Blind Future ～未来が見えるということ～

異端

1985年4月
敬は小学校へ入学する。
平凡な学校生活を送っていた中、ある事件が起こる。
敬のクラスで給食費がクラス全員分盗まれるという事件が起きる。クラスが始まって半年が経った10月の話だった。

盗難があった次の日の朝の時間に担任である田所がその件に関して触れる。

田所「おれも犯人探しはしたくないがもう一度、親御さんに給食費を請求するわけにもなかなかいかないからな。みんな机に伏せてくれ。自分がやったっていうものは手をあげてほしい。」
クラス全員が机に伏せた状態になる。

そんな中、敬が手をあげた。
田所「敬の家は家庭状況もよくないしな。敬がやったのか・・・」
田所は敬がやったということにほぼ確信していた。犯人のイメージとあまりにも重なっていた。敬はふだんからコミュニケーションもあまりとらずに一人でいることが多く、また家が貧乏であるという点からだった。
田所がほぼ確信している中、敬が口を開く。
敬「給食費を盗んだのは佐藤さんです。」
そう。敬は給食費が盗まれる前日、佐藤が盗むということを知っていた。

この朝の会が開かれる前日にまでこの事件の真相は遡る。