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四章:スチール(steal)
第十二話『杳杳(ようよう)たる至近距離』2/5
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◆【アミューズメントカジノユニバーサル】
ディーラー「いらっしゃいませ。二名様でしょうか」
憂「はーい。ラブラブカップルでーす」
ディーラー「テキサス・ホールデムのルールはご存知でしょうか?」
憂「んー、わかりません。テキサ……うーん、なんですかそれ?」
ディーラー「ではルールの説明からさせて頂きますね。お連れの方も一緒におかけください」
正明「……」
多人数で打とう、って提案は全然いいんだけどさ。
なんでこいつルールわかんねえとか言うのよ。
それにここ、賭けなしのアミューズメントじゃん。意味あるのかよ。
どうやら室内は禁煙らしく、喫煙所に移動すると憂ちゃんも入ってきた。
憂「あと15分後にトーナメントやるってさ」
そう言いながらしれっとタバコを抜き取ると火を付けてそれを咥えた。
正明「……憂ちゃん、タバコ吸ったっけ?」
憂「お薬はそんなにしないよ。たまにね。たまに」
こいつがお薬とか言うともっとやべえもんだと想像するけど、まあ想像が外れてるといいな。
憂「あははは。正明君、不満そうだね。その表情好きー」
憂ちゃんてオレの周りに居るクソ共と違う種類のイヤなヤツだよな。
憂「ねえねえ。正明君。十万円ちょうだい」
正明「びがぢゅう」
思わず変な声が出た。
こいつ金に困ってねえくせに、牛丼一杯で頭抱えるオレから十万寄越せとか頭湧いてんのか?
憂「トーナメントの参加人数が7人なら70万円。10人なら100万円にしてあげるよ」
――ドクン。
ああ――それ、それって――。
憂「えへへ、どう? やる気出たでしょ」
正明「……ッ!」
確か、座っているので4人は居た。今打っているヤツ考えるとオレら入れて8名前後か?
憂「リバイ(チップが尽きた時の復活)とかハウスルールは聞いてないけど、とにかく最後まで残って優勝したらその人数分×10万円をポケットから出すってことにしようか」
正明「……」
この女は北村憂。
ない。
ないとは言え――やはり過る。
正明「なあ、憂ちゃんの事だからないと思うけど後になって金を――」
憂「はい、正明君これ持ってて。後でお釣りあるなら頂戴ね」
ぐ……ッ!
平然と、チョコでも渡すように100万円の束を握らせる。
この女は"コレ"ができる。
憂「10万円、渡してくれるかな?」
正明「ヒヒヒ……」
上等だ――!
財布から渋沢様を一枚ずつ数えて、それを渡す。
憂「オッケー」
シュバババと慣れた手付きで憂ちゃっから受け取った100万円を一枚ずつライトに翳し(かざし)透かしが入っていることを確認する。
憂「うわー、失礼」
正明「よし!」
ワックスを取り出して勝負用に髪の毛をセットする。
正明「確認するけど、10名いてオレが優勝したら返さなくていいんだよな?」
憂「うん。9名なら10万円帰してね」
よしよしよしよし……!
熱くなるじゃん。
ギャンブルをする熱に焼かれた高揚感。
まるで性欲に駆られてムラムラしている時、目の前に良い女が寝っ転がっているよな……ああ、違う。そんなのよりももっとだ!!!
はしたないと自分で思うほど鼻息が荒くなる。
正明「勝負だな――北村憂!」
憂「あははー。お手柔らかに」
ディーラー「いらっしゃいませ。二名様でしょうか」
憂「はーい。ラブラブカップルでーす」
ディーラー「テキサス・ホールデムのルールはご存知でしょうか?」
憂「んー、わかりません。テキサ……うーん、なんですかそれ?」
ディーラー「ではルールの説明からさせて頂きますね。お連れの方も一緒におかけください」
正明「……」
多人数で打とう、って提案は全然いいんだけどさ。
なんでこいつルールわかんねえとか言うのよ。
それにここ、賭けなしのアミューズメントじゃん。意味あるのかよ。
どうやら室内は禁煙らしく、喫煙所に移動すると憂ちゃんも入ってきた。
憂「あと15分後にトーナメントやるってさ」
そう言いながらしれっとタバコを抜き取ると火を付けてそれを咥えた。
正明「……憂ちゃん、タバコ吸ったっけ?」
憂「お薬はそんなにしないよ。たまにね。たまに」
こいつがお薬とか言うともっとやべえもんだと想像するけど、まあ想像が外れてるといいな。
憂「あははは。正明君、不満そうだね。その表情好きー」
憂ちゃんてオレの周りに居るクソ共と違う種類のイヤなヤツだよな。
憂「ねえねえ。正明君。十万円ちょうだい」
正明「びがぢゅう」
思わず変な声が出た。
こいつ金に困ってねえくせに、牛丼一杯で頭抱えるオレから十万寄越せとか頭湧いてんのか?
憂「トーナメントの参加人数が7人なら70万円。10人なら100万円にしてあげるよ」
――ドクン。
ああ――それ、それって――。
憂「えへへ、どう? やる気出たでしょ」
正明「……ッ!」
確か、座っているので4人は居た。今打っているヤツ考えるとオレら入れて8名前後か?
憂「リバイ(チップが尽きた時の復活)とかハウスルールは聞いてないけど、とにかく最後まで残って優勝したらその人数分×10万円をポケットから出すってことにしようか」
正明「……」
この女は北村憂。
ない。
ないとは言え――やはり過る。
正明「なあ、憂ちゃんの事だからないと思うけど後になって金を――」
憂「はい、正明君これ持ってて。後でお釣りあるなら頂戴ね」
ぐ……ッ!
平然と、チョコでも渡すように100万円の束を握らせる。
この女は"コレ"ができる。
憂「10万円、渡してくれるかな?」
正明「ヒヒヒ……」
上等だ――!
財布から渋沢様を一枚ずつ数えて、それを渡す。
憂「オッケー」
シュバババと慣れた手付きで憂ちゃっから受け取った100万円を一枚ずつライトに翳し(かざし)透かしが入っていることを確認する。
憂「うわー、失礼」
正明「よし!」
ワックスを取り出して勝負用に髪の毛をセットする。
正明「確認するけど、10名いてオレが優勝したら返さなくていいんだよな?」
憂「うん。9名なら10万円帰してね」
よしよしよしよし……!
熱くなるじゃん。
ギャンブルをする熱に焼かれた高揚感。
まるで性欲に駆られてムラムラしている時、目の前に良い女が寝っ転がっているよな……ああ、違う。そんなのよりももっとだ!!!
はしたないと自分で思うほど鼻息が荒くなる。
正明「勝負だな――北村憂!」
憂「あははー。お手柔らかに」
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