オカンはパンチパーマ

Tkata

文字の大きさ
8 / 9

銭湯

しおりを挟む
 当時住んでいた文化アパートにはお風呂がなかった。
 1970年代の家庭風呂普及率を見てみると7~8割程度とあるが体感的にはもっと少なかったように感じる。
 お風呂のない家なんて珍しくなかった。
 尤も普及率が著しく伸びた時代ということもありいわゆる過渡期に差し掛かっていた。そのためデータと体感ではズレが生じていたのかな?とは思う。
 毎日お風呂に入る、といった習慣もなかった。
「え?汚なっ!」
 という声が聞こえたような気もしたが当時の当たり前なのでご了承願いたい。
 平均年収が100万円そこそこの時代やで?
 大阪府の銭湯代はデータによると1970年代後半には大人料金が100円を越えた。子供料金はその半額だったと思う。
 仮に大人2人と子供2人が毎日銭湯に通えば1日、100✕2+50✕2=300円かかる。365日通えば実に年間で10万円を超えてしまう。収入の10%は銭湯代に消えてしまうわけだ。当然そこには風呂上がりのフルーツ牛乳代は含まれていない。
 という訳でブルジョワ世帯ではなかった我が家は毎日銭湯に行くなどという贅沢はできなかったのもご理解いただきたい。
 夏場で一日おき、冬場なら2日か3日に一度位の頻度だったかな???
 もちろん夏場には毎日身体は拭くという習慣はあった。
 子供にとって風呂はめんどくさい。めっちゃめんどくさい。数日に一回の風呂のくせにめんどくさい。
 しかもわざわざ洗面器に石鹸、シャンプー、タオル、着替えを抱えては歩いて20分くらいのところにある銭湯に行かなければいけない。
 果てしなく遠い…。好きでもないお風呂の為に往復40分かけて行かなければいけない。
 いっそのこと行ったふりをしよう!それで銭湯代をくすねたったらええやん!と思ったこともあったが敵(親)も抜け目がない。銭湯代は回数券で支給されるのだ。
 そんなこんなでパンチパーマのオカンに尻を叩かれながら渋々銭湯に向かうことになる。
 銭湯には当然子供たちだけで行かされる。近所の友達と連れ立っていく時もあればネーチャンといく時もあった。さすがに保育園児だったたかし少年1人で、ってのは無かったと記憶している。
 おおらかな時代だったので子供だけで銭湯に行っても番台のおばちゃん(時にはおっちゃん)が怪しむことはない。
 お風呂場で行儀が悪ければどっか知らんオッサンに怒られるだけ。
 立派なモンモンが入ってるその筋のお方なんかも銭湯には訪れていた。当時はよかったのかな?
「なんで背中に絵かいてるん?」
 って聞いてしまったことを覚えている。その時は珍しくオトンと銭湯に来ていたのでオトンは大変慌てていたのも覚えている。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

真面目な女性教師が眼鏡を掛けて誘惑してきた

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
仲良くしていた女性達が俺にだけ見せてくれた最も可愛い瞬間のほっこり実話です

書籍化の打診が来ています -出版までの遠い道のり-

ダイスケ
エッセイ・ノンフィクション
ある日、私は「書籍化の打診」というメールを運営から受け取りました。 しかしそれは、書籍化へと続く遠い道のりの一歩目に過ぎなかったのです・・・。 ※注:だいたいフィクションです、お察しください。 このエッセイは、拙作「異世界コンサル株式会社(7月12日に電子書籍も同時発売)」の書籍化の際に私が聞いた、経験した、知ったことの諸々を整理するために書き始めたものです。 最初は活動報告に書いていたのですが「エッセイに投稿したほうが良い」とのご意見をいただいて投稿することにしました。 上記のような経緯ですので文章は短いかもしれませんが、頻度高く更新していきますのでよろしくおねがいします。

熟女教師に何度も迫られて…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
二度と味わえない体験をした実話中心のショート・ショート集です

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

処理中です...