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召喚と旅立ち
15.自治都市フィーネ
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[ステータスオープン!]
◆名前:リンネ
年齢:12歳 性別:女性 レベル:7 職業:見習い勇者
◆ステータス
攻撃:3.80(+2.00)
魔力:2.35
体力:2.90
防御:2.10(+1.50)
敏捷:2.15
器用:2.05
才能:3.00(ステータスポイント6.00)
◆先天スキル:取得経験値2倍、鑑定眼、食物超吸収、アイテムボックス
◆後天スキル:棒術/初級、カウンター
◆称号:ゴブリンキラー
あっ!
職業きた!見習いって何よ!
おっ!
スキルと称号が増えてる!
[鑑定眼!]
[カウンター:カウンター攻撃の成功率とダメージが上昇する]
[ゴブリンキラー:1時間に100体以上のゴブリンを討伐した者に与えられる。この称号を見ればゴブリンは転がりながら逃げていくだろう]
ゴブリン100匹!?
パーティ分も加算されてるよね?
もしかしてボク1人で倒したかも!?
途中から笑いながら戦ってたって目撃証言あるし――あと、説明文がおかしいよ? だろうって……何故に推量。でも夜営には便利な効果かもしれない。
何だか脳筋色が出てきたかも?
自慢の“透き通るような白さ”の、細くて綺麗な手足を触ってみる。
ぷにぷに…ぷにぷに…ぷにぷに――。
大丈夫、どこにも筋肉は増えてない!
傷一つない、スベスベお肌のままだ!
さて、残り6ポイントかぁ、上がりにくい敏捷にも少し振り分けておこうかな。
レベル:7 職業:見習い勇者
◆ステータス
攻撃:3.80(+2.00)
魔力:6.50
体力:2.90
防御:2.10(+1.50)
敏捷:4.00
器用:2.05
才能:3.00(ステータスポイント0)
その速さは、獲物を狩る銀狼の如く、
その攻撃は、ドラゴンの鱗をも貫き、
その魔法は、静寂と失笑をもたらす。
あぁ、神様! ボクに魔法をください!!
「ねぇリンネちゃん、さっきから何してんの? ニヤニヤしながら身体中をぷにぷにしたかと思えば、突然踊りだして、今度は祈りポーズになったり――頭をぶつけちゃった人?」
なん…だ……と!?
身体が勝手に動いてしまった!
ミルフェちゃんと隊長さんがジト目で見てくる。
そんなミルフェちゃんを逆に見つめ返す。
[鑑定眼!]
うそ!?
まだミルフェちゃんのステータスを鑑定できないよ? ナニコノヒトコワイ。
「あ、ちょっとね! 明日筋肉痛にならないようなオマジナイ! えへへっ! 」
「そうか、そりゃいいな! こうか? 」
「私もやるー! 」
ミルフェちゃん、隊長さんもノリが良い。
腕や脚や胸をぷにぷに揉んで、一頻り舞うように剣舞した後、神に祈りを捧げている。無駄な動き、乙。
「それにしても、ランゲイルが凄いのは知ってたけど、リンネも凄かったね! バテるどころか、ドンドン強くなってたし! 」
そりゃそうでしょ、レベル3つも上がったし。
「確かにな! 最後のカウンター1発とか、もうどっちが魔物だよって感じだったぜ? 」
カウンタースキル、いつ覚えたんだろう?
「あんた、失礼ね! こんなにかわゆい魔物がいるわけないでしょ! いたら乱獲よ! 」
「女は見た目じゃねぇな、怖い恐い! 」
好き放題言ってますよ、言わせておこう。
兎にも角にも、フィーネの町へレッツゴーだ!
あ、ちなみに大量の魔結晶は、隊長さんが全て回収してくれたようです。隊長さんの先天スキルは[ドロップ回収]だそうで、ぷにぷにしているうちに、数袋分の魔結晶が集まりましたよ。
ゴブリンは魔結晶しか落とさないし、武器やら防具は臭い、汚いで回収しないんだとか。危うくサイズが合いそうだからって、血塗れの皮鎧を着させられそうになったけど、魔法職はローブ!と言い張って事なきを得ました――。
★☆★
「「自治都市フィーネへようこそ! 」」
左右に立つ門番さんの眩しい笑顔に見送られながら、白亜の城壁にぽっかり開いている門を潜る。
時間は夕方の5時をとっくに過ぎている。まだ日が沈むには時間があるようで、町の中は行き交う人々の活気が溢れている。アキバやシブヤ、ドウトンボリを彷彿とさせる賑わいだ。
中世の西洋を感じさせる街並み、石畳に立ち並ぶ露店の数々、活気溢れる客寄せの声――エリ村とは違い、食料にも余裕があるようだ。
そう言えば、門兵さんが気になることを言ってたね。訊いてみるか。
「ここって、自治都市ですか? 」
「そうさ、この町は冒険者の補給陣地が発展したもんでな、自治長も元冒険者さ」
「そうね、この町は王国内で唯一自治が認められていて王権が及ばないの。王国と敵対している訳じゃないんだけど、私は苦手」
なるほどね。加えて迷宮出現もあるからこんな活気に溢れているのか。迷宮は王国ではなくフィーネが管理しているらしいし。
「まずは、冒険者ギルドへ行こうぜ! フリードたちとも合流したいからな! 」
そうだ、護衛の皆さんは冒険者ギルドで事情を説明してくれてるんだった! 勿論、勇者のことや、召喚石があるかもしれないということも。
「はいっ! ボクは登録をしてきますね! 」
「私も登録したい! 一緒に行くわ」
「じゃあ、俺は追加の護衛を依頼しておくか。その後で魔結晶の売却をするからカウンター前で待ってるぜ! 」
「売却の後で武器や魔法書を見ても良いですか? 」
「そうすっか! 」
「そうね! 」
初めて見る異世界の町、冒険者ギルド、買い物という未知なる魅力が、戦闘の疲れを大きく凌駕して興奮MAX状態だ。冒険者ギルドが初めてだと言うミルフェちゃんだけでなく、ランゲイルさんも高すぎるくらいのテンションだ。
★☆★
冒険者ギルドは日本の鹿鳴館を思わせる洋館だった。
豪華な竜の細工がされた両開きの扉を開くと、ひときわ大きな喧騒が流れ込んでくる。
正面には10mはあろうかと言う長いカウンター、右側には壁一面に広がる依頼掲示板と階段が、左側には各種店舗の類と飲食できる食堂が併設されているようだ。
あの階段を昇ると、もしかしたらギルドマスター的な方がいるのかもしれない。よくあるパターンだと、美人エルフさんとかだったりするんだよね。
周囲の目がこちらに釘付けだ。
遠慮ないヒソヒソ話が聞こえてくる。
――勇者……可愛い……笑いながらゴブリンを……姫がトルネード投法で……。
単語を拾ったボクのテンションが急降下する。
誰が、可愛いゴブリンの勇者だって?
ミルフェちゃんの正体が既にバレてるし!
カウンター前の行列が、モーゼの十戒さながらに割れる――って、おい! 受付のお姉さんまで逃げないでよ!
「たのもぉー! 冒険者登録はこちらでいいのかしら? 」
王女様の貫禄だね、何か道場破りみたいに気合い入れてるからか、ギルド内が物凄くザワザワしてますけど――。
「はいーっ!! こ、こちらへどうぞ!! 」
出た!
狼耳美少女の受付嬢! 定番だ!
ギルド受付はこうでなきゃね!
「冒険者登録ですよね? お、王女様と――そちらのお子様が、ゆ、勇者様ですか!? 」
「あなた、何を言ってるの? 私たちはただの冒険者よ! 冒険をしにきたの! 」
自分に酔ってますね、ミルフェちゃん。
あんまり困らせてあげないで。
「っ! か、かしこまりましたっ!! それではっ、こ、こちらの用紙に必要事項をごごご記入ください、その後で、せっ、説明します! 」
「分かりました! ありがとうございます」
ボクは全力で可愛い笑顔を作ってお礼を言う。狼耳のお姉さんのド緊張が少し解れたかな。
渡されたA4サイズの紙を見る。
名前と種族と職業と得意分野を書けばいいの?
そうか、役所みたいに住所や連絡先、電話番号とかは必要ないのか。確かに、冒険者ってあちこち飛び回るイメージだしね。それにしても――得意分野か。なんだろう、“棒”かな。かっこ悪いから、魔法って書いておこう。
隣をチラッと見ると、ミルフェちゃんの得意分野欄には小さな字でたくさん書かれていた。回復魔法、投石、ヘアメイク、犬の散歩、口笛、昼寝、ブリッジ、ピラミッド、歌唱……突っ込んだら負け、突っ込んだら負けだ。
「終わりました! 」
「こんなもんかしら? 」
「はい、いただきますね。げっ……そしたら冒険者カードを発行するので、この台の上に利き手を乗せてください――」
ん、狼耳がピクピクしている。
それに、げって言ったよね。やっぱりミルフェちゃんの得意分野が暴走した件についてかな。
手を乗せる? こうかな?
黒曜石のような石板の上に右手を乗せる。ひんやりした後、ビリビリっと電気が走る感覚。そして、指を縁取るようにして光が幾筋も走り抜けていく――まるで、SF映画の個人認証システムのような感じだ。
10分後、無事に2人の冒険者カードが完成!
「ちょっと! 私の得意分野が2つしか書かれてないんだけど、どういうことよ! 」
「あはは……。システムエラーですかね!? 」
「まぁ、ミルフェちゃん落ち着いて! あんまり個人情報を暴露しないのも大切だからね? ね? 」
それはそうねとミルフェちゃんも納得してくれた。結局、最も無難な最初の2つ――回復魔法と投石だけが残されているみたい。
それはそうと、冒険者カードって凄い!
名前と種族と職業、得意分野が記載されているだけじゃなく、レベルやギルドランクも書かれてる! キラキラ光ってるし! それにあの台! あれでステータスも測れるんだって!
「では、簡単に説明しますね! 」
平常運転に戻った狼耳受付娘さんが教えてくれた内容は、主に2つ。カードの仕様とギルドランクについてだ。
まず、冒険者カード自体が所持者の魔力を読みとってレベル欄を自動更新するらしい。ステータスを知りたい場合はギルドに来ればアレで測って教えてくれるそうな。ボクには鑑定眼があるから大丈夫だけど、ここで測定するとスキルや称号も詳しく分かるんだって!
あと、定番のギルドランクについて。F→E→D→C→B→A→Sの順に全部で7段階。FEが下級、DCが中級、BAが上級、Sが超級ということらしい。
勿論ボクたちはFランク。響きが最高に良い! ビバFラン!!
しかし、ゴブリンの魔結晶を見せたらいきなりEランクに更新されちゃった――さらばFラン、短い付き合いでしたね。
それと、ギルドランクを上げるには以下の3通りがあるとのこと。
1.自ランク以上の依頼を一定回数成功させる。
2.自ランク以上の魔結晶を一定個数提出する。
3.昇級試験合格、又はギルド長の推薦を得る。
3の昇級試験は、中級から上級、上級から超級に上がる際に必要なんだとか。
ちなみに、隊長さんは現在Cランクで、今回の護衛依頼が成功すれば推薦でBランクに上がれるとのこと、頑張れー! 死ぬなー!
長い説明が終わると、狼耳娘さんから一言。
「この後、マスターが話したいそうなので2階のマスタールームまでお越しください」
マスター?
ギルドマスターに呼ばれた?
王女様と勇者だからね、そりゃ呼ばれるか。
いきなりCランクくらいに昇格してくれるのかな? 装備をくれるのかな?
期待でウキウキするボクがチラッと横を見ると、そこには緊張した面持ちのミルフェちゃんの顔があった――。
「分かりました! けど、買い取りした後にお店を見てから行きますね。1時間後で大丈夫ですか?」
「はい、伝えておきます。ではでは、よい冒険を!! 」
その後、買い取りカウンターにて護衛たちと合流、魔結晶やらドロップアイテムやらを相談しながら売却していく。お金は――ミルフェちゃんや隊長さんから謝礼の一部だと言われて、全額貰っちゃった。強引なんだから。
大体、初級魔結晶が1つ10リル、ゴブリンのボス、ゴブリンジェネラルのは100リルでした。合計3300リル。ざっくり日本円に換算すると約330万円。なかなかだね! 所持金も約3800リルになったよ!
そして先に魔法書を探す。
「1番安い初級魔法でも10000リル!? 」
話が違う、違いすぎる!!
1000万円なんて、ほいさっさとは払えませんよ、高い! 高すぎる!
「魔法書はねぇ、供給がただでさえ少ないんだ。しかも買い手は主に支配階級様だ。なかなか値は下がらないね。逆に、迷宮が出来てからは値が上がり始めてる。可愛いお嬢ちゃんでも下げて9500までだな。すまんが、金が無いなら出直してくれ」
あら厳しい。
ギルドマスターにオネダリしてみるかな。
「リンネちゃんごめんね。冒険者ギルドには融通が利かないのよ。しかもここは自治都市フィーネだし――」
目に涙を浮かべて悔しがるボクを慰めてくれる2人。お金が無ければ仕方がない。そういうリアルな厳しさは日本で身に付いてるから大丈夫。
「大丈夫! 次、武器を見てみましょ? 」
「武器の目利きがここにいるぜ? やっぱり、黒くて、太く――」
「ミルフェちゃん、時間がないから急ごう? 」
品揃えは思っていた以上に豊富。
剣は長さや刃の形などたくさん種類があって、値段も50から8000リルとピンきりだ。
さて、棒は――“棍”ってカテゴリーかな?
なるほど、全部で20本くらいあるね。
まずは素材。木はダメだ、折れちゃう。軽いのはミスリルだけど――うひゃ、7000リルだって! 高すぎる! 鉄より丈夫で手頃なお値段は――これくらいかな?
[鑑定眼!]
頑強な黒剛鉄の棍棒
攻撃:4.50
特殊:風刃/初級
何か特殊効果がついてるよ?
[鑑定眼!]
風刃/初級:風属性の刃を飛ばして攻撃する。射程距離は最大5m。ターゲットが近いほど威力も上がる。
「可愛いお嬢ちゃん、見る目あるねぇ! それはかなり丈夫な合金で出来ているんだ。今なら2900リルにまけとくよ? 」
定価3500がスマイル1発で2900リル――ボクの笑顔は60万円分!? 凄い、美少女最強伝説の始まりだ!!
いや、落ち着け。元々3000リルが相場なんだね。
「リンネちゃん、それ重くない!? 」
「うん、でも大丈夫みたい」
長さは1mくらいで調度良いし、何よりも丈夫なところが1番良い。片手でブンブン振り回してたら、他のお客さんがドン引きしてしまいました――。
「リンネさん、怖いからあんまり振り回すなや。それ買うと魔法がさらに遠ざかるけど、本当にいいのか? 」
フフン!
特殊効果で風刃があるもんね!
鑑定しなきゃ分からないかもしれないけど、これってある程度魔力を込めると確かに風が起こせるみたい。しばらくはこれでいくよ!
「はい! これとっても気に入りましたっ! 素敵な店長さん、これくださいっ!! 」
2600リルまで下げてもらいました。
やっぱり、美少女こそ最強。
「そろそろギルドマスターの所に行くわよ? ふぅ、さすがに緊張してきた」
あれ?
ミルフェちゃんも緊張するんだ――。
◆名前:リンネ
年齢:12歳 性別:女性 レベル:7 職業:見習い勇者
◆ステータス
攻撃:3.80(+2.00)
魔力:2.35
体力:2.90
防御:2.10(+1.50)
敏捷:2.15
器用:2.05
才能:3.00(ステータスポイント6.00)
◆先天スキル:取得経験値2倍、鑑定眼、食物超吸収、アイテムボックス
◆後天スキル:棒術/初級、カウンター
◆称号:ゴブリンキラー
あっ!
職業きた!見習いって何よ!
おっ!
スキルと称号が増えてる!
[鑑定眼!]
[カウンター:カウンター攻撃の成功率とダメージが上昇する]
[ゴブリンキラー:1時間に100体以上のゴブリンを討伐した者に与えられる。この称号を見ればゴブリンは転がりながら逃げていくだろう]
ゴブリン100匹!?
パーティ分も加算されてるよね?
もしかしてボク1人で倒したかも!?
途中から笑いながら戦ってたって目撃証言あるし――あと、説明文がおかしいよ? だろうって……何故に推量。でも夜営には便利な効果かもしれない。
何だか脳筋色が出てきたかも?
自慢の“透き通るような白さ”の、細くて綺麗な手足を触ってみる。
ぷにぷに…ぷにぷに…ぷにぷに――。
大丈夫、どこにも筋肉は増えてない!
傷一つない、スベスベお肌のままだ!
さて、残り6ポイントかぁ、上がりにくい敏捷にも少し振り分けておこうかな。
レベル:7 職業:見習い勇者
◆ステータス
攻撃:3.80(+2.00)
魔力:6.50
体力:2.90
防御:2.10(+1.50)
敏捷:4.00
器用:2.05
才能:3.00(ステータスポイント0)
その速さは、獲物を狩る銀狼の如く、
その攻撃は、ドラゴンの鱗をも貫き、
その魔法は、静寂と失笑をもたらす。
あぁ、神様! ボクに魔法をください!!
「ねぇリンネちゃん、さっきから何してんの? ニヤニヤしながら身体中をぷにぷにしたかと思えば、突然踊りだして、今度は祈りポーズになったり――頭をぶつけちゃった人?」
なん…だ……と!?
身体が勝手に動いてしまった!
ミルフェちゃんと隊長さんがジト目で見てくる。
そんなミルフェちゃんを逆に見つめ返す。
[鑑定眼!]
うそ!?
まだミルフェちゃんのステータスを鑑定できないよ? ナニコノヒトコワイ。
「あ、ちょっとね! 明日筋肉痛にならないようなオマジナイ! えへへっ! 」
「そうか、そりゃいいな! こうか? 」
「私もやるー! 」
ミルフェちゃん、隊長さんもノリが良い。
腕や脚や胸をぷにぷに揉んで、一頻り舞うように剣舞した後、神に祈りを捧げている。無駄な動き、乙。
「それにしても、ランゲイルが凄いのは知ってたけど、リンネも凄かったね! バテるどころか、ドンドン強くなってたし! 」
そりゃそうでしょ、レベル3つも上がったし。
「確かにな! 最後のカウンター1発とか、もうどっちが魔物だよって感じだったぜ? 」
カウンタースキル、いつ覚えたんだろう?
「あんた、失礼ね! こんなにかわゆい魔物がいるわけないでしょ! いたら乱獲よ! 」
「女は見た目じゃねぇな、怖い恐い! 」
好き放題言ってますよ、言わせておこう。
兎にも角にも、フィーネの町へレッツゴーだ!
あ、ちなみに大量の魔結晶は、隊長さんが全て回収してくれたようです。隊長さんの先天スキルは[ドロップ回収]だそうで、ぷにぷにしているうちに、数袋分の魔結晶が集まりましたよ。
ゴブリンは魔結晶しか落とさないし、武器やら防具は臭い、汚いで回収しないんだとか。危うくサイズが合いそうだからって、血塗れの皮鎧を着させられそうになったけど、魔法職はローブ!と言い張って事なきを得ました――。
★☆★
「「自治都市フィーネへようこそ! 」」
左右に立つ門番さんの眩しい笑顔に見送られながら、白亜の城壁にぽっかり開いている門を潜る。
時間は夕方の5時をとっくに過ぎている。まだ日が沈むには時間があるようで、町の中は行き交う人々の活気が溢れている。アキバやシブヤ、ドウトンボリを彷彿とさせる賑わいだ。
中世の西洋を感じさせる街並み、石畳に立ち並ぶ露店の数々、活気溢れる客寄せの声――エリ村とは違い、食料にも余裕があるようだ。
そう言えば、門兵さんが気になることを言ってたね。訊いてみるか。
「ここって、自治都市ですか? 」
「そうさ、この町は冒険者の補給陣地が発展したもんでな、自治長も元冒険者さ」
「そうね、この町は王国内で唯一自治が認められていて王権が及ばないの。王国と敵対している訳じゃないんだけど、私は苦手」
なるほどね。加えて迷宮出現もあるからこんな活気に溢れているのか。迷宮は王国ではなくフィーネが管理しているらしいし。
「まずは、冒険者ギルドへ行こうぜ! フリードたちとも合流したいからな! 」
そうだ、護衛の皆さんは冒険者ギルドで事情を説明してくれてるんだった! 勿論、勇者のことや、召喚石があるかもしれないということも。
「はいっ! ボクは登録をしてきますね! 」
「私も登録したい! 一緒に行くわ」
「じゃあ、俺は追加の護衛を依頼しておくか。その後で魔結晶の売却をするからカウンター前で待ってるぜ! 」
「売却の後で武器や魔法書を見ても良いですか? 」
「そうすっか! 」
「そうね! 」
初めて見る異世界の町、冒険者ギルド、買い物という未知なる魅力が、戦闘の疲れを大きく凌駕して興奮MAX状態だ。冒険者ギルドが初めてだと言うミルフェちゃんだけでなく、ランゲイルさんも高すぎるくらいのテンションだ。
★☆★
冒険者ギルドは日本の鹿鳴館を思わせる洋館だった。
豪華な竜の細工がされた両開きの扉を開くと、ひときわ大きな喧騒が流れ込んでくる。
正面には10mはあろうかと言う長いカウンター、右側には壁一面に広がる依頼掲示板と階段が、左側には各種店舗の類と飲食できる食堂が併設されているようだ。
あの階段を昇ると、もしかしたらギルドマスター的な方がいるのかもしれない。よくあるパターンだと、美人エルフさんとかだったりするんだよね。
周囲の目がこちらに釘付けだ。
遠慮ないヒソヒソ話が聞こえてくる。
――勇者……可愛い……笑いながらゴブリンを……姫がトルネード投法で……。
単語を拾ったボクのテンションが急降下する。
誰が、可愛いゴブリンの勇者だって?
ミルフェちゃんの正体が既にバレてるし!
カウンター前の行列が、モーゼの十戒さながらに割れる――って、おい! 受付のお姉さんまで逃げないでよ!
「たのもぉー! 冒険者登録はこちらでいいのかしら? 」
王女様の貫禄だね、何か道場破りみたいに気合い入れてるからか、ギルド内が物凄くザワザワしてますけど――。
「はいーっ!! こ、こちらへどうぞ!! 」
出た!
狼耳美少女の受付嬢! 定番だ!
ギルド受付はこうでなきゃね!
「冒険者登録ですよね? お、王女様と――そちらのお子様が、ゆ、勇者様ですか!? 」
「あなた、何を言ってるの? 私たちはただの冒険者よ! 冒険をしにきたの! 」
自分に酔ってますね、ミルフェちゃん。
あんまり困らせてあげないで。
「っ! か、かしこまりましたっ!! それではっ、こ、こちらの用紙に必要事項をごごご記入ください、その後で、せっ、説明します! 」
「分かりました! ありがとうございます」
ボクは全力で可愛い笑顔を作ってお礼を言う。狼耳のお姉さんのド緊張が少し解れたかな。
渡されたA4サイズの紙を見る。
名前と種族と職業と得意分野を書けばいいの?
そうか、役所みたいに住所や連絡先、電話番号とかは必要ないのか。確かに、冒険者ってあちこち飛び回るイメージだしね。それにしても――得意分野か。なんだろう、“棒”かな。かっこ悪いから、魔法って書いておこう。
隣をチラッと見ると、ミルフェちゃんの得意分野欄には小さな字でたくさん書かれていた。回復魔法、投石、ヘアメイク、犬の散歩、口笛、昼寝、ブリッジ、ピラミッド、歌唱……突っ込んだら負け、突っ込んだら負けだ。
「終わりました! 」
「こんなもんかしら? 」
「はい、いただきますね。げっ……そしたら冒険者カードを発行するので、この台の上に利き手を乗せてください――」
ん、狼耳がピクピクしている。
それに、げって言ったよね。やっぱりミルフェちゃんの得意分野が暴走した件についてかな。
手を乗せる? こうかな?
黒曜石のような石板の上に右手を乗せる。ひんやりした後、ビリビリっと電気が走る感覚。そして、指を縁取るようにして光が幾筋も走り抜けていく――まるで、SF映画の個人認証システムのような感じだ。
10分後、無事に2人の冒険者カードが完成!
「ちょっと! 私の得意分野が2つしか書かれてないんだけど、どういうことよ! 」
「あはは……。システムエラーですかね!? 」
「まぁ、ミルフェちゃん落ち着いて! あんまり個人情報を暴露しないのも大切だからね? ね? 」
それはそうねとミルフェちゃんも納得してくれた。結局、最も無難な最初の2つ――回復魔法と投石だけが残されているみたい。
それはそうと、冒険者カードって凄い!
名前と種族と職業、得意分野が記載されているだけじゃなく、レベルやギルドランクも書かれてる! キラキラ光ってるし! それにあの台! あれでステータスも測れるんだって!
「では、簡単に説明しますね! 」
平常運転に戻った狼耳受付娘さんが教えてくれた内容は、主に2つ。カードの仕様とギルドランクについてだ。
まず、冒険者カード自体が所持者の魔力を読みとってレベル欄を自動更新するらしい。ステータスを知りたい場合はギルドに来ればアレで測って教えてくれるそうな。ボクには鑑定眼があるから大丈夫だけど、ここで測定するとスキルや称号も詳しく分かるんだって!
あと、定番のギルドランクについて。F→E→D→C→B→A→Sの順に全部で7段階。FEが下級、DCが中級、BAが上級、Sが超級ということらしい。
勿論ボクたちはFランク。響きが最高に良い! ビバFラン!!
しかし、ゴブリンの魔結晶を見せたらいきなりEランクに更新されちゃった――さらばFラン、短い付き合いでしたね。
それと、ギルドランクを上げるには以下の3通りがあるとのこと。
1.自ランク以上の依頼を一定回数成功させる。
2.自ランク以上の魔結晶を一定個数提出する。
3.昇級試験合格、又はギルド長の推薦を得る。
3の昇級試験は、中級から上級、上級から超級に上がる際に必要なんだとか。
ちなみに、隊長さんは現在Cランクで、今回の護衛依頼が成功すれば推薦でBランクに上がれるとのこと、頑張れー! 死ぬなー!
長い説明が終わると、狼耳娘さんから一言。
「この後、マスターが話したいそうなので2階のマスタールームまでお越しください」
マスター?
ギルドマスターに呼ばれた?
王女様と勇者だからね、そりゃ呼ばれるか。
いきなりCランクくらいに昇格してくれるのかな? 装備をくれるのかな?
期待でウキウキするボクがチラッと横を見ると、そこには緊張した面持ちのミルフェちゃんの顔があった――。
「分かりました! けど、買い取りした後にお店を見てから行きますね。1時間後で大丈夫ですか?」
「はい、伝えておきます。ではでは、よい冒険を!! 」
その後、買い取りカウンターにて護衛たちと合流、魔結晶やらドロップアイテムやらを相談しながら売却していく。お金は――ミルフェちゃんや隊長さんから謝礼の一部だと言われて、全額貰っちゃった。強引なんだから。
大体、初級魔結晶が1つ10リル、ゴブリンのボス、ゴブリンジェネラルのは100リルでした。合計3300リル。ざっくり日本円に換算すると約330万円。なかなかだね! 所持金も約3800リルになったよ!
そして先に魔法書を探す。
「1番安い初級魔法でも10000リル!? 」
話が違う、違いすぎる!!
1000万円なんて、ほいさっさとは払えませんよ、高い! 高すぎる!
「魔法書はねぇ、供給がただでさえ少ないんだ。しかも買い手は主に支配階級様だ。なかなか値は下がらないね。逆に、迷宮が出来てからは値が上がり始めてる。可愛いお嬢ちゃんでも下げて9500までだな。すまんが、金が無いなら出直してくれ」
あら厳しい。
ギルドマスターにオネダリしてみるかな。
「リンネちゃんごめんね。冒険者ギルドには融通が利かないのよ。しかもここは自治都市フィーネだし――」
目に涙を浮かべて悔しがるボクを慰めてくれる2人。お金が無ければ仕方がない。そういうリアルな厳しさは日本で身に付いてるから大丈夫。
「大丈夫! 次、武器を見てみましょ? 」
「武器の目利きがここにいるぜ? やっぱり、黒くて、太く――」
「ミルフェちゃん、時間がないから急ごう? 」
品揃えは思っていた以上に豊富。
剣は長さや刃の形などたくさん種類があって、値段も50から8000リルとピンきりだ。
さて、棒は――“棍”ってカテゴリーかな?
なるほど、全部で20本くらいあるね。
まずは素材。木はダメだ、折れちゃう。軽いのはミスリルだけど――うひゃ、7000リルだって! 高すぎる! 鉄より丈夫で手頃なお値段は――これくらいかな?
[鑑定眼!]
頑強な黒剛鉄の棍棒
攻撃:4.50
特殊:風刃/初級
何か特殊効果がついてるよ?
[鑑定眼!]
風刃/初級:風属性の刃を飛ばして攻撃する。射程距離は最大5m。ターゲットが近いほど威力も上がる。
「可愛いお嬢ちゃん、見る目あるねぇ! それはかなり丈夫な合金で出来ているんだ。今なら2900リルにまけとくよ? 」
定価3500がスマイル1発で2900リル――ボクの笑顔は60万円分!? 凄い、美少女最強伝説の始まりだ!!
いや、落ち着け。元々3000リルが相場なんだね。
「リンネちゃん、それ重くない!? 」
「うん、でも大丈夫みたい」
長さは1mくらいで調度良いし、何よりも丈夫なところが1番良い。片手でブンブン振り回してたら、他のお客さんがドン引きしてしまいました――。
「リンネさん、怖いからあんまり振り回すなや。それ買うと魔法がさらに遠ざかるけど、本当にいいのか? 」
フフン!
特殊効果で風刃があるもんね!
鑑定しなきゃ分からないかもしれないけど、これってある程度魔力を込めると確かに風が起こせるみたい。しばらくはこれでいくよ!
「はい! これとっても気に入りましたっ! 素敵な店長さん、これくださいっ!! 」
2600リルまで下げてもらいました。
やっぱり、美少女こそ最強。
「そろそろギルドマスターの所に行くわよ? ふぅ、さすがに緊張してきた」
あれ?
ミルフェちゃんも緊張するんだ――。
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「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
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「…ほんとは、ずっと前から、私…」
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