ……あああああ♡」

 航の右手が胸から離れたかと思うと、その手が秘部に添えられた。
 入り口をなぞるだけの弱い刺激が余計に欲望を刺激して、ありすはあっけなく絶頂を迎えてしまう。
 まるで抱いて欲しがっているかのようにはしたなく、開いた秘部が航の指をしゃぶっていた。

 「本番は禁止だったよね?」
 「そうだけどぉ……」

 なんで涼しい顔をしていられるのか。
 視界の端に捉えた航は幸せそうな顔をするばかりで、ありすのようにぐちゃぐちゃになっていない。
 何もわからなくなるくらいぐちゃぐちゃにして欲しい欲望を必死に抑えているありすは、航が澄ました顔をしているのが許せなかった。
 だから、お腹の下で震えていた男根を割れ目に充てがった。

 「ちょっ、本番は禁止だって……」
 「挿れなきゃセーフだから!」

 急に機嫌が悪くなったありすが内ももに力を込め、斜め方向に腰を動かす。
 熱く蕩けた秘部がそれより熱い男根に擦り付けられ、二人ともに抗い難い快感が襲い掛かった。

 「あっ……あああああ♡」
 「ごめん、もう、でる!」

 ガクガクと体を震わせて、二人は同時に絶頂を迎えた。
 震える体を抱きしめ合いながら、二人はお湯の中で静かに呼吸を繰り返した。
 抑圧され続けた航の射精は止まらず、少しだけ小さくなった男根の先から湯船の表面まで、白い精液の線が煙のように伸びていた。


 「んっ……ごめんね、我慢できなくなっちゃって……」
 「僕としては、すごく嬉しかったよ」

 浴槽の角に座りながら、二人は肌を寄せ合っている。
 航の足の間にありすが座っており、航の手がありすの胸と秘部を優しく責めている。
 感触を確かめるようなソフトタッチにくすぐったそうに身をよじらせながら、先ほどまでの痴態を思い出してありすは顔を真っ赤にさせる。
 そんな様子が可愛らしくて、航はわざと焦らすように愛撫を続けた。

 「あっ♡ やっ、待って、イっちゃ……♡」

 ありすの胸と秘部から手を離し、顔色を窺う。
 ありすは、はぁはぁと大きく息をして必死にイくのを堪えていた。
 寸止めを繰り返して欲しい、と言い出したのはありすの方だ。
 これは航を襲おうとした罰で、罰らしく限界まで追い込んで欲しいとの事だった。
 それを快諾した航は、ありすに言われるがまま快感を与え続けている。

 「次はどうする?」
 「胸の……先っちょとあそこ……」

 恥ずかしそうに要望を伝えるありすに、航の暗い欲望が刺激される。
 少しくらい、意地悪しても罰は当たらないはずだ。

 「あっ♡ やだっ♡ イ……イく♡ イっちゃうからぁ♡」

 乳首を指で弾きながら、秘部に添えた手を震えさせてやった。
 ありすは余裕の無い声で鳴いて、ガクガクと震える体を懸命に抑えつけていた。
 乱れた髪も落ちかけたメイクも、全てが愛おしい。

 「ありすちゃん、後ろ向いて」
 「えっ?」

 言われるがまま後ろを向いたありすの両脇から腕を伸ばし、胸を鷲掴みにする。
 そのまま腰を密着させて、秘部に男根を押し当てた。

 「やっ……まだ本番は……」
 「挿れなきゃセーフなんでしょ?」

 大きく腰をストロークさせ、秘部に男根を擦り付ける。
 少しでも方向を間違えれば入ってしまいそうな、荒々しいピストン運動。
 体の自由を奪われて犯されているという実感が、ありすの興奮を最大限まで高めていく。

 「やっ♡ これっダメっ♡ イく♡ ほんとにイっちゃう♡」

 逃げる腰に腰を押しつけて、尖った乳首をこれでもかというくらいつねり上げる。
 蕩けきった声と立ち込める甘い匂いが、本当に限界だという事を教えている。

 「良いよ、イって」
 「へ?」

 思っても見なかった言葉にありすは一瞬凍りついた。

 「え、や、だめっ、イ……イっ、くぅぅ♡」

 ガクガクと全身を震わせて、全身で男根を締め上げる。
 ようやく男根を迎え入れられた悦びで、ありすの子宮がきゅんきゅんと切なく震えた。
 絶頂を許可した瞬間、航は勢いそのままに肉棒を突き立てていた。
 熱いヒダを掻き分けて最奥へとたどり着き、勢い良く叩いた。
 その一突きがトドメとなり、ありすは念願の絶頂を迎えていた。

 「なん……でっ……?」
 「僕を襲おうとした罰っていうなら、僕を気持ち良くしてくれるのが当然じゃない?」
 「えっ……あっ……」

 その通りだと納得した途端、快感に歯止めが効かなくなった。
 自分は間違っていて、航の言うことが正解だ。
 そう理解してしまったせいで、もう航に逆らうことができなくなった。

 「そう、だよねっ、ごめん、なさいっ♡」

 ピストンに合わせながらありすは謝った。
 こうして犯されるのは当然の罰で、こうなってしまうのは仕方の無い事だ。
 それでこんなにも感じてしまう自分が浅ましい。
 罪悪感とそれを覆い隠す快感に呑まれながら、ありすは自ら腰を振っていた。

 「どうして欲しい?」
 「もっと、激しくっ、そのままにナカにいっ♡」

 崩れそうになる体を抱きかかえられながら、胸の形が歪むほど揉みしだかれ、痛みを覚えるほど腰を打ちつけられる。
 パンパンと肉と肉がぶつかる音が規則的に響き、それに混じってぐちゅぐちゅと卑猥な水音が聞こえてくる。
 トラウマを吹き飛ばすほど気持ち良くて、ありすは絶頂を迎え続ける。

 「出すよ……!」
 「うんっ、良いから、そのままっ……あああああ♡」

 びゅるびゅると、男根の先から精液が放たれているのが分かる。
 身を焦がすような熱さがナカに注がれて、ぽっかりと空いていた心の穴が塞がっていく。
 痺れるような快感が脳を焦がして、力の抜けた体を支える硬い腕と一つになっている部分がかけがえのないものに思えてくる。
 多幸感が一気に押し寄せてきて、体が泥のように重くなる。
 航の腕に抱き寄せられて、斜め上を向くようにしてまた唇を重ねる。
 残った精液がまたびゅるびゅると奥へ吐き出されると、ありすは全身を悦びに震わせた。
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