【BL】できそこないΩは先祖返りαに愛されたい

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　だけど、このまま堕落した性活を続けるのは良くない。絶対に良くない。精神衛生的にも良くない。
　ラッセルが前に作るといっていた筋トレルームの準備を進めるられないかと進言してみた。運動すれば、性欲が抑えられるとネットのSNSで誰かが言っていたのを見たのだ。そしたら、こんなえっちで淫らな抜き合いが少なくなるのではないかと閃いた。
　
　すると、次の日には空いた部屋に配送業者によって次々と筋トレマシーンが運ばれていった。

　ポカン、とした顔で配送業者の人たちを見つめる俺。その隣には満足そうなラッセルの顔があった。

「そのランニングマシンはそっちの大きい窓に置いてくれ」

　マシンの配置のため、業者に指示を飛ばす。

「このフィットネスバイクはどうします？」
「それは、そっちの部屋の角の方に置いてくれないか」
「向きはこっちでいいですか？」
「いや、反対でお願いできるか？」
　
　大体の配置場所が決まっていたのか、テキパキと指示を出して部屋に配置される筋トレマシンたち。
　昨日の今日で仕事が早いな。本当にすごい。なにがすごいかって、思い立ったらすぐに行動するのと、その財力があるのがすごい。
　最新型？なのか、箱に詰められていた新品のマシンは業者の手によって段ボールや緩衝材も回収されて、ピカピカのツルツルの状態だ。いつでも稼働できます！と気合いが入っているようにも見える。

　俺がわかるのはランニングするやつとバイクのやつだけで、後は脚とか腕とか腹筋とかその他の部位を鍛える用のやつっぽい。ダンベルもずらりと並んでいて、圧巻だ。

　――あれー？簡単な筋トレ部屋って言ってなかったか？俺、フィットネスルーム的なやつを想像してたのに、こんな本格的なの？

「なんか、筋トレマシンたくさんあるね……」

　アハハ、と笑ってみたが、顔の表情筋がひくひくしてうまく笑えなかった。俺はちょっとこの状況に引いてしまっていた。

「昨日イチロに言われて、すぐに注文したんだ。気に入ったか？翌日配送と設置もやってくれる業者を探すのが大変だった」
「そんな、次の日にしなくても……」
「イチロに言われたら早く二人で筋トレしたくなってな」

　まぁ、ラッセルが嬉しそうだからいっか。

　なんて思ったのが間違いでした。

　その日から二人で筋トレや、ランニングマシンで体を動かす時間が出来た。そしてその後シャワーを一緒に浴びる流れで一日の回数が増えた。なぜだ…。どうしてこうなった……。