異世界ファンタジーまとめ2【短編集】

テタの工房

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婚約解消、そして私の幸せ

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シエラは、カフェの窓から外を眺めていた。雨上がりの街は、いつもより輝いて見えた。でも、シエラの心は晴れ渡っていなかった。

さっき、婚約者であるレオと電話で喧嘩したばかりだ。いつものことだ。デートの約束を、また妹のミアを理由にドタキャンされた。

「ミアが熱を出して…どうしても看病しないといけないんだ…」

レオの言い訳は、毎回同じだった。最初は信じていた。ミアは確かに病弱で、頻繁に体調を崩していた。だけど、回を重ねるごとに、シエラは違和感を感じ始めていた。ミアの熱の上がり方、下がり方…あまりにも都合が良い気がした。それに、レオはミアと二人きりでいる時間をすごく楽しんでいる様子だった。

「もう限界だ…」

シエラはため息をついた。兄のケビンと、彼の婚約者であるリサに相談したこともあった。二人はいつもシエラを励まし、レオの言動を非難してくれた。でも、シエラは自分で解決したいと思っていた。レオを信じたい気持ちと、裏切られた気持ちの狭間で苦しんでいた。

「もう、レオとは無理だ…」

シエラは決意した。そして、レオに婚約解消を告げた。予想通り、レオは驚いた。そして、いつものように言い訳を始めた。

「ミアが…シエラが…僕が…」

レオは言葉を濁し、混乱している様子だった。しかし、シエラは動じなかった。

「もう、あなたの言い訳は聞き飽きました。ミアさんの面倒は、あなたが見てください。私は、ミアさんやあなたを気遣う余裕なんてありません。」

シエラは、冷静に、そして毅然とした態度でレオに告げた。電話を切った後、シエラは不思議な解放感を感じた。まるで、長年背負っていた重い荷物を下ろしたような気持ちだった。

数日後、シエラはケビンとリサと食事に出かけた。二人はシエラの決断を支持してくれた。

「よく頑張ったね、シエラ。これで、君も幸せになれるよ。」

リサは、シエラの肩を抱き寄せた。ケビンも、優しく頷いた。

その食事の最中、偶然にも、レオとミアが同じレストランに入ってきた。二人は、楽しそうに話しながら、シエラのテーブルの近くまで歩いてきた。

レオは、シエラに気づくと、慌てて目をそらした。ミアは、何か言いたげな表情でシエラを見つめていた。

「あの…」

ミアは、小さな声で呟いた。

「実は…兄は、私を言い訳にして、他の女性とデートしてたんです…」

ミアは、涙ながらに、レオの嘘を告白した。レオは、ミアを利用して、他の女性と遊んでいたのだ。

シエラは、驚きを隠せなかった。ミアは、レオの嘘に気づいていたのに、何も言わなかったのだ。

「ごめんなさい…」

ミアは、顔を赤らめながら謝った。シエラは、ミアの正直さに、少しだけ心が痛んだ。しかし、同時に、レオへの怒りが再び燃え上がった。

レオは、何も言わずに、ミアとレストランを出て行った。

その後、シエラは、新しい生活を始めた。仕事に励み、趣味の陶芸に没頭した。そして、いつしか、レオとのことを忘れていた。

ある日、シエラは、陶芸教室で、素敵な男性と出会った。彼の名前は、アランだった。アランは、優しく、思いやりがあり、シエラを大切に思ってくれる人だった。

アランと付き合うようになってから、シエラは、毎日が楽しくて仕方がなかった。アランは、シエラのことを本当に愛してくれていた。

ある日、アランは、シエラにプロポーズした。

「シエラ、僕と結婚してください。」

アランは、優しく、そして真剣な表情で言った。シエラは、涙を流しながら、アランの胸に飛び込んだ。

「はい!」

シエラは、心から幸せを感じた。レオとの苦い経験があったからこそ、今の幸せをより深く感じることができた。シエラは、自分の幸せを掴んだのだ。あの雨上がりのカフェで、シエラは新しい人生の幕開けを感じていた。そして、その幸せは、レオやミアのしたこととは全く関係なく、自分自身の努力と、アランとの出会いの賜物だと、心から思えたのだ。
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