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七章 コルベルク公国編
43 温泉発見
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コルベルク公国も半ばを過ぎると、地方領主のいる所もあって、領主によっては様々な対応であったが、ホルスたちの説得のお陰か、待遇はそう悪くもなく、宿泊場所も教会や修道院、領主の屋敷などに迎えられ、町の人達もおずおずと出迎えてくれるようになった。
そんなある日、小さな村を通り過ぎた時に、ダールグレン教授が言うのだ。
「この近くに温泉があったんだが」
「温泉!!」
梨奈がすぐに飛びついた。
「遊んでいる訳にもいかないが、教授、近いんですか?」
「近いよ。半日くらいかな」
それを聞いてみんながワイワイと話し出す。
「温泉って何ですの?」
「飲むんじゃなくて?」
「熊とかオオカミとかサルとか出ないですか?」
「地面からお湯が湧くというか」
「危険はないですか? ガスとか」
「私が昔来た時には、小屋があって浴槽も整備されていたんだけどねえ」
色々言っているが、教授の案内で温泉に行くことになった。先に湯気が見えて、温泉独特の硫黄の匂いがしてきた。掘っ立て小屋のようなものが建っているが、人影はない。その辺りで馬車を降りてしばらく歩くと、木々の間に川が流れている。
川の先に岩場があって、白濁したお湯が岩の間から沸き出て、岩場に白い湯だまりを作っている。誰かがここに温泉を作ったのだろうか。誰も利用していないのか小屋は朽ち果てているが、浴場の方は石が敷き詰めてあって奇麗に整備されたまま残っている。広いプールというか、露天風呂と言う風情である。
お湯から湯気が出ていて、梨奈はそっと手をかざしてみる。そんなに熱くない。手を入れてみた。温いという程でもない。丁度いい湯加減だ。サラッとして気持ちが良さそうだ。
よし、ここを女神の湯としてもいいよね。
(美人の湯、無病息災の湯、打ち身捻挫肩こり疲労回復の湯、各種病気本復の湯)
「飲めるのか?」
(雑菌消毒、飲んでも効果抜群っと)
「はい」
「順に交代で入るか」
周りは囲むように大きな岩や木々が植えられて割と広いけれど、この広い浴槽が一か所あるだけだ。
「じゃあ殿方からどうぞ」
「女性の方が少ないし先に入ればよい。野営の準備は我々がしておこう」
「俺たちも交代で入ることになるし、女性が先に入れば面倒がなくて良い」
「それもそうですわね」
そういう訳で、その日は温泉を堪能することになった。
女性陣が温泉から出ると、男性陣は掘っ立て小屋の周りを平らかにして野営のテントを張り、三脚に鍋をかけてスープを作り、肉を焼くいい匂いが漂っている。
「丁度良い時間だ、皆で食べよう」
「すごいですね」
「こんなにお肉がありました?」
「周辺の安全確認をしたところ危険な動物を発見したので駆除した」
「鹿、猪、鴨、雉鳥などなど、なかなか豊猟だったな」
「まあ大猟ですわね」
貴族は嗜みとして狩りをする。平民が狩りをするのは主に食糧事情によるもので、狩った獲物はもれなく消費される。
梨奈は魚も捌いたことがなかった。積み上がった獲物が捌かれて次々に鍋や焼き肉になる。初めて見た捌き風景に蒼ざめて何も食べられなくなった。
クマでもゴリラでも最初はショックなのだ。梨奈はテントに転がった。
「うっうっうっ……」
「大丈夫か、少しでも何か食べておけ」
「もういや、帰りたい」
梨奈はただの我儘で言っているだけだがクリス殿下はこの際と話す事にした。
「帰れないぞ」
「何で?」
「あれから魔王様と調べたのだが、リナの世界には魔法がないと言ったな」
「魔法はありません」
「魔素がなければ魔法は使えんのだ。向こうからこちらに来るのは場所を指定できる。しかし、向こうに行くのにどうやって指定するのだ、魔素が無ければ魔法陣も描けぬ」
「魔素はあるかもしれないじゃないですか」
「薄いと言っておられた」
「魔王様が?」
梨奈は愕然とする。
「じゃあ私はどうやって来たんです」
「ジジが見つけたんだろう。偶に体内に魔素を持つ者がいるのだ。そういう者はこちらに呼び寄せることができる。場所を指定すればな」
それがスライムの腹の中とか──。あの日のどうしようもない思いが甦る。
「うー……」
「泣けばいい」
あの時もこうやって彼は梨奈を抱き締めてくれていた。梨奈は成長の欠片もない。帰るのを諦めたのは彼がいたからだ。側に居たいと願ったからだ。
「私、全然進歩していないですね」
「別にそのままでいい」
そうなのだろうか。方向性というか、どちらに向かって頑張ったらいいのか、指し示して欲しいというか。今のままだと思いつくまま気の向くままの、自分勝手で甘やかされたままの人間一直線なのだけれど。
「何かこうして欲しいとかこうなって欲しいとかないの?」
「どう言えばいいか、リナの話すことが例えばこの前の領都の位置とか目からうろこなのだ。そんなことがよくある。私は視野が結構狭い。この国の事だけになってしまう。だから視野が広がるとすごいと思う。ぜひ取り入れたいと思うのだ」
「それは殿下が柔軟だからです。頭の固い人は決して取り入れたりしないです」
「そうだろうか」
「そうですよ」
「お前が来てよかった」
「クリス殿下に拾われて良かった」
なんだかんだでアツアツの二人はべったりとくっ付いた。
「そうだ、少し食べておけ。命に感謝して」
クリス殿下は梨奈にお肉の入ったスープを渡す。
「はい、殿下は?」
「私はもう頂いた。冷めたか、温かいのを──」
「これを頂きます。皆様に感謝して」
野生の肉の滋味が浸み込んでスープは美味しかった。
そうやって二人で仲良くスープを頂いていると、緑のスライムがどこからともなく湧いてきた。
『殿下ー、そこは違うー』
「何だ」
『ちゃんと大事にしないとー絆は薄くなるー』
「大事にしている」
『だからー、違うー。ウィンウィン♪』
スライムが触手を振って踊る。クリス殿下はハッと気が付いた。
(ああそうだ。暫くリナと愛し合っていない!)
そんなある日、小さな村を通り過ぎた時に、ダールグレン教授が言うのだ。
「この近くに温泉があったんだが」
「温泉!!」
梨奈がすぐに飛びついた。
「遊んでいる訳にもいかないが、教授、近いんですか?」
「近いよ。半日くらいかな」
それを聞いてみんながワイワイと話し出す。
「温泉って何ですの?」
「飲むんじゃなくて?」
「熊とかオオカミとかサルとか出ないですか?」
「地面からお湯が湧くというか」
「危険はないですか? ガスとか」
「私が昔来た時には、小屋があって浴槽も整備されていたんだけどねえ」
色々言っているが、教授の案内で温泉に行くことになった。先に湯気が見えて、温泉独特の硫黄の匂いがしてきた。掘っ立て小屋のようなものが建っているが、人影はない。その辺りで馬車を降りてしばらく歩くと、木々の間に川が流れている。
川の先に岩場があって、白濁したお湯が岩の間から沸き出て、岩場に白い湯だまりを作っている。誰かがここに温泉を作ったのだろうか。誰も利用していないのか小屋は朽ち果てているが、浴場の方は石が敷き詰めてあって奇麗に整備されたまま残っている。広いプールというか、露天風呂と言う風情である。
お湯から湯気が出ていて、梨奈はそっと手をかざしてみる。そんなに熱くない。手を入れてみた。温いという程でもない。丁度いい湯加減だ。サラッとして気持ちが良さそうだ。
よし、ここを女神の湯としてもいいよね。
(美人の湯、無病息災の湯、打ち身捻挫肩こり疲労回復の湯、各種病気本復の湯)
「飲めるのか?」
(雑菌消毒、飲んでも効果抜群っと)
「はい」
「順に交代で入るか」
周りは囲むように大きな岩や木々が植えられて割と広いけれど、この広い浴槽が一か所あるだけだ。
「じゃあ殿方からどうぞ」
「女性の方が少ないし先に入ればよい。野営の準備は我々がしておこう」
「俺たちも交代で入ることになるし、女性が先に入れば面倒がなくて良い」
「それもそうですわね」
そういう訳で、その日は温泉を堪能することになった。
女性陣が温泉から出ると、男性陣は掘っ立て小屋の周りを平らかにして野営のテントを張り、三脚に鍋をかけてスープを作り、肉を焼くいい匂いが漂っている。
「丁度良い時間だ、皆で食べよう」
「すごいですね」
「こんなにお肉がありました?」
「周辺の安全確認をしたところ危険な動物を発見したので駆除した」
「鹿、猪、鴨、雉鳥などなど、なかなか豊猟だったな」
「まあ大猟ですわね」
貴族は嗜みとして狩りをする。平民が狩りをするのは主に食糧事情によるもので、狩った獲物はもれなく消費される。
梨奈は魚も捌いたことがなかった。積み上がった獲物が捌かれて次々に鍋や焼き肉になる。初めて見た捌き風景に蒼ざめて何も食べられなくなった。
クマでもゴリラでも最初はショックなのだ。梨奈はテントに転がった。
「うっうっうっ……」
「大丈夫か、少しでも何か食べておけ」
「もういや、帰りたい」
梨奈はただの我儘で言っているだけだがクリス殿下はこの際と話す事にした。
「帰れないぞ」
「何で?」
「あれから魔王様と調べたのだが、リナの世界には魔法がないと言ったな」
「魔法はありません」
「魔素がなければ魔法は使えんのだ。向こうからこちらに来るのは場所を指定できる。しかし、向こうに行くのにどうやって指定するのだ、魔素が無ければ魔法陣も描けぬ」
「魔素はあるかもしれないじゃないですか」
「薄いと言っておられた」
「魔王様が?」
梨奈は愕然とする。
「じゃあ私はどうやって来たんです」
「ジジが見つけたんだろう。偶に体内に魔素を持つ者がいるのだ。そういう者はこちらに呼び寄せることができる。場所を指定すればな」
それがスライムの腹の中とか──。あの日のどうしようもない思いが甦る。
「うー……」
「泣けばいい」
あの時もこうやって彼は梨奈を抱き締めてくれていた。梨奈は成長の欠片もない。帰るのを諦めたのは彼がいたからだ。側に居たいと願ったからだ。
「私、全然進歩していないですね」
「別にそのままでいい」
そうなのだろうか。方向性というか、どちらに向かって頑張ったらいいのか、指し示して欲しいというか。今のままだと思いつくまま気の向くままの、自分勝手で甘やかされたままの人間一直線なのだけれど。
「何かこうして欲しいとかこうなって欲しいとかないの?」
「どう言えばいいか、リナの話すことが例えばこの前の領都の位置とか目からうろこなのだ。そんなことがよくある。私は視野が結構狭い。この国の事だけになってしまう。だから視野が広がるとすごいと思う。ぜひ取り入れたいと思うのだ」
「それは殿下が柔軟だからです。頭の固い人は決して取り入れたりしないです」
「そうだろうか」
「そうですよ」
「お前が来てよかった」
「クリス殿下に拾われて良かった」
なんだかんだでアツアツの二人はべったりとくっ付いた。
「そうだ、少し食べておけ。命に感謝して」
クリス殿下は梨奈にお肉の入ったスープを渡す。
「はい、殿下は?」
「私はもう頂いた。冷めたか、温かいのを──」
「これを頂きます。皆様に感謝して」
野生の肉の滋味が浸み込んでスープは美味しかった。
そうやって二人で仲良くスープを頂いていると、緑のスライムがどこからともなく湧いてきた。
『殿下ー、そこは違うー』
「何だ」
『ちゃんと大事にしないとー絆は薄くなるー』
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