異世界ファンタジーまとめ3【短編集】

テタの工房

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書架の守護者

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巨大なネオンサインが煌々と輝くノア市。その喧騒から少し離れた場所に、「幻想図書館」はひっそりと佇んでいた。古びたレンガ造りの建物は、まるで眠れる巨人のようだった。

ジョシュアは、幻想図書館の外勤員。彼の仕事は、主に異世界からやってくる人間(正確には、異世界人)が図書館で起こす騒動の鎮圧と、脱走した魔導書の回収だった。

今日もまた、大変だった。昼休みに、森で昼寝をしていたはずの魔導書「爆裂炎の呪文」が、何者かによって持ち去られていたのだ。犯人は、明らかに異世界人。鮮やかなピンクの髪に、耳には奇怪なアクセサリーをつけた、いかにもな出で立ちだった。

「くそっ!またかよ!」

ジョシュアは、汗だくになりながら、図書館の館長である老齢のエルフ、リリアに報告する。

「ジョシュア君、落ち着きなさい。犯人の特徴は?」

「ピンクの髪に、耳飾り… なんか、女子高生っぽい感じでした」

リリアは、眉をひそめた。「女子高生…ですか。最近、異世界から転移してくる人間が増えていますが、中には悪質な輩もいるのです」

その日の夕方、ジョシュアは、事件の目撃者を探して街を歩いていた。すると、偶然にも、ピンク髪の女子高生と遭遇する。彼女は、ミカサと名乗った。

「あの… もしかして、今日、図書館から魔導書を持ち出したのは…」

ジョシュアは、ミカサに詰め寄る。ミカサは、驚きを隠せない顔で、少し震える声で答えた。

「え、あの… 私… 持ち出して… ない… です…」

ミカサは、必死に否定するが、彼女のリュックサックから、怪しい光が漏れているのが見えた。

「嘘をつくな!」

ジョシュアは、ミカサのリュックサックを調べると、「爆裂炎の呪文」を発見する。ミカサは、涙を流しながら、事情を説明し始めた。

彼女は、異世界から転移してきたばかりで、故郷を思い、魔法を使いたかったのだという。しかし、魔法を使うには、魔導書が必要だった。彼女は、図書館の魔導書が、自分の故郷の魔法と似ていると感じて、持ち出したのだという。

「…ごめんなさい…」

ミカサは、深く頭を下げた。ジョシュアは、ミカサの話を聞いて、少し気持ちが揺らいだ。彼女が悪意を持って魔導書を持ち出したわけではないことは、理解できた。

その時、二人の前に、闇ギルドの男たちが現れた。彼らは、ミカサが持っている魔導書を奪おうとしていたのだ。

「おい、ガキ。その魔導書をよこせ!」

闇ギルドの男たちは、ミカサに襲いかかる。ジョシュアは、彼らと戦う。しかし、相手は数が多い。苦戦するジョシュアを助けたのは、意外な人物だった。

リリアだった。彼女は、杖を振るい、強力な魔法で闇ギルドの男たちを撃退した。

「ジョシュア君、大丈夫ですか?」

「館長… ありがとうございます!」

闇ギルドの男たちを追い払った後、リリアは、ミカサに優しく語りかけた。

「ミカサさん、あなたには、故郷を思い、魔法を使いたいという強い気持ちがあるのですね。しかし、図書館の魔導書を勝手に持ち出すのは、許されることではありません。この図書館には、多くの魔導書が保管されています。それらは、大切に扱われなければなりません」

リリアは、ミカサに、図書館で魔法を学ぶことを提案した。ミカサは、それを快諾した。

数日後、魔導国からの使者が、幻想図書館を訪れた。彼らは、ある魔導書の行方を探していた。その魔導書は、かつて、大規模な戦争を引き起こした、恐ろしい力を持つ魔導書だった。

その魔導書こそ、ジョシュアが、瓦礫と化した死の谷で見つけた、忘れられた記録の中に記されていた、伝説の魔導書だった。そして、その魔導書は、今、闇ギルドの手に渡っていた…。

ジョシュアとミカサ、そしてリリアは、闇ギルドと魔導国を相手に、壮絶な戦いを繰り広げることになる。英雄とは何か。それは、誰が決めるのか。書架の物語は、静かに、しかし確実に、動き出していた。
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