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第一章
【?? ?? は美味しいパンが食べたい】
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※グルメ小説ではありません
※メインとして扱うのは百合(GL)ですが、異性愛描写もあります
※児童虐待や性犯罪を含む残酷描写がある作品ですのでご注意下さい
あの日食べたパンの味を、私は今でもまだよく覚えている。
ホカホカのそれを震える手でちぎり、口の中に入れるとフワッとした食感と、染み入るような甘さが広がる。
一つ目のパンはあんパンだった。二つ目のパンはジャムパン。
真っ黒で甘いこしあんと、真っ赤で甘いイチゴジャム。
あまりの美味しさに脳が痺れるようで、私は泣きながらそのパンを食べ続けた。
ああ、なんて美味しいの。
甘い筈のパンが、涙の味でしょっぱくなる。
けれど、その時の私にはそれさえも喜びだった。
これでやっと解放される。
ひもじい思いから。
耐えがたい渇きから。
暗くて重たい、恐怖から。
※メインとして扱うのは百合(GL)ですが、異性愛描写もあります
※児童虐待や性犯罪を含む残酷描写がある作品ですのでご注意下さい
あの日食べたパンの味を、私は今でもまだよく覚えている。
ホカホカのそれを震える手でちぎり、口の中に入れるとフワッとした食感と、染み入るような甘さが広がる。
一つ目のパンはあんパンだった。二つ目のパンはジャムパン。
真っ黒で甘いこしあんと、真っ赤で甘いイチゴジャム。
あまりの美味しさに脳が痺れるようで、私は泣きながらそのパンを食べ続けた。
ああ、なんて美味しいの。
甘い筈のパンが、涙の味でしょっぱくなる。
けれど、その時の私にはそれさえも喜びだった。
これでやっと解放される。
ひもじい思いから。
耐えがたい渇きから。
暗くて重たい、恐怖から。
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