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アフター編
31.笹塚のおねだり夜編(※R18)
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ぴちゃ、ぴちゃ、と密やかな水音が聞こえる。
私は息を小さく荒げながら笹塚とキスを続けていた。
「は、あ」
喘ぐ声。どうしてキスだけでこんなに私は疲れているのか。
笹塚が言ってきた『おねだり』は何のことはない。「キスを続けて」だった。
望みどおりにキスをする。あぐらをかく笹塚の肩に手を置き、膝立ちで、彼の薄い唇を食み、舐めながら舌を差し入れる。笹塚が私にするように歯列を舐めてみたり、舌をからめたりする。
スルリと笹塚の手が私の肌を滑った。体はすでに一糸も纏わぬ姿で、太ももから上に向かってなで上げられる。お尻から背中、肩。Uターンして背中に戻って、胸に触れる。
やわやわと揉まれ、尖りが摘まれる。私はその快感にピクッと肩を震わせ、キスをする唇が止まった。
「こら」
「んっ、ごめん」
キスをやめると叱られる。まるで詰るみたいにツンツンと赤い尖りをつつかれ、弄られる。
笹塚のもう片方の手はずっと秘所に当てられていて、とても敏感な肉芽をこねくり回していた。
息が上がる。キスが辛い。でも、折角望んでくれたんだからやらなきゃ。
――ぐちゅ、と音がして私の体が否応にも反応する。笹塚の指がナカに侵入した。
「っ、あっ……やぁ、ん」
「こーら」
「はっ……ぅ。ね、ぇ、まだ……?」
グスッと鼻が詰まりつつ、キスをする。
膣内ではナカに入った指がくにくにと動かされ、胸は好きなように弄られ、気持ちよくて堪らなくなる。
泣きそうになりながら尋ねると、笹塚は薄く笑った。
「まだ」
「ンッ、じゃあ、この手、やめてよ」
「なんで。気持ち良いだろ?」
「はぁっ……気持ち良いけどっ……キスができなくなっちゃうよ」
かぷ、と笹塚の唇に食いつき、絶え間なく与えられる快感をごまかすように強く吸い、舌を絡ませる。
ぐりりとナカに入った指が回され、掻くように動く。するとトロリとなにかが太ももを伝っていった。
「うわ、すごい」
「え……?」
「ヌレヌレ。由里って実は結構、あれだよな」
あれって何だろう。そう思いながらキスをしようとすると、笹塚のほうから唇に吸い付いてきた。優しく舌を合わせた後、クスッと笑われる。
「やらしい」
「……っ」
顔に熱が入る。恥ずかしくなって、俯く。
私がいやらしいなんて、初めて言われた。でも、こんな自分は私ですら知らなかった。
性感が気持ち良く、もっとして欲しいと願う自分。笹塚とつきあうまで知らなかった。
知らなかった、のに。
それを教えたのは誰。私のいやらしいという側面を暴き出したのは、誰?
「いい顔」
「いい顔って、どんな顔、してるの? わたし」
"私をこうさせたのはあなたなのに"
そう言ってる顔だと、彼は笑った。
――そうだった。笹塚はエスパー並に私の心を読む男なのだった。
だけど、八つ当たりのようなその言葉を、どうしてこの人は嬉しそうに言うのだろう。
くちゅくちゅと、笹塚が指を動かす度に、私のソコが音を鳴らす。
暫く遊ぶように弄っていたその指が、やがてリズムよく上下に抽挿する。私を高みに向かわせようと彼がせっついてくる。
膝立ちでその動きは辛い。ぎゅっと笹塚の首元に抱きつき、力をこめた。膝ががくがくと細やかに震えている。
はぁはぁと息が荒くなり、もはやキスどころではない。ひたすらに笹塚のしてくる行為を、この体で受け止めるしかなくなる。
止め処なく続けられる指の出し入れに、肉芽を弄る指が追加される。そこはじんじんとして彼が指を動かす度、体中に電気が走るようだった。
「っ……! あっ、く」
高みが来る。頭の中が白くなって、なにがなんだかわからなくなる。縋るものが欲しくてたまらなくて、笹塚を抱きしめたまま彼の肩にがぶっと噛み付いてしまった。
体が弛緩し、ハッとして口を放す。
「ご、ごめん。噛んじゃった……」
「いいよ。気持ちよかったんだろ?」
うん、と頷いてそっと噛んだ所を撫でる。そこにはしっかりと私の歯型がついていて、何だか申し訳なくなった。
しかし痛いだろうに、笹塚はくすくすと笑って私の背中を撫でる。
「なんか、嬉しい。由里にマーキングされた気分になる」
「な、なにそれ。マーキングって、犬か私は」
ジト目で言うと、ますます笑われる。そしてスッと目を細めたかと思うと、私の首元に吸い付いてきた。
チリッとした痛みが走る。彼が唇を離すと、そこには赤いしるしがついていた。
「マーキング」
「またそんな目立つところに……ばか」
前のようなタートルネックの服を着るほどじゃないけど、事務服で第一ボタンを外していれば確実に見つかる場所につけられた。
最近の季節は会社のフロアもちょっと暑くなってきて、皆ボタンを外しているのに、この跡が消えるまではきっちり上までボタンを留めないといけない。
またなんか言われるのだろう。お願いだから変なところにつけないで欲しい。私は自分が鈍いと自覚してるけれど、事務員の皆は聡すぎると思うんだ。
笹塚が悪びれなく笑いながら、ベッド脇から避妊具の入った箱を取り出す。中から1つフィルムを取り出し、手馴れた様子で準備した。
「はい由里。おいで」
「うん。って、寝てしないの?」
「寝ない。座ってしよう?」
そう言って、私の手を取って誘う。あぐら座りを崩したような座り方をする笹塚の足に跨る形で膝立ちになり、ゆっくり私の腰を、下ろしてきた。
彼が指で秘部を開くと、ぐちっとした粘ついた音が聞こえる。そして、その暴いた入り口に笹塚が挿入ってくる。
深い異物感が私を襲い、お腹にぐっと力を入れる。すると笹塚が小さく呻いた。
「く……。すごい締め付け」
「ご、ごめん……っ、い、痛い、の?」
「いや、むしろすげー気持ち良い。……気持ちよすぎて、あんまりもたないかも」
ふふ、と照れくさそうに笑って、笹塚は私の太ももを掴むと上下に動かし始める。がくがくと揺さぶられながら、衝撃に耐える為に再び彼の首元に縋った。
頭に響くのは、下から突き上げられる快感と揺さぶりの激しさ。
何だかクラクラして、平衡感覚がなくなっていく。まるで宙に浮いているような気分になる。
「あっあっ! あっ! こっ、これ、おかしく、なるぅっ」
「うん。すげえ感じてるな。ぎゅうぎゅう締めてきてる。……ほんと、可愛い」
嬉しくて堪らないように笹塚が額にキスを落として、尚も私を揺さぶり続ける。
やがて目が回ってきてフラフラになった所で、笹塚がふいに動きを止めた。
「はぁ……あ。どう、したの?」
「体勢変えるだけだよ」
くすくすと笑い、体が繋がったまま私を支え、ベッドに寝かせる。少し横向けにされたかと思うと片足を高く持ち上げられ、ナナメ上から笹塚が挿入るような体勢になった。
ぐぐ、と彼が腰に力を入れて突くと、正常位より深く侵入している感じがする。ぴったりと秘所と彼の付け根が当たり、擦るように動かされた。
「あっ……!」
「こうすると、奥まで当たるだろ。……ふふ、声が感じてる。この体位が好きなんだな」
ぎりぎりまで抜き、また奥まで突かれる。体が反応して腰が浮きそうになってしまうが、笹塚は私の腰をしっかりと手で固定していて逃げることができない。
そのまま何度も引いては突く、その感覚は何度味わっても慣れることのないもので、私は彼の望むままに声を上げ、快感に身を委ねた。
肌と肌が合わさる音が生々しくて恥ずかしい。でも深いキスをしながら突かれると幸せでいっぱいになる。
ああ――どうしてこの行為は、こんなにも気持ち良いんだろう。
恥ずかしく脚を開き、深く彼が突いてくれる方がずっとずっと良い。でもそんな事、はしたなくて絶対言えない。なのに彼は全てを理解しているように私の奥へ来てくれる。
「あっあっ! 気持ちいいよ! 浩太さんっ」
「……そうか。もっともっと、良くなろうな」
フッと笑い、息を少し荒げながら笹塚が容赦なく突いてくる。膝裏をその大きな腕で抱え、私に覆いかぶさるような体勢で、まるで襲うように抽挿してくる。
しばらくして「クッ……」と笹塚が呻いて動きが止まる。彼が果てたのかと、不規則な息を立てつつ見上げると、少し息を落ち着かせて彼は小さく微笑んだ。
「今日は、由里もちゃんとナカでイこうな?」
「……え?」
キョトンとすると、笹塚はずるっと私のナカから杭を引き抜き、すばやく避妊具を付け替える。そうして次はうつぶせに体を向かされ、四つんばいの状態で後ろから挿れてくる。
びっくりして、私は悲鳴を上げた。
「んゃっ! お、おしまいじゃないの!?」
「おしまいじゃないよ」
「あっ! あ……っ! や、わた、し、そろそろ、しんどい、かも……っ!?」
「お前はホントに体力ないなあ。だけど」
ずずっと奥まで突き、私の背中を抱きしめてくる。そして耳元をチロリと舐めると意地悪そうに笑って囁いた。
「今日は俺の日なんだろ? だから、俺が満足するまでつきあってもらう」
「ん……っ! ま、満足なんて。今までは満足してなかったの!?」
「勿論満足してたぞ? だけど、遠慮してた部分もあったかな。でも今日は俺のおねだりを聞いてくれる日らしいし、それなら目一杯やらせて貰おうかなって」
後ろから私の胸を掴み、もう片方の指が秘部を弄る。首筋に舌を這わせて、私は笹塚に体中をくまなく絡まされている気分になった。
ちゅ、ちゅ、と音を立てて耳たぶにキスをして私を促す。力なく振り向くと、意地悪な目が優しく細められていた。
「……キスして、由里」
苦しい体勢でねだられる。懸命に首を動かしてキスをすると、そのままの体勢で激しく抜き挿ししてきた。くぐもった悲鳴が零れそうになるが、舌を合わせていれば、それも出せない。
「んっ、んーっ!」
「いっぱい突いてやるから、好きなようにイケよ? そろそろ、ナカでイくことも覚えてもらわないとな。もっともっと、いやらしくなってもらわないと」
「っあ! あーっ……! な、なんでぇっ!」
「そりゃあ、やらしい顔してる由里が好きだからだよ。だからもっと、乱れてくれ」
まだ、足りないの? こんなにこんなに私はいやらしくなっているのに。
それからも私は笹塚に絶え間なく突かれ、彼がイッては避妊具を付け替えて、また違う体勢で挿れられる。
体中を愛撫されて、久しぶりに体中が痛くなるほど笹塚は私を愛してきた。
笹塚に遠慮がなくなるとここまでになるとは思わなかった……。ほんの少し、笹塚浩太デーを設定したのを、後悔する。
今度彼を労わる時は、絶対にえっち抜きで我が儘を言ってもらうことにしよう。
こんなの毎回やってたら絶対確実に身がもたない……!
私は息を小さく荒げながら笹塚とキスを続けていた。
「は、あ」
喘ぐ声。どうしてキスだけでこんなに私は疲れているのか。
笹塚が言ってきた『おねだり』は何のことはない。「キスを続けて」だった。
望みどおりにキスをする。あぐらをかく笹塚の肩に手を置き、膝立ちで、彼の薄い唇を食み、舐めながら舌を差し入れる。笹塚が私にするように歯列を舐めてみたり、舌をからめたりする。
スルリと笹塚の手が私の肌を滑った。体はすでに一糸も纏わぬ姿で、太ももから上に向かってなで上げられる。お尻から背中、肩。Uターンして背中に戻って、胸に触れる。
やわやわと揉まれ、尖りが摘まれる。私はその快感にピクッと肩を震わせ、キスをする唇が止まった。
「こら」
「んっ、ごめん」
キスをやめると叱られる。まるで詰るみたいにツンツンと赤い尖りをつつかれ、弄られる。
笹塚のもう片方の手はずっと秘所に当てられていて、とても敏感な肉芽をこねくり回していた。
息が上がる。キスが辛い。でも、折角望んでくれたんだからやらなきゃ。
――ぐちゅ、と音がして私の体が否応にも反応する。笹塚の指がナカに侵入した。
「っ、あっ……やぁ、ん」
「こーら」
「はっ……ぅ。ね、ぇ、まだ……?」
グスッと鼻が詰まりつつ、キスをする。
膣内ではナカに入った指がくにくにと動かされ、胸は好きなように弄られ、気持ちよくて堪らなくなる。
泣きそうになりながら尋ねると、笹塚は薄く笑った。
「まだ」
「ンッ、じゃあ、この手、やめてよ」
「なんで。気持ち良いだろ?」
「はぁっ……気持ち良いけどっ……キスができなくなっちゃうよ」
かぷ、と笹塚の唇に食いつき、絶え間なく与えられる快感をごまかすように強く吸い、舌を絡ませる。
ぐりりとナカに入った指が回され、掻くように動く。するとトロリとなにかが太ももを伝っていった。
「うわ、すごい」
「え……?」
「ヌレヌレ。由里って実は結構、あれだよな」
あれって何だろう。そう思いながらキスをしようとすると、笹塚のほうから唇に吸い付いてきた。優しく舌を合わせた後、クスッと笑われる。
「やらしい」
「……っ」
顔に熱が入る。恥ずかしくなって、俯く。
私がいやらしいなんて、初めて言われた。でも、こんな自分は私ですら知らなかった。
性感が気持ち良く、もっとして欲しいと願う自分。笹塚とつきあうまで知らなかった。
知らなかった、のに。
それを教えたのは誰。私のいやらしいという側面を暴き出したのは、誰?
「いい顔」
「いい顔って、どんな顔、してるの? わたし」
"私をこうさせたのはあなたなのに"
そう言ってる顔だと、彼は笑った。
――そうだった。笹塚はエスパー並に私の心を読む男なのだった。
だけど、八つ当たりのようなその言葉を、どうしてこの人は嬉しそうに言うのだろう。
くちゅくちゅと、笹塚が指を動かす度に、私のソコが音を鳴らす。
暫く遊ぶように弄っていたその指が、やがてリズムよく上下に抽挿する。私を高みに向かわせようと彼がせっついてくる。
膝立ちでその動きは辛い。ぎゅっと笹塚の首元に抱きつき、力をこめた。膝ががくがくと細やかに震えている。
はぁはぁと息が荒くなり、もはやキスどころではない。ひたすらに笹塚のしてくる行為を、この体で受け止めるしかなくなる。
止め処なく続けられる指の出し入れに、肉芽を弄る指が追加される。そこはじんじんとして彼が指を動かす度、体中に電気が走るようだった。
「っ……! あっ、く」
高みが来る。頭の中が白くなって、なにがなんだかわからなくなる。縋るものが欲しくてたまらなくて、笹塚を抱きしめたまま彼の肩にがぶっと噛み付いてしまった。
体が弛緩し、ハッとして口を放す。
「ご、ごめん。噛んじゃった……」
「いいよ。気持ちよかったんだろ?」
うん、と頷いてそっと噛んだ所を撫でる。そこにはしっかりと私の歯型がついていて、何だか申し訳なくなった。
しかし痛いだろうに、笹塚はくすくすと笑って私の背中を撫でる。
「なんか、嬉しい。由里にマーキングされた気分になる」
「な、なにそれ。マーキングって、犬か私は」
ジト目で言うと、ますます笑われる。そしてスッと目を細めたかと思うと、私の首元に吸い付いてきた。
チリッとした痛みが走る。彼が唇を離すと、そこには赤いしるしがついていた。
「マーキング」
「またそんな目立つところに……ばか」
前のようなタートルネックの服を着るほどじゃないけど、事務服で第一ボタンを外していれば確実に見つかる場所につけられた。
最近の季節は会社のフロアもちょっと暑くなってきて、皆ボタンを外しているのに、この跡が消えるまではきっちり上までボタンを留めないといけない。
またなんか言われるのだろう。お願いだから変なところにつけないで欲しい。私は自分が鈍いと自覚してるけれど、事務員の皆は聡すぎると思うんだ。
笹塚が悪びれなく笑いながら、ベッド脇から避妊具の入った箱を取り出す。中から1つフィルムを取り出し、手馴れた様子で準備した。
「はい由里。おいで」
「うん。って、寝てしないの?」
「寝ない。座ってしよう?」
そう言って、私の手を取って誘う。あぐら座りを崩したような座り方をする笹塚の足に跨る形で膝立ちになり、ゆっくり私の腰を、下ろしてきた。
彼が指で秘部を開くと、ぐちっとした粘ついた音が聞こえる。そして、その暴いた入り口に笹塚が挿入ってくる。
深い異物感が私を襲い、お腹にぐっと力を入れる。すると笹塚が小さく呻いた。
「く……。すごい締め付け」
「ご、ごめん……っ、い、痛い、の?」
「いや、むしろすげー気持ち良い。……気持ちよすぎて、あんまりもたないかも」
ふふ、と照れくさそうに笑って、笹塚は私の太ももを掴むと上下に動かし始める。がくがくと揺さぶられながら、衝撃に耐える為に再び彼の首元に縋った。
頭に響くのは、下から突き上げられる快感と揺さぶりの激しさ。
何だかクラクラして、平衡感覚がなくなっていく。まるで宙に浮いているような気分になる。
「あっあっ! あっ! こっ、これ、おかしく、なるぅっ」
「うん。すげえ感じてるな。ぎゅうぎゅう締めてきてる。……ほんと、可愛い」
嬉しくて堪らないように笹塚が額にキスを落として、尚も私を揺さぶり続ける。
やがて目が回ってきてフラフラになった所で、笹塚がふいに動きを止めた。
「はぁ……あ。どう、したの?」
「体勢変えるだけだよ」
くすくすと笑い、体が繋がったまま私を支え、ベッドに寝かせる。少し横向けにされたかと思うと片足を高く持ち上げられ、ナナメ上から笹塚が挿入るような体勢になった。
ぐぐ、と彼が腰に力を入れて突くと、正常位より深く侵入している感じがする。ぴったりと秘所と彼の付け根が当たり、擦るように動かされた。
「あっ……!」
「こうすると、奥まで当たるだろ。……ふふ、声が感じてる。この体位が好きなんだな」
ぎりぎりまで抜き、また奥まで突かれる。体が反応して腰が浮きそうになってしまうが、笹塚は私の腰をしっかりと手で固定していて逃げることができない。
そのまま何度も引いては突く、その感覚は何度味わっても慣れることのないもので、私は彼の望むままに声を上げ、快感に身を委ねた。
肌と肌が合わさる音が生々しくて恥ずかしい。でも深いキスをしながら突かれると幸せでいっぱいになる。
ああ――どうしてこの行為は、こんなにも気持ち良いんだろう。
恥ずかしく脚を開き、深く彼が突いてくれる方がずっとずっと良い。でもそんな事、はしたなくて絶対言えない。なのに彼は全てを理解しているように私の奥へ来てくれる。
「あっあっ! 気持ちいいよ! 浩太さんっ」
「……そうか。もっともっと、良くなろうな」
フッと笑い、息を少し荒げながら笹塚が容赦なく突いてくる。膝裏をその大きな腕で抱え、私に覆いかぶさるような体勢で、まるで襲うように抽挿してくる。
しばらくして「クッ……」と笹塚が呻いて動きが止まる。彼が果てたのかと、不規則な息を立てつつ見上げると、少し息を落ち着かせて彼は小さく微笑んだ。
「今日は、由里もちゃんとナカでイこうな?」
「……え?」
キョトンとすると、笹塚はずるっと私のナカから杭を引き抜き、すばやく避妊具を付け替える。そうして次はうつぶせに体を向かされ、四つんばいの状態で後ろから挿れてくる。
びっくりして、私は悲鳴を上げた。
「んゃっ! お、おしまいじゃないの!?」
「おしまいじゃないよ」
「あっ! あ……っ! や、わた、し、そろそろ、しんどい、かも……っ!?」
「お前はホントに体力ないなあ。だけど」
ずずっと奥まで突き、私の背中を抱きしめてくる。そして耳元をチロリと舐めると意地悪そうに笑って囁いた。
「今日は俺の日なんだろ? だから、俺が満足するまでつきあってもらう」
「ん……っ! ま、満足なんて。今までは満足してなかったの!?」
「勿論満足してたぞ? だけど、遠慮してた部分もあったかな。でも今日は俺のおねだりを聞いてくれる日らしいし、それなら目一杯やらせて貰おうかなって」
後ろから私の胸を掴み、もう片方の指が秘部を弄る。首筋に舌を這わせて、私は笹塚に体中をくまなく絡まされている気分になった。
ちゅ、ちゅ、と音を立てて耳たぶにキスをして私を促す。力なく振り向くと、意地悪な目が優しく細められていた。
「……キスして、由里」
苦しい体勢でねだられる。懸命に首を動かしてキスをすると、そのままの体勢で激しく抜き挿ししてきた。くぐもった悲鳴が零れそうになるが、舌を合わせていれば、それも出せない。
「んっ、んーっ!」
「いっぱい突いてやるから、好きなようにイケよ? そろそろ、ナカでイくことも覚えてもらわないとな。もっともっと、いやらしくなってもらわないと」
「っあ! あーっ……! な、なんでぇっ!」
「そりゃあ、やらしい顔してる由里が好きだからだよ。だからもっと、乱れてくれ」
まだ、足りないの? こんなにこんなに私はいやらしくなっているのに。
それからも私は笹塚に絶え間なく突かれ、彼がイッては避妊具を付け替えて、また違う体勢で挿れられる。
体中を愛撫されて、久しぶりに体中が痛くなるほど笹塚は私を愛してきた。
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