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第4章 光と「ブルクハント王国の誘拐犯」
110話 師匠
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ルージュによる話の経緯はこんな感じだった。
元々、ルージュとモンローの2人は今朝、抜け穴でバッタリ会ったらしい。
2人が抜け穴にいた理由は、その方が魔素の回復が早いから。
夜明け前から抜け穴に入り、せっせと雑魚の魔物を狩る2人。
お互い3つ目の抜け穴に入った時、途中でバッタリ会った。
最初は2人で順番に狩りをしていたらしい。
だが、3つ目の抜け穴の魔物を狩り尽くして、4つ目の抜け穴に向かっている時、お互いの戦闘スタイルが似ている事について話をしたそうだ。
まあ、俺もキメラと戦っていた2人を見てそう感じていたし、お互いに同じことを思っていても不思議ではなかった。
しかし、似ていると言うには余りにもその剣筋が似過ぎている。
そして、剣に伝える魔力操作の仕方が全く同じ。
話の途中で、どうしても腑に落ちないモンローが、ルージュにどこで剣を習ったか聞いたそうだ。
元々、ルージュとアマリージョは、その剣技を父親から教わった。
その時に魔力を剣に伝えるやり方も習っていたそうだ。
やり方を知っていても簡単に出来るものではない。
ルージュの見せた、体内の魔素を剣に伝える技は、そういう類のものらしい。
その後、モンローが、ルージュとその剣を教えた父親に興味を持つのは至極当然のことだった。
結局、5つ目の抜け穴の魔物を掃討した時に、ルージュはモンローに全てを話した。
元々、自分達が冒険者として村を出た理由。
父親の出自から、母親のこと。
幼い頃からの逃亡生活から、現在に至るまでの経緯。
そして、自分とアマリージョが、ロズトレッフルという父親の性を名乗っていることを・・・。
モンローは、ルージュの話を、涙を流しながら聞いていたらしい。
そして、話し終わった時には、ただ一言「申し訳ない」とルージュに詫びたそうだ。
そう、モンローは、ルージュとアマリージョの父親に剣を教えた、父の師匠だったのだ。
♣
モンローは、冒険者になる前、ロズワルド王国に仕えていた。
当時、国を治めていたのは、ルージュたちの祖父。
ルージュたちの父・レナードがまだ幼少の頃だったらしい。
モンローは、その国で王直属の近衛騎士団の団長を務めていた。
その関係で父・レナードには、よく剣の稽古をつけていたらしい。
ところが、レナードの父親が亡くなる少し前、状況が変わった。
モンローの部下の一人が起こしたある事件がきっかけで、クリチュート教会からロズワルド王国に対して、正式にクレームが入ったのだ。
クリチュート教会は、国として正式に謝罪がない場合、王国との協力関係を終わりにすると一方的に通告してきた。
今でもモンローは、なぜそんなに急ぎ、事を荒立てて、謝罪を要求したのかは分からないらしい。
だが、その責任を取って、モンローは職を辞することとなった。
その後、クリチュート教会の手前、国外追放となったモンローは、世界を旅し、冒険者として名を馳せる訳だが、心残りはいつも剣を教えていたレナードの事だったという。
モンローは、冒険者となったあとも、レナードの身を案じて、時々偽名で手紙をやりとりしていたらしい。
そして、王国でレナードの暗殺未遂事件が起きる。
よくよく聞いてみれば、当時、レナードが父親の暗殺について信頼できる人物に調査を頼んだという話があったが、なんて事はない・・・協力者はルージュたちの母親のハーフエルフと、剣の師匠であるモンローだったのだ。
♣
『話はよく分かりました。モンローさんがクリチュート教会を嫌いな理由もなんとなく。それでモンローさんは、ルージュたちに剣を教えたいのですね』
「あぁ、そんなところだ。母親探しまではちょっと無理だが、旅をするために鍛えてやることは出来る。だが、俺も王都へは出向かなきゃなんねぇ。戦争には加わらなくてもいい。だが少しでも面倒が見たかった。それだけだ」
「ねぇ、ヒカリ・・・ちゃんと説明しないで悪かったわ。でも・・・」
『よろしいですか?』
ヒカリがルージュの言葉を遮って話し始めた。
『まず、ルージュ。その話は今朝の話だったとしても、通信は出来ますよね。何のための携帯ですか? なぜすぐアマリに話してやらないのですか。私と玄人は、サプライズでも構いません。ですが、アマリージョは、あなたのたった一人の妹ですよ。これまで何度も死線をくぐり抜けてきた血の繋がった姉妹ですよ。一人でいつも突っ走るのも良いでしょう。ですが、それはいつもアマリージョが、あなたの後ろを守っているからです。それをもう一度、ちゃんと考えて下さい!』
「あ・・・えぇ・・・・分かったわ・・・アマリもごめん・・・」
「姉さん・・・ヒカリさんも・・・そんな言い方しなくても」
ルージュとアマリージョが突然起こり始めたヒカリに困惑している。
『次にアマリージョ。いつもルージュの後ろに隠れているだけではダメですよ。戦いでは後方に回ることも多いですが、アマリージョがいなければ、そもそも戦えないことあるということを、少しは自覚して下さい』
「え、あっはい」
アマリージョが自分も叱られ始め緊張している。
『前衛は傷つくのも仕事です。ですが、後衛は最後まで生きねばなりません。生きて、全員を救わなくてはなりません。アマリが後ろで控えているからこそ、前へ出て戦えるのです。このチームはアマリがやられた時点で崩壊します。私は戦闘で壊れることがあっても、死ぬことはありませんから、いざとなれば前へ出られます。ですがそうなったときは、ルージュと玄人の命はアマリに託されます。魔力を温存し、いつでも最後の砦として生きる。それがあなたの役割です。ルージュに遠慮して一歩引いてしまうのは、妹だからという理由だけではないでしょう。もう一度言います。あなたはチームの要です。もっと自信を持ってください』
「・・・はい。すみません・・・」
アマリージョが完全にノックアウトされた。
『それからモンローさん』
「お、俺!?」
突然の指名にモンローが動揺する。
『はい。あなたはもう、いい年なんですから、ちゃんとした気遣いくらいしてください。それに、こんな回りくどい事をしなくても結構です。私は今、悲しんでいるのです。なんでも正直に話して頂ける関係かと思っていましたから。それを、私を物で釣って、丸め込もうとするなんて・・・ルージュ同様、一直線のアホなんですから、余計なことは考えずに正直になんでも言ってください』
「そんな・・・アホか?・・・俺」
モンローがルージュに助けを求めるが、ルージュは何も言い返せない。
『それから、ブルットさん』
「え~ こっちも怒られるんですか?」
『私は、前任のギルドマスターであるモンローさんと誘拐犯捜索のために契約を交わしました。報酬は貸しというになっております。どこまで出来るのかは分かりませんが、そもそも誘拐犯捜索に出すはずだった依頼料を全て私たちに頂けますでしょうか。それから、王都のギルドへの正式な紹介状と、王都で古くても良いので庭が広い家を一軒。それに馬車を引く馬を二頭合わせて報酬として要求致します。それとは別に、誘拐犯捜索時に使用した地図の買い取り、報告書偽造に関する口止め料、その他全ての権利と報酬を含めて、誘拐犯捜索の依頼料と同額の報酬をお願い致します。それと、ギルドランクについては別にこのままで構いません。』
「そ、それは・・・今、俺の一存では・・・」
『お願いしましたよ!』
「あ、はい」
ブルットもやられた。
「なぁ、ヒカリ・・・急にどうしたんだよ。なんでそんなにイライラしてるんだよ」
『最後に玄人』
「え、なんで。俺何もしてないよ」
『あなた先ほどから、黙って聞いていましたが、途中、モンローさんとルージュの剣の話の時、〈もしかしてモンローさんがルージュたちのお父さん〉って思ってましたよね』
「「「え!?」」」
ヒカリの言葉に全員驚く。
「あ、思ってないよ。いや、一瞬にちょっと思ったけど・・・」
『玄人。あなたが考えることは、こちらにも伝わるんです。話が進むたび想像もしないような事をいちいち考えないで下さい。私は今、身体の魔素量が落ちているせいで、処理能力が低下しています。さきほどから負担がもの凄いのです。あなたが余計な情報ばかり送ってくるので、気を抜いたらフリーズしそうなんです』
「あのさぁ、ヒカリ。もしかして、ちょっとイライラしてるのって、クロードのせいなの?」
ルージュが、ヒカリに静かに聞いた。
『はい。一つずつ整理しなくてはならない情報があるのに、そのたびに新しい関係無い情報を次々に送ってこられるので』
「じゃあ、さっき怒ってたのは?」
『怒ってはいませんよ。今にも機能が停止しそうだったので、慌てて一人ずつ情報を処理して片付けようと思いまして。すみません。言わずにしまっておくつもり事も、そのまま吐き出してしまいました』
「なんだ、てっきり私、怒られたのかと」
「私もです』
「俺もだよ」
「私だってそうですよ、おかけで、報酬を上乗せで突きつけられました」
「じゃあ、それもこれも全部クロードのせいって訳ね」
ルージュが最後にまとめた。
その後、俺はルージュとアマリージョ、モンローとブルットの4人に、散々文句を言われた。
――もしかしたら、ヒカリのメモリー不足は、魔素不足だけではなく、感情が芽生えてきて、その処理に負担がかかっているからではないか?
俺は、モンローにはヘッドロックをかけられ、ルージュに頭を殴られながら、そんな事を考えていた。
――あ、こうやって違うこと考えるから怒られたのか・・・
『――はい。その通りです。ふふっ』
俺の頭の中に流れたヒカリの声が、ちょっと楽しそうに笑ったように聞こえた。
元々、ルージュとモンローの2人は今朝、抜け穴でバッタリ会ったらしい。
2人が抜け穴にいた理由は、その方が魔素の回復が早いから。
夜明け前から抜け穴に入り、せっせと雑魚の魔物を狩る2人。
お互い3つ目の抜け穴に入った時、途中でバッタリ会った。
最初は2人で順番に狩りをしていたらしい。
だが、3つ目の抜け穴の魔物を狩り尽くして、4つ目の抜け穴に向かっている時、お互いの戦闘スタイルが似ている事について話をしたそうだ。
まあ、俺もキメラと戦っていた2人を見てそう感じていたし、お互いに同じことを思っていても不思議ではなかった。
しかし、似ていると言うには余りにもその剣筋が似過ぎている。
そして、剣に伝える魔力操作の仕方が全く同じ。
話の途中で、どうしても腑に落ちないモンローが、ルージュにどこで剣を習ったか聞いたそうだ。
元々、ルージュとアマリージョは、その剣技を父親から教わった。
その時に魔力を剣に伝えるやり方も習っていたそうだ。
やり方を知っていても簡単に出来るものではない。
ルージュの見せた、体内の魔素を剣に伝える技は、そういう類のものらしい。
その後、モンローが、ルージュとその剣を教えた父親に興味を持つのは至極当然のことだった。
結局、5つ目の抜け穴の魔物を掃討した時に、ルージュはモンローに全てを話した。
元々、自分達が冒険者として村を出た理由。
父親の出自から、母親のこと。
幼い頃からの逃亡生活から、現在に至るまでの経緯。
そして、自分とアマリージョが、ロズトレッフルという父親の性を名乗っていることを・・・。
モンローは、ルージュの話を、涙を流しながら聞いていたらしい。
そして、話し終わった時には、ただ一言「申し訳ない」とルージュに詫びたそうだ。
そう、モンローは、ルージュとアマリージョの父親に剣を教えた、父の師匠だったのだ。
♣
モンローは、冒険者になる前、ロズワルド王国に仕えていた。
当時、国を治めていたのは、ルージュたちの祖父。
ルージュたちの父・レナードがまだ幼少の頃だったらしい。
モンローは、その国で王直属の近衛騎士団の団長を務めていた。
その関係で父・レナードには、よく剣の稽古をつけていたらしい。
ところが、レナードの父親が亡くなる少し前、状況が変わった。
モンローの部下の一人が起こしたある事件がきっかけで、クリチュート教会からロズワルド王国に対して、正式にクレームが入ったのだ。
クリチュート教会は、国として正式に謝罪がない場合、王国との協力関係を終わりにすると一方的に通告してきた。
今でもモンローは、なぜそんなに急ぎ、事を荒立てて、謝罪を要求したのかは分からないらしい。
だが、その責任を取って、モンローは職を辞することとなった。
その後、クリチュート教会の手前、国外追放となったモンローは、世界を旅し、冒険者として名を馳せる訳だが、心残りはいつも剣を教えていたレナードの事だったという。
モンローは、冒険者となったあとも、レナードの身を案じて、時々偽名で手紙をやりとりしていたらしい。
そして、王国でレナードの暗殺未遂事件が起きる。
よくよく聞いてみれば、当時、レナードが父親の暗殺について信頼できる人物に調査を頼んだという話があったが、なんて事はない・・・協力者はルージュたちの母親のハーフエルフと、剣の師匠であるモンローだったのだ。
♣
『話はよく分かりました。モンローさんがクリチュート教会を嫌いな理由もなんとなく。それでモンローさんは、ルージュたちに剣を教えたいのですね』
「あぁ、そんなところだ。母親探しまではちょっと無理だが、旅をするために鍛えてやることは出来る。だが、俺も王都へは出向かなきゃなんねぇ。戦争には加わらなくてもいい。だが少しでも面倒が見たかった。それだけだ」
「ねぇ、ヒカリ・・・ちゃんと説明しないで悪かったわ。でも・・・」
『よろしいですか?』
ヒカリがルージュの言葉を遮って話し始めた。
『まず、ルージュ。その話は今朝の話だったとしても、通信は出来ますよね。何のための携帯ですか? なぜすぐアマリに話してやらないのですか。私と玄人は、サプライズでも構いません。ですが、アマリージョは、あなたのたった一人の妹ですよ。これまで何度も死線をくぐり抜けてきた血の繋がった姉妹ですよ。一人でいつも突っ走るのも良いでしょう。ですが、それはいつもアマリージョが、あなたの後ろを守っているからです。それをもう一度、ちゃんと考えて下さい!』
「あ・・・えぇ・・・・分かったわ・・・アマリもごめん・・・」
「姉さん・・・ヒカリさんも・・・そんな言い方しなくても」
ルージュとアマリージョが突然起こり始めたヒカリに困惑している。
『次にアマリージョ。いつもルージュの後ろに隠れているだけではダメですよ。戦いでは後方に回ることも多いですが、アマリージョがいなければ、そもそも戦えないことあるということを、少しは自覚して下さい』
「え、あっはい」
アマリージョが自分も叱られ始め緊張している。
『前衛は傷つくのも仕事です。ですが、後衛は最後まで生きねばなりません。生きて、全員を救わなくてはなりません。アマリが後ろで控えているからこそ、前へ出て戦えるのです。このチームはアマリがやられた時点で崩壊します。私は戦闘で壊れることがあっても、死ぬことはありませんから、いざとなれば前へ出られます。ですがそうなったときは、ルージュと玄人の命はアマリに託されます。魔力を温存し、いつでも最後の砦として生きる。それがあなたの役割です。ルージュに遠慮して一歩引いてしまうのは、妹だからという理由だけではないでしょう。もう一度言います。あなたはチームの要です。もっと自信を持ってください』
「・・・はい。すみません・・・」
アマリージョが完全にノックアウトされた。
『それからモンローさん』
「お、俺!?」
突然の指名にモンローが動揺する。
『はい。あなたはもう、いい年なんですから、ちゃんとした気遣いくらいしてください。それに、こんな回りくどい事をしなくても結構です。私は今、悲しんでいるのです。なんでも正直に話して頂ける関係かと思っていましたから。それを、私を物で釣って、丸め込もうとするなんて・・・ルージュ同様、一直線のアホなんですから、余計なことは考えずに正直になんでも言ってください』
「そんな・・・アホか?・・・俺」
モンローがルージュに助けを求めるが、ルージュは何も言い返せない。
『それから、ブルットさん』
「え~ こっちも怒られるんですか?」
『私は、前任のギルドマスターであるモンローさんと誘拐犯捜索のために契約を交わしました。報酬は貸しというになっております。どこまで出来るのかは分かりませんが、そもそも誘拐犯捜索に出すはずだった依頼料を全て私たちに頂けますでしょうか。それから、王都のギルドへの正式な紹介状と、王都で古くても良いので庭が広い家を一軒。それに馬車を引く馬を二頭合わせて報酬として要求致します。それとは別に、誘拐犯捜索時に使用した地図の買い取り、報告書偽造に関する口止め料、その他全ての権利と報酬を含めて、誘拐犯捜索の依頼料と同額の報酬をお願い致します。それと、ギルドランクについては別にこのままで構いません。』
「そ、それは・・・今、俺の一存では・・・」
『お願いしましたよ!』
「あ、はい」
ブルットもやられた。
「なぁ、ヒカリ・・・急にどうしたんだよ。なんでそんなにイライラしてるんだよ」
『最後に玄人』
「え、なんで。俺何もしてないよ」
『あなた先ほどから、黙って聞いていましたが、途中、モンローさんとルージュの剣の話の時、〈もしかしてモンローさんがルージュたちのお父さん〉って思ってましたよね』
「「「え!?」」」
ヒカリの言葉に全員驚く。
「あ、思ってないよ。いや、一瞬にちょっと思ったけど・・・」
『玄人。あなたが考えることは、こちらにも伝わるんです。話が進むたび想像もしないような事をいちいち考えないで下さい。私は今、身体の魔素量が落ちているせいで、処理能力が低下しています。さきほどから負担がもの凄いのです。あなたが余計な情報ばかり送ってくるので、気を抜いたらフリーズしそうなんです』
「あのさぁ、ヒカリ。もしかして、ちょっとイライラしてるのって、クロードのせいなの?」
ルージュが、ヒカリに静かに聞いた。
『はい。一つずつ整理しなくてはならない情報があるのに、そのたびに新しい関係無い情報を次々に送ってこられるので』
「じゃあ、さっき怒ってたのは?」
『怒ってはいませんよ。今にも機能が停止しそうだったので、慌てて一人ずつ情報を処理して片付けようと思いまして。すみません。言わずにしまっておくつもり事も、そのまま吐き出してしまいました』
「なんだ、てっきり私、怒られたのかと」
「私もです』
「俺もだよ」
「私だってそうですよ、おかけで、報酬を上乗せで突きつけられました」
「じゃあ、それもこれも全部クロードのせいって訳ね」
ルージュが最後にまとめた。
その後、俺はルージュとアマリージョ、モンローとブルットの4人に、散々文句を言われた。
――もしかしたら、ヒカリのメモリー不足は、魔素不足だけではなく、感情が芽生えてきて、その処理に負担がかかっているからではないか?
俺は、モンローにはヘッドロックをかけられ、ルージュに頭を殴られながら、そんな事を考えていた。
――あ、こうやって違うこと考えるから怒られたのか・・・
『――はい。その通りです。ふふっ』
俺の頭の中に流れたヒカリの声が、ちょっと楽しそうに笑ったように聞こえた。
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いつもありがとうございます。
続きもゆっくりお楽しみ頂ければと思います。
最初の二人は主要人物で、今後の活躍にもご期待ください。