41 / 48
41、夏野菜のカレー
しおりを挟む
ある朝、朝葉が食事を終えのんびりしているとセリスが駆け込んで来た。
「朝葉、大変だよ!! 朝葉の畑が巨大猿に襲われてる!!」
「え!? セリスさん、本当!? 行かなきゃ!!」
畑に駆けつけると、大人よりも巨大な猿が、畑に出来たトウモロコシを囓っていた。
「ちょっと! 人の畑に何するの!?」
朝葉はそう言って剣を構えると、巨大猿に斬り掛かった。
「キキーッ!!」
巨大猿は素早くそれを避けると、朝葉を引っ掻いた。
「朝葉、大丈夫!?」
「うん、セリスさん」
朝葉はもう一度、巨大猿に剣を向けた。
「今度は倒す! 急所鑑定!」
巨大猿の喉元が光った。
「喉が急所ね。私に任せて!」
セリスが銛を投げた。銛は巨大猿の喉元をかすった。
「キキーッ!?」
巨大猿は逃げていった。
「畑、メチャクチャにされちゃったね」
セリスの言葉に、朝葉は辺りを見渡した。トマトもオクラも、キュウリも囓られている。
「うん……でも大丈夫そう。ちょっと手入れしてあげれば、また使えるよ」
朝葉は傷のついていない、無事だった野菜を収穫してバンガローに戻った。
「今日は夏野菜のカレーを作るよ。夕方頃にまた来てね。トワロにも声をかけておいてくれると嬉しいな」
「分かった」
セリスがバンガローを後にすると、朝葉はタマネギを刻んで炒め始めた。
飴色のタマネギ炒めが出来ると、今度は水牛の肉を冷蔵庫から取り出し、焼き目をつけた後、大きな鍋で香辛料とタマネギと一緒にコトコト煮込み始めた。
朝葉は灰汁をとりながら、カレーを夕方まで煮込むと畑から取ってきた野菜を素揚げにした。
「こんばんは、朝葉」
「こんばんは、朝葉様」
「待ってたよ、トワロ、セリスさん」
朝葉は、三人それぞれのお皿にカレーをとりわけ、色よく揚がった夏野菜をトッピングしてテーブルに並べる。そして、わきにパンを添えた。
「夏野菜カレーだよ」
「よかった、猿も倒して調理すると言い始めるかと思ったよ」
「お猿さんは食べられないよ」
朝葉の言葉に、トワロはホッと胸をなで下ろした。
「冷める前に食べよう!」
「いただきます」
三人はカレーを食べ始めた。
「うん、なすから油がジュワって出てきて、カレーもコクがある」
「トマトが良い味」
三人はカレーをおかわりした。
「美味しかった。ごちそうさまでした」
「お粗末様でした」
「それじゃ、また来てね」
「はい、朝葉様」
「うん、朝葉」
トワロとセリスはそれぞれ家に帰っていった。
「朝葉、大変だよ!! 朝葉の畑が巨大猿に襲われてる!!」
「え!? セリスさん、本当!? 行かなきゃ!!」
畑に駆けつけると、大人よりも巨大な猿が、畑に出来たトウモロコシを囓っていた。
「ちょっと! 人の畑に何するの!?」
朝葉はそう言って剣を構えると、巨大猿に斬り掛かった。
「キキーッ!!」
巨大猿は素早くそれを避けると、朝葉を引っ掻いた。
「朝葉、大丈夫!?」
「うん、セリスさん」
朝葉はもう一度、巨大猿に剣を向けた。
「今度は倒す! 急所鑑定!」
巨大猿の喉元が光った。
「喉が急所ね。私に任せて!」
セリスが銛を投げた。銛は巨大猿の喉元をかすった。
「キキーッ!?」
巨大猿は逃げていった。
「畑、メチャクチャにされちゃったね」
セリスの言葉に、朝葉は辺りを見渡した。トマトもオクラも、キュウリも囓られている。
「うん……でも大丈夫そう。ちょっと手入れしてあげれば、また使えるよ」
朝葉は傷のついていない、無事だった野菜を収穫してバンガローに戻った。
「今日は夏野菜のカレーを作るよ。夕方頃にまた来てね。トワロにも声をかけておいてくれると嬉しいな」
「分かった」
セリスがバンガローを後にすると、朝葉はタマネギを刻んで炒め始めた。
飴色のタマネギ炒めが出来ると、今度は水牛の肉を冷蔵庫から取り出し、焼き目をつけた後、大きな鍋で香辛料とタマネギと一緒にコトコト煮込み始めた。
朝葉は灰汁をとりながら、カレーを夕方まで煮込むと畑から取ってきた野菜を素揚げにした。
「こんばんは、朝葉」
「こんばんは、朝葉様」
「待ってたよ、トワロ、セリスさん」
朝葉は、三人それぞれのお皿にカレーをとりわけ、色よく揚がった夏野菜をトッピングしてテーブルに並べる。そして、わきにパンを添えた。
「夏野菜カレーだよ」
「よかった、猿も倒して調理すると言い始めるかと思ったよ」
「お猿さんは食べられないよ」
朝葉の言葉に、トワロはホッと胸をなで下ろした。
「冷める前に食べよう!」
「いただきます」
三人はカレーを食べ始めた。
「うん、なすから油がジュワって出てきて、カレーもコクがある」
「トマトが良い味」
三人はカレーをおかわりした。
「美味しかった。ごちそうさまでした」
「お粗末様でした」
「それじゃ、また来てね」
「はい、朝葉様」
「うん、朝葉」
トワロとセリスはそれぞれ家に帰っていった。
0
あなたにおすすめの小説
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
【本編完結】転生隠者の転生記録———怠惰?冒険?魔法?全ては、その心の赴くままに……
ひらえす
ファンタジー
後にリッカと名乗る者は、それなりに生きて、たぶん一度死んだ。そして、その人生の苦難の8割程度が、神の不手際による物だと告げられる。
そんな前世の反動なのか、本人的には怠惰でマイペースな異世界ライフを満喫するはず……が、しかし。自分に素直になって暮らしていこうとする主人公のズレっぷり故に引き起こされたり掘り起こされたり巻き込まれていったり、時には外から眺めてみたり…の物語になりつつあります。
※小説家になろう様、アルファポリス様、カクヨム様でほぼ同時投稿しています。
※残酷描写は保険です。
※誤字脱字多いと思います。教えてくださると助かります。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
Emerald
藍沢咲良
恋愛
教師という仕事に嫌気が差した結城美咲(ゆうき みさき)は、叔母の住む自然豊かな郊外で時々アルバイトをして生活していた。
叔母の勧めで再び教員業に戻ってみようと人材バンクに登録すると、すぐに話が来る。
自分にとっては完全に新しい場所。
しかし仕事は一度投げ出した教員業。嫌だと言っても他に出来る仕事は無い。
仕方無しに仕事復帰をする美咲。仕事帰りにカフェに寄るとそこには…。
〜main cast〜
結城美咲(Yuki Misaki)
黒瀬 悠(Kurose Haruka)
※作中の地名、団体名は架空のものです。
※この作品はエブリスタ、小説家になろうでも連載されています。
※素敵な表紙をポリン先生に描いて頂きました。
ポリン先生の作品はこちら↓
https://manga.line.me/indies/product/detail?id=8911
https://www.comico.jp/challenge/comic/33031
異世界スローライフ希望なのに、女神の過保護が止まらない
葉泪秋
ファンタジー
HOTランキング1位感謝です!(2/3)
「小説家になろう」日間ランキング最高11位!(ハイファンタジー)
ブラック企業で過労死した俺、佐久間遼。
神様に願ったのは、ただ「異世界で、畑でも耕しながらのんびり暮らしたい」ということだけ。
そうして手に入れた、辺境の村での穏やかな日々。現状に満足し、今度こそは平穏なスローライフを……と思っていたのだが、俺の妙なスキルと前世の社畜根性が、そうはさせない。
ふとした善意で枯れた井戸を直したことから、堅物の騎士団長やら、過保護な女神やらに目をつけられることになる。
早く穏やかに暮らしたい。
俺は今日も、規格外に育った野菜を手に、皆の姿を眺めている。
【毎日18:00更新】
※表紙画像はAIを使用しています
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
神様から転生スキルとして鑑定能力とリペア能力を授けられた理由
瀬乃一空
ファンタジー
普通の闇バイトだと思って気軽に応募したところ俺は某国の傭兵部隊に入れられた。しかし、ちょっとした俺のミスから呆気なく仲間7人とともに爆死。気が付くと目の前に神様が……。
神様は俺を異世界転生させる代わりに「罪業の柩」なるものを探すよう命じる。鑑定スキルや修復スキル、イケメン、その他を与えられることを条件に取りあえず承諾したものの、どうしたらよいか分からず、転生した途端、途方にくれるエルン。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる