227 / 232
16歳《高等部 1年》
23
しおりを挟むもうすぐ北に旅立たないと道が雪で封鎖される。そんな秋口にルディに話を切り出した。遅すぎるくらいだけど僕の仕事が終わらなかったんだから仕方がない。
僕のせいだけど…まぁ権力者ってことで許して欲しい。
「ルディ、僕とテオ担当のお茶とケーキの作成終わったから冬になる前に1回集めといて。生徒会とカールとギーゼラ嬢も呼ぼうよ。」
「あと誰かいるか?」
「口が軽くてプライド高い子がいいね。」
ペラペラと僕らの菓子を広めて欲しい。仕事場ではそんな人間と仕事をしたくなはい。けれどこういう場には最適な人種だ。
「最悪なやつじゃねぇか。そのギーゼラ嬢とカールに話流させるのは?」
「信用が落ちるからダメ。その2人にはこれから役に立って貰うんだから。」
「レネとテオに連れてこさせるか。」
「テオの友達にそんなのいないでしょ。」
テオ様の周りは僕も欲しいくらいきっちりとした人間が多い。
みんな真面目を地で行ってる人達だ。騎士道精神なんて僕には分からないけど、騎士道精神が皮を被ったみたいな人種。
テオ様がいなきゃ僕も不正ばかりしてたと思う。今でもちょっとしてるけどまぁグレーゾーンだから許して欲しい。
「いねぇからだろ。テオならどいつが信用ならねぇか分かってるはずだしな。それにそういう奴は、テオ・フォン・シルヴェスターが頼めばホイホイ着いてくる。」
「まぁそれもそうか。僕相手じゃそうもいかないだろうしなぁ。」
「馬鹿でも敵に回す人間は選ぶからな。」
「あんまり馬鹿でも困るけどね。」
勝手に自滅してくれるなら文句言わないけど。こっち巻き込んで自滅されるくらいの馬鹿なら関わりたくない。
▽
▽
「個人の好みと色を掛け合わせてみたんだけどどうかな。少しでも気に入らなかったら言って。」
僕のカフェの店員、屋敷のシェフ。色んな人間と道具を使って作り出した菓子。
フィナンシェも、ケーキもパフェもある。
紅茶だけはアルに入れさせた。
「ギーゼラ嬢やカールもだよ?」
ルディが僕をイメージしたケーキを持ち上げて眉を顰める。
「自分のだけ好み1色で仕立てたな。」
僕のはチョコレートタルト。ラム酒とレーズンも入れて完璧に僕好みに仕立てた。金色を足すために金粉をかけてるけどまぁそこはどっちでもいいよね。
テオ様のはオペラ。上にちょこんとチェリーを載せてる。テオ様はいつも可愛いけど、テオ様を模したケーキですら可愛い。
「テオのもだよ。2人で考えたんだ。」
「2人のはもういい。俺のはレモンを使ったのか?」
一口ずつ食べて皿を置く。
そうですかー。いらないですか。せめてテオ様のは完食しろよ。テオ様が一生懸命考えたのに…なんて思っても顔には出さないように母様を真似して微笑む。
ルディの顔が引き攣ったけど無視だ無視。
「さっぱりしてて美味しいでしょ?レモンチーズケーキ。生クリームと砂糖大量に追加してるから甘いはずなんだけど、レモンと合わさってむつごくなくて食べやすいし。僕は好みなんだよね。」
「紅茶と合いそうだな。」
「レモンティがいいね。」
僕のカフェの新作だからね。ルディが気に入りそうだから店に出すのは来年に延ばすけど力作だよ。
「これ、めっちゃ気に入ってんだな。」
「そりゃあ、まぁそうだね。元々僕のカフェに追加する予定の菓子だから。お披露目も兼ねてカフェに出すの後に回したんだよ。レモンで統一してたんだよね。僕のカフェの新作だし力は入れてるよ。このフィナンシェとかもそう。」
「そんなに言ったら生徒会メンバー以外文句言えないよ。」
シモンはそう言うけど僕らだからってなにも言わない人材は集めてない。もちろんテオとレネに集めさせた人間は広告要員だから期待なんてしてない。
「シモン、こいうところで意見が言えるから呼ばれてるんだよ。」
「私なら言わないけどなぁ。」
「このお茶、色が変わりました。」
シモンとちょっと言い合いしてたらヤンが珍しく大きな声を出した。隣に
アルがいるからだいたい察しがついた。バタフライティーだろう。レモンを用意したけど味はどうだろう。僕はあまり好きじゃない。
「面白いでしょ。企業秘密だから作り方は言えないけどね。味はどう?」
「爽やかだね。これもレモンですか?」
「ライムとかでもいいんだけどね。そっちのほうが馴染みがあるでしょ?」
ルディは口に合わなかったのか一口飲んでカップを置いた。レモンティーは全部飲んでるのに…好き嫌いがわかり易すぎる。
「シモンのは真っ白だな。」
シモンといえば聖皇国の白だからね。見た目も白いし。
「生クリームで覆ってるの。可愛いよね。ね、割ってみて。」
「…フルーツケーキか。美味いけど日持ちするか?」
「保護魔法使うから大丈夫。」
「へぇ。」
ルディは興味なさそう。本当は腹黒って意味でチョコ入れてやろうかと思ったんだけどテオ様に止められた。
「レネとヤンのはちょっと凝っててね。」
作るのは意外と簡単らしいけど見た目が可愛くていいよね。生前食べてみたかったから本番は僕も食べに来るつもり。
「パフェだよ。」
「ワイングラスに盛ったのか。」
ふふん。
デザインも僕とテオ様で考えたんだから。推しとの共同作業♡すっごく楽しかった。
「ヤンのはカクテルグラスだよ。グラスの中身は2人のセンスに合わせて変えるから気に入ったのあったら言って。」
甘めのものが多いからヤンのは柑橘系をメインに。レネのはなんかオシャレそうなリンゴをメインにしてる。シャキシャキしてて美味しい。
この世界は保存魔法が発達してるからいつでも新鮮なものが食べられて幸せ。まぁそんなことは、高位貴族でお金があるから言えるんだけど。どちらかが足りないとこんなに新鮮なのは食べられない。
「ヤンとクラウスの紅茶は好みが分かれそうだな。逆に俺らのお茶は無難だな。」
僕のは緑茶っぽいやつだからね。好みは別れそう。
ヤンのも同じで紅茶そのものの味はしないから好みは別れると思う。
「僕のは僕好みで選んだからね。最近取り寄せた茶葉なんどけど…まぁ好みは別れるとは思うなぁ。僕は好きなんだけどね。ヤンのは普通にヤンっぽいでしょ?色変わって魔法みたいだし。」
「まぁなぁ。」
「逆に私たちのは無難すぎませんか?」
ルディとレネは納得してなさそう。
珍しいのがいいのかな?
「変な茶葉ならいっぱいあるけど変わったのばっかじゃ嫌でしょ?」
「クーディのお茶オタクにも困ったものだね。私のデザートとお茶はこれでいいよ。美味しいし。」
シモンのはフルーツケーキとロイヤルミルクティだからね。美味しいに決まってる。僕が色々手を加えようとしたのを必死にテオ様が止めてたんだし。
色も白いからただのミルクで良くない?とか腹黒だから中身チョコにしようよ。とか。必死に止められた。兄上、不敬です!って。
「なんか指摘あるやついるか?」
「パフェなのですが材料変えてもいいですか?」
「いいよ。メラニー、できるか確認して。」
「畏まりました。」
「私、葡萄が好きなので葡萄メインにして頂きたいのです。」
リンゴじゃなくて葡萄か。あったかなぁ。僕の在庫にはないから取寄せないと。
「飲み物も葡萄ジュースにする?」
「皆様がよろしければ。」
「ソースとかゼリー作るか?シルヴェスターと俺の領地にベリーの生産地あったよな?」
また僕に頼る気だ。残念だけど特産系は全部売り払ったからないんだよ。特産物は嗜好品の部類だから保護魔法かけてる売っぱらった。あとはドライフルーツにしてる分しかない。
「あるね。僕のとこは全部売りに出したからないけど。」
「まじ?」
「うん。お金と麦に変えた。」
北と西の領民のために麦にした。早めに言ってくれてたら残してたんだけど…。
「…マジかぁ。俺が父様に掛け合ってみるわ。カールも一応探しといてくれ。」
「はい。」
ガールなら取り寄せられるだろう。もしかしたら僕が売り払ったのも手に入れてるかもなぁ。
「ヤンはどうだ?パフェ変えるか?」
「個人的には特に変えたいところはありません。ただ、パフェの柑橘系とリンゴならリンゴメインの方を残した方が良くないでしょうか?」
「どう思う?」
確かになぁ。
なんでもいいけど、他のなら何があるんだろう。
「ルディがレモンメインだから一理あると思うよ。けどそもそもりんごでいいの?梨とか栗とか南国のフルーツとかでもいいよ。」
南国のフルーツのところでギーゼラ嬢と口の軽い女性たちが反応した。
なに?
なんか噂になってるのかな?南国のもの取り扱ってるの僕と南の少数貴族くらいだけど。
「ギーゼラ嬢。何かあるなら全部言え。社交界の意見は重要だからな。」
「はっ。その…最近女生徒の間で南国のフルーツが流行っております。シルヴェスター公爵家の独占事業なので縁がなければ食すこともままならないものと噂があり…。食してみたいな…と。」
はぁー。ギーゼラ嬢も女の子だったんだな。
食べられないってだけの話じゃないな。女生徒ってことはなにか恋愛にまつわる都市伝説でもできてそう。
生徒会のメンバーは全員同じところに考えが行き着いたんだろう。面倒なことになったという顔が半数。僕も含めてもう半数がどうやったら売れ行きが良くなるか考えてそう。
「申し訳ありません。」
僕とルディが同じように考え混んだせいでギーゼラ嬢が頭を下げた。なにも悪くないのに…。ルディが頭をあげるように指示してから僕に聞いてきた。だろうなとは思ってたけど。
「確かに市場じゃ見かけねぇな。卸してねぇのか?」
「僕のバーで常連に出してるくらいだね。乾かしてワインのツマミで出してるんだよ。」
「私も食べたけど美味しかったよ。」
シモンにはおやつで少し分けたっけ。
「皇室と常連だけなら噂にもなるわな…。使うなら何がいい?つまみ以外に出せるのか?」
「保存魔法かけてるから新鮮なままで出せるよ。パフェにしようか?」
「ギーゼラ嬢。どう思う。」
ここはそうだよね。女生徒の噂が発端なら女生徒に任せた方がいい。
「女生徒の間で流行っているのが乾かしたフルーツの方なので手土産のようにするのは如何でしょうか。」
「カール。どうだ?」
「あの島国にパウンドケーキと言う民間のケーキがあります。それを使用してはいかがでしょうか。」
「クラウス、作れるか?」
「ドライフルーツはある程度なら出せるよ。パウンドケーキ?は分からないけどメラニーわかる?」
「申し訳ありません。存じ上げません。」
「代案頂戴。」
「はい。シルヴェスターで使用しているパンをもっと柔らかくしてその上にパフェのような生クリームやドライフルーツを載せるのはどうでしょう。」
「どう?」
「それなら新鮮なフルーツ使った方が美味いだろ。」
「じゃあこのパンケーキを選んでくれた子には手土産で先着順にドライフルーツつけるとか。」
「そうするか?それならパフェでいい気もするけどな。」
「私もパフェの方が珍しく良いかと思います。」
「利益もパフェの方が利益が出ると思います。」
「じゃあもう決まりだな。」
「カールと僕で材料は分担するね。料理人はシルヴェスターが準備する。後でカールと話し合って明細書出すよ。」
「じゃああとはお茶会とするか。アルフレート、そのレモンのケーキとミルクティーを持ってこい。」
「アルは僕のなんだけど?勝手に命令しないで。」
「テオ様は如何致しますか?」
「フルーツケーキとロイヤルミルクティを頼む。」
「お2人は自身のケーキを食されないので?」
「自分のは研究するためにいっぱい食べたしね。それに今の僕の好みはこっちかな。こっちのお茶とはあまり合わないけど。」
パフェと僕の好きな緑茶に似たお茶を見る。ほんと合わない。ストレートの紅茶の方が良かったかも。好きだからお茶は変えないけどさぁ。
和菓子とか輸入出来たらなぁ。なんとかして極東と貿易したいなぁ。人の輸入したい。和菓子職人の輸入。
そもそも和菓子なんてものがあるのか知らないけど。似たような国はあるんだけどさぁ。でもあの周り海流が面倒なことになってるから無傷で船も人も近づけられる確証もない。
誰か行って僕に奴隷を回してくれないかななんて思ってる。
「ルディ、なに。」
「べっつにー。」
じっと見てきてた。気持ち悪っ。テオ様に見られるのはいいけどほかは嫌だ。
151
あなたにおすすめの小説
ある日、人気俳優の弟になりました。
雪 いつき
BL
母の再婚を期に、立花優斗は人気若手俳優、橘直柾の弟になった。顔良し性格良し真面目で穏やかで王子様のような人。そんな評判だったはずが……。
「俺の命は、君のものだよ」
初顔合わせの日、兄になる人はそう言って綺麗に笑った。とんでもない人が兄になってしまった……と思ったら、何故か大学の先輩も優斗を可愛いと言い出して……?
平凡に生きたい19歳大学生と、24歳人気若手俳優、21歳文武両道大学生の三角関係のお話。
流行りの悪役転生したけど、推しを甘やかして育てすぎた。
時々雨
BL
前世好きだったBL小説に流行りの悪役令息に転生した腐男子。今世、ルアネが周りの人間から好意を向けられて、僕は生で殿下とヒロインちゃん(男)のイチャイチャを見たいだけなのにどうしてこうなった!?
※表紙のイラストはたかだ。様
※エブリスタ、pixivにも掲載してます
◆4月19日18時から、この話のスピンオフ、兄達の話「偏屈な幼馴染み第二王子の愛が重すぎる!」を1話ずつ公開予定です。そちらも気になったら覗いてみてください。
◆2部は色々落ち着いたら…書くと思います
【完結】我が兄は生徒会長である!
tomoe97
BL
冷徹•無表情•無愛想だけど眉目秀麗、成績優秀、運動神経まで抜群(噂)の学園一の美男子こと生徒会長・葉山凌。
名門私立、全寮制男子校の生徒会長というだけあって色んな意味で生徒から一目も二目も置かれる存在。
そんな彼には「推し」がいる。
それは風紀委員長の神城修哉。彼は誰にでも人当たりがよく、仕事も早い。喧嘩の現場を抑えることもあるので腕っぷしもつよい。
実は生徒会長・葉山凌はコミュ症でビジュアルと家柄、風格だけでここまで上り詰めた、エセカリスマ。実際はメソメソ泣いてばかりなので、本物のカリスマに憧れている。
終始彼の弟である生徒会補佐の観察記録調で語る、推し活と片思いの間で揺れる青春恋模様。
本編完結。番外編(after story)でその後の話や過去話などを描いてます。
(番外編、after storyで生徒会補佐✖️転校生有。可愛い美少年✖️高身長爽やか男子の話です)
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も皆の小話もあがります。
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新!
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした
リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。
仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!
原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!
だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。
「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」
死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?
原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
転生悪役令息、雌落ち回避で溺愛地獄!?義兄がラスボスです!
めがねあざらし
BL
人気BLゲーム『ノエル』の悪役令息リアムに転生した俺。
ゲームの中では「雌落ちエンド」しか用意されていない絶望的な未来が待っている。
兄の過剰な溺愛をかわしながらフラグを回避しようと奮闘する俺だが、いつしか兄の目に奇妙な影が──。
義兄の溺愛が執着へと変わり、ついには「ラスボス化」!?
このままじゃゲームオーバー確定!?俺は義兄を救い、ハッピーエンドを迎えられるのか……。
※タイトル変更(2024/11/27)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる