ユメのあとさき

あおあおの部屋

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第10話 この街を救いたい

粗暴な男たち

「船を出す。この国は水辺が多い、旅をするなら船で渡るのが効率的だ。この街を救ってくれるなら、いくらでも許可を出そう」

「……断れば?」

「魔族に君たちを売る」

 ニコリと残酷なことを告げてくるアンリ。

 だってさー、とミナトがあたしを見てきた。

「やっぱ脅してくるよー、この領主サマ。どう思う? ユメちゃん」 

 呆れたような瞳に苦笑いが零れた。

「それだけ、必死なんじゃないかな」

「ふふ、麗しい姫君は分かってくれるかい? 疑い深いそこの粗暴な男たちとは別格だ」

「悪かったね、粗暴でー」

 でも、ミナトの目を見ればなんとなく分かる。

 彼は、決めてる。

「船、使わせてくれるんでしょー? じゃあ、いいんじゃない?」

「えー、めんど。ユメちゃんの居場所、知られちゃうじゃん!」

「そんなのとっくに知られてるよ。ここに飛ばしたの魔族なんだから、今更隠しても仕方ないってー」

 確かに、そうだよね。

「では引き受けてくれるかい?」

「だって、引き受けるしか道ないし……ねー、ユメちゃん」

「うん。仕方ない、よね」

 微笑むと、アンリはほっと安心したようだった。

 彼女も緊張してたのかもしれない。
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