177 / 207
新生活ヤンヤン
177.
しおりを挟む
「ハナ、ただいま」
「おかえりなさいませ。アイザック様もご苦労様です」
我が家に着いたので早速ハナに色々報告する。
玄関で一生懸命ハナに話をしていたら自然と部屋に誘導されていた。
気がついたら自室で着替えさせられ、ソファで寛ぎながら話していた。
「あれ?アイザックは?」
「先程、公爵様に報告へ行かれましたよ」
「えー、おじいちゃんとこ私も行く」
いつの間にやら置いてかれてたみたいで客間に向かおうとするとこちらですよとハナがリビングに案内してくれた。
「おじいちゃんただいま」
「ご苦労様だったな。おかえり」
「ハナへの報告は気が済んだのか?」
「まだ途中だけど夕方までにおじいちゃんと話を纏めなきゃと思ってこっちにきたよ」
そこからは3人で報告しながら概要をまとめていく。
村まで向かったはずのアイザックは宿屋で私がごちゃごちゃしてる間に追いつかれる程早く帰って来たので理由を聞いてみると今回は村長だけが様子を見について来た様でこの後の話し合いにも参加してくれるそうだ。
「それでは今回の件についてまとめたいと思う」
宿屋の一角でおじいちゃん主導の話し合いが始まった。
先ずは村長を紹介し、集まりの趣旨について確認する。
そこからは各々見て来た事に意見し、話をまとめていく。
私は大人の話し合いを横で聞いているだけにした。
先におじいちゃんとアイザックに要望は伝えてる。
この件を早く終わらせてネル様から教えてもらったダンジョンまでの途中にある私が気にいる場所に行きたいのだ。
実はこの事もすっかり忘れていた。
今日、お家に帰った時に妖精さんから聞いて思い出したのだ。
妖精さんにはネル様からのコンタクトは取れる様なので知らせてくれたみたい。
私が気にいる場所ってなにがあるのだろうか?
思い出したらすごく気になって仕方がない。
大人の話し合いに飽きて来て上の空で聞いているとアイザックが気がついたのか話を切り上げてくれた。
後は私抜きで進めてくれるのでお言葉に甘えて帰る事にした。
「ねぇねぇ、こないだネル様が言ってた場所、明日行ってみようよ。忘れてたんだけどさっき妖精さんに言われて思い出したら気になって」
「そういえばそんな話だったな。じゃあ明日朝から出かけるか」
アイザックも忘れてたみたいで明日にでも確認してみる事になった。
朝、ダンジョンの方に向かい、ネル様に教えてもらった道を探す。
半分位のところで横に逸れて伸びてる道を見つけた。
「ここかな?」
「だろうな」
脇道に入り暫く進むと一面が花でいっぱいの場所に出た。
「凄い」
「だな」
2人揃って言葉にならない。
色とりどりの花が咲き乱れているのも凄いけどそれの殆どが調合の素材としては貴重な物ばかりでなかなか手に入らない、そんな物が一面咲いるのだから。
真っ直ぐに伸びる道を進むと小さな泉があった。
思わず鑑定してみると霊水の泉と表示された。
「アイザック、これ霊水の泉だよ」
「はは、ネル様も随分奮発してくれたな」
表現のしようがない、そんな雰囲気のままアイザックが答える。
「とりあえずひと通り採取するね」
30種類はあろうか草花を丁寧にとり、霊水を水筒に入れて持ち帰る事にした。
来た道をもどりダンジョンへの通り道に出た時、ふと空気に違和感があったので振り向くも脇道が無くなっていた。
「アイザック、道がなくなったよ?」
「今の感じは結界か?」
ジーッと目を凝らすとなんとなく脇道が見えた。
「みたいだね。道を見つけようと目を凝らしたらなんとなく分かるよ」
アイザックも試してるみたいで一点をみつめている。
「かなり集中しないと見えないな。とりあえず街に戻ってネル様に聞いてみるか」
街に戻り、そのまま教会に向かう。
お祈りするとネル様があらわれた。
「ネル様こんにちわ」
「ククルさんこんにちわ。どうですか?気に入っていただけましたか?」
「はい、とてもビックリしましたがありがとうございます。」
「そうですか。それは良かったです。あそこへは貴女が一緒で許可した者しか入れない様に特殊な結界をはりました。どうぞお好きにお使いください」
「ありがとうございます」
その後、説明を聞き別空間と言うことがわかった。
改めてお礼を伝えアイザックのもとに戻る。
それからネル様から聞いた事をアイザックに説明し、新しい研究が出来そうなのでお家に帰って早速調べてみようかと思い家路に急いだ。
「おかえりなさいませ。アイザック様もご苦労様です」
我が家に着いたので早速ハナに色々報告する。
玄関で一生懸命ハナに話をしていたら自然と部屋に誘導されていた。
気がついたら自室で着替えさせられ、ソファで寛ぎながら話していた。
「あれ?アイザックは?」
「先程、公爵様に報告へ行かれましたよ」
「えー、おじいちゃんとこ私も行く」
いつの間にやら置いてかれてたみたいで客間に向かおうとするとこちらですよとハナがリビングに案内してくれた。
「おじいちゃんただいま」
「ご苦労様だったな。おかえり」
「ハナへの報告は気が済んだのか?」
「まだ途中だけど夕方までにおじいちゃんと話を纏めなきゃと思ってこっちにきたよ」
そこからは3人で報告しながら概要をまとめていく。
村まで向かったはずのアイザックは宿屋で私がごちゃごちゃしてる間に追いつかれる程早く帰って来たので理由を聞いてみると今回は村長だけが様子を見について来た様でこの後の話し合いにも参加してくれるそうだ。
「それでは今回の件についてまとめたいと思う」
宿屋の一角でおじいちゃん主導の話し合いが始まった。
先ずは村長を紹介し、集まりの趣旨について確認する。
そこからは各々見て来た事に意見し、話をまとめていく。
私は大人の話し合いを横で聞いているだけにした。
先におじいちゃんとアイザックに要望は伝えてる。
この件を早く終わらせてネル様から教えてもらったダンジョンまでの途中にある私が気にいる場所に行きたいのだ。
実はこの事もすっかり忘れていた。
今日、お家に帰った時に妖精さんから聞いて思い出したのだ。
妖精さんにはネル様からのコンタクトは取れる様なので知らせてくれたみたい。
私が気にいる場所ってなにがあるのだろうか?
思い出したらすごく気になって仕方がない。
大人の話し合いに飽きて来て上の空で聞いているとアイザックが気がついたのか話を切り上げてくれた。
後は私抜きで進めてくれるのでお言葉に甘えて帰る事にした。
「ねぇねぇ、こないだネル様が言ってた場所、明日行ってみようよ。忘れてたんだけどさっき妖精さんに言われて思い出したら気になって」
「そういえばそんな話だったな。じゃあ明日朝から出かけるか」
アイザックも忘れてたみたいで明日にでも確認してみる事になった。
朝、ダンジョンの方に向かい、ネル様に教えてもらった道を探す。
半分位のところで横に逸れて伸びてる道を見つけた。
「ここかな?」
「だろうな」
脇道に入り暫く進むと一面が花でいっぱいの場所に出た。
「凄い」
「だな」
2人揃って言葉にならない。
色とりどりの花が咲き乱れているのも凄いけどそれの殆どが調合の素材としては貴重な物ばかりでなかなか手に入らない、そんな物が一面咲いるのだから。
真っ直ぐに伸びる道を進むと小さな泉があった。
思わず鑑定してみると霊水の泉と表示された。
「アイザック、これ霊水の泉だよ」
「はは、ネル様も随分奮発してくれたな」
表現のしようがない、そんな雰囲気のままアイザックが答える。
「とりあえずひと通り採取するね」
30種類はあろうか草花を丁寧にとり、霊水を水筒に入れて持ち帰る事にした。
来た道をもどりダンジョンへの通り道に出た時、ふと空気に違和感があったので振り向くも脇道が無くなっていた。
「アイザック、道がなくなったよ?」
「今の感じは結界か?」
ジーッと目を凝らすとなんとなく脇道が見えた。
「みたいだね。道を見つけようと目を凝らしたらなんとなく分かるよ」
アイザックも試してるみたいで一点をみつめている。
「かなり集中しないと見えないな。とりあえず街に戻ってネル様に聞いてみるか」
街に戻り、そのまま教会に向かう。
お祈りするとネル様があらわれた。
「ネル様こんにちわ」
「ククルさんこんにちわ。どうですか?気に入っていただけましたか?」
「はい、とてもビックリしましたがありがとうございます。」
「そうですか。それは良かったです。あそこへは貴女が一緒で許可した者しか入れない様に特殊な結界をはりました。どうぞお好きにお使いください」
「ありがとうございます」
その後、説明を聞き別空間と言うことがわかった。
改めてお礼を伝えアイザックのもとに戻る。
それからネル様から聞いた事をアイザックに説明し、新しい研究が出来そうなのでお家に帰って早速調べてみようかと思い家路に急いだ。
346
あなたにおすすめの小説
憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
裏の林にダンジョンが出来ました。~異世界からの転生幼女、もふもふペットと共に~
あかる
ファンタジー
私、異世界から転生してきたみたい?
とある田舎町にダンジョンが出来、そこに入った美優は、かつて魔法学校で教師をしていた自分を思い出した。
犬と猫、それと鶏のペットと一緒にダンジョンと、世界の謎に挑みます!
(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
転生したので、今世こそは楽しく生きます!~大好きな家族に囲まれて第2の人生を謳歌する~
結笑-yue-
ファンタジー
『可愛いわね』
『小さいな』
『…やっと…逢えた』
『我らの愛しい姫。パレスの愛し子よ』
『『『『『『『『『『我ら、原初の精霊の祝福を』』』』』』』』』』
地球とは別の世界、異世界“パレス”。
ここに生まれてくるはずだった世界に愛された愛し子。
しかし、神たちによって大切にされていた魂が突然できた輪廻の輪の歪みに吸い込まれてしまった。
神たちや精霊王、神獣や聖獣たちが必死に探したが、終ぞ見つけられず、時間ばかりが過ぎてしまっていた。
その頃その魂は、地球の日本で産声をあげ誕生していた。
しかし異世界とはいえ、神たちに大切にされていた魂、そして魔力などのない地球で生まれたため、体はひどく病弱。
原因不明の病気をいくつも抱え、病院のベッドの上でのみ生活ができる状態だった。
その子の名は、如月結笑《キサラギユエ》ーーー。
生まれた時に余命宣告されながらも、必死に生きてきたが、命の燈が消えそうな時ようやく愛し子の魂を見つけた神たち。
初めての人生が壮絶なものだったことを知り、激怒し、嘆き悲しみ、憂い……。
阿鼻叫喚のパレスの神界。
次の生では、健康で幸せに満ち溢れた暮らしを約束し、愛し子の魂を送り出した。
これはそんな愛し子が、第2の人生を楽しく幸せに暮らしていくお話。
家族に、精霊、聖獣や神獣、神たちに愛され、仲間を、友達をたくさん作り、困難に立ち向かいながらも成長していく姿を乞うご期待!
*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈
小説家になろう様でも連載中です。
第1章無事に完走したので、アルファポリス様でも連載を始めます!
よろしくお願い致します( . .)"
*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈
転生したら神だった。どうすんの?
埼玉ポテチ
ファンタジー
転生した先は何と神様、しかも他の神にお前は神じゃ無いと天界から追放されてしまった。僕はこれからどうすれば良いの?
人間界に落とされた神が天界に戻るのかはたまた、地上でスローライフを送るのか?ちょっと変わった異世界ファンタジーです。
公爵令嬢やめて15年、噂の森でスローライフしてたら最強になりました!〜レベルカンストなので冒険に出る準備、なんて思ったけどハプニングだらけ〜
咲月ねむと
ファンタジー
息苦しい貴族社会から逃げ出して15年。
元公爵令嬢の私、リーナは「魔物の森」の奥で、相棒のもふもふフェンリルと気ままなスローライフを満喫していた。
そんなある日、ひょんなことから自分のレベルがカンストしていることに気づいてしまう。
「せっかくだし、冒険に出てみようかしら?」
軽い気持ちで始めた“冒険の準備”は、しかし、初日からハプニングの連続!
金策のために採った薬草は、国宝級の秘薬で鑑定士が気絶。
街でチンピラに絡まれれば、無自覚な威圧で撃退し、
初仕事では天災級の魔法でギルドの備品を物理的に破壊!
気づけばいきなり最高ランクの「Sランク冒険者」に認定され、
ボロボロの城壁を「日曜大工のノリ」で修理したら、神々しすぎる城塞が爆誕してしまった。
本人はいたって平和に、堅実に、お金を稼ぎたいだけなのに、規格外の生活魔法は今日も今日とて大暴走!
ついには帝国の精鋭部隊に追われる亡国の王子様まで保護してしまい、私の「冒険の準備」は、いつの間にか世界の運命を左右する壮大な旅へと変わってしまって……!?
これは、最強の力を持ってしまったおっとり元令嬢が、その力に全く気づかないまま、周囲に勘違いと畏怖と伝説を振りまいていく、勘違いスローライフ・コメディ!
本人はいつでも、至って真面目にお掃除とお料理をしたいだけなんです。信じてください!
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
異世界着ぐるみ転生
こまちゃも
ファンタジー
旧題:着ぐるみ転生
どこにでもいる、普通のOLだった。
会社と部屋を往復する毎日。趣味と言えば、十年以上続けているRPGオンラインゲーム。
ある日気が付くと、森の中だった。
誘拐?ちょっと待て、何この全身モフモフ!
自分の姿が、ゲームで使っていたアバター・・・二足歩行の巨大猫になっていた。
幸い、ゲームで培ったスキルや能力はそのまま。使っていたアイテムバッグも中身入り!
冒険者?そんな怖い事はしません!
目指せ、自給自足!
*小説家になろう様でも掲載中です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる