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激動のロンダルシア大陸
59.証明
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「リンネ様、そこはダメですっ!くすぐったいです!んんっ、もう許してくださいです!!」
「リンネ様!僕もお願いします!!ひぃっ!気持ちいいです!もっと、もっと激しくお願いします!!」
「はい、今日はここまでね!2人とも、また頑張ったらしてあげるからね!」
神殿に戻るや否や、クルンちゃんとクルス君にもふもふをねだられた。何だかイケナイ遊びをしている罪悪感がある。
それにしても、狐さんは耳を触られるのがそんなに気持ちいいのだろうか。2人とも顔を真っ赤にして放心状態だ……。めちゃくちゃ可愛くてボクも恥ずかしい。別に、どっちにも恋愛感情はないからね!?
「リンネ様は何ハンバーグにしますか?」
「どんなのがあるの?ゲテ系じゃなければ何でもいいんだけど?」
「肉が10種類、ソースも10種類、焼き方が5種類だってコックさんが言ってました」
クルス君がそう言いながらメニュー表を見せてくれた。全部で10×10×5=500、500通りもハンバーグが楽しめるのか。教皇目指そうかな……。
「でわでわ、聞いたことがないメニューを攻めてみます!“スフィンクスの肉×ラミパスソース×ヘルファイア焼き”でお願いします!!」
「じゃあ僕もリンネ様と一緒にしますね!」
「う~!クルンもリンネ様と一緒です!!」
あらら、不味くても責任とれないからね。
★☆★
1時間後、例の真っ白な部屋にハンバーグ定食が3人分運ばれてきた。さすがに、ハンバーグは白くなかった……実は猛烈に心配してたんだよね!
「桃色ですね……」
「ピンクのハンバーグ、初めて見るです」
「食べ……られるよ……ね?ボクは毒に耐性あるから先に食べてみようか?」
「お願いするです!!」
「どうぞどうぞ、リンネ様の食べ残しは僕が頂きますから!」
このハンバーグ、見た目は可愛い。でも、纏う雰囲気は只物ではない。毒耐性と言っても限界はあるだろう。もしくは呪いの食材かもしれない。よく見ると、ハンバーグの回りの空間が歪んでいるようにも感じられる。
ボクは曲がりにも勇者だ。勇気を振り絞れ。勇者に食べられないハンバーグはない!これは魔王からの挑戦状だ。今こそ、勇気を証明するときなんだ!!
「いくよ……」
双子ちゃんは、ボクの勇姿を一瞬でも見逃すまいと、一挙手一投足に全神経を傾けている。
もう逃げられない!決意を固める!!
「ほんっとに、いくよ……」
クルンちゃんの目が大きく開く。
クルス君の口からヨダレが垂れる。
ボクは、1口食べた。
「・・・」
「「・・・」」
「ん?」
「「??」」
「ん!!」
「「!?」」
最初は違和感があった……。
だって、微妙にストロベリー味なんだもん。
しかし、徐々に涌き出る肉汁、蕩ける食感、えもいわれぬ後味……これは、美味しい!!
これが異世界のクオリティ!
言葉で言い表せない。
甘い?脳に直接干渉する味?麻薬じゃないよ?
まさに、魔法の力が加わってるかのような味!
チャイルドドラゴンのハンバーグも美味しいけど、このハンバーグは凄かった。
ボクの反応を見て、双子ちゃんも食べ始めた。
無言で夢中で食べてる。やっぱり、美味しいは世界共通なんだね!
★☆★
「ハンバーグ美味しかったです!」
「うん、うん、また食べたいね!でも、本当はかなり値段が高いんじゃないかな……民の税金で贅沢するのは良くないよね?」
「その通りです……でも、お仕事頑張れば食べてもいいです?」
「そだね!ご褒美ならいいよね!」
ハンバーグの余韻も覚めぬまま、ボク達は再びスカイの背に跨がり北へ飛んでいる。
ちょうどお昼くらいなので、高度を保っていても寒さはそれほど厳しくはない。
「本当に召喚石あるです?クルンはあの山にあまり行きたくないです。野生の勘です」
どうしてもついてくるって言ったから連れてきたのに!?クルンちゃん、ほんっと可愛い!!
というか、クルンちゃんは自称野生なんだ?
「アイちゃんも自信がないみたいだよ?人が“入れない”領域というか、人が“入らない”領域みたいだって言ってたから」
スカイもかなり愚図ってた。
ということは、何かが必ずある!
魔王がいるか、魔神がいるか、竜がいるか、神がいるか分からないけど、何かが必ずいる!
ボクはクルンちゃんに嫌がるスカイを説得してもらいながら、なるべく山頂付近まで飛んでもらった。
確かに、不気味な気配がする。
恐らく、それは山頂にいる!
スカイは指環に戻す。
今度はひたすら歩く。
足元はとっくに雪に変わっている。
勿論、寒い。厚着してきて良かった。
やがて、山頂に到達した。
よく見ると、山頂にはぽっかり穴が開いている。活火山……火口か。
おそるおそる近づく。
火口を覗き込むと、10m下にはグツグツと煮えたぎるマグマが見える。さすがは大陸最高峰の活火山だ、北の大迷宮で見たより迫力がある!
太陽の紅炎のように、マグマが時々舞い上がる。海辺で波を飽きずに見続けられるのと同じく、ボクは自然の神秘に魅せられていた。
噴き出す熱気、肌を刺す冷気。熱いのか寒いのか分からなくなるが、長居できる場所ではない。
「クルンちゃん、大丈夫?」
ボクが振り返った瞬間、背筋に悪寒が走る!クルンちゃんも青ざめた表情で耳を畳んで口をぱくぱくさせている。咄嗟に火口から離れて背後を確認する。
「不死鳥だ……」
「伝説の不死鳥です?怖いです!怖いです!」
「クルンちゃん下がっててね、スカイ!クルンちゃんをお願い!」
『シュルル……』
中級竜種であるスカイドラゴンでさえも怯えている。確か、イフリートと同格の火の上位精霊だと思うんだけど……。
『汝、我の試練を受ける者か?』
魂に響く声!一瞬で焼き尽くされる恐怖感が喉を縮ませる。声が出ない……。
「ち、ちがいます……召喚……石を……探しに……来ました……」
『召喚石、古の神石か。汝が求める物はここにはない』
「なら……か、かえり……ます」
『生きては帰さぬ、と言ったら何とする?』
「たお……します」
『面白い!不死の我を倒すとぬかしたか!』
凄い威圧感だ!!
空気がビリビリ悲鳴をあげてる……。
ボクは魔力をゆっくり練り上げて、水魔法で膜を作り身に纏う。魔力が自信を、自信が恐怖をぬぐい去る。よし、声は出る!
「リンネ様、ダメですっ!」
「スカイ!クルンちゃん乗せて離れて!!」
『シュルル!』
上級の水魔法なら勝機はある!
ただし相手は不死、持久戦になれば勝てない。
倒せても1回きりだ。
それで力を認めさせることが出来れば!
『800年ぶりの客人よ、汝が力を証明してみせよ!』
「ボクは無意味な戦いをしたくない、特に竜や精霊達は魔王と戦う仲間だと信じている!だから、戦うのは1度だけ!ボクが勝ったら仲間になってほしい!」
『魔王か……然らば、カイゼル卿やグスカ姫も既に目覚められておるか……』
「あなたと魔人がどういう関係かは分からないけど、カイゼルもグスカも既に倒した!」
『なんと!!最強を誇った2大魔人を……?』
「まだ序列2位のリーンも、1位の魔人もいる!
だから、ボクはここで死ぬわけにはいかない!」
『リーン……?リーンだと!?まさかな……あの方が地上に関わるわけがない……まさか……』
「リーンを知ってる?」
『我が知るリーン様ではないだろうよ』
なんか、リーンは相当強いんだね……。
何とかフェニックスを味方に引き込まないと!
「では、力比べといきましょうか!
銀の勇者リンネ、力を証明します!!」
『銀の勇者!?くわっは!見せて頂こう!!』
長話をしながら十分な魔力は練り終わっている。上級魔法を95%で撃ち込むとどうなるか想像はつかないけど、相手が不死なら気兼ねなく実験出来るね!
大量の水……プール1つ分……もっともっとだ……今の魔力ならいけるはず、湖1つ分の水を作る!それを半径3mの球体まで圧縮して……圧縮して……フェニックスを包み込む!フェニックスの炎ごと潰す!!
「不死鳥を消し去る水檻、ウォータープリズン!!」
『がっ!!』
急速に収束する水圧でフェニックスは身動きを封じられたまま、激しく水と炎がせめぎ合う!水は瞬時に蒸発し、超高圧の水蒸気がフェニックスの炎を蹂躙していき、やがて全てを消し去った……決着までわずか数秒、圧勝だ!
ただ、この球体をどう処分しよう……とんでもない高圧だ。ボクは、魔力に余裕がないのでとりあえずスカイに乗って避難した。
その後、想像を絶する水蒸気爆発が起こる!
霊峰ヴァルムホルンはその頂を吹き飛ばされ、巨大なカルデラ湖へと変貌した。
ボク達も、気付いたら遥か彼方の山腹まで飛ばされていた。スカイもクルンちゃんも目を回して転がっている……生きてる……ふぅ……この魔法は炎系の相手には危険すぎる、封印しよう……。
後に伝え聞いたところによると、標高が2000mも低くなったらしい。
フェニックスは……死んでないよね!?
やり過ぎたよね?
怒られる前に逃げようかな……。
『ギャア!何という魔法!これが勇者の力!!』
びっくりした!
いきなり目の前に裸の女の子が現れたよ!?
「フェニックス……さん?」
『いかにも!勇者リンネ様、喜んで貴女に下りましょう。我が力の一部を受け取ってくださいますよう!』
女の子は、お尻を擦り始めた……どこから出てきたのか分からないけど、紅く煌めく羽根を捧げてきた。やだぁ~。
「確かに、受け取りました。で、これは?」
『フェニックスの尾……不死を司る伝説級のアイテムです。1度だけ、貴女の命を救うでしょう』
死者は生き返らないけど、1回きり不死身になれるってこと?これは凄い!でも、もう一声!
「ありがとう。大切に使います。
それと、あなたと契約してほしい精霊魔法使いがいるんだけど……」
ボクは、フェニックスにアユナちゃんとの契約を約束させた。今から急いでアルン王国に行ってくれるらしい。アユナちゃん、びっくりするだろうな!素敵なプレゼントができた!たぶん。
ボクは、クルンちゃんとスカイを起こして、再びクルス光国の神殿へと戻った。またハンバーグを食べる為に。
「リンネ様!僕もお願いします!!ひぃっ!気持ちいいです!もっと、もっと激しくお願いします!!」
「はい、今日はここまでね!2人とも、また頑張ったらしてあげるからね!」
神殿に戻るや否や、クルンちゃんとクルス君にもふもふをねだられた。何だかイケナイ遊びをしている罪悪感がある。
それにしても、狐さんは耳を触られるのがそんなに気持ちいいのだろうか。2人とも顔を真っ赤にして放心状態だ……。めちゃくちゃ可愛くてボクも恥ずかしい。別に、どっちにも恋愛感情はないからね!?
「リンネ様は何ハンバーグにしますか?」
「どんなのがあるの?ゲテ系じゃなければ何でもいいんだけど?」
「肉が10種類、ソースも10種類、焼き方が5種類だってコックさんが言ってました」
クルス君がそう言いながらメニュー表を見せてくれた。全部で10×10×5=500、500通りもハンバーグが楽しめるのか。教皇目指そうかな……。
「でわでわ、聞いたことがないメニューを攻めてみます!“スフィンクスの肉×ラミパスソース×ヘルファイア焼き”でお願いします!!」
「じゃあ僕もリンネ様と一緒にしますね!」
「う~!クルンもリンネ様と一緒です!!」
あらら、不味くても責任とれないからね。
★☆★
1時間後、例の真っ白な部屋にハンバーグ定食が3人分運ばれてきた。さすがに、ハンバーグは白くなかった……実は猛烈に心配してたんだよね!
「桃色ですね……」
「ピンクのハンバーグ、初めて見るです」
「食べ……られるよ……ね?ボクは毒に耐性あるから先に食べてみようか?」
「お願いするです!!」
「どうぞどうぞ、リンネ様の食べ残しは僕が頂きますから!」
このハンバーグ、見た目は可愛い。でも、纏う雰囲気は只物ではない。毒耐性と言っても限界はあるだろう。もしくは呪いの食材かもしれない。よく見ると、ハンバーグの回りの空間が歪んでいるようにも感じられる。
ボクは曲がりにも勇者だ。勇気を振り絞れ。勇者に食べられないハンバーグはない!これは魔王からの挑戦状だ。今こそ、勇気を証明するときなんだ!!
「いくよ……」
双子ちゃんは、ボクの勇姿を一瞬でも見逃すまいと、一挙手一投足に全神経を傾けている。
もう逃げられない!決意を固める!!
「ほんっとに、いくよ……」
クルンちゃんの目が大きく開く。
クルス君の口からヨダレが垂れる。
ボクは、1口食べた。
「・・・」
「「・・・」」
「ん?」
「「??」」
「ん!!」
「「!?」」
最初は違和感があった……。
だって、微妙にストロベリー味なんだもん。
しかし、徐々に涌き出る肉汁、蕩ける食感、えもいわれぬ後味……これは、美味しい!!
これが異世界のクオリティ!
言葉で言い表せない。
甘い?脳に直接干渉する味?麻薬じゃないよ?
まさに、魔法の力が加わってるかのような味!
チャイルドドラゴンのハンバーグも美味しいけど、このハンバーグは凄かった。
ボクの反応を見て、双子ちゃんも食べ始めた。
無言で夢中で食べてる。やっぱり、美味しいは世界共通なんだね!
★☆★
「ハンバーグ美味しかったです!」
「うん、うん、また食べたいね!でも、本当はかなり値段が高いんじゃないかな……民の税金で贅沢するのは良くないよね?」
「その通りです……でも、お仕事頑張れば食べてもいいです?」
「そだね!ご褒美ならいいよね!」
ハンバーグの余韻も覚めぬまま、ボク達は再びスカイの背に跨がり北へ飛んでいる。
ちょうどお昼くらいなので、高度を保っていても寒さはそれほど厳しくはない。
「本当に召喚石あるです?クルンはあの山にあまり行きたくないです。野生の勘です」
どうしてもついてくるって言ったから連れてきたのに!?クルンちゃん、ほんっと可愛い!!
というか、クルンちゃんは自称野生なんだ?
「アイちゃんも自信がないみたいだよ?人が“入れない”領域というか、人が“入らない”領域みたいだって言ってたから」
スカイもかなり愚図ってた。
ということは、何かが必ずある!
魔王がいるか、魔神がいるか、竜がいるか、神がいるか分からないけど、何かが必ずいる!
ボクはクルンちゃんに嫌がるスカイを説得してもらいながら、なるべく山頂付近まで飛んでもらった。
確かに、不気味な気配がする。
恐らく、それは山頂にいる!
スカイは指環に戻す。
今度はひたすら歩く。
足元はとっくに雪に変わっている。
勿論、寒い。厚着してきて良かった。
やがて、山頂に到達した。
よく見ると、山頂にはぽっかり穴が開いている。活火山……火口か。
おそるおそる近づく。
火口を覗き込むと、10m下にはグツグツと煮えたぎるマグマが見える。さすがは大陸最高峰の活火山だ、北の大迷宮で見たより迫力がある!
太陽の紅炎のように、マグマが時々舞い上がる。海辺で波を飽きずに見続けられるのと同じく、ボクは自然の神秘に魅せられていた。
噴き出す熱気、肌を刺す冷気。熱いのか寒いのか分からなくなるが、長居できる場所ではない。
「クルンちゃん、大丈夫?」
ボクが振り返った瞬間、背筋に悪寒が走る!クルンちゃんも青ざめた表情で耳を畳んで口をぱくぱくさせている。咄嗟に火口から離れて背後を確認する。
「不死鳥だ……」
「伝説の不死鳥です?怖いです!怖いです!」
「クルンちゃん下がっててね、スカイ!クルンちゃんをお願い!」
『シュルル……』
中級竜種であるスカイドラゴンでさえも怯えている。確か、イフリートと同格の火の上位精霊だと思うんだけど……。
『汝、我の試練を受ける者か?』
魂に響く声!一瞬で焼き尽くされる恐怖感が喉を縮ませる。声が出ない……。
「ち、ちがいます……召喚……石を……探しに……来ました……」
『召喚石、古の神石か。汝が求める物はここにはない』
「なら……か、かえり……ます」
『生きては帰さぬ、と言ったら何とする?』
「たお……します」
『面白い!不死の我を倒すとぬかしたか!』
凄い威圧感だ!!
空気がビリビリ悲鳴をあげてる……。
ボクは魔力をゆっくり練り上げて、水魔法で膜を作り身に纏う。魔力が自信を、自信が恐怖をぬぐい去る。よし、声は出る!
「リンネ様、ダメですっ!」
「スカイ!クルンちゃん乗せて離れて!!」
『シュルル!』
上級の水魔法なら勝機はある!
ただし相手は不死、持久戦になれば勝てない。
倒せても1回きりだ。
それで力を認めさせることが出来れば!
『800年ぶりの客人よ、汝が力を証明してみせよ!』
「ボクは無意味な戦いをしたくない、特に竜や精霊達は魔王と戦う仲間だと信じている!だから、戦うのは1度だけ!ボクが勝ったら仲間になってほしい!」
『魔王か……然らば、カイゼル卿やグスカ姫も既に目覚められておるか……』
「あなたと魔人がどういう関係かは分からないけど、カイゼルもグスカも既に倒した!」
『なんと!!最強を誇った2大魔人を……?』
「まだ序列2位のリーンも、1位の魔人もいる!
だから、ボクはここで死ぬわけにはいかない!」
『リーン……?リーンだと!?まさかな……あの方が地上に関わるわけがない……まさか……』
「リーンを知ってる?」
『我が知るリーン様ではないだろうよ』
なんか、リーンは相当強いんだね……。
何とかフェニックスを味方に引き込まないと!
「では、力比べといきましょうか!
銀の勇者リンネ、力を証明します!!」
『銀の勇者!?くわっは!見せて頂こう!!』
長話をしながら十分な魔力は練り終わっている。上級魔法を95%で撃ち込むとどうなるか想像はつかないけど、相手が不死なら気兼ねなく実験出来るね!
大量の水……プール1つ分……もっともっとだ……今の魔力ならいけるはず、湖1つ分の水を作る!それを半径3mの球体まで圧縮して……圧縮して……フェニックスを包み込む!フェニックスの炎ごと潰す!!
「不死鳥を消し去る水檻、ウォータープリズン!!」
『がっ!!』
急速に収束する水圧でフェニックスは身動きを封じられたまま、激しく水と炎がせめぎ合う!水は瞬時に蒸発し、超高圧の水蒸気がフェニックスの炎を蹂躙していき、やがて全てを消し去った……決着までわずか数秒、圧勝だ!
ただ、この球体をどう処分しよう……とんでもない高圧だ。ボクは、魔力に余裕がないのでとりあえずスカイに乗って避難した。
その後、想像を絶する水蒸気爆発が起こる!
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ボク達も、気付いたら遥か彼方の山腹まで飛ばされていた。スカイもクルンちゃんも目を回して転がっている……生きてる……ふぅ……この魔法は炎系の相手には危険すぎる、封印しよう……。
後に伝え聞いたところによると、標高が2000mも低くなったらしい。
フェニックスは……死んでないよね!?
やり過ぎたよね?
怒られる前に逃げようかな……。
『ギャア!何という魔法!これが勇者の力!!』
びっくりした!
いきなり目の前に裸の女の子が現れたよ!?
「フェニックス……さん?」
『いかにも!勇者リンネ様、喜んで貴女に下りましょう。我が力の一部を受け取ってくださいますよう!』
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「確かに、受け取りました。で、これは?」
『フェニックスの尾……不死を司る伝説級のアイテムです。1度だけ、貴女の命を救うでしょう』
死者は生き返らないけど、1回きり不死身になれるってこと?これは凄い!でも、もう一声!
「ありがとう。大切に使います。
それと、あなたと契約してほしい精霊魔法使いがいるんだけど……」
ボクは、フェニックスにアユナちゃんとの契約を約束させた。今から急いでアルン王国に行ってくれるらしい。アユナちゃん、びっくりするだろうな!素敵なプレゼントができた!たぶん。
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