隻腕の剣士と隻脚のスナイパー

opumo

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地球  昔、唯一生命が住むと言われていた惑星、昔は緑が豊かだったが、今では自然などひとつもない、機械だらけだ。酸素と水は二酸化炭素から作れるし、機械で木を作って花見なんてのもできる、しかしこの星もそろそろ末期だ
「そろそろこの星もまたの時期かな、何年ぶりだ?45年ぶり?どんどん期間が短くなって来てるな~、前回は60年ぶりの寄樹だったのに、あと何回耐えられるかな~」
                   
それは人類自然保護法で認可された活動、全人類を宇宙へいったん避難させたのち、惑星に1粒の種、SEEDを植え、3ヶ月の期間で惑星に自然を取り戻させる行為である
SEEDの成長スピードは凄まじく、1ヶ月以内にビルや鉄塔、アスファルトなどを粉々にし、人類の痕跡を跡形もなく消し去る、2ヶ月以内に惑星上を樹木で埋めつくし、3ヶ月目には人類が手を付ける前よりも豊かな自然を作り出す。
本来は何千、何万年という時をかけて行われる行為を3ヶ月という短期間で行う為、惑星にはものすごく負荷がかかる、大抵の惑星は5回が限度だ、問題は惑星への負荷だけでは無く、短期間での驚異的成長は植物達だけで無く、生物達にもその効果が起こる、今までは人類が居たから抑止力となっていたが、人類が居ないせいで食物連鎖の頂点が別の生き物になってしまうことが多々ある、例えば人類を超える知性や団結力のあるゴリラや、飛ばす針がマッハを超えて3秒で次が充填されるハリネズミ、他にも色々出てきた、それが起きないようにと抑止力となるべくして結成された″ロストベイビー″元は自殺志願者達から選ばれた集団で、使い捨ての集団だったが寄樹の影響下で活動を続けるうちにとてつもなく進化した生き物となってしまった、これを聞いた金持ち達も寄樹の現場に留まろうとしたが、寄樹の進化に着いていけずに肉体が朽ち果てる人が居てそれを聞いてからは寄樹に来たがる人も居なくなってしまった。
「そこのお嬢さん、相席いいかな」
「相席って、今いる客はあんたと私だけだよ、席なら腐るほどある」
「おうおう、言ってくれるねぇ~可愛い~相棒が一緒に居てやろうって言うんだ、こんな光栄なことそうそうないぜ~?」
「はん、言ってな、2mもある刀しょってる奴は可愛いより恐怖の方が勝つわよ」
「え~、それそんなでっかい対物ライフル担いだあんたが言う~?」
「あら?小さな女子がでかい武器持つのはお嫌い?」
「いいや、ドストライクだよ」
そんな雑談を交えながら彼女は向かいの席に腰掛けた
「店員さ~ん、オムナポとチョコパフェ1つ!パフェは同時に持ってきて~」
「で、どうしたの久々に顔見せてから、やっぱり寄樹?」
「あったり~、今回のは惑星が持つかわかんないね~、上のヤツらは月や火星に移住の計画を進めてるよ、今回は惑星に残らせず全生命を宇宙に逃がすんだって、生態系を崩さないために」
「全生命...か、私たちLOSTBABYロストベイビーはどうせ含まれないんでしょ全生命とか言っときながら」
私は冷めたホットコーヒーを飲みながら悪態をついた
「もぉ~仕方ないでしょ?完全に持たないと決まったわけじゃないんだから、もしも耐えちゃったらそれこそおしまいだよ、ヒエラルキーごっちゃごちゃになるし」
「でも割り切れないわね、アイツらのために何百年と戦ってるのにこの扱いって」
「まぁまぁ、いいじゃん?数十年に1度3ヶ月程度働けばあとは軽い警護とかで大金貰えてんだから、報酬分は働かないと♪」
「あんたそういうことちゃんとしてるわよね」
「逆に君は働かなすぎ、警護の任務とかも任意とはいえ1回も行ってないでしょ?ダメだよ~、任意とは言えど参加しなくっちゃ」
「別にいいでしょ?どうせ寄樹の時期にしぬほどはたらいてるんだから、それに警護やパトロール系の任務は苦手なのよ、周りの目とか気になって仕方ない、暗殺の任務なら受けてもいいかもね、頭を確実に撃ち抜いてみせるわ」
「怖いね~あんたのライフル相手だと5キロ離れてても安心できないね。」
「あら失礼ね、10キロ先でも当ててみせるわ♡」
「まぁ、でかい銃を小さいあんたが持ってるのはストライクで嬉しいけど単発銃だけだと近距離キツイでしょ?そろそろAKとかPDWとか担いだら?あんたにピッタリよ?デュアル持ちとかしたもっとストライク」
「やだよ、荷物が嵩張るものしかも連射系って嫌いなのよね、数打ちゃ当たるって言うか安直すぎて嫌いなの、それに近接は事足りてるわよ、この子とは別に近接に自信のあるもう1人の相棒さんが居るんですもの、事足りてるわ」
「ん~言ってくれるね~お寧さん嬉しい!まぁ、言っても近接任せて欲しく無いんだよね~、自分の獲物扱うのにやっとで味方が近くにいるもズバッ!といっちゃいそうで怖くて怖くて」
「寄樹の度にそれ言ってるけど切られたことないわよ?」
「それは相棒を切らまいと必死にやってるんだから耐えてるけど、いつ滑らせるか分からないよ?」
「で、今回は何人でやるの?」
「半分の5人寄樹がもたなかった時のために残しとくんだって、参加はファイブ、シックス、セブン、エイト、ナインの5人だって」
「ファイブかぁ...苦手なのよね、あのタイプ暑苦しいし距離感近いし、エイトとナインは前回の寄樹で滞在した新人くん達?」
「そう、2人ともちゃんと適正できたみたいで朽ちはしなかった、エイトは男の子でナインは女の子らしいよ」
「さぁちゃんと生き残れるかしらね、でどこに植えるの?」
寄樹では植えた場所に向かって進化した生物が向かってくる傾向があるそのため今まで少人数でも寄樹を行う事が出来ている
「今回はなんと!私とアンタの故郷!日本の大分よ!」
「...まじ?...あたしパスしちゃダメ?」
「言うと思った、だけど上がもう決めちゃったから無理だろうね」
「なんで東京とか北海道、沖縄とかにしないのかしら....嫌がらせかしら」
「まぁ、寄樹以外協力しないあんたへの嫌がらせかもね、まぁいいじゃんあの学校に近ずかなきゃ平気でしょ?」
「....まぁそうだけども」
寄樹について話してると配膳ロボが先程の注文したオムナポとパフェを運んできた、機械音声で「ごゆっくりお楽しみください」とニコちゃんマークを液晶に写した後離れていった
「なんかなんもかんもロボットがやるようになっちゃったよね昔はロボットなんで夢物語だったのにね」
「...そうね、私たちの頃はペッパー君とか配膳猫ロボぐらいだったものね、人間が働く必要が無くなってしまったわ」
「いつか私達の代わりもロボットがするのかねぇ...」
「そうなると私たちは等々用済みね、私は寄樹も参加しなくて済むから大助かりだけどね」
「え~お金どうするのさ、働き口ないと食事すら満足にできないし、あんたのそのライフルも手入れできないのよ?」
「あんたと違って貯金してるから今後1000年は浪費しても安心よ、あんたは寄樹終わる度に金が入るからって無駄遣いしすぎ寄樹に関わってない人間すら飯に誘って全部奢っちゃうし」
「だって大金あると使っちゃうんだもん...それにあんたに引っ付いとけば500年は2人で安泰ね♡」
「バカ言いなさいよ、あんたの浪費だと10年も持たないわ」
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