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二章:プリフロップ(preflop)
第九話『お前を殺す』1/2
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◆【牛丼屋】
24時間チェーン店。
夜中も食べられるのはでかい恩恵で、収支合わせも兼ねて安くで腹も膨れると便利なお店。
人もいないが定位置のカウンターに二人で座る。
斬「これが今日の分。70,200円……」
正明「あのクソジジイ。仲間打ちでやるのは見逃すつったのに露骨に場所代上げやがったな……!」
正明「死ねばいいのに。死んでくれねえかなあ。死ねボケ!」
斬「……」
正明「……あ?」
そういうのよくない、といつもの小言は聞けず、代わりに寄りかかってきた。
正明「なんだよ」
斬「スゥ……」
……って寝てるのかよ。
斬「……んぅ」
正明「……」
肩ぐらい貸してやるけどよ。終電ねーんだから飯食ったら起きろよ。
結局飯が運ばれてきてもオレが二人分食べ終わっても起きることはなかった。
正明「じゃ~ん。帰るぞ」
斬「スー。スー」
正明「おい狸寝入りしてんじゃねーぞハゲ」
斬「スー。スー」
規則的なリズムの寝息を立てる。
時計を見る。
まだ午前2時。これぐらいの時間、いつもなら普通に起きているはずなのだが……まあこいつの私生活に興味はない。
正明「Heyベイビー。起きないと王子様がイタズラしちゃうぞ?」
斬「スー。スー」
無視。上等じゃねーの。
正明「……」
正明「………」
正明「すみませーん。油性マジック貸してください」
△【イベントCG018・史上最悪の落書き】
できた……!
顔に落書きというスピード勝負が基本の世界で、制作時間およそ15分の超大作。
正明「ワハハハハハハハハ!」
下品さとユーモアさのコラボネーション。自分の隠れた才能に惚れ惚れする。
正明「あー、笑った笑った。おい、ジャン。起きろ。帰るぞ」
斬「スー。スー」
正明「ワハハハハハハハ!」
笑いすぎてお腹の痛みがなくなった頃、再度肩を揺さぶるが起きない。
正明「おいジャン。いい加減起きろ」
正明「おい……」
斬「スー。スー」
正明「……」
あー……。
……。
どうしよ。
捨てて帰っていいかな?
治安の悪い地域に女が一人で牛丼屋で眠っていたらどうなるか。
言うまでもない。
お店に迷惑がかかります。
正明「あー……」
笑顔でマジックを貸してくれたバイトの兄ちゃんは牛丼出した後、店内片付けをして必死で茶碗を洗っていた。
で、ちょうど客が入ってくる。
ワンオペを見ているからこそ、僅かばかりの良心が痛む。
正明(つってもオレは関係ねーか)
しかしほっぺに「中出しOK」のよこに「正」の字を書かれているからなあ……。
首元には「淫売のクソ女」と。うーんひどい。
普通は冗談だと思って笑ってくれると思うんだよ。思うんだけど、この街の治安考えるとこえーんだよな。
仕方ないからその部分だけでも消してやろうと擦るが、落ちない。これ油性じゃん。
あー……。
多分ジャンの地区よりはオレの家の方が近いか。
正明「すみません、タクシー一台お願いします」
◆【なし】
そしてここで問題が発生した。
タクシー台をオレが建て替え(後で絶対回収する)お姫様抱っこでジャンの長い脚と肩を抱え込む。
正明「ぐお……!」
重い! 冷蔵庫を一人で持ち上げるぐらい重い。いや、ごめんそれは流石にちょっと盛った。
◆【自宅廊下】
しかしそこは男の意地で、玄関に向かうが……。
お隣さん「……ッ!」
なんでですかどうしてですか、今夜中の3時ですよ。こいつ絶対ニートじゃん。
すぐさま携帯電話を取り出し通報準備をする相手に、首を振りまくる。
正明「部活の子です。勉強して疲れちゃっただけです」
お隣さん「勉強? 中出し……」
違うんです。そうじゃないんです。
正明「今日は絶対静かにします。騒ぎません。どうか見逃してください……」
竹原正明。誰にも媚びず、遜らず、我が道を歩く覇道の男も国家権力の前ではゴミとカス!(化す)!
正明「お願いします。叫び声が上がったらすぐ電話していいので、今回だけは見逃してください……」
お隣さん「……」
聞き入れてくれたか、それとも1ミスまでは許してくれるのか、お隣さんは家の中に戻っていった。
◆【部屋】
うーし、まずはこいつベッドに捨てて!
ポイッと投げたところで襟を掴まれていたのか、一緒に転げ落ちる。
正明「ぐえっ!」
つってもベッドだ。もちろん痛くはないが……。
斬「スー。スー」
正明「……」
いや、寝るよ。オレも寝るよ。でもさ。歯磨きぐらいさせてよ。
つーかお前寝るのそこじゃねーよ。客用(モチが持ってきた)布団で寝るんだよ。
そうは思うものの、もう動くのも面倒になってきた。
……電気もつけてねーし、そのまま寝るか。
寝るポジションを探すため、抱き合う形になりながらもぞもぞと布団の中をまさぐる。
斬「ん……」
やめろ。エロい声出すな中出しOK女。
正明「おやすみ」
抱き合いながらになったが、不思議と声にすると本当に睡魔が襲ってきた。
意識が落ちていく。自分がすぐ寝るという感覚が湧いてくる。
ビクンッ! と相手の身体が跳ねたが、鬱陶しい。
正明「おやすみ」
呪文のように繰り返すと、そのまま眠りに落ちていった。
24時間チェーン店。
夜中も食べられるのはでかい恩恵で、収支合わせも兼ねて安くで腹も膨れると便利なお店。
人もいないが定位置のカウンターに二人で座る。
斬「これが今日の分。70,200円……」
正明「あのクソジジイ。仲間打ちでやるのは見逃すつったのに露骨に場所代上げやがったな……!」
正明「死ねばいいのに。死んでくれねえかなあ。死ねボケ!」
斬「……」
正明「……あ?」
そういうのよくない、といつもの小言は聞けず、代わりに寄りかかってきた。
正明「なんだよ」
斬「スゥ……」
……って寝てるのかよ。
斬「……んぅ」
正明「……」
肩ぐらい貸してやるけどよ。終電ねーんだから飯食ったら起きろよ。
結局飯が運ばれてきてもオレが二人分食べ終わっても起きることはなかった。
正明「じゃ~ん。帰るぞ」
斬「スー。スー」
正明「おい狸寝入りしてんじゃねーぞハゲ」
斬「スー。スー」
規則的なリズムの寝息を立てる。
時計を見る。
まだ午前2時。これぐらいの時間、いつもなら普通に起きているはずなのだが……まあこいつの私生活に興味はない。
正明「Heyベイビー。起きないと王子様がイタズラしちゃうぞ?」
斬「スー。スー」
無視。上等じゃねーの。
正明「……」
正明「………」
正明「すみませーん。油性マジック貸してください」
△【イベントCG018・史上最悪の落書き】
できた……!
顔に落書きというスピード勝負が基本の世界で、制作時間およそ15分の超大作。
正明「ワハハハハハハハハ!」
下品さとユーモアさのコラボネーション。自分の隠れた才能に惚れ惚れする。
正明「あー、笑った笑った。おい、ジャン。起きろ。帰るぞ」
斬「スー。スー」
正明「ワハハハハハハハ!」
笑いすぎてお腹の痛みがなくなった頃、再度肩を揺さぶるが起きない。
正明「おいジャン。いい加減起きろ」
正明「おい……」
斬「スー。スー」
正明「……」
あー……。
……。
どうしよ。
捨てて帰っていいかな?
治安の悪い地域に女が一人で牛丼屋で眠っていたらどうなるか。
言うまでもない。
お店に迷惑がかかります。
正明「あー……」
笑顔でマジックを貸してくれたバイトの兄ちゃんは牛丼出した後、店内片付けをして必死で茶碗を洗っていた。
で、ちょうど客が入ってくる。
ワンオペを見ているからこそ、僅かばかりの良心が痛む。
正明(つってもオレは関係ねーか)
しかしほっぺに「中出しOK」のよこに「正」の字を書かれているからなあ……。
首元には「淫売のクソ女」と。うーんひどい。
普通は冗談だと思って笑ってくれると思うんだよ。思うんだけど、この街の治安考えるとこえーんだよな。
仕方ないからその部分だけでも消してやろうと擦るが、落ちない。これ油性じゃん。
あー……。
多分ジャンの地区よりはオレの家の方が近いか。
正明「すみません、タクシー一台お願いします」
◆【なし】
そしてここで問題が発生した。
タクシー台をオレが建て替え(後で絶対回収する)お姫様抱っこでジャンの長い脚と肩を抱え込む。
正明「ぐお……!」
重い! 冷蔵庫を一人で持ち上げるぐらい重い。いや、ごめんそれは流石にちょっと盛った。
◆【自宅廊下】
しかしそこは男の意地で、玄関に向かうが……。
お隣さん「……ッ!」
なんでですかどうしてですか、今夜中の3時ですよ。こいつ絶対ニートじゃん。
すぐさま携帯電話を取り出し通報準備をする相手に、首を振りまくる。
正明「部活の子です。勉強して疲れちゃっただけです」
お隣さん「勉強? 中出し……」
違うんです。そうじゃないんです。
正明「今日は絶対静かにします。騒ぎません。どうか見逃してください……」
竹原正明。誰にも媚びず、遜らず、我が道を歩く覇道の男も国家権力の前ではゴミとカス!(化す)!
正明「お願いします。叫び声が上がったらすぐ電話していいので、今回だけは見逃してください……」
お隣さん「……」
聞き入れてくれたか、それとも1ミスまでは許してくれるのか、お隣さんは家の中に戻っていった。
◆【部屋】
うーし、まずはこいつベッドに捨てて!
ポイッと投げたところで襟を掴まれていたのか、一緒に転げ落ちる。
正明「ぐえっ!」
つってもベッドだ。もちろん痛くはないが……。
斬「スー。スー」
正明「……」
いや、寝るよ。オレも寝るよ。でもさ。歯磨きぐらいさせてよ。
つーかお前寝るのそこじゃねーよ。客用(モチが持ってきた)布団で寝るんだよ。
そうは思うものの、もう動くのも面倒になってきた。
……電気もつけてねーし、そのまま寝るか。
寝るポジションを探すため、抱き合う形になりながらもぞもぞと布団の中をまさぐる。
斬「ん……」
やめろ。エロい声出すな中出しOK女。
正明「おやすみ」
抱き合いながらになったが、不思議と声にすると本当に睡魔が襲ってきた。
意識が落ちていく。自分がすぐ寝るという感覚が湧いてくる。
ビクンッ! と相手の身体が跳ねたが、鬱陶しい。
正明「おやすみ」
呪文のように繰り返すと、そのまま眠りに落ちていった。
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