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6.大精霊編
22.誕生日
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「私に、何かできることはないのですか?!」
ルシンダは、クルーズに迫った。
「それは…」
クルーズにしては言いにくそうな顔をした。
「それとも…私は彼を好きになってはいけなかったのですか…?」
ルシンダは、自分がアスランを苦しめている原因なのだろうかと考え始めていた。
「それは…分からない…」
クルーズがこれまでにない程、苦しそうな顔で言った。
「…分からない…なんて、僕の口から言う日がくるとは!クソッ!!」
そう言って、彼は思い切り壁を殴った。
「クルーズ様?!いかがなさいましたか?!」
キースが飛んできた。
「し、失敬」
クルーズはそう言って、また寝室に入っていく。
ルシンダもそれに続いた。
「ルシンダ、君の魔力は膨大だ。しかし、それはある方から与えられたものであって、それは僕からは何とも言うことができないんだよ。だけど、もし、君の力が目覚めたら…もしかしたら、アスランは…」
クルーズは、アスランの容体を心配そうに見つめながら言った。
ルシンダは、自分の無力さを痛感させられただけだった。
その日は一旦、2人とも魔術部に戻った。
クルーズの顔は未だ険しい。
ルシンダも何か出来はしないかと考えていたが、何も思い浮かばなかった。
私とアスラン様の関係が原因ってどういうことなのだろう。
そればかり考えてしまう。
家に帰っても、なかなか食事が喉を通らない。
そんな日に限って、ライトが帰宅した。
え?今なの?
ルシンダは、ライトに怒りさえ覚えた。
「あの…色々とすまなかったな」
ライトが申し訳なさそうに言う。
「私があなたに望むことは、ただひとつだけです。離縁して頂きたい」
「そんな…」
「え?この期に及んで、まだそんなこと言うのですか?あのご令嬢は?あんなに可愛らしい方を傷つけておいて…!」
いや、それは私も同じか
「ルシンダ、聞いてくれ!俺が、ルシンダとやり直したいって言ったのは嘘じゃない。だけど、だけど」
「だけど、なんですか?」
「…やっぱり離縁しよう」
「え?いいんですか?」
ルシンダは、肩透かしを食らった気分になった。
「君のためじゃない…」
ライトは、ルシンダから目を逸らした。
彼の右手が強く握られている。
あぁ、そう。
“彼女”のためね
そうやって、他責するんだわ。
あなたって人は。
それなら、もっと私のこと罵倒でも何でもすればいいのに
「分かっています。そんなことくらい」
ルシンダも、それ以上のことは何も言わなかった。
2人は後日、両家に説明にいくことにした。
この次の日の晩、ターリー伯爵家からルシンダの元に遣いがやってきた。
渡されたキースからの手紙には、直ぐに来て欲しいとあった。
ルシンダは嫌な予感がした。
すぐにターリー家へむかった。
そこには、クルーズも呼ばれてきていた。
「アスラン様は?!」
ルシンダは、怖くて怖くて仕方なかった。
「おそらく、今晩が山だ。ずっとうわ言で、君の名前を呼んでたそうだ…」
クルーズが申し訳無さそうに言った。
「そんな…」
ルシンダは、信じたくなかったし信じられなかった。
だって、つい最近、ここでアスラン様と一緒に過ごしたでしょ?
彼は、笑顔で愛を囁いてくれたでしょ?
嘘だ…嘘だよ
アスラン様が死ぬかもなんて…
嘘だよ…!
ルシンダは、アスランの側で彼の手を握った。
「アスラン様…」
涙が出そう。
「る、ルシンダ…?」
アスランが小さく呟くように言った。
「ルシンダです!アスラン様!?」
「…泣かないで…」
朦朧としながらも、アスランはルシンダの心配をしたのだ。
ルシンダは、泣かないように歯を食いしばった。
そして、必死で祈った。
彼を連れて行かないで!
そして、彼女はそのまま意識をなくしてしまった。
「やぁ、お久しぶり。愛しい人。とうとう21歳の誕生日だな」
ルシンダは、その重く低い声で目を覚ました。
そうだった。
日付を超えたら、
彼女の21歳の誕生日だった。
ルシンダは、クルーズに迫った。
「それは…」
クルーズにしては言いにくそうな顔をした。
「それとも…私は彼を好きになってはいけなかったのですか…?」
ルシンダは、自分がアスランを苦しめている原因なのだろうかと考え始めていた。
「それは…分からない…」
クルーズがこれまでにない程、苦しそうな顔で言った。
「…分からない…なんて、僕の口から言う日がくるとは!クソッ!!」
そう言って、彼は思い切り壁を殴った。
「クルーズ様?!いかがなさいましたか?!」
キースが飛んできた。
「し、失敬」
クルーズはそう言って、また寝室に入っていく。
ルシンダもそれに続いた。
「ルシンダ、君の魔力は膨大だ。しかし、それはある方から与えられたものであって、それは僕からは何とも言うことができないんだよ。だけど、もし、君の力が目覚めたら…もしかしたら、アスランは…」
クルーズは、アスランの容体を心配そうに見つめながら言った。
ルシンダは、自分の無力さを痛感させられただけだった。
その日は一旦、2人とも魔術部に戻った。
クルーズの顔は未だ険しい。
ルシンダも何か出来はしないかと考えていたが、何も思い浮かばなかった。
私とアスラン様の関係が原因ってどういうことなのだろう。
そればかり考えてしまう。
家に帰っても、なかなか食事が喉を通らない。
そんな日に限って、ライトが帰宅した。
え?今なの?
ルシンダは、ライトに怒りさえ覚えた。
「あの…色々とすまなかったな」
ライトが申し訳なさそうに言う。
「私があなたに望むことは、ただひとつだけです。離縁して頂きたい」
「そんな…」
「え?この期に及んで、まだそんなこと言うのですか?あのご令嬢は?あんなに可愛らしい方を傷つけておいて…!」
いや、それは私も同じか
「ルシンダ、聞いてくれ!俺が、ルシンダとやり直したいって言ったのは嘘じゃない。だけど、だけど」
「だけど、なんですか?」
「…やっぱり離縁しよう」
「え?いいんですか?」
ルシンダは、肩透かしを食らった気分になった。
「君のためじゃない…」
ライトは、ルシンダから目を逸らした。
彼の右手が強く握られている。
あぁ、そう。
“彼女”のためね
そうやって、他責するんだわ。
あなたって人は。
それなら、もっと私のこと罵倒でも何でもすればいいのに
「分かっています。そんなことくらい」
ルシンダも、それ以上のことは何も言わなかった。
2人は後日、両家に説明にいくことにした。
この次の日の晩、ターリー伯爵家からルシンダの元に遣いがやってきた。
渡されたキースからの手紙には、直ぐに来て欲しいとあった。
ルシンダは嫌な予感がした。
すぐにターリー家へむかった。
そこには、クルーズも呼ばれてきていた。
「アスラン様は?!」
ルシンダは、怖くて怖くて仕方なかった。
「おそらく、今晩が山だ。ずっとうわ言で、君の名前を呼んでたそうだ…」
クルーズが申し訳無さそうに言った。
「そんな…」
ルシンダは、信じたくなかったし信じられなかった。
だって、つい最近、ここでアスラン様と一緒に過ごしたでしょ?
彼は、笑顔で愛を囁いてくれたでしょ?
嘘だ…嘘だよ
アスラン様が死ぬかもなんて…
嘘だよ…!
ルシンダは、アスランの側で彼の手を握った。
「アスラン様…」
涙が出そう。
「る、ルシンダ…?」
アスランが小さく呟くように言った。
「ルシンダです!アスラン様!?」
「…泣かないで…」
朦朧としながらも、アスランはルシンダの心配をしたのだ。
ルシンダは、泣かないように歯を食いしばった。
そして、必死で祈った。
彼を連れて行かないで!
そして、彼女はそのまま意識をなくしてしまった。
「やぁ、お久しぶり。愛しい人。とうとう21歳の誕生日だな」
ルシンダは、その重く低い声で目を覚ました。
そうだった。
日付を超えたら、
彼女の21歳の誕生日だった。
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