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聖剣の光
第106話
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魔王は大剣を魔法で消した。
魔王「勇者レイス。辛うじて息はしている様だな。」
ニャン太「魔王、このやろう!」
魔王「ふん、お前如きに何が出来る?」
飛び掛かるニャン太だったが、一撃で壁まで飛ばされる。爪が直撃し、一気に血塗れになった。
ああ、精霊であるニャン太の血も赤いんだな。猫の姿をしているからかな?
魔王「勇者よ、安心しろ。もう苦しむ必要は無い。その命、直々に終わらせてやろう。」
魔王はじじいに近付いて爪を翳す。そのままじじいを串刺しにした。
ズシャッ!
そしてじじいの身体を床に落とす。
魔王「はっはっはっはっは!これでこの世界は私の物だ。もう私を止める存在はこの世界にいない!」
ニャン太「ぐ…くそっ!」
魔王「ああ、猫がまだ居たな。お前も後を追わせてやろう。」
魔王はニャン太へ向かって歩いて行く。
ニャン太は魔王の方を見る。そして気付く。
確かにじじいは不死だ。何をされても命が尽きる事は無い。でも何で?
じじいの身体には、まだ光の風の輝きが残っていた。
その瞬間、じじいの下に魔法陣が出来る。
ニャン太「あの魔法は…じじいの最大の回復魔法?」
魔王「…!何だと!?」
異様な光景に魔王も気付く。すぐにじじいに向き直った。
魔王「何だ、この魔法は!?」
ニャン太「知らねえのか?これはリザレクションって魔法なんだぜ。」
魔王「まさか…そんな事が!?」
いわゆるHPを全回復する魔法だが…その分MP消費も激しい。どうやって発動したかは分からないが、間違いなくじじいの魔法だった。
じじいがゆっくりと立ち上がる。聖剣を構え、魔力を溜める。
魔王「…よくは分からないが、完全に消滅させないといけない様だな。良いだろう。二度と立ち上がれない様に消し去ってやろう。」
魔王は大剣を出し、魔力を溜める。そして魔王ビームを大剣に落とし込んだ。
ニャン太「またあの奥義をやってくるのか。」
魔王はじじいに走り寄り、魔王スラッシュを放つ。その間にじじいの下に新しい魔法陣が形成された。
じじいは魔王スラッシュを先読みでかわす。剣自体はかわすが、周りの闇の魔力がじじいの身体を削ぐ。そしてじじいの身体は一瞬で元に戻る。
ニャン太「あれは…光の雫!」
奥義である光の雫で出来た魔法陣のお陰で、傷が一瞬で治ったのだ。そのままじじいは剣を振るった。
眩い光が弾ける様に魔王の身体を通る。奥義・光の一撃だった。
魔王「ぐおおっ!?」
闇の魔力は消え去り、魔王は大剣を落とす。充分なダメージがあった。
じじい「…魔王、俺の勝ちだ。」
魔王「ぐおお…何故だ!何故なんだ!」
じじい「運が良かっただけだよ。」
ニャン太「訳わかんねえ。」
聖剣をしまい、両手に魔力を込める。
じじい「これで最後だ!奥義・光の波!」
空間が光の魔力に包まれる。魔王の周りに無数の光の聖気が出現し、次々に魔王を貫く。
魔王「ぐああああっ!」
ニャン太「やったか!?」
魔王「信じられん…私が…」
魔王は倒れた。
じじい「…終わった。」
魔王は徐々に消え去っていく。ふにゃにゃんや光の精霊から授かった光の力のお陰で、魔王は他の魔物と同じ様に消えて行った。後には一粒の宝石が残った。
ニャン太「力の実…完全に倒した証…」
じじいは膝をつく。
今度こそ光の風の輝きは消え失せていた。
ニャン太「じじい…!何で勝てたんだ!?」
じじい「いやあ…ヤバかった。これ覚えてるか?」
じじいはポケットから空き瓶を出した。
ニャン太「あ、これは世界大会で貰って来た回復薬の瓶!?」
じじい「ああ、今回の決戦に向かう時にポケットに入れてただろ?ギリギリで思い出してな。」
意識朦朧になった時に腕に当たったのは、この瓶だった。
MP回復薬を血と一緒に飲み込んで、リザレクションを発動。
立ち上がるまでに残り全てのMP回復薬を口に入れる。
一部を飲み込む。
奥義・光の雫を発動。
一部を飲み込む。
奥義・光の一撃を発動。
残りを飲み込む。
奥義・光の波を発動。
ニャン太「だから途中、全く喋らなかったのかよ。」
じじい「ああ、水なしでも飲めるタイプで良かったわ。そうじゃなくても無理やり飲んだけどな。」
ニャン太「…喋らなくても奥義って発動できるんだな。」
魔王「勇者レイス。辛うじて息はしている様だな。」
ニャン太「魔王、このやろう!」
魔王「ふん、お前如きに何が出来る?」
飛び掛かるニャン太だったが、一撃で壁まで飛ばされる。爪が直撃し、一気に血塗れになった。
ああ、精霊であるニャン太の血も赤いんだな。猫の姿をしているからかな?
魔王「勇者よ、安心しろ。もう苦しむ必要は無い。その命、直々に終わらせてやろう。」
魔王はじじいに近付いて爪を翳す。そのままじじいを串刺しにした。
ズシャッ!
そしてじじいの身体を床に落とす。
魔王「はっはっはっはっは!これでこの世界は私の物だ。もう私を止める存在はこの世界にいない!」
ニャン太「ぐ…くそっ!」
魔王「ああ、猫がまだ居たな。お前も後を追わせてやろう。」
魔王はニャン太へ向かって歩いて行く。
ニャン太は魔王の方を見る。そして気付く。
確かにじじいは不死だ。何をされても命が尽きる事は無い。でも何で?
じじいの身体には、まだ光の風の輝きが残っていた。
その瞬間、じじいの下に魔法陣が出来る。
ニャン太「あの魔法は…じじいの最大の回復魔法?」
魔王「…!何だと!?」
異様な光景に魔王も気付く。すぐにじじいに向き直った。
魔王「何だ、この魔法は!?」
ニャン太「知らねえのか?これはリザレクションって魔法なんだぜ。」
魔王「まさか…そんな事が!?」
いわゆるHPを全回復する魔法だが…その分MP消費も激しい。どうやって発動したかは分からないが、間違いなくじじいの魔法だった。
じじいがゆっくりと立ち上がる。聖剣を構え、魔力を溜める。
魔王「…よくは分からないが、完全に消滅させないといけない様だな。良いだろう。二度と立ち上がれない様に消し去ってやろう。」
魔王は大剣を出し、魔力を溜める。そして魔王ビームを大剣に落とし込んだ。
ニャン太「またあの奥義をやってくるのか。」
魔王はじじいに走り寄り、魔王スラッシュを放つ。その間にじじいの下に新しい魔法陣が形成された。
じじいは魔王スラッシュを先読みでかわす。剣自体はかわすが、周りの闇の魔力がじじいの身体を削ぐ。そしてじじいの身体は一瞬で元に戻る。
ニャン太「あれは…光の雫!」
奥義である光の雫で出来た魔法陣のお陰で、傷が一瞬で治ったのだ。そのままじじいは剣を振るった。
眩い光が弾ける様に魔王の身体を通る。奥義・光の一撃だった。
魔王「ぐおおっ!?」
闇の魔力は消え去り、魔王は大剣を落とす。充分なダメージがあった。
じじい「…魔王、俺の勝ちだ。」
魔王「ぐおお…何故だ!何故なんだ!」
じじい「運が良かっただけだよ。」
ニャン太「訳わかんねえ。」
聖剣をしまい、両手に魔力を込める。
じじい「これで最後だ!奥義・光の波!」
空間が光の魔力に包まれる。魔王の周りに無数の光の聖気が出現し、次々に魔王を貫く。
魔王「ぐああああっ!」
ニャン太「やったか!?」
魔王「信じられん…私が…」
魔王は倒れた。
じじい「…終わった。」
魔王は徐々に消え去っていく。ふにゃにゃんや光の精霊から授かった光の力のお陰で、魔王は他の魔物と同じ様に消えて行った。後には一粒の宝石が残った。
ニャン太「力の実…完全に倒した証…」
じじいは膝をつく。
今度こそ光の風の輝きは消え失せていた。
ニャン太「じじい…!何で勝てたんだ!?」
じじい「いやあ…ヤバかった。これ覚えてるか?」
じじいはポケットから空き瓶を出した。
ニャン太「あ、これは世界大会で貰って来た回復薬の瓶!?」
じじい「ああ、今回の決戦に向かう時にポケットに入れてただろ?ギリギリで思い出してな。」
意識朦朧になった時に腕に当たったのは、この瓶だった。
MP回復薬を血と一緒に飲み込んで、リザレクションを発動。
立ち上がるまでに残り全てのMP回復薬を口に入れる。
一部を飲み込む。
奥義・光の雫を発動。
一部を飲み込む。
奥義・光の一撃を発動。
残りを飲み込む。
奥義・光の波を発動。
ニャン太「だから途中、全く喋らなかったのかよ。」
じじい「ああ、水なしでも飲めるタイプで良かったわ。そうじゃなくても無理やり飲んだけどな。」
ニャン太「…喋らなくても奥義って発動できるんだな。」
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