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第25話 ◇頭を下げる妻
25.
マツに頼んだ次の日、会社の昼休みにメールで連絡が
来た。マツからは電話番号の他にメルアドまで書いてく
れていた。助かる。初対面の相手に、しかもこんな間柄
で声を聞きながらの遣り取りは性格的に苦手だから。私
はすぐさま、南千鶴に会ってほしいと連絡を入れた。
誰かからのメールを待ってでもいたかのような速さで返
事が戻ってきた。南が会う場所に指定してきたのは、この
間凛太郎とLunchデートしていた店だった。その日は土曜
だったので、聖は昼食とおやつの準備をして子供たちを夫
に頼んで出掛けた。
凛太郎には、買い物だと言って家を出た。聖は早めに
店へ行き、南を待った。10分遅れで約束の時間きっかり
に南がやって来た。本当に綺麗な女性で、聖はやっぱり
とは思うものの少し悲しくなった。そんな中、気を取り
直して南に挨拶をした。
「私渡邉凛太郎の妻の聖と申します。今日は
お忙しいところ、出向いて来ていただき申し訳ありません」
「はじめまして、南と申します。いつも渡邉さんにはお
世話になっています」
互いに一般的な挨拶を交わしたあと、待ちきれないかの
ように聖はすぐに本題に入った。
「早速ですが本題に入らせていただきたいと思います。
もう大体お察しかと思いますが……」
聖は夫と南のふたりが付き合っていることを知った経緯
を手短に話した。それを聞いて南は何も言い訳をしなか
った。なので、聖は聖はふたりが実際付き合っていると
いうコトを前提に話を進めることにした。
「単刀直入に言います。夫と別れて下さい。
お願いします」
********
渡邉くんの妻は頭を下げて私に頼んできた。
私は渡邉くんから奥さんの浮気未遂があったと聞いて
いるのだけれど、その時からまだ見ぬ渡邉くんの妻に
腹を立てていた。
そんな妻なのに、別の男に気を取られるような女なのに
まだ妻のことが好きだと私に宣言したあの男は、妻に仕返し
するだけの仮の恋人関係でいいからとその役回りを私に
頼んできたのだった。
マツに頼んだ次の日、会社の昼休みにメールで連絡が
来た。マツからは電話番号の他にメルアドまで書いてく
れていた。助かる。初対面の相手に、しかもこんな間柄
で声を聞きながらの遣り取りは性格的に苦手だから。私
はすぐさま、南千鶴に会ってほしいと連絡を入れた。
誰かからのメールを待ってでもいたかのような速さで返
事が戻ってきた。南が会う場所に指定してきたのは、この
間凛太郎とLunchデートしていた店だった。その日は土曜
だったので、聖は昼食とおやつの準備をして子供たちを夫
に頼んで出掛けた。
凛太郎には、買い物だと言って家を出た。聖は早めに
店へ行き、南を待った。10分遅れで約束の時間きっかり
に南がやって来た。本当に綺麗な女性で、聖はやっぱり
とは思うものの少し悲しくなった。そんな中、気を取り
直して南に挨拶をした。
「私渡邉凛太郎の妻の聖と申します。今日は
お忙しいところ、出向いて来ていただき申し訳ありません」
「はじめまして、南と申します。いつも渡邉さんにはお
世話になっています」
互いに一般的な挨拶を交わしたあと、待ちきれないかの
ように聖はすぐに本題に入った。
「早速ですが本題に入らせていただきたいと思います。
もう大体お察しかと思いますが……」
聖は夫と南のふたりが付き合っていることを知った経緯
を手短に話した。それを聞いて南は何も言い訳をしなか
った。なので、聖は聖はふたりが実際付き合っていると
いうコトを前提に話を進めることにした。
「単刀直入に言います。夫と別れて下さい。
お願いします」
********
渡邉くんの妻は頭を下げて私に頼んできた。
私は渡邉くんから奥さんの浮気未遂があったと聞いて
いるのだけれど、その時からまだ見ぬ渡邉くんの妻に
腹を立てていた。
そんな妻なのに、別の男に気を取られるような女なのに
まだ妻のことが好きだと私に宣言したあの男は、妻に仕返し
するだけの仮の恋人関係でいいからとその役回りを私に
頼んできたのだった。
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