異世界ファンタジーまとめ2【短編集】

テタの工房

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魔王の遺言と、勇者の逆襲

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アースは、鏡に映る自分の顔を見てため息をついた。二十歳になったばかりなのに、顔には深い皺が刻まれているような気がした。それは、きっと心の疲れだろう。

「また、あの魔王の野郎のせいで寝不足だ…」

アースは、世界を救った英雄、レジェンド・アルバートの息子だった。父は国民的英雄であり、アースは常にその影に追いかけられていた。誰もがアースに、父の偉業を継ぐ立派な戦士になることを期待した。だが、アースはそんな期待に応える気は毛頭なかった。

父は、常に忙しく、アースとの時間は少なかった。それでも、父を尊敬し、誇りに思っていた。しかし、その一方で、常に比較され、重圧を感じていたのも事実だ。

そんなある日、アースは実家の屋敷で、封印されていた父の剣を発見する。その剣には、大魔王バルバトスの霊が宿っていた。アースだけがバルバトスを見ることができ、そして、バルバトスはアースに取り憑いた。

「くくく…予想外の展開だぜ。まあ、暇つぶしにはちょうどいい。貴様の父には、少しばかり恨みがある。だが、その恨みは、お前を使って晴らしてやろうじゃないか」

バルバトスは、アースに個人指導を始めた。剣術、魔法、戦略、あらゆる分野で、バルバトスはアースを徹底的に鍛え上げた。最初は嫌々だったが、次第にアースはバルバトスの指導に惹かれていく。バルバトスは、厳しいながらも、アースの才能を見抜き、伸ばしてくれた。そして、その指導は、アースの心に眠っていた才能を呼び覚ました。

「おい、アース。そろそろ本気を見せてくれるか?」

バルバトスの言葉に、アースは真剣な眼差しで頷いた。

数ヶ月後、アースは驚くほどの成長を遂げていた。父を超える実力を持った戦士へと変貌を遂げたのだ。それは、バルバトスの指導と、アース自身の努力の賜物だった。

そして、来るべき日。アースは、父や世間を見返すため、ある決断をする。それは、世界の秩序を揺るがす、大きな決断だった。

アースは、かつての英雄たち、そして、父アルバートの前に姿を現した。

「父さん…そして、皆さん。今日、私は、この世界に新たな秩序を築きます」

アースの言葉に、会場は騒然となった。誰もが、アースの言葉の意味を理解できなかった。

「私は、魔王バルバトスの力を借りて、この世界を改革します。腐敗した貴族、怠惰な英雄、そして、父さん…あなた方のような、偽善者たちを、この世から一掃します!」

アースの言葉は、まるで雷鳴のように響き渡った。

アースは、バルバトスの力を借り、腐敗した貴族たちを次々と倒していった。そして、世界は、アースの圧倒的な力の前で、ひざまずいた。

アースは、世界を支配する魔王となったわけではない。彼は、世界を改革し、新たな秩序を築いたのだ。それは、バルバトスの指導と、アース自身の努力、そして、父アルバートへの反逆によって成し遂げられた偉業だった。

アースは、バルバトスと共に、新しい時代を切り開いた。それは、勇者の息子が、魔王の力を借りて成し遂げた、壮大な物語だった。

かつてアースを軽視していた者たちは、彼の圧倒的な力と、そのカリスマ性に恐れ慄いた。しかし、アースは、決して悪の魔王にならなかった。彼は、世界の歪みを正し、真の正義を貫いたのだ。

そして、アースは、かつての初恋の人、幼馴染の姫、天才の同期たちと再会する。彼らは、アースの成長に驚き、そして、敬意を抱いた。

アースは、もはや、レジェンド・アルバートの息子ではなかった。彼は、アース・アルバート、新たな時代の英雄として、世界に君臨するようになったのだ。


それは、魔王の遺言と、勇者の逆襲の物語。そして、新たな時代の始まりだった。
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