32 / 62
第32話 ◇妻の様子がおかしい
しおりを挟む
32.
その後、南とは連絡を取らずにいた。俺は1ヶ月ほど仕事
が忙しくなり、ほとんど妻や子供たちとも一緒に過ごせずに
いたので、妻の様子に変化があったことに気付かずにいた。
仕事のほうが一段落ついて、改めて家族
の風景がはっきりと見えるようになると、まず最初に妻がかな
りやせ細り、やつれていることに気がついた。
様子を見ていると、子供たちのことは何とかこなしている
のだが、ボンヤリしていることが多いことに気付いた。
「聖、痩せたんじゃないのか? 食欲ないのか?」
「うん、そうなの。自分でも不思議ぃ~。食欲がないって
ことはないよ! なんかぁ 、気がついたら痩せてたって
感じ?」
聖はちょっと困ったような表情でそう答えた。嘘をつ
いてるというふうには見えないけど、気が付くと痩せてた
発言にはどう考えても同意できなかった。
自分の仕事が一段落ついて、毎日定時とまではいかな
いまでも、早く帰れるようになると、妻の様子が、これ
までと違っていることに改めて気付かされた。まず、妻
から俺への会話がない……というより、子供たちにも
明らかに無関心にみえる。
どうおかしいのか、言葉では表現しにくい。空気感が
絶対的に違う。まず、動作が違ってる。緩慢だし、オー
ラが暗い。そのせいか、子供たちも精神的に不安定になっ
ている様子が伺える。
俺が何か話し掛けても、返事はあるものの、話は全く
と言っていいほど続かない。続かないのか、続けられな
いのか。心ここに在らずっていうような表現が、一番合
ってるのかな。おかしい、聖がおかしい!
一度、病院へ連れていったほうがいいのか。そう思っ
た瞬間、病院? 病院でどう話して何を診てもらうんだ!
心を……精神的なものなら、精神科なのか! 心療内科か?
その後、南とは連絡を取らずにいた。俺は1ヶ月ほど仕事
が忙しくなり、ほとんど妻や子供たちとも一緒に過ごせずに
いたので、妻の様子に変化があったことに気付かずにいた。
仕事のほうが一段落ついて、改めて家族
の風景がはっきりと見えるようになると、まず最初に妻がかな
りやせ細り、やつれていることに気がついた。
様子を見ていると、子供たちのことは何とかこなしている
のだが、ボンヤリしていることが多いことに気付いた。
「聖、痩せたんじゃないのか? 食欲ないのか?」
「うん、そうなの。自分でも不思議ぃ~。食欲がないって
ことはないよ! なんかぁ 、気がついたら痩せてたって
感じ?」
聖はちょっと困ったような表情でそう答えた。嘘をつ
いてるというふうには見えないけど、気が付くと痩せてた
発言にはどう考えても同意できなかった。
自分の仕事が一段落ついて、毎日定時とまではいかな
いまでも、早く帰れるようになると、妻の様子が、これ
までと違っていることに改めて気付かされた。まず、妻
から俺への会話がない……というより、子供たちにも
明らかに無関心にみえる。
どうおかしいのか、言葉では表現しにくい。空気感が
絶対的に違う。まず、動作が違ってる。緩慢だし、オー
ラが暗い。そのせいか、子供たちも精神的に不安定になっ
ている様子が伺える。
俺が何か話し掛けても、返事はあるものの、話は全く
と言っていいほど続かない。続かないのか、続けられな
いのか。心ここに在らずっていうような表現が、一番合
ってるのかな。おかしい、聖がおかしい!
一度、病院へ連れていったほうがいいのか。そう思っ
た瞬間、病院? 病院でどう話して何を診てもらうんだ!
心を……精神的なものなら、精神科なのか! 心療内科か?
0
あなたにおすすめの小説
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
Husband's secret (夫の秘密)
設楽理沙
ライト文芸
果たして・・
秘密などあったのだろうか!
むちゃくちゃ、1回投稿文が短いです。(^^ゞ💦アセアセ
10秒~30秒?
何気ない隠し事が、とんでもないことに繋がっていくこともあるんですね。
❦ イラストはAI生成画像 自作
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
『愛が切なくて』- すれ違うほど哀しくて
設楽理沙
恋愛
砂央里と斎藤、こじれてしまった糸(すれ違い)がほどけていく様子を描いています。
◆都合上、[言う、云う]混合しています。うっかりミスではありません。
ご了承ください。
斉藤准一 税理士事務所勤務35才
斎藤紀子 娘 7才
毒妻: 斉藤淳子 専業主婦 33才 金遣いが荒い
高橋砂央里 会社員 27才
山本隆行 オートバックス社員 25才
西野秀行 薬剤師 22才
岡田とま子 主婦 54才
深田睦子 見合い相手 22才
―――――――――――――――――――――――
❧イラストはAI生成画像自作
2025.3.3 再☑済み😇
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
『 ゆりかご 』
設楽理沙
ライト文芸
- - - - - 非公開予定でしたがもうしばらく公開します。- - - -
◉2025.7.2~……本文を少し見直ししています。
" 揺り篭 " 不倫の後で 2016.02.26 連載開始
の加筆修正有版になります。
2022.7.30 再掲載
・・・・・・・・・・・
夫の不倫で、信頼もプライドも根こそぎ奪われてしまった・・
その後で私に残されたものは・・。
――――
「静かな夜のあとに」― 大人の再生を描く愛の物語
『静寂の夜を越えて、彼女はもう一度、愛を信じた――』
過去の痛み(不倫・別離)を“夜”として象徴し、
そのあとに芽吹く新しい愛を暗示。
[大人の再生と静かな愛]
“嵐のような過去を静かに受け入れて、その先にある光を見つめる”
読後に“しっとりとした再生”を感じていただければ――――。
――――
・・・・・・・・・・
芹 あさみ 36歳 専業主婦 娘: ゆみ 中学2年生 13才
芹 裕輔 39歳 会社経営 息子: 拓哉 小学2年生 8才
早乙女京平 28歳 会社員
(家庭の事情があり、ホストクラブでアルバイト)
浅野エリカ 35歳 看護師
浅野マイケル 40歳 会社員
❧イラストはAI生成画像自作
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる