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最終章 さよなら摂理、ようこそ命の世界
裏切りの理由
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「ふむふむ……よく分からないけど、その女神ちゃん。何か相当な理由があって前創造主を裏切ったみたいだね。少なくとも利己的な動機じゃない」
秋人から裏切り者の女神との記憶を聞かされた命は、彼女の動機について思考する。
前世で神だった者たちの記憶を整理するといくつかの事実が明らかになった。まず裏切った女神が前創造主のことを誰よりも崇拝し、寵愛していたこと。そして世界が終わる少し前、彼女の様子がおかしかったこと。リアの記憶から、恐らくこの時点で女神は前創造主を裏切ることを考えていたのだろう。でなければあんなセリフは出てこない。
同時に、裏切った女神の深刻そうな相好から自身の勝手な都合であの事件を起こしたわけではないというのも理解できる。誰よりも前創造主に惚れ込んでいた女神が裏切るほどの事態が彼女の身に起こったということだ。
「あぁ。だけど、あの女神をそこまで追いつめた理由っていうのがよく分からないんだよな」
やはり最後に行きつくのはその謎で、秋人は頭を抱えた。だが命の方は何かに気づいたようにポカンと呆けていて、秋人は思わず首を傾げた。
「ねぇ、お兄さん。その女神ちゃん、〝私の魂をヒントにして〟って言ったんだよね?」
「あ、あぁ。そういえば、どういう意味なんだ?」
思考しながらぶっきら棒に尋ねた命。あまりにも真剣そうな命の表情に秋人は一瞬たじろいだが、すぐにあの女神の言葉の意味を模索した。
〝遠い未来……あなたが私のことを、私がしたことについて疑問を抱く瞬間が必ず来るわ。必ずよ。そしてその疑問を解き明かしたいとリアが思った時は、私の魂をヒントにして〟
この言葉は裏切り者の女神がリアのことを信用し、最後の望みとして託したものだ。きっとこの言葉の中に謎を解く鍵があると、命は頭を働かせる。
「……もしかして!」
命はガタっと席から立ち上がると何故か秋人の手首を掴んだ。当惑気味の秋人に構うことなく、命は目を閉じると創造主の力を発動する。
「命?」
秋人が命の名を呟くと、彼の視界に映る世界は一変した。彼の目に映ったのはありふれた放課後の教室などではなく、一面真っ白な眩い空間だった。
それはまるで、命が創造主になった本当に最初の頃。命が創造主の力で初めて創造した空間に酷似しており、命は懐かしい感覚に襲われる。
「命、ここは?」
「ん?教室だよ」
「は?」
命から返ってきた答えは秋人をポカンとさせるには十分すぎる材料だった。この何もない純白の空間が教室な訳が無いという固定観念が秋人を更に当惑させていた。
「これは幻覚みたいなもの。これから見たい物の邪魔にならないように視界をクリアにしたんだよ」
「へぇー……すごいな」
命の説明で漸く現在の状況を半分理解した秋人。ここは確かに教室の中だが、命が視界を操作したせいでそう見えなくなっているのだ。要は幻覚の様なものである。
「それで何する気なんだ?」
「彼女の魂を、観察しようと思って」
「魂を、観察?」
命の言った〝これから見たい物〟の正体を尋ねた秋人。裏切った女神の魂を観察するという命の答えに、秋人は思わず首を傾げた。
「そ。裏切った女神ちゃん、魂をヒントにしてって言ったんだよね?そして、それを伝えた時彼女は神力を使い果たしていた。つまり彼女の神力――魂を操る力を自分自身に使ったってことだよ。そのヒントのためにね」
「なるほどな」
裏切った女神がリアに託したもの。それが何なのか知る為には、彼女が自分の魂に残した何かを探る必要があった。
なので命はその何かを観察しようとしているのだ。
「じゃ、いくよ」
命は創造主の力で女神の魂――つまりバクスの魂を目の前に映し出した。
本来魂に実体は無いが創造主になら魂を視覚することもできるし、魂を操れた女神なら自身の魂を実体化することも可能だっただろう。
命たちの視界に映ったバクスの魂は、何も知らなければ魂だとは到底思えないような代物だった。
「文字?」
「……彼女が君に、そして命に伝えようとしたことだろうね」
文字。そう呟いた秋人の表現は正解であって誤っている。
確かに秋人の視界に広がるのは一文字一文字に温かみが感じられる言葉だった。だがそれはただの言葉ではなく、女神が神力を使い果たしてまで伝えようとしたものなのだ。
女神は自身の魂に事の真相を綴った言葉を刻んだのだ。元々実体のない魂に刻んだ言葉なので、秋人の目にはその文字だけが映っている。以前の天界で使われていた言語で、彼女の魂にはこう綴られていた。
〝これを見ているということは、私はもう死んでいるのでしょうね。そして恐らく来世は世界。それだけのことを私は仕出かそうとしているのだから当然だけど。これを見ているのは新しい創造主様かしら?リアもいると嬉しいわね。私が託したいと思っているのはリアなのだから。前置きはこれぐらいにして、早速あなたたちが知りたいと思っているであろう真実を告げるわ。
今存在している世界は、少しずつ崩れかけている。これは私しか気づいていないことよ。他の神々も、創造主様も気づいていない。理由は簡単。世界の魂そのものから、少しずつひびが入るように壊れているから。創造主様や神々は世界の表面ばかりにかまけて、魂という根源に目を向けていないわ。だからこの崩壊は私しか知らない。
原因は恐らく、魂と転生体との不一致。
創造主様は世界に転生させる魂を見誤ってしまった。認めたくないけれど、魂を操る力を持つ私には嫌でも分かってしまったの。現在存在する世界の半数以上の魂が、世界に転生するほど曇っていないということに。創造主様はそれに気づかなかった。だから多くの世界の魂に歪みが生じてしまった。
私はこのことを創造主様に伝えようとしたわ。だけどふと考えたの。伝えたところで何になるのだろうと。既に適合していない魂を持つ世界を改善するには、魂を相応しいものに変えるということだわ。でも魂を変えてしまえば、それはもう私たちの知っている世界ではない、別物になってしまう。それは世界が一度死ぬことを意味するわ。世界が死んでしまえばそこに住まう全ての人々も死んでしまう。
それが無理なら魂が不適切な世界を消す?それこそ結果は同じ。結局、魂を変えようが、世界を消そうが、無視しようが、結局世界は終わってしまう。
何もしなくても、足搔いても結果は変わらないということ。創造主様が世界の魂選びを誤ってしまった時点で、もう全てが終わっていたの。
こうなってしまえば、世界が終わることは分かっている。だけどずるずるとそれを待っていれば、創造主様も自身のミスに気づき、後悔の念に駆られながら地獄を味わう羽目になってしまうわ。
愛する創造主様がそんな目に合うぐらいなら私は……私がこの世界を終わらせる。私が悪役になる。神々のみんなに、創造主様に反旗を翻すのは辛いけれど、私のせいで創造主様が死んで世界を終わらせたら、誰も創造主様のミスには気づかない。もちろん創造主様自身も。みんな私のせいだから。
もう私にはこの選択しか残されていないわ。どうせ世界が終わるなら、創造主様が罪悪感なんて抱く暇もないぐらい早く私が壊してしまおう。そう思ったわ。
だからリア、ごめんなさい。私は世界を終わらせるわ。そして新しい創造主様。あなた様は決して間違えることの無いように、心から……心からお願い申し上げます。
これが、私が知る真実の全てです。〟
「…………」
「そういうことか」
女神が残した言葉――遺書とも呼べるそれを読み終えた秋人は膝から崩れ落ち、声も上げられない程目を見開いた。
一方の命は納得したように呟いた。
裏切り者……命は今までこの女神をそう称していたことを申し訳なく感じた。彼女は裏切り者などではなく、誰よりも世界と前創造主のために悩み、考え続けた存在だったのだ。
女神が気付いた時にはもう世界は誤った魂を源に存在していた。その時点で既に世界の終わりは避けようのない結末だったのだ。
その結末は変えられない。創造主の力でも。だから彼女はその過程を変えることに全力を注いだ。
自分を悪役にし、前創造主に自身の誤りを自覚させないようにした。それは捉え方によっては女神のエゴだ。恐らく女神は分かっていても、愛する創造主が間違いを犯したことを認めたくなかったのだろうと命は考えた。
「アイツ……一人でこんなことを抱えて……俺はあの時、気づいてやれなくて……」
「神様のせいじゃないよ。普通世界の管理の時、魂なんて見ないもん。命だってたまーにしか確認しないし。だから本当に、最初のミスが全ての原因」
秋人は女神の苦しみを前世で気づいてあげられなかったことを悔やみ、僅かに震えている。だがその時の神々に非はない。世界の魂を選別し、世界を造り上げることが出来るのは創造主だけなのだから。
命は秋人を励ますように彼の背中をポンポンと叩いた。
「それにしても、勇者くんの話聞いた時から思ってたけど、命の先輩って結構アホだよね」
「…………本当に申し訳ないが、否定できない」
ふと我に返った命はそんな爆弾発言を投下した。秋人は気まずそうな相好を見せるとぽつりと呟く。あまりにも正直な秋人に命は苦笑を零す。
「だってそんなミス犯したのに気づかないし。神様みんなに名前も付けてないし。女神ちゃんの気持ちにも気づかない鈍感だし」
前創造主の転生体――勇者アランの記憶で彼が神々に名付けを行っていなかったことを知った。そしてソヨの話からあの女神が前創造主に好意を抱いていることを初めて知り、同時に前創造主がそのことに気づいていなかったことも明らかになった。
命の批判も仕方のないものなのだ。
「よし、じゃあ戻すね」
命は前創造主にため息をつきつつ、一面真っ白な空間から元の教室に視界を戻した。
こうして、命が創造主になる前に世界が終わった理由が明らかになった。そして秋人は、前創造主のためなら何だってできると言ってのけた女神に抱いた恐怖の理由を漸く理解できたのだ。
秋人から裏切り者の女神との記憶を聞かされた命は、彼女の動機について思考する。
前世で神だった者たちの記憶を整理するといくつかの事実が明らかになった。まず裏切った女神が前創造主のことを誰よりも崇拝し、寵愛していたこと。そして世界が終わる少し前、彼女の様子がおかしかったこと。リアの記憶から、恐らくこの時点で女神は前創造主を裏切ることを考えていたのだろう。でなければあんなセリフは出てこない。
同時に、裏切った女神の深刻そうな相好から自身の勝手な都合であの事件を起こしたわけではないというのも理解できる。誰よりも前創造主に惚れ込んでいた女神が裏切るほどの事態が彼女の身に起こったということだ。
「あぁ。だけど、あの女神をそこまで追いつめた理由っていうのがよく分からないんだよな」
やはり最後に行きつくのはその謎で、秋人は頭を抱えた。だが命の方は何かに気づいたようにポカンと呆けていて、秋人は思わず首を傾げた。
「ねぇ、お兄さん。その女神ちゃん、〝私の魂をヒントにして〟って言ったんだよね?」
「あ、あぁ。そういえば、どういう意味なんだ?」
思考しながらぶっきら棒に尋ねた命。あまりにも真剣そうな命の表情に秋人は一瞬たじろいだが、すぐにあの女神の言葉の意味を模索した。
〝遠い未来……あなたが私のことを、私がしたことについて疑問を抱く瞬間が必ず来るわ。必ずよ。そしてその疑問を解き明かしたいとリアが思った時は、私の魂をヒントにして〟
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「……もしかして!」
命はガタっと席から立ち上がると何故か秋人の手首を掴んだ。当惑気味の秋人に構うことなく、命は目を閉じると創造主の力を発動する。
「命?」
秋人が命の名を呟くと、彼の視界に映る世界は一変した。彼の目に映ったのはありふれた放課後の教室などではなく、一面真っ白な眩い空間だった。
それはまるで、命が創造主になった本当に最初の頃。命が創造主の力で初めて創造した空間に酷似しており、命は懐かしい感覚に襲われる。
「命、ここは?」
「ん?教室だよ」
「は?」
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「これは幻覚みたいなもの。これから見たい物の邪魔にならないように視界をクリアにしたんだよ」
「へぇー……すごいな」
命の説明で漸く現在の状況を半分理解した秋人。ここは確かに教室の中だが、命が視界を操作したせいでそう見えなくなっているのだ。要は幻覚の様なものである。
「それで何する気なんだ?」
「彼女の魂を、観察しようと思って」
「魂を、観察?」
命の言った〝これから見たい物〟の正体を尋ねた秋人。裏切った女神の魂を観察するという命の答えに、秋人は思わず首を傾げた。
「そ。裏切った女神ちゃん、魂をヒントにしてって言ったんだよね?そして、それを伝えた時彼女は神力を使い果たしていた。つまり彼女の神力――魂を操る力を自分自身に使ったってことだよ。そのヒントのためにね」
「なるほどな」
裏切った女神がリアに託したもの。それが何なのか知る為には、彼女が自分の魂に残した何かを探る必要があった。
なので命はその何かを観察しようとしているのだ。
「じゃ、いくよ」
命は創造主の力で女神の魂――つまりバクスの魂を目の前に映し出した。
本来魂に実体は無いが創造主になら魂を視覚することもできるし、魂を操れた女神なら自身の魂を実体化することも可能だっただろう。
命たちの視界に映ったバクスの魂は、何も知らなければ魂だとは到底思えないような代物だった。
「文字?」
「……彼女が君に、そして命に伝えようとしたことだろうね」
文字。そう呟いた秋人の表現は正解であって誤っている。
確かに秋人の視界に広がるのは一文字一文字に温かみが感じられる言葉だった。だがそれはただの言葉ではなく、女神が神力を使い果たしてまで伝えようとしたものなのだ。
女神は自身の魂に事の真相を綴った言葉を刻んだのだ。元々実体のない魂に刻んだ言葉なので、秋人の目にはその文字だけが映っている。以前の天界で使われていた言語で、彼女の魂にはこう綴られていた。
〝これを見ているということは、私はもう死んでいるのでしょうね。そして恐らく来世は世界。それだけのことを私は仕出かそうとしているのだから当然だけど。これを見ているのは新しい創造主様かしら?リアもいると嬉しいわね。私が託したいと思っているのはリアなのだから。前置きはこれぐらいにして、早速あなたたちが知りたいと思っているであろう真実を告げるわ。
今存在している世界は、少しずつ崩れかけている。これは私しか気づいていないことよ。他の神々も、創造主様も気づいていない。理由は簡単。世界の魂そのものから、少しずつひびが入るように壊れているから。創造主様や神々は世界の表面ばかりにかまけて、魂という根源に目を向けていないわ。だからこの崩壊は私しか知らない。
原因は恐らく、魂と転生体との不一致。
創造主様は世界に転生させる魂を見誤ってしまった。認めたくないけれど、魂を操る力を持つ私には嫌でも分かってしまったの。現在存在する世界の半数以上の魂が、世界に転生するほど曇っていないということに。創造主様はそれに気づかなかった。だから多くの世界の魂に歪みが生じてしまった。
私はこのことを創造主様に伝えようとしたわ。だけどふと考えたの。伝えたところで何になるのだろうと。既に適合していない魂を持つ世界を改善するには、魂を相応しいものに変えるということだわ。でも魂を変えてしまえば、それはもう私たちの知っている世界ではない、別物になってしまう。それは世界が一度死ぬことを意味するわ。世界が死んでしまえばそこに住まう全ての人々も死んでしまう。
それが無理なら魂が不適切な世界を消す?それこそ結果は同じ。結局、魂を変えようが、世界を消そうが、無視しようが、結局世界は終わってしまう。
何もしなくても、足搔いても結果は変わらないということ。創造主様が世界の魂選びを誤ってしまった時点で、もう全てが終わっていたの。
こうなってしまえば、世界が終わることは分かっている。だけどずるずるとそれを待っていれば、創造主様も自身のミスに気づき、後悔の念に駆られながら地獄を味わう羽目になってしまうわ。
愛する創造主様がそんな目に合うぐらいなら私は……私がこの世界を終わらせる。私が悪役になる。神々のみんなに、創造主様に反旗を翻すのは辛いけれど、私のせいで創造主様が死んで世界を終わらせたら、誰も創造主様のミスには気づかない。もちろん創造主様自身も。みんな私のせいだから。
もう私にはこの選択しか残されていないわ。どうせ世界が終わるなら、創造主様が罪悪感なんて抱く暇もないぐらい早く私が壊してしまおう。そう思ったわ。
だからリア、ごめんなさい。私は世界を終わらせるわ。そして新しい創造主様。あなた様は決して間違えることの無いように、心から……心からお願い申し上げます。
これが、私が知る真実の全てです。〟
「…………」
「そういうことか」
女神が残した言葉――遺書とも呼べるそれを読み終えた秋人は膝から崩れ落ち、声も上げられない程目を見開いた。
一方の命は納得したように呟いた。
裏切り者……命は今までこの女神をそう称していたことを申し訳なく感じた。彼女は裏切り者などではなく、誰よりも世界と前創造主のために悩み、考え続けた存在だったのだ。
女神が気付いた時にはもう世界は誤った魂を源に存在していた。その時点で既に世界の終わりは避けようのない結末だったのだ。
その結末は変えられない。創造主の力でも。だから彼女はその過程を変えることに全力を注いだ。
自分を悪役にし、前創造主に自身の誤りを自覚させないようにした。それは捉え方によっては女神のエゴだ。恐らく女神は分かっていても、愛する創造主が間違いを犯したことを認めたくなかったのだろうと命は考えた。
「アイツ……一人でこんなことを抱えて……俺はあの時、気づいてやれなくて……」
「神様のせいじゃないよ。普通世界の管理の時、魂なんて見ないもん。命だってたまーにしか確認しないし。だから本当に、最初のミスが全ての原因」
秋人は女神の苦しみを前世で気づいてあげられなかったことを悔やみ、僅かに震えている。だがその時の神々に非はない。世界の魂を選別し、世界を造り上げることが出来るのは創造主だけなのだから。
命は秋人を励ますように彼の背中をポンポンと叩いた。
「それにしても、勇者くんの話聞いた時から思ってたけど、命の先輩って結構アホだよね」
「…………本当に申し訳ないが、否定できない」
ふと我に返った命はそんな爆弾発言を投下した。秋人は気まずそうな相好を見せるとぽつりと呟く。あまりにも正直な秋人に命は苦笑を零す。
「だってそんなミス犯したのに気づかないし。神様みんなに名前も付けてないし。女神ちゃんの気持ちにも気づかない鈍感だし」
前創造主の転生体――勇者アランの記憶で彼が神々に名付けを行っていなかったことを知った。そしてソヨの話からあの女神が前創造主に好意を抱いていることを初めて知り、同時に前創造主がそのことに気づいていなかったことも明らかになった。
命の批判も仕方のないものなのだ。
「よし、じゃあ戻すね」
命は前創造主にため息をつきつつ、一面真っ白な空間から元の教室に視界を戻した。
こうして、命が創造主になる前に世界が終わった理由が明らかになった。そして秋人は、前創造主のためなら何だってできると言ってのけた女神に抱いた恐怖の理由を漸く理解できたのだ。
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