【R18】淫夢の城

月島れいわ

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第一話

遊戯

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没落一途の男爵ビルホード卿の一家が住んでいたのは、
春にはヒースの咲き乱れる原野に聳える巨大な城だった。
由緒ある古い城で東と西に翼が伸び、十を超える大小の尖塔が空を刺していた。
教会堂は朽ちていた。幾つもあるオランジェリーは蔦の絡む廃墟同然だった。
それでも尚、何十人の使用人が主一家に傅いていた。
卿と、その妻バレンティーヌ夫人、嫡男オスカーと双子の弟達ファブリスとフリップがいた。
美しく育った末娘のセラフィーヌは完璧なまでに幸福な少女だった。

それまでは……

長く続いた雨季も終わりに近づき
空は久しぶりに青く晴れ渡った。
セラフィーヌは眼を覚ました時から嬉しくてぞくぞくしていた。
重い緞子のカーテンを開けて窓から初夏の香りを吸い込む
「それはイヤよ」セラフィーヌは衣装ダンスに飛び込んで自分でドレスを選り出した。
「いけません。そんじゃあ肩がむきだしです。日焼けしますだよ」
「もう夏には12になるわ。大人ですもの。いいでしょう?マーサ」
「イブニングドレスを遊び着になど、はしたないですだ。レディになると奥様とお約束しましたでしょう」
「大丈夫よ。ケープを羽織るし帽子はつばのあるのにするわ。いいでしょ?絶対これにするの。思いっきりお日様を浴びたいの。ほら。お医者も日光浴は体にいいっておしゃってたわ」
可愛い女主人に押し切られ侍女は水色のモスリンのドレスを着せた。ハイウエストで切り替えしてある子供用とはいえ大きく胸の開いたそれを身に着けたクラリスは、すっかり大人びてみえた。
つばの広いストローハットを被りあごの下で大きな水色のリボンを結んでもらった。鏡にむかってくるくる回り色々な角度から自分の姿を眺め満足のため息をついた。
「お嬢様、ペチコートが一枚ではお風邪をひきます」
「いやよ。二枚もつけたら走れないわ。長いスカートが邪魔なのに」
「でもまだ風は冷たいですし」
は侍女の手を櫛で打った。
「大丈夫だわ。もうすぐ13よ」
「淑女はこんな薄物で外にでません。駆けっこなどもってのほかでございますのに」
「おまえ。おばあさんみたいな口利きね」
その一言で主従は吹き出し笑いあった。


玄関を出るとヒースの香が漂ってくる。
青空にむかってマホガニーの白いパラソルを開いた。
日焼けをしたら承知しないと持たされたのだ。
かくれんぼが始まった。
じゃんけんに負けてセラフィーヌが鬼になった。
走り出した途端にブーツの先が根っこにつまずいて転んでしまった。
羽織ったケープはすっかり泥水を吸ってだめになった。
いやああん!!
せっかくのドレスも泥だらけになった。
もう泣きそう……べそをかいていると、兄達が、バタバタ走り寄ってきた。
「どうしたらいいの。兄さま。これじゃあ叱られる。プリリー女史に叱られる」
「わけを話せば大丈夫だよ。そんなにひどくない」長兄のオスカーは泥を払って妹の金髪の頭を優しくなでた。
「そうだ。みんな!いい場所をこの間見つけたんだ。そこに行って休もう。城に帰るより近いし」
オスカーの一声で一同はその後について歩いた。


西翼から随分離れた小川のそばに東屋があった。
辿りついた一同は驚いた。
神殿の支柱に似せた石造りの柱が四本。その上に丸屋根が乗っている。屋根からは繁った赤い薔薇の蔦がびっしり絡まっている。それは東屋のカーテンになって日陰をつくった。
案外中は広い。薔薇の強い香りがむせ返りそうだった。
「こいつは凄い。テーブルは大理石だ。煤払いをしないとだ」
その丸いテーブルを囲んで、木製の椅子が朽ちて散らばっている。「新しい椅子が必要だな。明日、持ってこさせよう」
「あら。ここは秘密の場所にしましょうよ。ね、ファブリス兄さま。その方が楽しくってよ」パラソルをたたんで、ほらね。と、テーブルの端に腰かけた。ストローハットのリボンをほどいて脱ぎ長くウェーブした金髪をなびかせた。
「はあ。すっきり。風が気持ちいいこと。
兄さま達も座ったらいいわ。ここから緑の丘と白樺の林がきれいにみえるわ、どうしてここを知っていて?オスカー兄さ……きゃあ」
いきなり、テーブルの上に押し倒したおされた。
何?何が何だかわからない。
「押さえろ!ファブリス!腕だ。フリップも」
???
「……これは…新しい遊びなの?ねえ。ど、セラフィーヌは戸惑った。
丸天井を打ち仰いだ。
首を忙しく動かして三人の顔を伺う。
何だかいつもと違う兄さまたち。
「そうだ。新しい遊びだ。ほら!」
いやあっ。
思わず叫んだ。
オスカーがセラフィーヌのパラソルの柄をドレスの上から一番触れてほしくないところにいきなり押し付けたのだ。
なんで?!
頭が一瞬真っ白になった。
さらに、マホガニーのくねった柄を上下に動かし始めた。
嫌なのにはっきりそう云えない。言ってしまえばいいのに。そう口に出したらもっと恥ずかしいような気がした。これは遊びなのだから……?
頭を振って必死にもがいた。
モスリンの薄いドレスは濡れて躰にぴったり纏わりついている……
双子の兄のプリップがあいている方の手で、そっと妹の膨らみかけて間もない胸の上に手をのせた。
「な、なんで、そんなことするの?兄さま?」
ゆっくり撫でまわす。ドレスの生地のうえから撫でられ乳首にあたった。
いやいやと首を振る。
一方、ファブリスは左の乳房に触れたかと思うとギュッと鷲掴みにしてきた。
イっ!!
兄たちは同時に息使いが荒くなった。
オスカーが胸元を絞めている格子の細いリボンを解きにかかった。
なぜ?うそ。うそ。うそだわ。
余りの展開に少女の戸惑いは言葉にならない。
こんな……
あそこに押し付けられるのが弱くなったり強くなったりした。段々柄の部分が脚の付け根にさがったり、そうかと思うとずっと上を摩り続ける。
「あ!!あ、いや!……おやめになってオスカー兄さま!」
漸く叫んだ。
嫌がり身をもがけばもがく程に兄達の顔つきが険しくなり熱い息を吐く。
今まで知らなかった兄達だった。
怖い。
『男なんかみんな同じだよ』何時だったか洗濯女達ががなり声で話していた噂話が脳裏に浮かんだ。
『一皮むけば王様も下男もみんな同じ男だってことさ、だって、昨日の晩も……』
猥談が続いているのをこっそり盗み聞きした。
何が何だか意味の解らない事ばかりだった。
それが今になって合点した。
パラソルの蹂躙はさらに進んだ。
ドレスの肩がぐっと降ろされた。
コルセットの中から救うように乳房は取り出され、冷たい空気に晒された。
青い静脈が薄く仄見える白いデコルテは大理石と同じく滑らかで美しかった。
双子の兄たちは妹の胸を強く揉んだ。
いや。いやあ……セラフィーヌの瞳に泪が滲んだ。
真剣な眼。
ファブリスとフィリップは父譲りのエメラルドの瞳だった。二人は同時に同じことを考えたりしたりする。5歳年上のオスカーを崇拝する従順な弟たちだった。
セラフィーヌは自分と同じ青い瞳のオスカーと目があった。
獣を狩る男の眼だった。
いたたまれない恥ずかしさにぎゅっと眼を瞑った。
長兄は巧みに柄を操った。
何故何故と自問しても解らない。少女の性は一気に目覚め始めた。どこから来るのか謎の疼く快感が擦られるあそこを中心に少女の体中に駆け巡った。
お、おねがい……おやめになって…あ…んん
セラフィーヌの唇から、くぐもった吐息が漏れるごとに兄たちはさらに夢中になって妹の躰を弄んだ。

最高の遊びだ……兄さんは凄いなあ……
…傘をかせよ。オスカー、順番だろ……
……どう?気持ちいいの?セラフィーヌったら……そんな顔だ
ほら。もっとだ……もっとやれよ……
めくってみようぜ……

余りの事に意識は遠のき少女は気絶し、力が抜け弛緩したしどけない躰だけがそこに在った。テーブルに円を描くようにまくられたドレスとレースのペチコートが広げられ、腿までの白い絹のストッキングの細い脚は八の字になっている。
悩ましい光景に、少年たちは生唾を飲んだ。
ドロワーズの紐に手間取っているフリップを押しやってオスカーは難なくほどき、すっかり引きずり降ろした。


オスカーは、双子の弟たちに見ているようにと命じた。
命令されなくとも双子は妹の痴態に目が離せなかった。
オスカーの指が秘所の襞を開き秘裂の奥へ奥へと指を差し込まれた。指を入れたり出したりを繰り返すうちに、くちゅくちゅと音が鳴った。
もう片方の手は秘裂の上にある蕾を摘まんだ。ゆっくり捏ねまわすと閉じていたセラフィーヌの唇が薄っすらあいて、

う、うう……あん。ああ……ん。ん……あぅ

意識は無いのに、嬌声とも吐息ともつかない声が漏れた。
双子の弟達は本能的にこの高ぶりの先にどうやればいいのかはっきりとは理解していなかった。
テーブルに上でしどけない姿を晒している妹の姿を眺めながら自涜にふけるしかなかった。
この「東屋の遊び」は半年以上続いた。妹が三人の兄たちに弄ばれる日々が……


その日兄妹達は西の丘の東屋で秘密の遊戯を愉しんでいた。
短い銀髪が波打っている壮健な顔つきのサードがなだめるように囁く、
「お前は本当に可愛い妹だ、姫君」ウエスとの切り替えしまでのシュミーズドレスの肩をぐっと落として、白い双丘がレースに縁どられて現れた。
桃色の乳首をキュと摘まむ。

んんっ!


「可愛いよ、セラフィーヌ」ファブリスとフィリップが同時に言う。
「ほんとう?兄さま?」青い宝石の瞳にかかる長いまつ毛を不安そうに震わせて訊く。
「ああ。綺麗だよ、クラリス。とっても綺麗なレディだ」
「どんな風に?綺麗??エミリエンヌみたい?」
「あんな奴!!比べてないよ。ずっと素敵だセラフィーヌ…ああ、君は素晴らしい」オスカーの手が白く細い首を締めあげるように這った。
「……う。な、なら良いわ。ん、ん……くっ」
兄たちの愛撫に絶対声をあげまいと必死にこらえる。
声を出すのはレディらしくない。何故そう思うのか知らない。でも多分そうなのだ。
「ん、んっ!」
羞恥に腰をくねらせ、顔をそむける。
ぴったり脚をくっつけても簡単に割られる。ぐっと腿を押し広げられた。
何度も代わる代わる兄たちの指が出たり入ったりを繰り返す。
両脇からファブリスとプリップが左右の乳房を揉みしだきそれぞれの指を秘裂に入れ二本の指でかきまわした。
オスカーが一番感じる蕾を指の腹で何度も押して刺激が無くならないようにする。
兄達は順番に長いキスを繰り返した。
三人の兄達に同時に攻められ、セラフィーヌは真っ赤になる。

ぐちゅぐちゅぐちゅ……と聞こえる恥ずかしい音に更に真っ赤になった。

や、やあぁ…ン。うう…はあ、はあ、ああああ…

指の蠢動に合わせて少女の腰が自然にうねって反り返った。
白いストッキングに包まれた細い両足のつま先がピンと空に躍り上がる。


誰にも言えない。
お兄様たちにこんなことされているなんて。

夕食前の着替えに部屋に戻ると侍女のマーサが仁王立ちで待っていた。
「お嬢様!何ですだ。まったく。帽子をとりましただな。そばかすになってますだ!あれほど何度も申しましたに!これ以上外にださねえよう奥様にいいつけます。そんな顔しても無駄です。お兄様方にもです」
ドレッサーの鏡の前で侍女に髪を櫛削られながら昼間の情事を思い出す。
「おやめったら!!告げ口するならおまえに暇を出すから」
「ムリです。わしは大奥様に雇われておりますだ。さあ。さあ。夕食まで間がありますから、そこに横になってくだせえ。日焼けに湿布します。一体今日は何してただ?子犬みてえに駆けっこして転げまわって。折角の肌が台無しだ。嫁の貰い手が無くなりますだ」
セラフィーヌを刺繍張りのカウチにクッションを積んでうつ伏せにさせるとオーガンジーの夜着の背中を広げ薔薇水の湿布しながら尚もマーサの小言は続いた。
耳には遠い夢の中の声になって行き少女の意識は自分に向けられた。

誰にも言えない。
あんなに恥ずかしかったのに……
今では嫌ではない。
兄様達にされていると気持ちいい。
とっても大事にされていると思う。
特に……
「オスカー様が一番いけねえだよ。総領ですだ。もう子供でねえ。遊んでるばっかりの歳でねえ」
はっとセラフィーヌは現実に引き戻され
「オスカーお兄様のこと告げ口したら一生おまえと口をきかなくてよ!」
小さな女主人の剣幕に黒い目を丸くした。
そうだ。自分は三人のお兄様が好き。でも、オスカー兄様が一等好き…………一番私を大事に優しく触ってくれるし、一番気持ち良いこと……
「なんて悪い子なんだろう」マーサの言葉が耳を打った。

そうよ。私は悪い子なんだわ。
引き出される心地よさをずっと味わっていたいのだ。
あの遊びを待ち遠しく思う私っていけない子なの?レディじゃないの?

12歳で背徳と自虐の悦びを知った少女は灰色の困惑の極みにいた。













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