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四章 恋に落ちた暗殺者
女王様は口笛を練習なさる
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人のいないところで食べようと誘い、少し歩いて空き地にたどりついた。
二人きりに……なんて気持ちはあった。でもそれ以上にやるべきことがある。近くに他人がいるとちょっと困る。
「このあたりで食べましょうか」
「はい。それでは……いただきます。はむっ」
「!」
エルミーナさんのイモを食べる姿に思わず見入ってしまった。
頬を膨らませずに、少しずつ口にいれてよく噛む。音は……ぜんぜんしない。静かで優しい、そんな食事だと思った。
口って、あんなふうに動かせるものなのか……
不意に、あたたかいものがじわりと指に触れた。
「あちちっ」
塩味のたれが指にたれてきたんだ……舐めとってからふと思った。
今のを彼女が見ていたらどう思うだろう。と、これまで行儀作法を学んでこなかったことを悔いた。
考えて気がついた。今、僕は彼女のことを『良家で生まれ育った人』だと思っている。いっぽう、ユンデ卿からは『父の仇の娘』としか聞いていない。
相手を知るための一歩……会話の糸口。
なんのために会いたいと願ったのか。もっと知りたいと思ったからだ。
気合を入れるようにイモをほおぼって飲みこむ。
さあ話しかけろ、トーマス!
「エルミーナさんはどこの出身ですか? 僕はずっとこのあたりでして」
僕のことは聞いてないと思うぞ、トーマス!
「私は……ハイナリア城下町です、おほほほ」
「女王陛下のおひざもとですか!」
「ええ、私も生まれた地域からなかなか離れられず……この旅が初めての遠出なんです」
「そうなんですか……ひとり旅でないとはいえ、いろいろな苦労があるのでは。今まででいちばん困ったことってなんですか?」
一瞬、エルミーナさんの目がするどく光った気がした。
やってしまった!
話をはずませるなら楽しいことを聞いたほうが! ああっ僕のバカっ!
「……ひとつは、お金です。もし自分だけで旅立っていたら、すぐに窮してしまったでしょう」
「今、お金の工面はどんなふうに?」
「芸に秀でた連れがおりまして、頼らせてもらっています。私がもっとも尊敬する……自慢の仲間なんですよ」
そう語る表情がとてもまぶしくて、楽しそうで……なぜだか負けたくない気持ちがわいてしまった。
「芸だったら、僕もちょっとできるかな! なんて……」
「まあ……そうなのですか?」
「そうなんですよ!」
「ぜひ見せていただけますか?」
「え?」
背筋につめたい汗がながれる。思わず勢いで言ったものの、人からお金をとれる芸なんてできない。
僕の取りえといえば、父さんゆずりの体力だけだ。
けれども期待に満ちた目をむけられると……なんでもいいからやるしかない!
胸をこぶしで軽くたたき、覚悟を決めて宣言した。
「ダグラスの息子、トーマス! 口笛をふきます!」
『フ~……』
鳴らない。甘いしびれが口の中であやしくうごめく……!
エルミーナさんの視線が僕ひとりに注がれている……そう認識している限り、くちびると舌をうまく動かせない!
も、もう一度だ。と、目を閉じたとき。
「くすっ……ふふ」
心臓がドカンとゆれる。拍子に目をあけると……口もとを指で隠しつつ笑う少女がいた。
「すみません、なんだかおかしくて……ふふふ」
「いえこちらこそ失敗してしまって! 見ててくださいね、今度こそ鳴らしますから!」
また笑ってくれた。もしかしてすごくいい感じなのでは?
しびれがそのまま力になり、感覚がとぎすまされてゆく。
『ピィー……ピピーピッピー』
広くて建物がないせいか、口笛の音がよくとおる。今までで一番うまく吹けた気がした。
次に鳴ったのはエルミーナさんの拍手だった。
「すごいですね!」
「それほどでも……えへへ」
「練習をしたら私にもできるでしょうか?」
「もちろんですよ。エルミーナさんならできます。ちょっとコツがあって――」
自分でもおどろくほど自然に、口笛の吹きかたを教える流れになった。
しばしの練習、そして――
『ピィー……』
「わ! 鳴りましたよ、さすがのみこみが早い!」
「トーマスさんがていねいに教えてくださったからですっ!」
二人で喜びあうのは、なんて素敵な時間なんだろう。
自分の技術が彼女へと伝わる……そう言うにはささやかな出来事だけど、目頭と胸が熱くなった。
もし明日もこんなひとときを過ごせたら――
明日。
『いつになったらやるべきことをやるのだ?』
ふと頭の中によぎった使命感が、あたたかさを急速に奪っていく。思考がふたたび迷いはじめた。
もっと相手を知るべき? ただ近づきたかっただけじゃないのか?
『今が好機』
『やりたくない』
動けない。何もできない。だから、すがるような気持ちで問いかけた。
「エルミーナさん……ひとつ大事なことを聞かせてください」
「……はい」
やるかやらないか……どちらでもいい。背中を押してほしい!
「どうしても成しとげなければならないことがあって……でも自分はそれをやりたくない……あなたなら、どうしますか?」
「自分のやりたいように、成すべきことをなします」
「……っ! 即答ですか」
「まさに今、そうしていますから」
彼女はいたずらっぽくほほえんだ。
「トーマスさん……あなたが成しとげたいことはなんですか?」
「僕は……」
立派になって……父さんの汚名を晴らす。それが僕の――
「もしどうしても……どうしても。望まぬ方法でしか使命を果たせなくなったなら……私は心を殺し、使命を選ぶでしょう」
エルミーナさん。あなたは――
「あなたはすごい人だ……」
成すべきこと。
やりたいこと。
やりたくないこと。
ああ……なんだ。ぜんぶ満たせるじゃないか。
彼女の言葉によって胸にともった炎のようなものを、きっと覚悟と呼ぶのだろう。
足りないものが埋まった。
「エルミーナさん。何も言わずに、すぐ町を出発してください」
ユンデ卿の依頼を断る。推薦の話はなくなる。だから、他の方法で名を成す。
「あなたと話せて本当によかった……どうかお元気で!」
返事を聞くまえに走り出す。
振りきるように角を曲がり、ひたすら駆ける。
道ゆく人々に何度もぶつかりそうになっても力の限り走った。
ちらりと空を見上げると、夕焼けで赤く染まりはじめていた。
二人きりに……なんて気持ちはあった。でもそれ以上にやるべきことがある。近くに他人がいるとちょっと困る。
「このあたりで食べましょうか」
「はい。それでは……いただきます。はむっ」
「!」
エルミーナさんのイモを食べる姿に思わず見入ってしまった。
頬を膨らませずに、少しずつ口にいれてよく噛む。音は……ぜんぜんしない。静かで優しい、そんな食事だと思った。
口って、あんなふうに動かせるものなのか……
不意に、あたたかいものがじわりと指に触れた。
「あちちっ」
塩味のたれが指にたれてきたんだ……舐めとってからふと思った。
今のを彼女が見ていたらどう思うだろう。と、これまで行儀作法を学んでこなかったことを悔いた。
考えて気がついた。今、僕は彼女のことを『良家で生まれ育った人』だと思っている。いっぽう、ユンデ卿からは『父の仇の娘』としか聞いていない。
相手を知るための一歩……会話の糸口。
なんのために会いたいと願ったのか。もっと知りたいと思ったからだ。
気合を入れるようにイモをほおぼって飲みこむ。
さあ話しかけろ、トーマス!
「エルミーナさんはどこの出身ですか? 僕はずっとこのあたりでして」
僕のことは聞いてないと思うぞ、トーマス!
「私は……ハイナリア城下町です、おほほほ」
「女王陛下のおひざもとですか!」
「ええ、私も生まれた地域からなかなか離れられず……この旅が初めての遠出なんです」
「そうなんですか……ひとり旅でないとはいえ、いろいろな苦労があるのでは。今まででいちばん困ったことってなんですか?」
一瞬、エルミーナさんの目がするどく光った気がした。
やってしまった!
話をはずませるなら楽しいことを聞いたほうが! ああっ僕のバカっ!
「……ひとつは、お金です。もし自分だけで旅立っていたら、すぐに窮してしまったでしょう」
「今、お金の工面はどんなふうに?」
「芸に秀でた連れがおりまして、頼らせてもらっています。私がもっとも尊敬する……自慢の仲間なんですよ」
そう語る表情がとてもまぶしくて、楽しそうで……なぜだか負けたくない気持ちがわいてしまった。
「芸だったら、僕もちょっとできるかな! なんて……」
「まあ……そうなのですか?」
「そうなんですよ!」
「ぜひ見せていただけますか?」
「え?」
背筋につめたい汗がながれる。思わず勢いで言ったものの、人からお金をとれる芸なんてできない。
僕の取りえといえば、父さんゆずりの体力だけだ。
けれども期待に満ちた目をむけられると……なんでもいいからやるしかない!
胸をこぶしで軽くたたき、覚悟を決めて宣言した。
「ダグラスの息子、トーマス! 口笛をふきます!」
『フ~……』
鳴らない。甘いしびれが口の中であやしくうごめく……!
エルミーナさんの視線が僕ひとりに注がれている……そう認識している限り、くちびると舌をうまく動かせない!
も、もう一度だ。と、目を閉じたとき。
「くすっ……ふふ」
心臓がドカンとゆれる。拍子に目をあけると……口もとを指で隠しつつ笑う少女がいた。
「すみません、なんだかおかしくて……ふふふ」
「いえこちらこそ失敗してしまって! 見ててくださいね、今度こそ鳴らしますから!」
また笑ってくれた。もしかしてすごくいい感じなのでは?
しびれがそのまま力になり、感覚がとぎすまされてゆく。
『ピィー……ピピーピッピー』
広くて建物がないせいか、口笛の音がよくとおる。今までで一番うまく吹けた気がした。
次に鳴ったのはエルミーナさんの拍手だった。
「すごいですね!」
「それほどでも……えへへ」
「練習をしたら私にもできるでしょうか?」
「もちろんですよ。エルミーナさんならできます。ちょっとコツがあって――」
自分でもおどろくほど自然に、口笛の吹きかたを教える流れになった。
しばしの練習、そして――
『ピィー……』
「わ! 鳴りましたよ、さすがのみこみが早い!」
「トーマスさんがていねいに教えてくださったからですっ!」
二人で喜びあうのは、なんて素敵な時間なんだろう。
自分の技術が彼女へと伝わる……そう言うにはささやかな出来事だけど、目頭と胸が熱くなった。
もし明日もこんなひとときを過ごせたら――
明日。
『いつになったらやるべきことをやるのだ?』
ふと頭の中によぎった使命感が、あたたかさを急速に奪っていく。思考がふたたび迷いはじめた。
もっと相手を知るべき? ただ近づきたかっただけじゃないのか?
『今が好機』
『やりたくない』
動けない。何もできない。だから、すがるような気持ちで問いかけた。
「エルミーナさん……ひとつ大事なことを聞かせてください」
「……はい」
やるかやらないか……どちらでもいい。背中を押してほしい!
「どうしても成しとげなければならないことがあって……でも自分はそれをやりたくない……あなたなら、どうしますか?」
「自分のやりたいように、成すべきことをなします」
「……っ! 即答ですか」
「まさに今、そうしていますから」
彼女はいたずらっぽくほほえんだ。
「トーマスさん……あなたが成しとげたいことはなんですか?」
「僕は……」
立派になって……父さんの汚名を晴らす。それが僕の――
「もしどうしても……どうしても。望まぬ方法でしか使命を果たせなくなったなら……私は心を殺し、使命を選ぶでしょう」
エルミーナさん。あなたは――
「あなたはすごい人だ……」
成すべきこと。
やりたいこと。
やりたくないこと。
ああ……なんだ。ぜんぶ満たせるじゃないか。
彼女の言葉によって胸にともった炎のようなものを、きっと覚悟と呼ぶのだろう。
足りないものが埋まった。
「エルミーナさん。何も言わずに、すぐ町を出発してください」
ユンデ卿の依頼を断る。推薦の話はなくなる。だから、他の方法で名を成す。
「あなたと話せて本当によかった……どうかお元気で!」
返事を聞くまえに走り出す。
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道ゆく人々に何度もぶつかりそうになっても力の限り走った。
ちらりと空を見上げると、夕焼けで赤く染まりはじめていた。
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