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3章 バーンデッドディザスター
371話 魔族
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魔族とは2500年以上前の文明を滅ぼすに至った要因の一つである。
1体の呪いの獣が当時の人々の身体や魂を改造して力を分け与えた存在。
人より強い力を身につけて人々を支配しようとしたが、最終的に人々の抵抗の前に破れ、異次元に押し込められたかつての人類の生き残り。
獣によって魂を歪められてしまっているので、人としての善性は一切喪失しているらしい。
こちらの世界に一時顕現する魔法を開発し、資源を奪うことで生きながらえているらしいとシモンさんから教わった。
そんな魔族がこの野営地に顕現した。
俺の叫びと空が割れたのはほぼ同時だっただろう。
この場には多くの傭兵が集まっているので、対応は早いが混乱もすぐに起きた。
俺は魔族の元へは急行せずにまずはガルシアたちの元へと駆けつける。
緊急事態なので配慮は一切せずに2人が寝ている天幕の入り口を開けると、2人は抱き合って寝ていて仲睦まじくてちょっとほっこりするもそれどころじゃない。
大声出しながら体を揺すって無理やり起こす。
「ガルシア、リーガル!起きろ!」
「なっ、なんだ!どうした?」
「魔族だ!」
「えっ!?」
「スッスィ側の方に出た!俺は行ってくる!」
2人とも起きたので、天幕を飛び出し、俺の天幕からタイガのマジックバッグを持って、魔族の下へ逃げる人々とすれ違いながら走る。
俺はライさんとの修行で特に防御に力を入れて鍛えた。
ライさん的には及第点行かないレベルの完成度ではあるが、それは獣の中でも魔獣型という火力に特化したタイプの攻撃を想定してのことで、それ未満ならば俺は多分大丈夫なはずだ。
俺の素早さと防御力で魔族の気を引きつけられれば他の者たちが安全に避難できる。
魔族が顕現できる時間は1時間程度。
その間耐えればいい。
なんなら倒してしまいたい。そうすればこの辺りには100年近くは魔族は現れなくなるらしい。
魔族の元へと走りつつ、マジックバッグから一振りの鉈を取り出す。
以前タイガが魔族を倒した時に使っていた武器だ。
シモンさんの鑑定曰く、銘のあるような物ではなく普通の既製品として造られたものだが、氣や魔力に対しての耐久力に相当優れていているそうで、もしこれが武器屋に置かれていたら20万はくだらないだろうとの事だった。
俺もちゃんとした剣を1本買ったのだが、全力で氣を纏ったりすると数回で砕けてしまうような物だ。
今回は出し惜しみなんてしてられないのでタイガの鉈を使わせてもらう事にした。
魔族が出現した現場付近はまさに大混乱を呈しており、大勢の人間の氣と魔力が渦巻いて感じられた。
傭兵が多いだけあり、魔族に対抗しようとしている人も多いようだ。
俺もようやく氣での状況把握から目視で確認できる距離まで近づけた。
魔族の姿は、肌は赤黒く、人の顔はしているが頭には鹿のように分岐して尖った角があり、腕は右がやたらと大きく筋肉質、一方左手は細く普通サイズであるものの2本生えている。
背中には骨のような羽があり、羽ばたいてはないが少し宙に浮かんでいる。
ぼろぼろではあるが、巻衣を纏っていて裸ではない。
以前見た時同様に、すごい殺気と絶望感を振りまいている。
既に結構犠牲者が出ていて、細切れになった肉塊が魔族の近くに散乱している。
つまり近づくのは危険だとわかるが、魔族の周りには濃密な魔力の層ができていて生半可な魔法では弾かれてしまうだろう。
俺もざっくり魔法は習ったのだがそれ程威力は出ない。
効果の薄い遠距離魔法よりも、身体強化と1番得意な電撃を纏って攻撃する魔法の精度の強化に魔力を使った方が良さそうだ。
つまりは危険だが接近戦にかける。
でもあれはタイガやライさんよりも弱い。
直接見て感じだからわかる。だから多分大丈夫。
元の計画通り魔族の注目を俺に留めさせるために一気に間合いを詰めて行く。
既に絶対に砕かれないという信念を込めた氣を体と魂にしっかりと纏い、防御の構えは万全。
鉈にも固く鋭く氣を纏わせ、更に電撃の魔法もしっかりと魔力を込めて纏わせる。
その魔法にも上から氣を纏わせる。
魔族の背後から高速で接近して魔族の意識がこちらに向く前に、鉈が魔族の首をとらえた。
1体の呪いの獣が当時の人々の身体や魂を改造して力を分け与えた存在。
人より強い力を身につけて人々を支配しようとしたが、最終的に人々の抵抗の前に破れ、異次元に押し込められたかつての人類の生き残り。
獣によって魂を歪められてしまっているので、人としての善性は一切喪失しているらしい。
こちらの世界に一時顕現する魔法を開発し、資源を奪うことで生きながらえているらしいとシモンさんから教わった。
そんな魔族がこの野営地に顕現した。
俺の叫びと空が割れたのはほぼ同時だっただろう。
この場には多くの傭兵が集まっているので、対応は早いが混乱もすぐに起きた。
俺は魔族の元へは急行せずにまずはガルシアたちの元へと駆けつける。
緊急事態なので配慮は一切せずに2人が寝ている天幕の入り口を開けると、2人は抱き合って寝ていて仲睦まじくてちょっとほっこりするもそれどころじゃない。
大声出しながら体を揺すって無理やり起こす。
「ガルシア、リーガル!起きろ!」
「なっ、なんだ!どうした?」
「魔族だ!」
「えっ!?」
「スッスィ側の方に出た!俺は行ってくる!」
2人とも起きたので、天幕を飛び出し、俺の天幕からタイガのマジックバッグを持って、魔族の下へ逃げる人々とすれ違いながら走る。
俺はライさんとの修行で特に防御に力を入れて鍛えた。
ライさん的には及第点行かないレベルの完成度ではあるが、それは獣の中でも魔獣型という火力に特化したタイプの攻撃を想定してのことで、それ未満ならば俺は多分大丈夫なはずだ。
俺の素早さと防御力で魔族の気を引きつけられれば他の者たちが安全に避難できる。
魔族が顕現できる時間は1時間程度。
その間耐えればいい。
なんなら倒してしまいたい。そうすればこの辺りには100年近くは魔族は現れなくなるらしい。
魔族の元へと走りつつ、マジックバッグから一振りの鉈を取り出す。
以前タイガが魔族を倒した時に使っていた武器だ。
シモンさんの鑑定曰く、銘のあるような物ではなく普通の既製品として造られたものだが、氣や魔力に対しての耐久力に相当優れていているそうで、もしこれが武器屋に置かれていたら20万はくだらないだろうとの事だった。
俺もちゃんとした剣を1本買ったのだが、全力で氣を纏ったりすると数回で砕けてしまうような物だ。
今回は出し惜しみなんてしてられないのでタイガの鉈を使わせてもらう事にした。
魔族が出現した現場付近はまさに大混乱を呈しており、大勢の人間の氣と魔力が渦巻いて感じられた。
傭兵が多いだけあり、魔族に対抗しようとしている人も多いようだ。
俺もようやく氣での状況把握から目視で確認できる距離まで近づけた。
魔族の姿は、肌は赤黒く、人の顔はしているが頭には鹿のように分岐して尖った角があり、腕は右がやたらと大きく筋肉質、一方左手は細く普通サイズであるものの2本生えている。
背中には骨のような羽があり、羽ばたいてはないが少し宙に浮かんでいる。
ぼろぼろではあるが、巻衣を纏っていて裸ではない。
以前見た時同様に、すごい殺気と絶望感を振りまいている。
既に結構犠牲者が出ていて、細切れになった肉塊が魔族の近くに散乱している。
つまり近づくのは危険だとわかるが、魔族の周りには濃密な魔力の層ができていて生半可な魔法では弾かれてしまうだろう。
俺もざっくり魔法は習ったのだがそれ程威力は出ない。
効果の薄い遠距離魔法よりも、身体強化と1番得意な電撃を纏って攻撃する魔法の精度の強化に魔力を使った方が良さそうだ。
つまりは危険だが接近戦にかける。
でもあれはタイガやライさんよりも弱い。
直接見て感じだからわかる。だから多分大丈夫。
元の計画通り魔族の注目を俺に留めさせるために一気に間合いを詰めて行く。
既に絶対に砕かれないという信念を込めた氣を体と魂にしっかりと纏い、防御の構えは万全。
鉈にも固く鋭く氣を纏わせ、更に電撃の魔法もしっかりと魔力を込めて纏わせる。
その魔法にも上から氣を纏わせる。
魔族の背後から高速で接近して魔族の意識がこちらに向く前に、鉈が魔族の首をとらえた。
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