転生したみたいなので異世界生活を楽しみます

さっちさん

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新生活ヤンヤン

171.

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その日の夜、眠たい目を擦りながらベッド入った時だった。
収納から呼ばれた気がするのでもしかしたらと妖精の石を取り出した。
「うわぁ、綺麗」
緑に輝く石を眺めていると、だんだん光が強くなってきた。
「一気に魔力送ったら生まれる?」
勝手にしてまた後でアイザックに怒られるのもなんなのでとりあえず呼びにいき、私の部屋に来てもらった。
「綺麗だな」
「でしょ。多分魔力を送り込んだら生まれそうな気がする」
「やってみるのか」
「いいかな」
「構わないぞ」
石を両手で包み込み一気に魔力を流した。
"パァン"
石が割れるのと同時に緑の妖精さんが飛び出て来た。
「初めまして。貴女は妖精さんかな」
「美味しい魔力をありがとう。私は植物の妖精よ」
ふわふわ目の前を飛んでいる。
ペンダントのおかげで生まれたてでも声が聞こえる。
「アイザック、植物の妖精さんだって」
「そうなのか。俺にはなんとなくボヤッと光が見えるだけだ」
アイザックにペンダントを渡してあげてもう一度みてもらう。
「おお、この子がそうか。可愛いな」
私はどうやらペンダントが無くても見える様だ。
「貴女の魔力で生まれたからだよ」
成る程。そういうことか。
納得しつつ、これからどうするのか聞いてみたらここの庭にいたいとのことなので窓を開けてあげた。
「ありがとう」
ふわっと飛んで庭におりていった。
上から覗いていると温室の方に向かったので行きたいところがあった様だ。
アイザックがペンダントを返してくれた。
「今日は遅いからとりあえず寝なさい」
「はーい」


翌朝、温室に妖精さんを探しにいく。
ゴーレムズ達に挨拶しつつ姿を探すと温室内の雫草のあたりで羽を休めているのを見つけた。
「妖精さん、おはよう」
「あっ、おはよう。貴女のお名前ククル?」
「そうだよ」
「ここにいても良いかな。お水がね美味しいの」
雫草の近くには小さな溜池を作っている。
どうやらここが気に入った様なので許可しておいた。
ガーデンが近くに寄って来たので妖精の事を説明するとどうやらゴーレムズ達の認識に妖精がどの様なものが知識があるみたいだ。
仲間が増えたと喜んでいるので後の事はお願いして屋敷に戻った。

リビングにいくとアイザックがいたので妖精さんのことを説明し、なにをしそうか暫くは様子をみる事にした。
ネル様には報告したいので教会に連れて行ってもらう。
ハナが出掛けるのを見送って早速教会に出かけた。

「ククルさん、こんにちは」
「ネル様、こんにちは。妖精さんが生まれました」
「そうですか。ありがとうございます」
「あの子は何かするのですか?」
「居心地の良いところを見つけられたのならそこの植物達はとても良い物ができますよ。暫く同じところに留まる様ならお家を作ってあげてください。そうですね。ククルさんのところにいているスパイダーのところの様な感じで大丈夫ですよ」
「わかりました。あそこが良いと言っていたのでお家を準備してみます」
「いつもありがとうございます。よろしくお願いしますね」
アイザックのところに戻ったので早速ネル様から聞いた事を説明する。
収納にトレンドの切れ端が残っているので帰ったら早速生成で作る事にした。

木材の生成は部屋では出来ないので庭にて行う事にした。
『生成』
ログハウス調の小さな家が出来たので早速温室に持っていき、妖精さんを探す。
「なになに?」
「貴女のお家にどうぞ。何処に置こうかしら?」
「まあ、ありがとう。ここが良いな」
溜池のほとりにおいて欲しいと指差すのでそこに設置して固定する。
妖精さんは嬉しそうに出たり入ったりしている。
ついでに布でお布団やガーデンなどの小物を作ってあげた。
嬉しそうにどんどん中に運んでいく。
そのまま夕食時まで楽しんでいたらアイザックが呼びにきた。
「ククル、そろそろ夕食だぞ」
「もうそんな時間?みんな、また来るね」
各々にバイバイしてリビングに向かった。
今日の夕食はハナが作り置いてくれてたので温めていただいた。
明日、ハナが帰ってきたらインゴットで作りたいものがあるので作業に没頭する予定だ。
アイザックから辻馬車は明後日より運行すると教えてもらい、明日御者の従業員や馬など見に行く事になった。


辻馬車は暫くは王都との行き来の一台のみ、来月中には2台での運用に出来るみたい。
御者の従業員、今回2人雇い、交互で勤務するそうだ。
昨日、そのうちの1人と馬一頭が街に到着している。
挨拶ついでに門の待機所を見学にいく。
優しそうな男性が馬の世話をしていた。
今日これから王都に戻り、明日改めて馬車でこちらに来るそうだ。
下見を兼ねて来たらしく、ついでに街を少し観光したとか。
今回の仕事が良さそうならこちらに家族ごと引っ越し予定だと言っている。
程々におしゃべりし、屋敷に帰宅した。
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