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世界大会
第74話
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ついに世界大会が始まった。部屋にあるテレビを見る。
兵士「一回戦第一試合。武闘家・金銀銅選手VS剣士・キッチャイナ選手。」
じじい「うわ、どっちも酷い名前じゃないか。どっちにろネタ枠なのか?」
ヘンリー「いやいや、流石に世界大会まできてそれは無いだろ。」
ニャン太「メタんじゃねえって!」
金銀銅「宜しく頼む。」
キッチャイナ「こっちこそ!」
兵士「バトル…スタート!」
開始の合図と共に二人は走り出した。キッチャイナの武器はロングソードだ。金銀銅は右手に金属の手甲をはめており、左手には腕に小さな丸い盆のような物を付けている。
じじい「あの盆はなんだ?」
ドーン「あれはミニバックラーですね。ピンポイントで受け止めて攻撃を流す為の小さな盾です。」
ヘンリー「まあ武闘家といえど、剣を手で受け止める訳にはいかないからな。」
キッチャイナの剣撃を盆…バックラーで上手く捌いていく。
ニャン太「流石に上手いな。」
じじい「確かに…」
キッチャイナも金銀銅の攻撃をガードしていく。
ドーン「これは、どちらが勝つか分かりませんね。」
ヘンリー「そうだな、今の所二人に決定的な差は…あっ!」
金銀銅の回し蹴りがキッチャイナに直撃し、距離が離れる。そのまま金銀銅は連打を浴びせる。あらゆる距離からの強烈な連撃。キッチャイナは最後のパンチを受けて倒れた。
兵士「それまで。金銀銅選手の勝利です。」
じじい「あの連打は貰いたくないな…」
ドーン「あれだけやられると、何が何だか分からなくなりそうですね。」
ヘンリー「なに、やられる前にやっちまえば良いだけだって。」
ニャン太「そうだな。スピード自体は手に負えない程じゃねえ。」
兵士「レイス選手、まもなく出番です。」
じじい「分かった。」
ヘンリー「じいさん、刺華は見た目通りの刀使いだ。意外とパワーがあるから気を付けろ。」
じじい「任せておけ。」
兵士「一回戦第二試合。侍・刺華選手VS魔法剣士・レイス選手。」
刺華「じいさんよ。アンタ、あのヘンリーに勝ったんだってな。」
じじい「ほう、知っているのか?」
刺華「一応、下調べくらいはしてるぜ。」
じじい「じゃあ俺に勝てないのも分かるだろ。」
刺華「そりゃやらなきゃ分からないぜ。」
兵士「バトル…スタート!」
刺華は刀を振ってきた。それを聖剣で受け止めてみる。
ギィン!
確かに力が強めか。通常攻撃であれなら、全力で攻撃された場合はよけた方が良いかもしれない。
刺華の刀を弾き、剣撃を行う。それをかわし、刺華はまた攻撃してくる。ほぼ垂直の斬り。先読みでそれをギリギリかわすが、その直後に刀を回し薙ぎ払いをしてくる。
じじい「くっ、クロス斬りみたいなものか。」
聖剣でガードする。スピード重視らしく、一撃目よりパワーは少ない。
刺華「やっぱ、ただのじいさんじゃ無いな。」
じじい「そりゃどうも。」
じじいはレイを発動した。
ドドドドド!
光の柱が刺華を襲う。ガードの上から次々ヒットする。
刺華「ぐ、このじじい!」
刺華は刀を両手で持ち、袈裟斬りを放ってきた。今までよりスピードがありながらも、見るからに威力のありそうな一撃。
ギイィン!
じじいはライト斬りで受け止め、そのまま押し返した。刺華は勢いに負け、後ろへ下がる。
刺華「な、何てじじいだ。この俺が押し負けるなんて…」
じじい「なかなか良い攻撃だが、それだけだな。」
刺華「ああ、そうかよ。じゃあこれを食らって逝きな。」
刺華は気を溜め始める。どうやら、とっておきを見せてくれるらしい。実際に単純なパワーでは刺華の方が分がある。直撃されれば非常に危険だろう。
…塔でのゴーレム戦を思い出す。
刺華「うおおっ!」
刺華はこっちに飛び掛かる。さっきの袈裟斬りを大げさにした様な攻撃だ。じじいは先読みでかわし、カウンターで攻撃を放った。
じじい「ソードレイン!」
ギン!ギィン!
ズシャ!ズシャッ!
とっさにガードしようとした刺華だったが間に合わず、無数の剣閃が襲う。
刺華「うわああっ!」
血飛沫が舞い、刺華は吹っ飛んだ。
兵士「それまで。レイス選手の勝利です。」
歓声が沸き起こる。
じじい「何だかんだ攻守のバランスが取れている選手だった。でもそれだけだったな。」
そう言えば魔法を使ってこなかったが、使えないのか?
そう思いながらじじいは部屋に戻って行った。
兵士「一回戦第一試合。武闘家・金銀銅選手VS剣士・キッチャイナ選手。」
じじい「うわ、どっちも酷い名前じゃないか。どっちにろネタ枠なのか?」
ヘンリー「いやいや、流石に世界大会まできてそれは無いだろ。」
ニャン太「メタんじゃねえって!」
金銀銅「宜しく頼む。」
キッチャイナ「こっちこそ!」
兵士「バトル…スタート!」
開始の合図と共に二人は走り出した。キッチャイナの武器はロングソードだ。金銀銅は右手に金属の手甲をはめており、左手には腕に小さな丸い盆のような物を付けている。
じじい「あの盆はなんだ?」
ドーン「あれはミニバックラーですね。ピンポイントで受け止めて攻撃を流す為の小さな盾です。」
ヘンリー「まあ武闘家といえど、剣を手で受け止める訳にはいかないからな。」
キッチャイナの剣撃を盆…バックラーで上手く捌いていく。
ニャン太「流石に上手いな。」
じじい「確かに…」
キッチャイナも金銀銅の攻撃をガードしていく。
ドーン「これは、どちらが勝つか分かりませんね。」
ヘンリー「そうだな、今の所二人に決定的な差は…あっ!」
金銀銅の回し蹴りがキッチャイナに直撃し、距離が離れる。そのまま金銀銅は連打を浴びせる。あらゆる距離からの強烈な連撃。キッチャイナは最後のパンチを受けて倒れた。
兵士「それまで。金銀銅選手の勝利です。」
じじい「あの連打は貰いたくないな…」
ドーン「あれだけやられると、何が何だか分からなくなりそうですね。」
ヘンリー「なに、やられる前にやっちまえば良いだけだって。」
ニャン太「そうだな。スピード自体は手に負えない程じゃねえ。」
兵士「レイス選手、まもなく出番です。」
じじい「分かった。」
ヘンリー「じいさん、刺華は見た目通りの刀使いだ。意外とパワーがあるから気を付けろ。」
じじい「任せておけ。」
兵士「一回戦第二試合。侍・刺華選手VS魔法剣士・レイス選手。」
刺華「じいさんよ。アンタ、あのヘンリーに勝ったんだってな。」
じじい「ほう、知っているのか?」
刺華「一応、下調べくらいはしてるぜ。」
じじい「じゃあ俺に勝てないのも分かるだろ。」
刺華「そりゃやらなきゃ分からないぜ。」
兵士「バトル…スタート!」
刺華は刀を振ってきた。それを聖剣で受け止めてみる。
ギィン!
確かに力が強めか。通常攻撃であれなら、全力で攻撃された場合はよけた方が良いかもしれない。
刺華の刀を弾き、剣撃を行う。それをかわし、刺華はまた攻撃してくる。ほぼ垂直の斬り。先読みでそれをギリギリかわすが、その直後に刀を回し薙ぎ払いをしてくる。
じじい「くっ、クロス斬りみたいなものか。」
聖剣でガードする。スピード重視らしく、一撃目よりパワーは少ない。
刺華「やっぱ、ただのじいさんじゃ無いな。」
じじい「そりゃどうも。」
じじいはレイを発動した。
ドドドドド!
光の柱が刺華を襲う。ガードの上から次々ヒットする。
刺華「ぐ、このじじい!」
刺華は刀を両手で持ち、袈裟斬りを放ってきた。今までよりスピードがありながらも、見るからに威力のありそうな一撃。
ギイィン!
じじいはライト斬りで受け止め、そのまま押し返した。刺華は勢いに負け、後ろへ下がる。
刺華「な、何てじじいだ。この俺が押し負けるなんて…」
じじい「なかなか良い攻撃だが、それだけだな。」
刺華「ああ、そうかよ。じゃあこれを食らって逝きな。」
刺華は気を溜め始める。どうやら、とっておきを見せてくれるらしい。実際に単純なパワーでは刺華の方が分がある。直撃されれば非常に危険だろう。
…塔でのゴーレム戦を思い出す。
刺華「うおおっ!」
刺華はこっちに飛び掛かる。さっきの袈裟斬りを大げさにした様な攻撃だ。じじいは先読みでかわし、カウンターで攻撃を放った。
じじい「ソードレイン!」
ギン!ギィン!
ズシャ!ズシャッ!
とっさにガードしようとした刺華だったが間に合わず、無数の剣閃が襲う。
刺華「うわああっ!」
血飛沫が舞い、刺華は吹っ飛んだ。
兵士「それまで。レイス選手の勝利です。」
歓声が沸き起こる。
じじい「何だかんだ攻守のバランスが取れている選手だった。でもそれだけだったな。」
そう言えば魔法を使ってこなかったが、使えないのか?
そう思いながらじじいは部屋に戻って行った。
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