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第一部 勇者パーティから追放された曲芸師、何故か幼馴染み達がついてくる
第六話 結成 新たなパーティ
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マイ「そう言えば......はい!これ!」
そう言ってマイは懐の中からスカーフを取り出す
ルーク(いや、どこから取り出してんだよ...........)
それを言うといちいち面倒くさくなるので、黙っておく...........しかし
ルーク「まさか、持っていてくれてたなんて、驚いたよ」
1年前、ルークは手紙と共にスカーフも捨てた、彼女達との思い出と共に消そうとしたからだ。
マイ「最初は私達を置いて何処かに行った貴方に怒りがあったから、ルークのスカーフと一緒に私達も捨てようと考えていた時があったわ」
1時(いっとき)の感情で全てが台無しになる事があると思うが、1年前の彼女達は正にそうだった、もしあの時にスカーフを燃やしていたら今頃本当に勇者と交わっていただろう。
ユキ「でもそれじゃあ駄目だって思ったの、ルークの状態も見ていて明らかに悪かったから、何か理由があるのではないかと思ったの」
シャイン「それに俺達はお前がいたからあのパーティにいたんだ、お前がいなければ意味がないんだ。」
ルーク「マイ......ユキ.......シャイン.......」
ルークは目から一筋の涙を流すと
マイ「もう!早く巻いてよ!」
ずっとルークにスカーフを差し出している為腕が疲れているのだろう、腕がプルプルしている、話をしている時に腕を下げればいいだろうに......
それをしないと言うことは、単なる馬鹿なんだろう
ルーク「ごめん、ごめん、すぐに巻くよ」
そう言ってルークはマイから紅スカーフを受け取り巻く、ひさしぶりに巻くので若干違和感がある
マイ「フフフッこれでまたお揃いだね!」
そう言ってマイは自分の白いスカーフを見せびらかす
ユキ「そ.....それなら僕だって同じだもん!」
ユキも自分の蒼いスカーフを掴んで見せてくる
シャイン「お....俺だって巻いてるんだぞ!」
シャインも翠のスカーフを見せる
これは彼らが幼き頃から巻いている物で、もし離れ離れになっても、これがあれば必ず会えるからと皆んなで巻いたのだ
ルーク「ははは、そうだな......でもまさか本当にこれのお陰で会えるなんてな」
そう言ってルークは自身のスカーフを見る
マイ「まぁ1年はかかったけど、確かにそうだよね」
ユキ「僕も彼奴と2人の時にこれを使って神に祈ってたもん、皆んなと会いたいって」
シャイン「俺は寝る前にこれを見て皆の事を考えていたぞ、これがあれば何処にいてもきっと会える、そう思えたからな」
そう言って4人は自身のスカーフを見ながら笑い合い、楽しんだ、いつもは勇者のせいで話せずに終わってしまう事が多かったので本当に久しぶりに彼らはまともに話したのだ。
——————————————————————
ルーク「さてと」
数時間は話したのだろう、流石に喉が渇き、皆で飲んで少しくつろいだ後、ルークが本題に入る
ルーク「パーティを結成するのは俺も賛成だ、........だが」
マイ「........勇者......の件ね」
ルーク「...........ああ」
彼女達はルークがいなくなった日にシンに事の事情を聞く為に問い詰めていた
——————————————————————
1年前
バン!
とでかい音と共にマイ達はシンの部屋に入ってくる
シン「!?どうした!?敵襲か!?」
いきなり入って来たことにより緊急事態だと勘違いしたシンが慌てて剣をとる、しかし
ユキ「違いますよ?敵は来ません」
彼女がそう言うとシンは
シン「なんだよ...........脅かせやがって」
とぶっきらぼうに言いながら剣を布団の上に投げる
シン「んで?俺様になんのようなんだ?」
そう言ってジロ目で見てくる、そんなことはお構いなしにシャインが怒鳴り散らす
シャイン「おい!テメー!ルークをどうした!」
シン「ああ?誰だそいつ?」
シャイン「はあ!?惚けんなよ!今日彼奴の部屋に行ったらこんなのがあったんだよ!」
そう言ってシャインはルークの置いていった手紙を見せる
シン「ああ、なんだこいつか、良かったじゃないか」
しかし彼は悪びれるつもりもなく、寧ろ
シン「俺様のお陰であの無能が消えたんだろ?寧ろ感謝して欲しいくらいだ、勿論君らの体でね?」
そう言って彼は彼女達の体、特に胸の方を見てニヤニヤ笑う
それに危機感を覚えた彼女達は急いで部屋に戻り
マイ(このままだと、シンに犯されちゃう!)
ユキ(僕は聖女だからって言って誤魔化してたけど、このままじゃ!)
シャイン(嫌だ、俺は俺が異性として好きなのはお前じゃない!ルークなんだ!)
このままだと愛する人自身の初めてを捧げる事が出来なくなり、最も嫌いな人間に奪われてしまう.........それだけは絶対に嫌だ!
そう思った彼女達は彼に睡眠薬入りの食事を食べさせて、真夜中手紙書いて3人で逃げていたのだ。
——————————————————————
ユキ「彼は勇者だから何をしても良いと本気で思っているの」
シャイン「しかも彼奴のことだ必ず俺らを探しに来ている筈だ」
寧ろこの1年間、シンに会わないでここまで来れたのは奇跡に等しい、一歩間違えていればルークにも会えずに終わっていただろう。
ルーク「そうなると、この町も危険になるわけか...........」
此処にルークがいる事が分かればそこには自ずと彼女達もいることになる、そうなれば此処は最も危険な場所になる、長くはいられない。
此処には沢山の思い出がある、傷心した自分を救ってくれた町のみんな、此処には数え切れないほどの恩がある、まだまだ返しきれていないほどにだ
しかし、自分がいる事でこの町が危ない目に遭うのなら..................
ギルドナイト「どうしたよ?ルーク?」
ルーク「お前........」
そうやって考えているとギルドナイトに声をかけられる
ギルドナイト「ま、話は大体わかってるけどな」
ルーク「.......そうか」
ギルドナイト「行ってこいよ」
ルーク「え?」
そう言うと続々と人が集まる
ルーク「皆んな...........」
冒険者「あんなクソ野郎に大事な彼女達を取られたくないんだろ?良いじゃねぇか逃げても」
ヤクザ「それにもしかしたら外には兄ちゃん達でも勇者をぶっ倒せる物があるかもしれないしな」
マフィア「この町は俺達が守ってやるから、お前は自分の大切な者を守れよ」
少女「お兄ちゃん!頑張って!」
宿娘「またご贔屓にね.......グスッ」
様々な人達が自分の背中を押してくれる、ここまでされたのなら、もう迷ってる暇はない
ルークは立ち上がり町の皆んなに向けて
ルーク「皆んな..........1年間お世話になりました!」
そう言って頭を下げた
その後、後ろの方から名前を呼ばれて4人は受付まで行き
受付嬢「新パーティの結成出来ました、前のパーティの脱退も出来ていますし、既に他のギルドにも伝えてあります。」
「そして此方が新しいパーティのカードです」
そう言って受付嬢は自分達に新しいパーティカードを4枚渡した
チーム名は
ルーク「除外されし英雄達」
マイ「"アウターヒーローズ"」
ユキ「これが僕達の新しいパーティ名」
シャイン「中々、良いじゃねぇか」
幼馴染みの4人で結成された、勇者パーティから抜けて新たな物語を紡ぐパーティ
その姿を見て受付嬢が名付けたらしい。
本当にこの町の人達には最後まで頭が上がらないな、そう思いながらルークはカードを手に取り懐にしまった。
——————————————————————
誤字脱字がございましたらコメント等をよろしくお願いします。
後質問等もお願いします。
そう言ってマイは懐の中からスカーフを取り出す
ルーク(いや、どこから取り出してんだよ...........)
それを言うといちいち面倒くさくなるので、黙っておく...........しかし
ルーク「まさか、持っていてくれてたなんて、驚いたよ」
1年前、ルークは手紙と共にスカーフも捨てた、彼女達との思い出と共に消そうとしたからだ。
マイ「最初は私達を置いて何処かに行った貴方に怒りがあったから、ルークのスカーフと一緒に私達も捨てようと考えていた時があったわ」
1時(いっとき)の感情で全てが台無しになる事があると思うが、1年前の彼女達は正にそうだった、もしあの時にスカーフを燃やしていたら今頃本当に勇者と交わっていただろう。
ユキ「でもそれじゃあ駄目だって思ったの、ルークの状態も見ていて明らかに悪かったから、何か理由があるのではないかと思ったの」
シャイン「それに俺達はお前がいたからあのパーティにいたんだ、お前がいなければ意味がないんだ。」
ルーク「マイ......ユキ.......シャイン.......」
ルークは目から一筋の涙を流すと
マイ「もう!早く巻いてよ!」
ずっとルークにスカーフを差し出している為腕が疲れているのだろう、腕がプルプルしている、話をしている時に腕を下げればいいだろうに......
それをしないと言うことは、単なる馬鹿なんだろう
ルーク「ごめん、ごめん、すぐに巻くよ」
そう言ってルークはマイから紅スカーフを受け取り巻く、ひさしぶりに巻くので若干違和感がある
マイ「フフフッこれでまたお揃いだね!」
そう言ってマイは自分の白いスカーフを見せびらかす
ユキ「そ.....それなら僕だって同じだもん!」
ユキも自分の蒼いスカーフを掴んで見せてくる
シャイン「お....俺だって巻いてるんだぞ!」
シャインも翠のスカーフを見せる
これは彼らが幼き頃から巻いている物で、もし離れ離れになっても、これがあれば必ず会えるからと皆んなで巻いたのだ
ルーク「ははは、そうだな......でもまさか本当にこれのお陰で会えるなんてな」
そう言ってルークは自身のスカーフを見る
マイ「まぁ1年はかかったけど、確かにそうだよね」
ユキ「僕も彼奴と2人の時にこれを使って神に祈ってたもん、皆んなと会いたいって」
シャイン「俺は寝る前にこれを見て皆の事を考えていたぞ、これがあれば何処にいてもきっと会える、そう思えたからな」
そう言って4人は自身のスカーフを見ながら笑い合い、楽しんだ、いつもは勇者のせいで話せずに終わってしまう事が多かったので本当に久しぶりに彼らはまともに話したのだ。
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ルーク「さてと」
数時間は話したのだろう、流石に喉が渇き、皆で飲んで少しくつろいだ後、ルークが本題に入る
ルーク「パーティを結成するのは俺も賛成だ、........だが」
マイ「........勇者......の件ね」
ルーク「...........ああ」
彼女達はルークがいなくなった日にシンに事の事情を聞く為に問い詰めていた
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1年前
バン!
とでかい音と共にマイ達はシンの部屋に入ってくる
シン「!?どうした!?敵襲か!?」
いきなり入って来たことにより緊急事態だと勘違いしたシンが慌てて剣をとる、しかし
ユキ「違いますよ?敵は来ません」
彼女がそう言うとシンは
シン「なんだよ...........脅かせやがって」
とぶっきらぼうに言いながら剣を布団の上に投げる
シン「んで?俺様になんのようなんだ?」
そう言ってジロ目で見てくる、そんなことはお構いなしにシャインが怒鳴り散らす
シャイン「おい!テメー!ルークをどうした!」
シン「ああ?誰だそいつ?」
シャイン「はあ!?惚けんなよ!今日彼奴の部屋に行ったらこんなのがあったんだよ!」
そう言ってシャインはルークの置いていった手紙を見せる
シン「ああ、なんだこいつか、良かったじゃないか」
しかし彼は悪びれるつもりもなく、寧ろ
シン「俺様のお陰であの無能が消えたんだろ?寧ろ感謝して欲しいくらいだ、勿論君らの体でね?」
そう言って彼は彼女達の体、特に胸の方を見てニヤニヤ笑う
それに危機感を覚えた彼女達は急いで部屋に戻り
マイ(このままだと、シンに犯されちゃう!)
ユキ(僕は聖女だからって言って誤魔化してたけど、このままじゃ!)
シャイン(嫌だ、俺は俺が異性として好きなのはお前じゃない!ルークなんだ!)
このままだと愛する人自身の初めてを捧げる事が出来なくなり、最も嫌いな人間に奪われてしまう.........それだけは絶対に嫌だ!
そう思った彼女達は彼に睡眠薬入りの食事を食べさせて、真夜中手紙書いて3人で逃げていたのだ。
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ユキ「彼は勇者だから何をしても良いと本気で思っているの」
シャイン「しかも彼奴のことだ必ず俺らを探しに来ている筈だ」
寧ろこの1年間、シンに会わないでここまで来れたのは奇跡に等しい、一歩間違えていればルークにも会えずに終わっていただろう。
ルーク「そうなると、この町も危険になるわけか...........」
此処にルークがいる事が分かればそこには自ずと彼女達もいることになる、そうなれば此処は最も危険な場所になる、長くはいられない。
此処には沢山の思い出がある、傷心した自分を救ってくれた町のみんな、此処には数え切れないほどの恩がある、まだまだ返しきれていないほどにだ
しかし、自分がいる事でこの町が危ない目に遭うのなら..................
ギルドナイト「どうしたよ?ルーク?」
ルーク「お前........」
そうやって考えているとギルドナイトに声をかけられる
ギルドナイト「ま、話は大体わかってるけどな」
ルーク「.......そうか」
ギルドナイト「行ってこいよ」
ルーク「え?」
そう言うと続々と人が集まる
ルーク「皆んな...........」
冒険者「あんなクソ野郎に大事な彼女達を取られたくないんだろ?良いじゃねぇか逃げても」
ヤクザ「それにもしかしたら外には兄ちゃん達でも勇者をぶっ倒せる物があるかもしれないしな」
マフィア「この町は俺達が守ってやるから、お前は自分の大切な者を守れよ」
少女「お兄ちゃん!頑張って!」
宿娘「またご贔屓にね.......グスッ」
様々な人達が自分の背中を押してくれる、ここまでされたのなら、もう迷ってる暇はない
ルークは立ち上がり町の皆んなに向けて
ルーク「皆んな..........1年間お世話になりました!」
そう言って頭を下げた
その後、後ろの方から名前を呼ばれて4人は受付まで行き
受付嬢「新パーティの結成出来ました、前のパーティの脱退も出来ていますし、既に他のギルドにも伝えてあります。」
「そして此方が新しいパーティのカードです」
そう言って受付嬢は自分達に新しいパーティカードを4枚渡した
チーム名は
ルーク「除外されし英雄達」
マイ「"アウターヒーローズ"」
ユキ「これが僕達の新しいパーティ名」
シャイン「中々、良いじゃねぇか」
幼馴染みの4人で結成された、勇者パーティから抜けて新たな物語を紡ぐパーティ
その姿を見て受付嬢が名付けたらしい。
本当にこの町の人達には最後まで頭が上がらないな、そう思いながらルークはカードを手に取り懐にしまった。
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