異世界レストラン ードラゴンパイの作り方ー

茜カナコ

文字の大きさ
45 / 48

45、リビングアーマー

しおりを挟む
「朝葉様、おはようございます」
「おはよう、トワロ。今日は早いね」
「はい、城からの依頼で砂漠のダンジョンの地下二階に、リビングアーマーが出たので、倒して欲しいとのことです」

 トワロがそう言うと、朝葉はため息をついた。
「また、魔族系の討伐依頼か……はあ」
「朝葉様? もしかして、また食べられないからつまらない、とはおっしゃらないですよね?」
 トワロは意地の悪い笑みを浮かべている。

「う!」
「図星ですか……」
 朝葉は笑ってごまかした。

「今回は地下ダンジョンに巨大なめこが生えていて、それを取りに行った冒険者がリビングアーマーに襲われたそうです」
「巨大なめこ!? それなら早速行こう!!」

 朝葉は食材袋をカバンに入れて、早速砂漠の地下ダンジョンに向かった。

「そろそろ着くね」
「そうですね。この辺りの魔物は私たちを見ると逃げるようになってきましたね」
「そうだね」
 朝葉とトワロは砂漠の地下ダンジョンに着くと、朝葉の魔法で辺りを照らした。

「地下二階だったよね」
「はい」
 地下二階にはいると、ガシャンガシャンと無機質な音が響いてきた。

「この音、リビングアーマーかな?」
「そうですね」
 朝葉とトワロは剣を構えて、先に進んだ。

「グワァ!!」
「トワロ、危ない!!」
 朝葉はリビングアーマーの攻撃を剣で受け流し、呪文を唱えた。
「ライトニングソード!!」

 朝葉はリビングアーマーの急所を調べる。
「喉元が弱点だよ!」
「はい、朝葉様!!」

 朝葉とトワロはリビングアーマーの喉元を狙って、剣で突いた。
「グワ!!」
 リビングアーマーは倒れた。
「よし! なめこを探そう!!」

 朝葉はダンジョンの奥に進んでいった。
「あったよ! トワロ!!」
「はい、朝葉様」

 朝葉は巨大なめこを取った。
「朝葉様、すべては取らないのですか?」
「うん、きのこは全部取ると、次が生えてこなくなっちゃうからね」
 朝葉はそう言いながら、食材袋に巨大なめこをしまった。
 
 トワロはリビングアーマーから転げ落ちた魔石を、城から預かってきた魔法のかかった白い袋に入れるとカバンにしまった。
「トワロ、そろそろ帰ろうか」
「そうですね、こちらも魔石の回収が終わりました」

 朝葉とトワロはダンジョンを出て、バンガローに戻った。
「今日は、巨大なめこの天ぷらを作るよ!」
 そういうと朝葉は大鍋に油を張って、コンロに火をつけた。

「ジュワーっていい音がしてる!」
「良い香りもしてきました」
 朝葉とトワロは鍋をのぞき込んだ。

「そろそろ良いかな? トワロは席について」
「はい」
 朝葉はカラリとあがった巨大ななめこを、紙を置いた皿に並べ塩を添えた。

「さあ、揚げたてを食べよう!」
「いただきます」
 朝葉とトワロは、巨大なめこの天ぷらに塩をつけてハフハフと食べ始めた。
「うん、美味しい!」

「衣がさっくりしてるのに、中はジューシーですね」
「なめこのとろりとした食感が楽しいね」
 朝葉とトワロは巨大なめこの天ぷらを食べ終えた。

「やっぱり、天ぷらは揚げたてに限るね」
「そうですね」
 トワロも笑顔を浮かべている。

「それでは、魔石は私が城に届けておきます」
「ありがとう、トワロ」
 トワロはバンガローを後にして、城に向かって歩いて行った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

神様の忘れ物

mizuno sei
ファンタジー
 仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。  わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。

【本編完結】転生隠者の転生記録———怠惰?冒険?魔法?全ては、その心の赴くままに……

ひらえす
ファンタジー
後にリッカと名乗る者は、それなりに生きて、たぶん一度死んだ。そして、その人生の苦難の8割程度が、神の不手際による物だと告げられる。  そんな前世の反動なのか、本人的には怠惰でマイペースな異世界ライフを満喫するはず……が、しかし。自分に素直になって暮らしていこうとする主人公のズレっぷり故に引き起こされたり掘り起こされたり巻き込まれていったり、時には外から眺めてみたり…の物語になりつつあります。 ※小説家になろう様、アルファポリス様、カクヨム様でほぼ同時投稿しています。 ※残酷描写は保険です。 ※誤字脱字多いと思います。教えてくださると助かります。

中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています

浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】 ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!? 激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。 目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。 もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。 セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。 戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。 けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。 「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの? これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、 ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。 ※小説家になろうにも掲載中です。

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

Emerald

藍沢咲良
恋愛
教師という仕事に嫌気が差した結城美咲(ゆうき みさき)は、叔母の住む自然豊かな郊外で時々アルバイトをして生活していた。 叔母の勧めで再び教員業に戻ってみようと人材バンクに登録すると、すぐに話が来る。 自分にとっては完全に新しい場所。 しかし仕事は一度投げ出した教員業。嫌だと言っても他に出来る仕事は無い。 仕方無しに仕事復帰をする美咲。仕事帰りにカフェに寄るとそこには…。 〜main cast〜 結城美咲(Yuki Misaki) 黒瀬 悠(Kurose Haruka) ※作中の地名、団体名は架空のものです。 ※この作品はエブリスタ、小説家になろうでも連載されています。 ※素敵な表紙をポリン先生に描いて頂きました。 ポリン先生の作品はこちら↓ https://manga.line.me/indies/product/detail?id=8911 https://www.comico.jp/challenge/comic/33031

異世界スローライフ希望なのに、女神の過保護が止まらない

葉泪秋
ファンタジー
HOTランキング1位感謝です!(2/3) 「小説家になろう」日間ランキング最高11位!(ハイファンタジー) ブラック企業で過労死した俺、佐久間遼。 神様に願ったのは、ただ「異世界で、畑でも耕しながらのんびり暮らしたい」ということだけ。 そうして手に入れた、辺境の村での穏やかな日々。現状に満足し、今度こそは平穏なスローライフを……と思っていたのだが、俺の妙なスキルと前世の社畜根性が、そうはさせない。 ふとした善意で枯れた井戸を直したことから、堅物の騎士団長やら、過保護な女神やらに目をつけられることになる。 早く穏やかに暮らしたい。 俺は今日も、規格外に育った野菜を手に、皆の姿を眺めている。 【毎日18:00更新】 ※表紙画像はAIを使用しています

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

神様から転生スキルとして鑑定能力とリペア能力を授けられた理由

瀬乃一空
ファンタジー
普通の闇バイトだと思って気軽に応募したところ俺は某国の傭兵部隊に入れられた。しかし、ちょっとした俺のミスから呆気なく仲間7人とともに爆死。気が付くと目の前に神様が……。 神様は俺を異世界転生させる代わりに「罪業の柩」なるものを探すよう命じる。鑑定スキルや修復スキル、イケメン、その他を与えられることを条件に取りあえず承諾したものの、どうしたらよいか分からず、転生した途端、途方にくれるエルン。

処理中です...