ユメセカイ

クライン・トレイン

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ツンデレ妹とリアルセカイ

24話 ラブゼリカと水族館

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議長が何とか体裁を図りおさまったが
周囲の状態は最悪だった


ラブゼリカ
「アニキおかえり!どうだった?」

玄関から妹がお出迎え

マナブ
「駄目だよ駄目
ここら辺はどこも冷ややかな視線浴びせられるから」

ラブゼリカ
「届け物来てるぞまた」

マナブ
「あー女からだよ」

ラブゼリカ
「よし!」

妹はそれを聞いて届け物をゴミ箱へと捨てる

マナブ
「おいおいおい」

ゴミ箱のものを拾おうとするが妹は阻止
届け物が無くなったかと思えば
マナブへ女から届け物が来ていた
テレビ番組の特集と議長の養子という事で話題になっていたからだ

ラブゼリカ
「それよりも今日デート覚えてるだろうな」

マナブ
「え?あぁ水族館ね 分かってるよ」

妹が行きたいと言っていた水族館へと連れて行ってやる事に




~水族館~

二人で外へ行くと
マナブは女からすり寄られる


「マナブさんですよね?サインいいですか?」

英雄と言われていた特集番組もあって
すり寄る女がいたりした

ラブゼリカ
「はい もういいよね ほら解散解散!」

妹はマナブによる女を片っ端から拒否っていった

マナブ
「妹さんよ、俺にも良い思いさせてくれよ」

ラブゼリカ
「あ?アニキに釣り合うのは俺だけだっつうの!それでいいだろ」

マナブ
「そいつはジャイアニズムだよ」

しかしマナブは女が寄ってくる事に疑問を持つ

マナブ
「何で今更来てんだろ?」

ラブゼリカ
「議長に養子入りしたから分かったんだろ?
俺は金目当ても階級目当ても片っ端からぶっ潰していくんでよろ!」

マナブ
「はは それはご苦労なこった
モテるとしたら議長の方だと思うんだよな
俺が出演してた番組はあれだけっていうし」

ラブゼリカ
「え?たった一つだけなの?」

マナブ
「うん 特集で番組にされたのは一つだけで
後は全部議長だぞ
だから別に俺は有名人って訳でもないぞ」

と言いながらも
歩くだけで女が寄ってくる
あらゆる所から兄へと
妹はそれを全てブロックする

マナブ
「お兄ちゃんのモテ期潰して楽しい?
俺一つも楽しめないんだが…」

ラブゼリカ
「お兄は俺とデートして楽しいだろ!」

マナブはやれやれと


「お届けものでーす」

マナブ、ラブゼリカ
「!?」

振り向くと
バリン!
水族館の水槽が割れてサメが襲い掛かる

水族館の扉は閉められていて
全体が水中状態と化す
すかさずマナブは水滴でバリアを作る

ロンドウ
「やあやあ モテモテ気分はどうだったかい?」

酸素ボンベを装着したロンドウが登場
残った空気をバリアの中で吸う二人

マナブ
「やっぱりお前の仕業だったのか」

マナブは最初からそれを疑問視していた

マナブ
「届け物の時点で疑問だったんだよ」

ラブゼリカ
「じゃあ何で女はマナブに寄って来たんだよ」

マナブ
「それは簡単だ
何かしたんだろ?ストックしていたもので
例えばそれは物ではなくて人でも出来る 違うか?」

ロンドウ
「はは 相変わらず冴えてるね君は
そうだよ 僕のストックしていた催眠術師で催眠術をかけさせていたんだ」

マナブ
「許せねぇ野郎だ」

女を利用していた事に怒る

ラブゼリカ
「そうだぜ!もっと言ってやれ!」

珍しく妹もそれに賛同する

マナブ
「だよな」

ラブゼリカ
「俺のお兄が好きな気持ちを!
俺の純情な乙女心を弄びやがって!」

マナブ
「お前の事かよ!
あのさ、女は?」

ラブゼリカ
「あ?知らねーよそんなもん
催眠でも何でもされてろや
そんな事よりも許せねぇだろ お兄と俺がかわいそうじゃねえか」

マナブ
「とんだジャイアニズムだな
純情でも何でもねぇよ 強情な乙女心だろうが」

マナブは冷静に突っ込んだ
妹は怒りでいっぱいでロンドウににらみつける
夢力の能力に対して

ロンドウ
「地面からしか使えないから君には不利だな」

地面と離れていたので地面針の夢力は不利だ
妹はマナブを見つめる

マナブ
「心配すんな」

マナブはサメ用のフェロモン生成してサメを手名付ける

ロンドウ
「へー 面白いね君」

サメ同士を対決させる
ロンドウがサメから離れる
本命は別にいた事をここで思い知る

隣にタコがいた
そしてタコは墨をロンドウへとかけた

ロンドウ
「!」

ロンドウは急いで地上へと舞い戻った
墨から逃れるためにボンベを取る
しかし直ぐに過ちに気付く

ラブゼリカ
「おせーよ!」

気付いた時には遅く
地面針がロンドウを襲い死亡

妹は笑顔でマナブに抱き着く


ラブゼリカ
「やっぱ俺にはアニキしかいねーわ!
アニキありがとう」

マナブは確信した

マナブ
(ダメだこいつ)


そんな光景はユメセカイでは普通だったのだが
ここは現実世界だ
外へと出てから服を買って外を出歩いていると

ニュース番組で直ぐに
ただの殺人者として指名手配されていた


マナブ
「ファーw」

ラブゼリカ
「やべぇ」

その後、議長から連絡があり
養子入りも白紙となった

殺害された人物であるロンドウには
住所も何も無かったのであまり言われなかったものの
指名手配である事に何も変わりが無かった


二人は悩みに悩んで
サングラスとウィッグと帽子を付けて生活する事にした

マナブ
「なーにまだ資産が99億7000万もあるんだ」

ラブゼリカ
「楽勝だよな はは」

と二人は楽観的だった
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