40 / 98
新たなる仲間たち
38.エリ村での死闘
しおりを挟む
『すみません! お話がありますです!! 』
けたたましくドアをノックする音で、ボクたち5人は目が覚めた。これからノンレム睡眠ステージ3に移行しようというタイミングで――。
窓から覗く日の光はまだ弱い。朝7時か6時か。
「どうかしましたか? 」
メルちゃんがドアを開けて尋ねると、ギルド職員の犬耳女性が部屋に飛び込んできた。酷い慌てようだ――。
『ミルフェ王女からの緊急通信が入りましたです! エルフの村が魔族に襲撃された、とのことです! 」
「「えっ!? 」」
「アユナちゃん、落ち着いて! 」
「助けに行かなきゃ!! 転移……そう、リンネちゃんの転移で行けるよね!? 」
泣き喚くアユナちゃんは気付いていない。既に襲撃から数日は経っているだろうことに。この世界の情報伝達はリアルタイムではない。確かに今すぐに行けるけど、もし、見るも無惨な惨状だったら? けど、覚悟を決めて行くしかない――。
「アユナさん、準備が整い次第、すぐに向かいましょう」
アイちゃんが一呼吸おく時間を作ってくれた。召喚したばかりだし、いきなり連れて行くべきではないと言い張ったんだけど、本人はどうしても行くって聞かなかった――。
メルちゃんとレンちゃんも当然のように全員分の準備を始めている。
ボクたちは、ギルドでアイちゃんの冒険者登録や全員のステータス確認、魔結晶やアイテムの売買を済ませた。所持金は375200リル(37520万円)にまで増えている。
メリンダさんに事情を説明した後、アイちゃん用の装備と必要な道具類を補充した。これでいつでも行ける状態だ――。
(アイちゃん用)
[ミスリルの短剣:攻撃2.10、特殊:魔力+1.00]
[銀狼のローブ:防御:3.20、特殊:魔法防御+3.00]
◆名前:リンネ
年齢:12歳 性別:女性 レベル:22 職業:勇者
◆ステータス
攻撃:8.75(+4.50)
魔力:38.60(+3.50、効果+10%)
体力:7.50
防御:8.60(+4.80)
敏捷:6.55
器用:2.35
才能:3.00(ステータスポイント0)
◆先天スキル:取得経験値2倍、鑑定眼、食物超吸収、アイテムボックス
◆後天スキル:棒術/中級、カウンター、雷魔法/中級、ヒール/初級、水魔法/中級、浮遊
◆称号:ゴブリンキラー、ドラゴンバスター、女神の加護を持つ者、大迷宮攻略者
◆名前:メル
年齢:14歳 性別:女性 レベル:16 職業:メイド
◆ステータス
攻撃:27.50(+5.20、風弾/中級)
魔力:11.20
体力:7.95
防御:8.55(+2.80)
敏捷:9.65(+2.00)
器用:6.90
才能:2.00(ステータスポイント0)
◆先天スキル:気配察知、食物超吸収、鬼化
◆後天スキル:闇魔法/初級
◆称号:青の召喚者、大迷宮攻略者
◆名前:アユナ
年齢:11歳 性別:女性 レベル:15 職業:精霊魔法使い
◆ステータス
攻撃:3.20
魔力:33.50(+3.50、効果+10%)
体力:6.15
防御:5.05(+3.20、魔法防御+3.00)
敏捷:4.35
器用:2.10
才能:2.00(ステータスポイント0)
◆先天スキル:精霊召喚/中級、光魔法/中級
◆後天スキル:風魔法/初級
◆称号:森に愛されし者、女神の加護を持つ者、大迷宮攻略者
◆名前:レン
年齢:14歳 性別:女性 レベル:14 職業:剣士
◆ステータス
攻撃:13.50(+3.00 +3.00)
魔力:0.30
体力:5.60
防御:3.85(+4.50、魔法防衛+2.50)
敏捷:7.50(+2.50 +2.50)
器用:1.45
才能:2.00(ステータスポイント0)
◆先天スキル:二刀流剣術/中級、隠術、食物超吸収
◆後天スキル:暗視
◆称号:赤の召喚者、大迷宮攻略者
◆名前:アイ
年齢:11歳 性別:女性 レベル:1 職業:識者
◆ステータス
攻撃:0.20(+2.10)
魔力:2.50(+1.00)
体力:0.25
防御:0.50(+3.20、魔法防御+3.00)
敏捷:0.80
器用:1.75
才能:2.00(ステータスポイント0)
◆先天スキル:情報収集、念話、食物超吸収
◆後天スキル:
◆称号:黒の召喚者
「現在の状況が分からないので……無闇に村の中に転移せず、近くから様子を探りましょう」
アイちゃんの言う通りだ。いきなり村の真ん中に飛ぶところだった!
「みんな、準備はいい? 行くよ! 」
「「「おぅ! 」」」
「はいっ! 」
[メルがパーティに加わった]
[アユナがパーティに加わった]
[レンがパーティに加わった]
[アイがパーティに加わった]
★☆★
ボクはエリ村の結界内ぎりぎりの所に転移した。
この転移、なかなかに魔力を使う。質量制限の目一杯だったからか、総魔力量の3割近くは消費してしまった――。
「メルちゃん、気配察知お願い! 」
「半径160m以内には何も気配がありません」
(リンネさん、わたしです、アイです。テレパシーで話しています。聴こえますか? )
(あ、聴こえるよ! スキルだね)
(私のスキル“情報収集”によると……ここから20km以内には町も村もありません……最悪も想定して下さい……)
(滅ん……え?……まさか……あそこには最強の魔法使いエリザベートさんも居るんだよ……うそでしょ……)
(地図に村の存在が無いとしても、生存者が居るかもしれませんし、魔族が支配しているかもしれません。急ぎましょう! )
ボクの脳裏にはエリ婆さんの顔が、リザさんの顔が、そして――優しくしてくれたアユナパパとママの顔が浮かぶ。絶対に助けなきゃ!
「――メルちゃんとボクが先頭で行くよ、まだ暗いから足元に気を付けて! 」
焦る気持ちを抑え、前を向いて歩き出す。
「クピィ! 」
「気配があります。魔族です、数は――5! 」
「魔族!? 」
クピィとメルちゃんの反応に、アユナちゃんの顔が蒼ざめる。今はアユナちゃんを戦闘に巻き込むべきじゃない――。
「アユナちゃんはアイちゃんを結界で守って! メルちゃん、レンちゃん、行くよ! 」
「分かった! 」
150m先に魔物が3匹見える。この距離でもはっきり分かるほどに体が大きく、それを纏う黒い魔力も見える――やはり魔族だ、魔人ではない。
[鑑定眼!]
種族:レッサーデーモン(下級魔族)
レベル:28
攻撃:18.05
魔力:22.60
体力:16.85
防御:17.10
敏捷:19.80
器用:10.25
才能:1.25
種族:べリアル(中級魔族)
レベル:37
攻撃:22.35(+4.55)
魔力:35.00
体力:19.25
防御:18.40
敏捷:18.15
器用:10.05
才能:1.50
種族:レッサーデーモン(下級魔族)
レベル:29
攻撃:18.40
魔力:21.90
体力:16.95
防御:18.10
敏捷:20.10
器用:10.30
才能:1.30
「レッサーデーモン、レベルは28と29、べリアルは37! あの槍に気を付けて! かなり強力だよ! 」
ボクの声で魔族もこっちに気付いたようだ。でも、既にレンちゃんは隠術で背後を狙う動き。
「ボクが先制する! メルちゃんの鬼化、どのくらい可能? 」
「全魔力を使って112秒です! 」
魔力×10秒ってことかな――今後は魔力にも振り分けてもらうのがいいかも。
「分かった、べリアル中心に雷撃落とすから、範囲外のレッサーデーモンをお願い! 魔力量に気を付けてね! 」
「アユナちゃん、アイちゃん、かなりの強敵だから結界から出ないでね!! 危なくなったらみんなで転移するよ! 」
「べリアルは闇魔法と火魔法を使うようです、気を付けて下さい! 」
「アイちゃんありがと! 」
距離は50m――。
3mの巨体を誇るべリアルが、次々とレッサーデーモンに指示を出している。5匹のうち2匹が突進してきた。
「もっと近づく! メルちゃん、防御お願い! 」
「はい! 」
べリアルの左右には、さっきのレッサーデーモン2匹がまだ残ってる――半径8mなら、あの3匹が雷撃の直撃範囲に入る! マジックポーションは残り1本、最初に全力で撃つ!
メルちゃんが、迫り来るレッサーデーモンの攻撃をグリフォンメイスで跳ね返している。まだ鬼化は使っていない。うん、これなら1対2でもいけそうだ。ここは任せるよ!
ボクはレッサーデーモンを躱し、単身べリアルに迫る!
既に魔力は練り上げている。雷の半径を8mまで広げる分、単体を狙うよりは1匹あたりの威力は落ちてしまうかもしれない――でも! ボクは仲間を信じて、撃つのみ!
「消し飛べ! サンダーバースト!!! 」
薄闇に包まれた森が一瞬昼間へと変わる!
直後、バキバキッという爆音、爆発で土煙が舞い上がる!
光速、不可避の雷撃だ! 残りの全魔力――総魔力の7割を全部ねじ込んだ全力の一撃!
案の定、一瞬で意識が飛んでしまった――。
足が縺れて豪快に転び、顔を地面に強かぶつけて意識が戻る。よし、身体はまだ動く!
なけなしのマジックポーションだけど、一気に飲み込む!
前方は――まだ土煙が舞っている!
その中から剣戟の音が聞こえる!
レンちゃんだ! タイミング合わせてべリアルに突っ込んでくれたんだ!!
後ろは?
メルちゃんが鬼化して2匹を倒したみたい――アユナちゃんの安心安全結界も無事だ!
「メルちゃん! もう鬼化は解いて! 気配察知お願い! 」
「気配は2! レンちゃんとべリアルが戦って――」
その時だ、突然目の前に火柱が現れ、何かが飛ばされ――。
「「レンちゃん!!! 」」
ファイアーストーム!?
ボクは、吹き飛ばされたレンちゃんを追って駆け寄る!!
倒れ伏す彼女を起こそうとして、絶句する――。
その身体が、全身が焼け焦げて――。
「ヒール! ヒール! ヒール! ヒール! ヒール! ヒール! ヒール! ヒール! ヒール! ヒール!! 」
ダメだ、ダメだ! 練り上げていた総魔力の7割を使い切っても、レンちゃんの意識が戻らない――。
そうだ!
アイテムボックスを開け、無我夢中でエリクサーを引っ張り出す!!
間に合え!!!
小瓶の蓋を開け、レンちゃんの口を探す――。
でも、炭化した口は――まるで生への拒絶をするかのように、全く開こうとしなかった――。
「飲んで!! レンちゃん飲んでよ!! 」
無理矢理に飲まそうとしても、喉が動かない――。
ボクは、エリクサーを自分の口に含ませ――そして、無我夢中で口移しに捻じ込む!!
レンちゃんの橙色の瞳が、ほんの一瞬、見開かれた気がした。
そして――レンちゃんの身体が白く輝いて、焼け落ちていた手が、脚が、そして顔が――再生されていく!!
「レンちゃん!! レンちゃん!! 」
こんなに可愛いのに、凄く綺麗なのに、どうして意識が戻らないんだよ!!!
背後に気配を感じ、振り返る。
アユナちゃんが結界から出て来ていた。顔が真っ青だけど、大丈夫だろうか――。
「リンネちゃん!! レンちゃんをこっちに!! 」
「分かった! 」
アユナちゃんがその場でまた結界を張ってくれた。レンちゃんを任せるよ! ボクにはやることがあるから――。
村の中央、以前は広場があった所を凝視する。
メルちゃんだ、メルちゃんがべリアルと戦ってる! あんなにフラフラなのに! 鬼化しなければ、絶対に無理だ。でも、マジックポーションは使ってしまったし――もう、ボクしか戦えない!!
「べリアル!!! 」
絶対に許さない、許さないぞ!!
「メルちゃん、下がって! 」
「私も戦います!! 」
「下がれ!!! 」
今の、ボクはどんな顔をしているのだろう。自分でも分からない。涙と怒りとでぐじゃぐじゃだと思う。涙で霞むボクの目には、弱々しく走り、アユナちゃんの結界の中で倒れるメルちゃんが映っていた――。
土煙が晴れていくと、手足の打撃痕から魔力を放つベリアルが現れた!
「べリアル!!! 」
べリアルは――自己再生をしていたのか! どうする? こいつは魔力が高い。雷撃の中心に居たのに無傷に近いと言うことは、魔法防御も恐らく高い――よく見ると身体を黒い膜、闇の衣が覆っている。物理攻撃の方がいい?
黒剛鉄の棍棒を取り出す。残り魔力は3割を切っている。どうする? 弱点は?
(リンネさん! べリアルは尻尾と角が弱点です! )
(分かった! アイちゃんありがとう!! )
念話が繋がりっぱなし……だったか。
(リンネさんの……その……心の悲鳴が強すぎて……)
そっか……ごめん、冷静にならないと!
冷静に、冷静に、冷静に考えろ――。
尻尾、角を切断する力――。
でも、剣はない。棍棒に雷を纏わせる? 刃のように薄く! オリハルコンのように硬く! さらに、チェーンソーみたいに雷を回転させるイメージで魔力を練り込む――。
棍棒が1mの剣を纏う。黄金色に輝く剣――聖剣なんて洒落た物じゃない。ただ、斬るだけに特化した魔力の塊、名前なんて何でもいい――。
『ガッガッガ! ギザマラニゼツボウヲアジワワゼデヤル! 』
「べリアル!! お前を魂ごと切り刻んでやる!!! 」
残りの魔力の大半を使ったボクの最終兵器、それを低く構える。
魔力を漂わせ、一気に迫り来るべリアル――。
受けてはダメだ! 力で潰される!
ボクの頭を狙う突きがくる!
眼前に唸りを上げる三ツ又の矛が迫る!!
辛うじて横に避ける!
完璧に躱したはずなのに――流れた突きが、ボクの左肩を抉っていく。
でも、痛みは感じない。
ヒールを使う時間も魔力も勿体ない。
連続した突きがくる。
ボクはサイドに、バックにステップを踏んで躱したけど、脚にダメージを受けている。この矛、普通じゃない!!
動きが鈍ったボクにトドメを刺そうと、べリアルは矛に炎を纏わせ、袈裟斬りにきた!
今だ!!
尻尾が、腰に巻き付いていた尻尾が伸びた――この一瞬を待っていた!
「転移! 」
瞬時にべリアルの背後をとる!
「サンダーカッター!! 」
雷剣を全身全霊の力を込めて、振り抜く!
尻尾は、その半ばから切断された!!
『グォォ! キサマァァ!! 』
吠えて手足を振り回すベリアル――ボクはジャンプから浮遊を使い、空高く舞う!
破壊対象を見失い、周囲を睥睨するベリアル――その隙だらけの頭上を、全体重を預けて放ったボクの剣が襲う!!
べリアルの角を、2本纏めて横薙ぎに切り落とす!!
『ギャオォォォ!!! 』
べリアルは咆哮を上げて仰け反った!
べリアルの魔力が急速に落ちるのが分かる、黒く覆っていた膜が消えていく!
ボクはさらに空中を走る。空を翔けながら杖に持ち替える。
そして――再び頭上から、真下に雷光を撃ち下ろす!
今度は細く、思いっきり細くした、身体を貫く高密度の雷を!!
「サンダーストーム!!! 」
べリアルの額から入った光は、黄金色の身体を縦に貫いた!
そして、ベリアルは激しく痙攣した後、黒い魔素となって爆散した――。
勝ったんだ――。
★☆★
ボクは冷たいベッドで目が覚めた。
横を向くと、隣にはレンちゃんが寝ていた。
静かな寝息が聞こえる、息はある!
「リンネさん! 」
反対側にアイちゃんが居た。
今にも泣きそうな笑顔だった。
「みんなは? 」
「メルさんは大丈夫です。レンさんは……まだ目が覚めませんが……命に別状はありません。でも、アユナさんが……」
「えっ!? 」
結界の中に居たアユナちゃんに何が!?
まだ昼になったばかりのようだ。窓の外から射し込む陽光が眩しくボクの目を貫いてくる。
ボクは、重い身体を酷使してゆっくりと起き上がり、部屋を出た――。
けたたましくドアをノックする音で、ボクたち5人は目が覚めた。これからノンレム睡眠ステージ3に移行しようというタイミングで――。
窓から覗く日の光はまだ弱い。朝7時か6時か。
「どうかしましたか? 」
メルちゃんがドアを開けて尋ねると、ギルド職員の犬耳女性が部屋に飛び込んできた。酷い慌てようだ――。
『ミルフェ王女からの緊急通信が入りましたです! エルフの村が魔族に襲撃された、とのことです! 」
「「えっ!? 」」
「アユナちゃん、落ち着いて! 」
「助けに行かなきゃ!! 転移……そう、リンネちゃんの転移で行けるよね!? 」
泣き喚くアユナちゃんは気付いていない。既に襲撃から数日は経っているだろうことに。この世界の情報伝達はリアルタイムではない。確かに今すぐに行けるけど、もし、見るも無惨な惨状だったら? けど、覚悟を決めて行くしかない――。
「アユナさん、準備が整い次第、すぐに向かいましょう」
アイちゃんが一呼吸おく時間を作ってくれた。召喚したばかりだし、いきなり連れて行くべきではないと言い張ったんだけど、本人はどうしても行くって聞かなかった――。
メルちゃんとレンちゃんも当然のように全員分の準備を始めている。
ボクたちは、ギルドでアイちゃんの冒険者登録や全員のステータス確認、魔結晶やアイテムの売買を済ませた。所持金は375200リル(37520万円)にまで増えている。
メリンダさんに事情を説明した後、アイちゃん用の装備と必要な道具類を補充した。これでいつでも行ける状態だ――。
(アイちゃん用)
[ミスリルの短剣:攻撃2.10、特殊:魔力+1.00]
[銀狼のローブ:防御:3.20、特殊:魔法防御+3.00]
◆名前:リンネ
年齢:12歳 性別:女性 レベル:22 職業:勇者
◆ステータス
攻撃:8.75(+4.50)
魔力:38.60(+3.50、効果+10%)
体力:7.50
防御:8.60(+4.80)
敏捷:6.55
器用:2.35
才能:3.00(ステータスポイント0)
◆先天スキル:取得経験値2倍、鑑定眼、食物超吸収、アイテムボックス
◆後天スキル:棒術/中級、カウンター、雷魔法/中級、ヒール/初級、水魔法/中級、浮遊
◆称号:ゴブリンキラー、ドラゴンバスター、女神の加護を持つ者、大迷宮攻略者
◆名前:メル
年齢:14歳 性別:女性 レベル:16 職業:メイド
◆ステータス
攻撃:27.50(+5.20、風弾/中級)
魔力:11.20
体力:7.95
防御:8.55(+2.80)
敏捷:9.65(+2.00)
器用:6.90
才能:2.00(ステータスポイント0)
◆先天スキル:気配察知、食物超吸収、鬼化
◆後天スキル:闇魔法/初級
◆称号:青の召喚者、大迷宮攻略者
◆名前:アユナ
年齢:11歳 性別:女性 レベル:15 職業:精霊魔法使い
◆ステータス
攻撃:3.20
魔力:33.50(+3.50、効果+10%)
体力:6.15
防御:5.05(+3.20、魔法防御+3.00)
敏捷:4.35
器用:2.10
才能:2.00(ステータスポイント0)
◆先天スキル:精霊召喚/中級、光魔法/中級
◆後天スキル:風魔法/初級
◆称号:森に愛されし者、女神の加護を持つ者、大迷宮攻略者
◆名前:レン
年齢:14歳 性別:女性 レベル:14 職業:剣士
◆ステータス
攻撃:13.50(+3.00 +3.00)
魔力:0.30
体力:5.60
防御:3.85(+4.50、魔法防衛+2.50)
敏捷:7.50(+2.50 +2.50)
器用:1.45
才能:2.00(ステータスポイント0)
◆先天スキル:二刀流剣術/中級、隠術、食物超吸収
◆後天スキル:暗視
◆称号:赤の召喚者、大迷宮攻略者
◆名前:アイ
年齢:11歳 性別:女性 レベル:1 職業:識者
◆ステータス
攻撃:0.20(+2.10)
魔力:2.50(+1.00)
体力:0.25
防御:0.50(+3.20、魔法防御+3.00)
敏捷:0.80
器用:1.75
才能:2.00(ステータスポイント0)
◆先天スキル:情報収集、念話、食物超吸収
◆後天スキル:
◆称号:黒の召喚者
「現在の状況が分からないので……無闇に村の中に転移せず、近くから様子を探りましょう」
アイちゃんの言う通りだ。いきなり村の真ん中に飛ぶところだった!
「みんな、準備はいい? 行くよ! 」
「「「おぅ! 」」」
「はいっ! 」
[メルがパーティに加わった]
[アユナがパーティに加わった]
[レンがパーティに加わった]
[アイがパーティに加わった]
★☆★
ボクはエリ村の結界内ぎりぎりの所に転移した。
この転移、なかなかに魔力を使う。質量制限の目一杯だったからか、総魔力量の3割近くは消費してしまった――。
「メルちゃん、気配察知お願い! 」
「半径160m以内には何も気配がありません」
(リンネさん、わたしです、アイです。テレパシーで話しています。聴こえますか? )
(あ、聴こえるよ! スキルだね)
(私のスキル“情報収集”によると……ここから20km以内には町も村もありません……最悪も想定して下さい……)
(滅ん……え?……まさか……あそこには最強の魔法使いエリザベートさんも居るんだよ……うそでしょ……)
(地図に村の存在が無いとしても、生存者が居るかもしれませんし、魔族が支配しているかもしれません。急ぎましょう! )
ボクの脳裏にはエリ婆さんの顔が、リザさんの顔が、そして――優しくしてくれたアユナパパとママの顔が浮かぶ。絶対に助けなきゃ!
「――メルちゃんとボクが先頭で行くよ、まだ暗いから足元に気を付けて! 」
焦る気持ちを抑え、前を向いて歩き出す。
「クピィ! 」
「気配があります。魔族です、数は――5! 」
「魔族!? 」
クピィとメルちゃんの反応に、アユナちゃんの顔が蒼ざめる。今はアユナちゃんを戦闘に巻き込むべきじゃない――。
「アユナちゃんはアイちゃんを結界で守って! メルちゃん、レンちゃん、行くよ! 」
「分かった! 」
150m先に魔物が3匹見える。この距離でもはっきり分かるほどに体が大きく、それを纏う黒い魔力も見える――やはり魔族だ、魔人ではない。
[鑑定眼!]
種族:レッサーデーモン(下級魔族)
レベル:28
攻撃:18.05
魔力:22.60
体力:16.85
防御:17.10
敏捷:19.80
器用:10.25
才能:1.25
種族:べリアル(中級魔族)
レベル:37
攻撃:22.35(+4.55)
魔力:35.00
体力:19.25
防御:18.40
敏捷:18.15
器用:10.05
才能:1.50
種族:レッサーデーモン(下級魔族)
レベル:29
攻撃:18.40
魔力:21.90
体力:16.95
防御:18.10
敏捷:20.10
器用:10.30
才能:1.30
「レッサーデーモン、レベルは28と29、べリアルは37! あの槍に気を付けて! かなり強力だよ! 」
ボクの声で魔族もこっちに気付いたようだ。でも、既にレンちゃんは隠術で背後を狙う動き。
「ボクが先制する! メルちゃんの鬼化、どのくらい可能? 」
「全魔力を使って112秒です! 」
魔力×10秒ってことかな――今後は魔力にも振り分けてもらうのがいいかも。
「分かった、べリアル中心に雷撃落とすから、範囲外のレッサーデーモンをお願い! 魔力量に気を付けてね! 」
「アユナちゃん、アイちゃん、かなりの強敵だから結界から出ないでね!! 危なくなったらみんなで転移するよ! 」
「べリアルは闇魔法と火魔法を使うようです、気を付けて下さい! 」
「アイちゃんありがと! 」
距離は50m――。
3mの巨体を誇るべリアルが、次々とレッサーデーモンに指示を出している。5匹のうち2匹が突進してきた。
「もっと近づく! メルちゃん、防御お願い! 」
「はい! 」
べリアルの左右には、さっきのレッサーデーモン2匹がまだ残ってる――半径8mなら、あの3匹が雷撃の直撃範囲に入る! マジックポーションは残り1本、最初に全力で撃つ!
メルちゃんが、迫り来るレッサーデーモンの攻撃をグリフォンメイスで跳ね返している。まだ鬼化は使っていない。うん、これなら1対2でもいけそうだ。ここは任せるよ!
ボクはレッサーデーモンを躱し、単身べリアルに迫る!
既に魔力は練り上げている。雷の半径を8mまで広げる分、単体を狙うよりは1匹あたりの威力は落ちてしまうかもしれない――でも! ボクは仲間を信じて、撃つのみ!
「消し飛べ! サンダーバースト!!! 」
薄闇に包まれた森が一瞬昼間へと変わる!
直後、バキバキッという爆音、爆発で土煙が舞い上がる!
光速、不可避の雷撃だ! 残りの全魔力――総魔力の7割を全部ねじ込んだ全力の一撃!
案の定、一瞬で意識が飛んでしまった――。
足が縺れて豪快に転び、顔を地面に強かぶつけて意識が戻る。よし、身体はまだ動く!
なけなしのマジックポーションだけど、一気に飲み込む!
前方は――まだ土煙が舞っている!
その中から剣戟の音が聞こえる!
レンちゃんだ! タイミング合わせてべリアルに突っ込んでくれたんだ!!
後ろは?
メルちゃんが鬼化して2匹を倒したみたい――アユナちゃんの安心安全結界も無事だ!
「メルちゃん! もう鬼化は解いて! 気配察知お願い! 」
「気配は2! レンちゃんとべリアルが戦って――」
その時だ、突然目の前に火柱が現れ、何かが飛ばされ――。
「「レンちゃん!!! 」」
ファイアーストーム!?
ボクは、吹き飛ばされたレンちゃんを追って駆け寄る!!
倒れ伏す彼女を起こそうとして、絶句する――。
その身体が、全身が焼け焦げて――。
「ヒール! ヒール! ヒール! ヒール! ヒール! ヒール! ヒール! ヒール! ヒール! ヒール!! 」
ダメだ、ダメだ! 練り上げていた総魔力の7割を使い切っても、レンちゃんの意識が戻らない――。
そうだ!
アイテムボックスを開け、無我夢中でエリクサーを引っ張り出す!!
間に合え!!!
小瓶の蓋を開け、レンちゃんの口を探す――。
でも、炭化した口は――まるで生への拒絶をするかのように、全く開こうとしなかった――。
「飲んで!! レンちゃん飲んでよ!! 」
無理矢理に飲まそうとしても、喉が動かない――。
ボクは、エリクサーを自分の口に含ませ――そして、無我夢中で口移しに捻じ込む!!
レンちゃんの橙色の瞳が、ほんの一瞬、見開かれた気がした。
そして――レンちゃんの身体が白く輝いて、焼け落ちていた手が、脚が、そして顔が――再生されていく!!
「レンちゃん!! レンちゃん!! 」
こんなに可愛いのに、凄く綺麗なのに、どうして意識が戻らないんだよ!!!
背後に気配を感じ、振り返る。
アユナちゃんが結界から出て来ていた。顔が真っ青だけど、大丈夫だろうか――。
「リンネちゃん!! レンちゃんをこっちに!! 」
「分かった! 」
アユナちゃんがその場でまた結界を張ってくれた。レンちゃんを任せるよ! ボクにはやることがあるから――。
村の中央、以前は広場があった所を凝視する。
メルちゃんだ、メルちゃんがべリアルと戦ってる! あんなにフラフラなのに! 鬼化しなければ、絶対に無理だ。でも、マジックポーションは使ってしまったし――もう、ボクしか戦えない!!
「べリアル!!! 」
絶対に許さない、許さないぞ!!
「メルちゃん、下がって! 」
「私も戦います!! 」
「下がれ!!! 」
今の、ボクはどんな顔をしているのだろう。自分でも分からない。涙と怒りとでぐじゃぐじゃだと思う。涙で霞むボクの目には、弱々しく走り、アユナちゃんの結界の中で倒れるメルちゃんが映っていた――。
土煙が晴れていくと、手足の打撃痕から魔力を放つベリアルが現れた!
「べリアル!!! 」
べリアルは――自己再生をしていたのか! どうする? こいつは魔力が高い。雷撃の中心に居たのに無傷に近いと言うことは、魔法防御も恐らく高い――よく見ると身体を黒い膜、闇の衣が覆っている。物理攻撃の方がいい?
黒剛鉄の棍棒を取り出す。残り魔力は3割を切っている。どうする? 弱点は?
(リンネさん! べリアルは尻尾と角が弱点です! )
(分かった! アイちゃんありがとう!! )
念話が繋がりっぱなし……だったか。
(リンネさんの……その……心の悲鳴が強すぎて……)
そっか……ごめん、冷静にならないと!
冷静に、冷静に、冷静に考えろ――。
尻尾、角を切断する力――。
でも、剣はない。棍棒に雷を纏わせる? 刃のように薄く! オリハルコンのように硬く! さらに、チェーンソーみたいに雷を回転させるイメージで魔力を練り込む――。
棍棒が1mの剣を纏う。黄金色に輝く剣――聖剣なんて洒落た物じゃない。ただ、斬るだけに特化した魔力の塊、名前なんて何でもいい――。
『ガッガッガ! ギザマラニゼツボウヲアジワワゼデヤル! 』
「べリアル!! お前を魂ごと切り刻んでやる!!! 」
残りの魔力の大半を使ったボクの最終兵器、それを低く構える。
魔力を漂わせ、一気に迫り来るべリアル――。
受けてはダメだ! 力で潰される!
ボクの頭を狙う突きがくる!
眼前に唸りを上げる三ツ又の矛が迫る!!
辛うじて横に避ける!
完璧に躱したはずなのに――流れた突きが、ボクの左肩を抉っていく。
でも、痛みは感じない。
ヒールを使う時間も魔力も勿体ない。
連続した突きがくる。
ボクはサイドに、バックにステップを踏んで躱したけど、脚にダメージを受けている。この矛、普通じゃない!!
動きが鈍ったボクにトドメを刺そうと、べリアルは矛に炎を纏わせ、袈裟斬りにきた!
今だ!!
尻尾が、腰に巻き付いていた尻尾が伸びた――この一瞬を待っていた!
「転移! 」
瞬時にべリアルの背後をとる!
「サンダーカッター!! 」
雷剣を全身全霊の力を込めて、振り抜く!
尻尾は、その半ばから切断された!!
『グォォ! キサマァァ!! 』
吠えて手足を振り回すベリアル――ボクはジャンプから浮遊を使い、空高く舞う!
破壊対象を見失い、周囲を睥睨するベリアル――その隙だらけの頭上を、全体重を預けて放ったボクの剣が襲う!!
べリアルの角を、2本纏めて横薙ぎに切り落とす!!
『ギャオォォォ!!! 』
べリアルは咆哮を上げて仰け反った!
べリアルの魔力が急速に落ちるのが分かる、黒く覆っていた膜が消えていく!
ボクはさらに空中を走る。空を翔けながら杖に持ち替える。
そして――再び頭上から、真下に雷光を撃ち下ろす!
今度は細く、思いっきり細くした、身体を貫く高密度の雷を!!
「サンダーストーム!!! 」
べリアルの額から入った光は、黄金色の身体を縦に貫いた!
そして、ベリアルは激しく痙攣した後、黒い魔素となって爆散した――。
勝ったんだ――。
★☆★
ボクは冷たいベッドで目が覚めた。
横を向くと、隣にはレンちゃんが寝ていた。
静かな寝息が聞こえる、息はある!
「リンネさん! 」
反対側にアイちゃんが居た。
今にも泣きそうな笑顔だった。
「みんなは? 」
「メルさんは大丈夫です。レンさんは……まだ目が覚めませんが……命に別状はありません。でも、アユナさんが……」
「えっ!? 」
結界の中に居たアユナちゃんに何が!?
まだ昼になったばかりのようだ。窓の外から射し込む陽光が眩しくボクの目を貫いてくる。
ボクは、重い身体を酷使してゆっくりと起き上がり、部屋を出た――。
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
台風のよる、君ひそやかに、魔女高らかに
にしのくみすた
ファンタジー
【空を飛ぶ魔女たちの、もちもち百合ファンタジー・コメディ!】
台風の夜、魔女はホウキで空を翔け――嵐と戦う!
この街で台風と戦うのは、ホウキで飛ぶ魔女の仕事だ。
空を飛ぶ魔女に憧れながらも、魔法が使えない体質のため夢を諦めたモチコ。
台風の夜、嵐に襲われて絶体絶命のピンチに陥ったモチコを救ったのは、
誰よりも速く夜空を飛ぶ“疾風迅雷の魔女”ミライアだった。
ひょんな事からミライアの相方として飛ぶことになったモチコは、
先輩のミライアとともに何度も台風へ挑み、だんだんと成長していく。
ふたりの距離が少しずつ近づいていくなか、
ミライアがあやしい『実験』をしようと言い出して……?
史上最速で空を飛ぶことにこだわる変な先輩と、全く飛べない地味メガネの後輩。
ふたりは夜空に浮かんだホウキの上で、今夜も秘密の『実験』を続けていく――。
空を飛ぶ魔女たちの、もちもち百合ファンタジー・コメディ!
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる