聖剣の光Ⅰ(完結)

まさきち

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世界大会

第86話

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ポーン「いやあ、勝てましたよ。」
じじい「おお、凄かったじゃないか。」


ポーンが部屋に来た。ダメージは全く無く、元気そうだ。


ヘンリー「裸絞…チョークスリーパーって奴だな。」
ポーン「ええ、武器ばかりの方はあまり知らない人も多いです。勿論リスクも大きいですが、今回は行けると思っていました。」

じじい「俺もケーオにやってやろうかな。」
ニャン太「馬鹿垂れ。素人がそんな簡単に出来るか。」



ドーン「さて、いよいよ決勝戦。ケーオとの決戦ですね。」
じじい「そうだな。兎にも角にも、ケーオの闇属性の攻撃まで引っ張り出さなきゃな。」

ヘンリー「それからもクスリを使わざるを得ない位に追い詰めないといけないしな。」
ニャン太「もしケーオがクスリを使用しなかったらどうすんの?単純に使用しないとか、その前に気を失っちゃうとかあるだろ?」
ポーン「その時は仕方ないですが、今回は諦めるしかないですね。絶対にクスリを所持しているのなら拘束するのも一つではありますが。仮に所持していなかった場合、大事にもなります。」


じじい「まあ、やってみないと分からないって事だな。」
ニャン太「まあ頑張れ。」



兵士「レイス選手、そろそろ決勝が始まります。宜しくお願いします。」
じじい「分かった。」


ヘンリー「よっしゃ、とにかく頑張れ。去年の俺の仇を取ってくれ。」
ニャン太「じじいは今年のお前の仇だけどな。」






闘技場ではもうケーオが待っていた。ドーン達は闘技場の入り口まで着いて来ている。


ケーオ「お前みたいなじいさんが決勝とは、世も末だな。」
じじい「歳は関係ないだろうよ。」
ケーオ「そうだな。戦いを見て、じいさんは強敵だと理解もしている。」

じじい「お前の闇属性の魔法は、俺の光属性の前には効果減だ。観念するんだな。」
ケーオ「ふん、光属性の使い手か。あの奥義もただ光っていただけではないんだな。」
じじい「あ、ネタバレだったか。」



兵士「今大会の最後の試合、決勝戦です。魔法剣士・レイス選手VS魔法剣士・ケーオ選手。」



じじい「お前の技・魔法・戦法。全てを見せて見ろ。」
ケーオ「そんな大層な話でもない。ただ俺が勝利する、それだけだ。」




兵士「バトル…スタート!」





互いに構える。ケーオは剣に雷属性の魔法を込める。様子見、といったところだろう。



じじい「ま、ちょっと付き合ってやるか。レイ!」


開幕から光の柱をケーオにぶつけていく。


ドドドドド!


無数の攻撃がガードの上からケーオを撃つ。


それを振り払いケーオが突っ込んできた。じじいは聖剣で受け止める。


ギィン!


雷属性の魔法剣だが、雷が剣を伝ってくる事は無かった。あくまでも単純な攻撃に特化した魔法剣らしい。ケーオは続けて突きを繰り出す。先読みでかわし、カウンターで攻撃。距離が近すぎて斬るには時間が掛かる。そのまま聖剣の柄で突きを行う。


バシッ!


ケーオは手のひらでじじいの攻撃を受け止めた。


ケーオ「ぐっ。」
じじい「ライトボール!」


近距離からライトボールを連射する。数発、まともにヒットする。その後はガードされ、ケーオとの距離が離れる。


ケーオ「じいさん、やるな。」
じじい「掌、怪我したんじゃないか?柄の攻撃とは言え、生身で受けるのは堪えるだろう。」
ケーオ「これ位なら問題ない!」


ケーオは雷属性の魔法を撃ちこんできた。


ドゴォン!


じじいはガードするが、少し痺れる。ケーオは更に斬り掛かってきた。


じじい「くっ。」


じじいは先読みでかわしながら後ろへ下がる。


じじい「危ないな。軽い痺れで助かった。」
ケーオ「試合を見ていても思ったが、とんでもない回避能力だな。」
じじい「そうだろう。物理的に回避できない状態じゃなきゃ、だいたいはかわせるぜ。」


ケーオは手のひらをじじいに向ける。


じじい「おっ、ついに闇属性魔法の登場か?」
ケーオ「光属性に対し、本当に効果が薄いのか試させて貰おう。」
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