異世界ファンタジーまとめ2【短編集】

テタの工房

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破滅の聖痕

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夕焼けが、燃えるような赤で海を染めていた。その光景を、ユイトはぼんやりと眺めていた。いつものことだ。この島では、毎日がこんな風に終わっていく。穏やかで、退屈で、そして、永遠に続くと思っていた。

しかし、永遠なんてものは、脆いガラスのように簡単に砕けるものだった。

その日は、いつものようにアサヒと浜辺で貝殻拾いをしていた。アサヒは、ユイトの幼馴染で、いつも明るい笑顔を絶やさなかった。でも、その笑顔の裏に、何かが隠されているような気がしていたのは、ユイトだけだったのかもしれない。

突然、空が割れた。いや、割れたように見えた。実際には、巨大な閃光が海から突き上がり、島全体を焼き尽くすような熱波が押し寄せた。その熱波は、ユイトの両親を、そして、島の大部分を、灰に変えてしまった。

生き残ったのは、ユイトとアサヒだけだった。

アサヒは、その凄まじい光景の中、冷静だった。まるで、予期していたかのように。そして、ユイトに告げた。「ユイト、これは始まりよ。」

その言葉の意味が、ユイトには分からなかった。ただ、アサヒの冷たい瞳に、恐怖を感じた。あの笑顔はどこへ行ったのか。

それからというもの、ユイトはアサヒを探し続けた。島は壊滅し、生き残った人々は各地に散らばっていた。ユイトは、彼らの話を聞きながら、少しずつ真実を知っていく。

この世界は、腕章国家ホーリーという組織が支配していた。彼らは、魔法と超能力を持つ「世界騎士団リッター」を組織し、世界を管理していた。そして、あの閃光は、ホーリーが引き起こした、何かの実験の失敗だったのだ。

アサヒは、リッターの一員だった。そして、彼女は、ホーリーの陰謀を暴くために、わざと島を壊滅させたのだという。ユイトは、絶望と怒りに震えた。幼馴染の、あの優しい笑顔が、全て偽りだったと知った時、胸に裂けるような痛みが走った。

復讐を誓ったユイトは、リッターに入ることを決意した。仲間と共に、ホーリーの陰謀を阻止し、アサヒを倒すために。

リッターの訓練は、想像をはるかに超える過酷なものだった。魔法の訓練、戦闘訓練、そして、精神を鍛える過酷な試練。仲間との絆が、ユイトを支えた。彼らもまた、ホーリーの犠牲者だったのだ。

訓練の中で、ユイトは自分の内に秘められた力に気づいた。それは、ホーリーの技術によって作られた、特殊な能力だった。ユイトは、その力を使い、幾多の戦いを乗り越えていった。

やがて、ユイトはアサヒと対峙する。彼女は、冷酷な表情で、ユイトに襲いかかってきた。ユイトは、アサヒの力を前に苦戦した。しかし、仲間たちの支え、そして、失った家族への思いが、ユイトの力をさらに増幅させた。

激しい戦いの末、ユイトはアサヒを倒した。しかし、その勝利は、ユイトに何ももたらさなかった。アサヒの死は、ユイトの心に深い傷を残した。

ホーリーの陰謀は、完全に阻止されたわけではなかった。しかし、ユイトは、仲間と共に、世界の真実を人々に伝え、新たな世界を築き始めようとしていた。

それは、決して楽な道ではなかった。しかし、ユイトは、一人ではないことを知っていた。彼の周りには、彼を信じる仲間たちがいた。そして、ユイトは、あの夕焼けのように、燃えるような希望を胸に、未来へと進んでいった。

かつての穏やかな島での日々は、二度と戻ってこない。しかし、ユイトは、失われたものを悼むだけでなく、未来のために戦い続けることを決意した。それは、彼の胸に刻まれた、破滅の聖痕だった。そして、その聖痕は、新たな希望の光を放ち始めていた。
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