異世界ほのぼの牧場生活〜女神の加護でスローライフ始めました〜』

チャチャ

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第6章 国境を越えて

第55話「裏切りの影、友情の絆」

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王都・学院仮設保護棟。目を覚ました少女は、ベッドの上で虚ろな目を開けた。

「……ここは?」

「安心して、大丈夫」悠翔が声をかけると、少女はびくりと身を震わせた。

「私は……何を……」

彼女の名前はアイラ。王都の孤児院で育ち、数か月前に行方不明になっていた少女だと判明した。

「影の魔石に精神を乗っ取られた状態だったようです」カインが記録を読み上げる。「だが、薬草抽出液により精神の浄化が進んでいます」

アイラは時折、断片的に密使として活動していた記憶を思い出していた。その中には、黒鉄交易連盟の内部事情も含まれていた。


---

午後、学院の別室で密談が行われていた。参加者は悠翔、カイン、リンネ、リオ、そして新たに合流した王都騎士団の連絡官・エリアス。

「問題は、“裏切り者”がどこにいるか、です」

カインの言葉に、空気が張り詰める。

「黒鉄交易連盟と直接つながっていたのは、王都議会の一部貴族。そして、学院の上層部にも情報が漏れていた形跡がある」

エリアスが封筒を机に置く。中には、密かに取引を行っていた貴族と商会の名簿が記されていた。

「この名簿の中に、アイラを操っていた人物の名があるとみて間違いない」

悠翔は拳を握った。「だったら、直接対峙するしかない。アイラを、そしてこの街を守るためにも」


---

その夜、アイラはひとり窓辺で外を眺めていた。悠翔がそっと声をかける。

「大丈夫か?」

「……私は、たくさんの人を傷つけたの。怖い。もう、誰とも目を合わせられない」

悠翔はそっと彼女の手を取った。

「でも俺たちは、君がそこから戻ってきたってことを、ちゃんと見てる。だから、これから一緒に取り戻そう」

アイラの頬に、一筋の涙が流れる。

「ありがとう……悠翔さん」


---

一方、牧場ではひなのが温室の薬草に水をやりながら、微かな不安を感じていた。

「影の力って……本当に消えたのかな。お兄ちゃん、気をつけてね」

その手には、先日完成させた「光の種子」が握られていた。新たな調合アイテムとして、瘴気浄化に有効な希望の結晶だった。


---

数日後、王都中央議事堂にて。

王都評議会の裏で秘密裏に会議が行われていた。そこには、黒鉄交易連盟の幹部と一部貴族が集っていた。

「少女が保護された? 愚か者め……」

「だが、まだ手は残っている。次に動くのは、連盟本部――」

その会話を、学院の使い魔が記録していたことは、彼らの誰も気づかなかった。


---

【イベント完了:アイラの目覚めと浄化】 ・影に操られていた少女「アイラ」、意識回復 ・黒鉄交易連盟の議会関与が浮上 ・新アイテム「光の種子」開発完了

【次の目標:敵の本拠地へ潜入、王都に迫る危機を止めろ!】
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